Webマーケターとは?仕事内容や必須スキル・年収とWEBマーケターになる方法を解説
近年インターネットが普及しPC以外にもスマホやipadなどの様々なタブレット端末が使われるとともにマーケティング活動も多様化してきました。マーケティングもオンライン化が進み、WEBマーケティングの重要性が高まっています。
WEBマーケティングを担当する専門の担当者をWEBマーケターと言います。
Webマーケターは、SEO対策によりサイトへのトラフィックを増やしたり、Web広告出稿やSNS運用などWEB全般の集客を担当します。競合分析からサイト分析や解析まで行うWEBマーケターも存在し、スキルはWEBマーケターによって異なります。WEBマーケターの業務内容は多岐にわたり、さまざまなスキルや知識が必要です。
Webマーケティングとは
マーケティング活動とは、商品を売るための仕組みをつくることを指します。現代経営学の発明者であるピーター・ドラッガーは「マーケティングとはセールス(営業)を不要にすることである」と言っています。
つまり、マーケティングとは営業活動を不要にするために
- 商品の開発・改善
- 価格・値付け
- 販売ルートや仕入れルートを開拓・最適化
- 広告・販売促進
これらの作業をまとめたものを指します。したがって、ビジネスに関わる施策を最適化していく作業がマーケティングであり、これらの作業をWebを使いWebに特化して最適化していくことがWebマーケティングです。Webを活用して売れるしくみを作る施策は、全てWebマーケティングに含まれます。SEOやWEB広告はもちろん、最近ではSNS広告やYOUTUBE広告なども隆盛です。
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Webマーケターとは
Webマーケターとは、Webの領域で顧客を集客する専門家です。Webマーケターが行う業務はとても幅広いですが、Webを使って見込み客にリーチしリード獲得してコンバージョンまで持っていくスキルが必要です。
インターネットが普及する以前のマーケティング活動は、営業やマスメディアでの宣伝広告が一般的でした。しかし、インターネットが普及し始め、Web上で手軽に情報収集ができるようになると、マーケティング活動はWeb上で行うことが一般的になりました。さらにスマホの利用率が増え、SNSが発達するとWEB集客も多様化し始めました。
ターゲットに合わせてWEB集客の施策を変えていくことが現代のWEBマーケターには求められます。
具体的なWEBマーケターの施策は、
- SEO(検索エンジン最適化)
- Web広告(リスティング広告、PPC広告、バナー広告、リターゲティング広告etc)
- CRO
- EFO
- LPO
- SNS運用
- SNS広告
などWEBマーケティング全般です。これらの施策は主にホームページや自社のwebサイトへのトラフィックを増やすための施策となります。トラフィック数が増えてきたら、今度はコンバージョン率を上げてコンバージョン数を増やさないと売り上げは上がっていきません。そのためには、コンバージョンを上げるためにWEB解析とWEBマーケティングの効果検証をしていくスキルも必要です。
上記施策のスキルに加えWEBマーケターに求められるスキルは
- WEB解析
- データの効果検証と分析能力
- ROI(Return On Investment)最適化
です。上記7つの施策を高いレベルで行えるWEBマーケターは少ないでしょうが、さらにこの3つの分析能力があれば上級WEBマーケターと言えるでしょう。
では、この10のスキルについて詳しく解説します。
SEO(検索エンジン最適化)
SEOとは、Search Engine Optimizationの略称で、検索エンジン最適化という意味があります。GoogleやYahoo!で検索した時、サイトが検索結果SERPsで上位表示させるように対策をすることをSEO対策と言います。SEO対策は、長期的戦略で時間をかけ正しい情報を充実させていくことで検索上位に少しずつ近づいていきます。SEOでのWeb集客はWEBマーケティングの中核を担うものです。集客サイトを決めてそのサイトにSEOを軸にWEBマーケティングを展開していく事により相乗効果によるトラフィック数の増加も狙えます。SEOとWEB広告を組み合わせてSNS運用によりサイトへ集客を図ることが基本です。
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Web広告(リスティング広告、PPC広告、バナー広告、リターゲティング広告etc)
Web広告といってもppc広告であるリスティング広告やリターゲティング広告としてのバナー広告などその目的や手法は多様です。Web広告の出稿もWebマーケターにとっての仕事です。Web広告はその業種やサービスによって費用対効果を改善しコンバージョンから利益を出していくには相当な経験とノウハウが必要です。
SEOを長期的なWebマーケティングの中核にそえるなら、リスティング広告はスポットで使ったり、テストマーケティング的にキーワードのクリック率(CTR)のデータを集めるために出稿したり戦略的に使うと良いです。やり方がWEBマーケターにより違うのでWEBマーケターの腕の見せ所と言ってもいいでしょう。PPC広告によるリスティング広告運用では、LP制作とLPOが欠かせません。LP運用に長けたWEBマーケターならリスティング広告からLPでのコンバージョンを多く狙うはずです。
WEB解析が得意なWEBマーケターは、GoogleアナリティクスとGoogleリスティング広告の連携でリターゲティング広告を出稿することができます。リターゲティング広告とは、一度サイトへ訪れたことのあるユーザーにバナー広告やテキスト広告を出稿しリード獲得する手法です。リターゲティング広告をうまく活用できるWEBマーケターは少なくWEB広告の運用全てできるようであればかなり希少価値が高いWEBマーケターになれるでしょう。
CRO(コンバージョン率最適化)
CROとはコンバージョン数を上げるためにコンバージョン率(CVR)を改善させていく取り組みです。SEOやWEB広告の最終的な目的(KPI)にはほとんどの場合は売上を上げることです。そして、WEBマーケティングで売上を上げるためには問い合わせ(コンバージョン)を増やす必要があります。つまり、SEOやWEB広告などのWEB集客は問い合わせを増やすための手段に過ぎず、WEBマーケターはコンバージョン数をいかに増やすかが大きな課題になります。WEBマーケターはコンバージョン率が目標に対して低ければ、その原因を分析して改善します。どのような理由でコンバージョン率が低いかサイトによって原因は異なるので事例ごとに対策することが必要です。
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EFO(入力フォーム最適化)
EFOとはEntry Form Optimizationの略語で、入力フォームの最適化を意味します。CROとの施策の一部で、EFOをすることによりコンバージョン率をあげます。インターネット上で名前や生年月日などの個人情報を入力してもらいコンバージョンするのですが、この時にユーザーが最後まで入力を完了させやすく入力フォームを構築する施策です。ユーザーがサービスが気に入り申し込みしようとしてもいざ、入力フォームに入力する際に面倒だったり入力項目が多かったりするとすぐユーザーは離脱してしまいます。離脱させないように最適化するのがEFOです。最後まで入力フォームを記載してもらい自社の商品やサービス購入に繋げるためにも、EFO対策をすることはとても重要です。
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LPO(ランディングページの最適化)
ランディングページ(LP)とは、広告をクリックし流れてきたユーザーが、最初にたどり着くページを指します。よって、ランディングページの最適化(LPO)は、Web広告の集客率の向上に直結します。LPOはランディングページのコンバージョン率を向上させるための施策です。一番多い方法はAパターンとBパターンの2つのレイアウトのランディングページを作成しどちらがCVR(コンバージョン率)がいいかテストしながらLPを運用していく事です。コンバージョン率を向上させるには基本がありますが、LPのどこをどう直せば100%効果が出るといった方法はありません。ランディングページを修正したことにより、ランディングページの効果が薄れてしまう可能性もあるので注意が必要です。ヒートマップ分析を使えば、ユーザーがランディングページ内をどのように回遊したのかわかるのでおすすめです。
例えば、
- 目立つ場所に問い合わせボタンを設置しているが全然クリックされていない
- ページの真ん中より下にあまりスクロールされていない
などの問題がビジュアルでわかります。このように、集客したユーザーを離脱させずに、問い合わせや購入に結び付ける施策はとても重要です。
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SNS運用
WebマーケティングにおいてSNSアカウントの運営は、多くの企業が実践している施策の一つです。ですが、SNSユーザーが見たいと思っているものは、可愛い写真や、面白い動画・投稿、ためになる情報などであって広告ではありません。したがって、SNSアカウントを運営する際は、露骨な広告を打ち出すのはなるべく避け、ユーザーとのコミュニケーションをとれるような企画を打ち出すことが効果的です。
例えば、全国にチェーン展開している丸亀製麺はTwitterで、うどん総選挙という企画を行い、自身の好きなうどんや、トッピング、こだわりのカスタマイズなどをユーザーに投稿してもらう仕組みを作りました。広告ではないにもかかわらず、ユーザーの好奇心をうまく利用し、ユーザーが自発的に丸亀製麵について投稿したのです。その投稿を見た他のユーザーも触発され連鎖的に口コミが広がりました。SNSの運用は、このようにユーザーが自発的に加わって拡散してくれるような企画・仕掛けを作ることが、もっとも効果的です。SNSアカウントの運営は簡単に始められますが、効果を出す難易度は高いです。
このように、Webマーケターは、SNS運用を通して自社ブランドや製品のターゲット層の流入増加を図るためのコンテンツの企画立案などをします。
SNS広告
SNS広告は、企業にとっても無視できない存在となりWeb集客を行う上で欠かせないものとなってきています。TwitterやInstagram、Facebook、LineなどのSNSプラットフォーム上に広告を配信します。最近では、youtubeやTikTokの動画広告も隆盛です。スマートフォンが普及したことにより、SNSがより身近な存在となり、検索エンジン上に出稿するリスティング広告と同じようにSNS上に広告を出稿するSNS広告はWEBマーケティングの集客において重要となってきています。
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WEB解析
WEB解析は、おもに集客サイトのトラフィックの解析と分析を行います。GoogleアナリティクスなどでWEB解析を行い、どの施策からの流入がどれくらいあって費用対効果を検証します。WEB解析には、WEB解析士の資格やGAIQ資格がありますのでこれらの資格の勉強をするとアクセス解析ができるようになります。アナリティクスの分析とヒートマップ分析ができるようになるとサイトの改善点を見つけやすくなります。WEB解析もできるWEBマーケターは需要が大いにあります。
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データの効果検証と分析能力
Webマーケターは、直感や経験則に基づいた判断は求められていません。求められているのは得られたデータから論理的思考で問題解決に導く能力です。例えば、ランディングページを最適化する際、直感で問い合わせボタンの位置を変えても意味がありません。逆に修正前よりも効果が薄れてしまう可能性があります。なぜボタンが押されないのかを論理的に考え、修正することで、効率的にランディングページを最適化できます。このように、Webマーケターにはデータ分析能力が必須です。
ROI(Return On Investment)最適化
ROIの最適化とは、費用対効果を最適化していく事です。WEBマーケターは常に行った施策に対しての効果検証をして効果に対してかかった費用を算出します。企業に雇われているWEBマーケターであれば、自分の人件費分の費用も投資費用に換算しなくてはいけません。費用対効果がトントンの場合、自分の給料分、努めている企業は赤字になっていると考えることは重要です。予算管理と投資金額と利益を把握して施策を進めましょう。
その他のWebマーケターの必要なスキル
上記に紹介したWEBマーケターの施策やスキル以外に必要なスキルを3つ説明します。
- コミュニケーション能力
- 基本的なデジタル知識とマーケティング知識
- 学習能力や新しい事への好奇心
これらのスキルは、学習すればだれにでも習得可能です。ここでは各スキルについて解説します。
コミュニケーション能力
Webマーケターは、PCで黙々と作業をする仕事と思われがちですが、コミュニケーション能力は必須スキルです。社内のさまざまな部署やクライアントと意見をすり合わせ、広告やWebサイトの最適化などの施策を打ち出します。その際、コミュニケーション能力がないと十分な打ち合わせができず、より効果の高い施策は見込めません。また、Webマーケティングは長期的に契約することが多いので、対人関係を円滑に進めるためにもコミュニケーション能力はつけておくべきです。
基本的なデジタル知識とマーケティング知識
Webマーケターには基本的なデジタル知識とマーケティング知識は必要なスキルです。
例えば、
- Webサイト構築の知識(基本的なコーディングとサーバーの知識)
- Web広告やSNS運用などに関する知識
これらの知識がなければ、効果的な施策を打ち出せません。Web広告であれば、獲得したい顧客に合わせた種類の広告を出稿する必要があります。WEB広告を1つ作成するにもデザインの基本的な知識とUIやUXにも詳しい方が良いです。SNS運用も同じくどのような効果があるのか知っておく必要があります。
学習能力や新しい事への好奇心
Webマーケティングの施策には基本的な型があります。例えば、SEOであればgoogleガイドラインに沿った正しい施策で有益な情報をサイトに充実させていく必要があり、Web広告なら、ターゲットに合わせた種類の広告を出稿します。しかし、より高い効果のある施策を打ち出すには、基本的な型以上の知識や新しい事への挑戦が必要になります。常に学習し、新しい知識をインプットしていくことが大切です。Webマーケティングの効果的な施策は年々変化していきます。Webマーケターに学習能力は必須スキルです。
Webマーケターの年収となる方法
2021年にdoda社が調査した結果によると、Webマーケターの平均年収は466万円となっています。同年の国税庁による日本人の平均年収は436万円と公表されているので、Webマーケターの平均年収は、日本人の平均年収に比べ30万円高いです。Webマーケターは専門スキルが必須で常に需要がある、現在急成長中の業界であるなどの理由から、日本人の平均年収より高いと考えられます。テレビや新聞などのオフライン、Web広告やSNS運用などのオンライン両方でWebマーケティングの経験があれば、平均以上の年収が期待できます。
Webマーケターになる一番多いパターンは、企業のインハウスのWEB担当者になることです。特に物販のECサイトの担当者になれば売上を上げていくのにWEBマーケターが必要なスキルや経験が仕事を通じて身に付きます。また広告代理店で働いたり、SEO会社やWEBマーケティング会社で働くのも近道です。まずは企業に就職し、ある程度経験を積んでからフリーランスに転向するケースも多いです。WEB解析士やGAIQを取得しリスティング広告の資格なども取ると良いでしょう。WEBマーケターの真の実力はこなした案件に比例するので、たくさんのサイトの分析や集客に携われる環境が一番WEBマーケターになるのが早いです。
まとめ
Webマーケターの仕事は、依頼内容によってさまざまですが、得られたデータから論理的に思考を巡らせ、効果的な施策を実行することが重要です。常に新しいWEBマーケティングの施策や情報にアンテナを立て日々の勉強が欠かせません。マーケティング施策の効果が必ず現れる保証はありません。トライアンドエラーを繰り返し、施策を打ち出す根気もWebマーケターには求められます。新しい事への好奇心やWEBの領域に興味があり独学でなんでも学んでいく特徴がある人は最適の職業です。また、東京SEOメーカーではSEO以外にもWEBマーケティング全般に秀でているため、弊社で働けばWEBマーケターのプロフェッショナルになれます。就職希望の方はSEOコンサルタントとしてご応募ください。