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センチメント分析(感情分析)とは!? 活用目的やメリットについて解説

センチメント分析(感情分析)とは!? 活用目的やメリットについて解説

AIやビッグデータなどの技術進化に伴い注目されるセンチメント分析ですが、どのような分析手法なのか頭を抱える社内Web担当者も多いでしょう。

センチメント分析は、ターゲットとなる人物の感情をAIで分析する手法を指し、Webマーケティング領域を中心に活用される分析技術です。

 

SEOコンサルタント本記事では、センチメント分析の概要やメリット、そして事例を詳しく解説していきます。

 

 

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センチメント分析

 

センチメント分析とは?

センチメント分析とは、SNSやブログの投稿、音声、表情などのデータから対象者の感情を分析する手法を指します。人間のテキスト(文章)や音声、表情には、感情や見解、観念が込められています。これらの分析により、マーケティングのあらゆる領域で活用可能です。

 

例えば、SNSの投稿を用いる場合、商品名やサービス名など特定のキーワードを検索し、テキストマイニング機能をつかって「肯定的(ポジティブ)」「中立(ニュートラル)」「否定的(ネガティブ)」の3パターンに分類していきます。

SNSに投稿される意見は匿名でも利用できるため、企業がアンケートや口コミを収集するよりユーザーの本音を集めやすい利点があります。

 

センチメント分析が注目される背景

 

センチメント分析が注目されている背景には、次の2つの要因が考えられます。

  • ソーシャルメディアからユーザーの声が収集可能となった
  • AIや機械学習などの分析技術が進化した

 

SNSやブログ、口コミサイトなどのソーシャルメディアに投稿された書き込みを意味ある情報として収集し、ソーシャルメディアを起点としたマーケティング活動が可能となりました。

 

また、センチメント分析が注目されている背景には、高精度且つ低コストでAI開発が可能となった点が挙げられます機械学習やディープラーニングなどの新技術も発展しているため、センチメント分析に必要な専門知識やコストが抑えられます。そのため、企業単位でセンチメント分析の実施が可能となり、多くの企業が実施するようになりました。

 

センチメント分析のメリット

 

センチメント分析により、ユーザーの声を可視化できます。とくに、ソーシャルメディアを活用したセンチメント分析ではそれが顕著です。匿名でも利用可能な特性上、本音や率直な意見を投稿するユーザーが多いためです。

ユーザーの本音の可視化により、製品・サービスの改善に役立ちます。新製品のCMに対する反響を調べたり、購買につながりにくい顧客層の特定も可能となります。

 

センチメント分析の種類・仕組み

 

センチメント分析には、3つの種類があります。

  • テキストの分析
  • 音声の分析
  • 表情の分析

 

それぞれのデータセットから一般消費者の思考や感情、見解や観念を読み取れるため、より精度の高い分析が可能です。下記では、それぞれの特徴や仕組みを解説します。

 

テキストのセンチメント分析

 

テキストのセンチメント分析は、評価基準を設けて特定の単語が含まれるものを抜き出し、タグを付けて分類していく分析を指します。AIが自然言語処理して感情を判断していくため、ビッグデータの活用も容易です。

なお、判定可能な感情の種類はツールによって異なります。「ポジティブ」「ニュートラル」「ネガティブ」の3パターンしか分類できないもの、「好き」「嫌い」「悲しみ」「怒り」などのパターンまで分類可能なものなどさまざまです。

 

AIがセンチメント分析をするためには、基本となる知識を学習させておく必要があります。とはいえ、一定のデータを学習させれば、後はAIが自動的にデータの収集・蓄積を行うため、次第に分析の精度も高まっていきます。

 

音声のセンチメント分析

 

音声のセンチメント分析は、人が発する音声から感情を判定する分析手法を指します。コールセンターで抽出した音声データを活用し、AIによって解析を実施します。

 

人が話す声のトーンや速さ、抑揚、強弱の解析で、喜びや悲しみ、怒り、平常などの感情を分類していけます。音声によるセンチメント分析では、テキストで読み取れない感情まで読み取れるようになります。そのため、より精度の高いデータを入手できるメリットがあります。

 

この技術の応用先といえば、コールセンターやスマートスピーカーへの導入など多岐に渡ります。顧客の感情を分析して最適なアプローチを可能にしたり、オペレーターのストレス値を分析してメンタルヘルスの改善に役立てられます。また、人間の本心に寄り添えるような音声アシスタントの開発にも有用です。

 

表情のセンチメント分析

 

表情のセンチメント分析は、ライブチャットや動画のヒトの表情から感情分析を行う手法を指します。すでに表情の分析に対応するAIは開発されており、ライブチャットや動画などから抽出可能です。

 

喜怒哀楽などの基本的な感情はもちろん、表情の微細なニュアンスを読み取り、その裏にある本心を探っていけます。また、テキストや音声データを複合させれば人間が相手の感情を読み取るかのような精度の高い分析もできるでしょう。

 

表情のセンチメント分析は、イベント参加者の反響を確かめるなど自社のプロモーション活動にも役立ちます。アンケートや口コミなどでは読み取れない本心も瞬時に読み取れるため、効果的なポイントを抑えられる施策にシフトしていけるでしょう。

センチメント分析の活用事例

センチメント分析が、ビジネスのあらゆる領域で活用可能な点に触れてきました。対顧客の施策に用いるのはもちろん、優秀な人材の確保や従業員のメンタルヘルス改善にも役立っていくとの見方もあります。

次の項目では、具体的にどのような活用事例が挙げられるのか3つ詳しくご説明します。

  1. SNSでの利用事例
  2. コールセンターでの利用事例
  3. アンケート分析での利用事例

 

SNSでの利用事例

 

SNSでは、特定商品やサービスに関する投稿から消費者心理の分析に活用されています。

タピオカを例に取ると、関連キーワード分析で、「タピオカ」の推移が下がっていた点に対し、「ホットタピオカ」は上昇傾向にありました。さらに分析すると、ポジティブなツイートは、「新食感で良い」などの内容があり、ネガティブなツイートは、「火傷しそうで危ない」という内容が判明しました。

 

つまり、前者は実際に試した経験がある人の発言であり、後者は知っているけど試した経験がない人の発言である、といった傾向が分かるため、各ユーザーに対して、適切なマーケティング施策を検討するための情報が取得できます。
今後の課題としてはセンチメント分析の信頼度の算出方法、分析システムの精度向上などが挙げられます。分析結果をそのまま過信するのではなく、どのように落とし込むべきかなどの視点も必要になるでしょう。

 

コールセンターでの利用事例

 

コールセンター業界でも、センチメント分析の技術が活用されています。これは、独自のアルゴリズムによって顧客やオペレーターの感情を判別する分析手法を指します。

 

例えば、電話越しで認識できない感情の機微を察知するシステムにより、顧客1人ひとりへの適切なアプローチ方法がわかります。オペレーターの対応への感情も即座に読み取れるので、業務改善も容易になります。

 

また、購買を検討している顧客にセンチメント分析を行えば、顧客の感情を可視化し、戦略的な購買オペレーションを展開できます。

とはいえ、システムが高額である点から日本企業の導入率は低く、小規模センターへの導入は向いていない欠点も見受けられます。音声によるセンチメント分析の成果が周知され、低価格化が進む未来に期待しましょう。

 

アンケート分析での利用事例

 

センチメント分析は、アンケート分析の分野でも役立っています。よく知られるものの1つが「顧客アンケート」、もう1つが「社内アンケート」です。

顧客アンケートは、自由形式の回答を迅速かつ大量にまとめ上げる点で役立っています。(株)コマツソフトが提供するVextシリーズでは、顧客の声を内容の近しい文章ごとに分類。さまざまな分析結果をわかりやすく表示できるため、製造業・金融業・製薬業など多くの分野で活用されています。

 

一方、社内アンケートは、寄せられた回答を元に従業員の要望や不満を分析する点で役立っています。例えば、(株)HRアナリティクス研究室のテキストマイニングは、特定の言葉の出現頻度を分析し、従業員のストレス度を時系列で把握できます。

 

センチメント分析をGoogleも活用しているのか

 

あらゆる領域で有用なセンチメント分析は、Googleのアルゴリズムでも活用されているのでしょうか。

答えは「NO」です。センチメント分析の結果によって、検索順位の結果が決まるわけではありません。下記では、Googleがセンチメント分析の採択を見送った背景や今後の可能性をご説明します。

 

Googleは採用していない


まず、Googleはアルゴリズムに、センチメント分析を組み込んでいません。(2021年6月現在)。

2018年7月、Googleのダニー・サリバン氏は自身のTwitterにて「(Googleの検索アルゴリズムは)感情を認識しません。したがって、そのための演算子はありません。」と公表しているためです。

 

例えば、「爬虫類は良いペットか?」などの曖昧なクエリでは強調スニペット表示が停止されています。良い・悪いなどの感情で検索結果の順位を決めるのは、「意見の多様性を示したい」といったGoogleの考えにそぐわないためです。

 

とはいえ、レビューで「ポジティブ」「ネガティブ」の声を分類するなど、Googleがテキストに込められた感情を理解しようとする姿勢は見られます。

 

「ユーザーの検索クエリに込められている感情に沿って検索結果を表示している」といった事実はありません。センチメント分析の結果が従来のSEO施策を脅かす可能性はないと思われます。

センチメント分析の今後

AIの機械学習によるセンチメント分析は、ますます幅広い分野で活用されていくでしょう。なかでも有望視されているのは、やはりマーケティングやプロモーション領域での活用です。特に次のような活用方法が期待されています。

  • カスタマーレビューの内容を分析し、商品開発、サービス向上に活用
  • 消費者の感情を読み取り、店内のディスプレイや仕入れに反映
  • 新しい製品、サービスへの好感度や課題点の明確化に活用

現状では、マーケティングの活用が多いセンチメント分析ですが、これ以外にも人材採用の領域など新たな活用の可能性が期待されています。

 

まとめ

SEOコンサルタントテキストや音声、表情から対象者の感情を読み取りができるセンチメント分析は、あらゆる領域で活用可能です。SNSやブログなどの投稿から市場心理を探ったり、蓄積された音声データから顧客の喜怒哀楽などを分析で、プロモーションはもちろん、リスク回避や問題の改善にも役立っていくでしょう。なお、センチメント分析がGoogleアルゴリズムで活用されている事実はありません。しかし、センチメント分析の結果により、良質なコンテンツづくりが可能となる点は、Web担当者として心にとどめておくようにしましょう。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、10期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで1000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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