googleアナリティクスのプロパティ名とは?意味や設定方法を解説
Google Analytics(Googleアナリティクス)を使用するうえで「プロパティについて詳しく知りたい」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。2020年11月に新しいプロパティがリリースされたこともあり、プロパティに関する知識は重要です。将来的には新しいプロパティに完全移行する可能性もあるため、今のうちに知識や設定方法をマスターしておきましょう。
Googleアナリティクスのプロパティ名とは?
Google Analyticsのプロパティ名とは、階層構造の一つであるプロパティに設定する名前のことです。そもそもGoogle Analyticsのプロパティとは、アクセスデータの収集や分析を行う単位を示します。
また、現在はGoogle Analytics4プロパティとUniversal Analyticsプロパティの2種類があり、機能や下位構造の違いが特徴です。
ここではプロパティについて、Google Analyticsの階層構造から詳しく説明していきます。
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Googleアナリティクスの階層構造
Google Analyticsは3つの階層構造から成り立ちます。ただしGoogle Analytics4プロパティとUniversal Analyticsプロパティでは下位層の単位が異なるため、各単位の役割が混同しないように注意をしましょう。ここでは、Google Analyticsの階層について解説していきます。
アカウント
アカウントは、Google Analyticsの中で最も大きい単位を示します。アカウントの役割は以下のとおりです。
- ユーザーの管理や権限設定
- プロパティのフィルタ設定
アカウント名は会社名や企業名が多く、Google Analyticsのアカウント作成時に設定します。
プロパティ
プロパティはアカウントの下位層になり、一つのアカウントに対して最大50個まで作成できます。
Universal Analyticsプロパティでは「トラッキングコード」を発行する役割をもち、Webサイトやアプリごとにプロパティを作成する仕組みです。
またGoogle広告やGoogle Optimizerなど、他のGoogleツールとの連携もプロパティから設定します。
対してGoogle Analytics4プロパティでは、さらに下位層のデータストリームが「トラッキングコード」の役割をもつため、プロパティ単位で発行する必要はありません。
データストリーム
データストリームはGoogle Analytics4プロパティの下位層になり、アクセスデータ収集の役割をもちます。
またデータストリームには、以下の2種類が存在します。
- ウェブデータストリーム:Webサイトにアクセスしてきたデータの収集
- アプリデータストリーム:IOS・Androidアプリにアクセスしてきたデータの収集
収集するデータの拡張計測を設定できるため、目的に応じた条件で計測可能です。
ビュー
ビューはUniversal Analyticsプロパティの下位層になり、データのレポートを確認できます。1人のプロパティに対して最大25個まで作成可能です。
ビューで設定できる項目はこちら。
- 目標の設定
- フィルタの設定
- e-コマースの設定
Webサイトの運用目的によって異なりますが、検証用や公開用などさまざまなビューを使い分けることで、活用の幅を広げられます。
Google Analytics4プロパティとUniversal Analyticsプロパティの違い
Google Analytics4プロパティは2020年11月にリリースされた、まだ新しいプロパティになります。従来までのプロパティでも十分にアクセス解析を行えますが、ユーザー行動が多様化している現代では、徐々に新しいプロパティへの移行がおすすめです。
ここではGoogle Analytics4プロパティとUniversal Analyticsプロパティの違いについて、解説していきます。
機械学習の導入
まず1つ目の違いが、Google Analytics4プロパティでは機械学習を活用できる点です。
Universal Analyticsプロパティでは収集したデータ分析しか行なえませんでしたが、Google Analytics4プロパティでは将来的なユーザーの行動を2種類予測できます。
- 購入の予測:Webサイトやアプリにアクセスしたユーザーが7日以内に購入する予測
- 離脱の予測:アクティビティユーザーが7日以内にWebサイトやアプリを利用しなくなる予測
クロスプラットフォームの解析
2つ目の違いは、クロスプラットフォームの解析についてです。
クロスプラットフォームの解析とは、ユーザーがWebサイト・アプリなど、異なるプラットフォームを行き来した場合にも行動を把握できる機能です。
また従来まではデバイスごとにユーザーを判別していましたが、クロスプラットフォームの解析はデバイスが異なる場合でも計測できます。
したがってユーザーを見逃すことがなくなり、より詳細な行動分析が可能です。
イベントの自動計測
最後の違いが、Google Analytics4プロパティはイベントを自動で計測できることです。
Universal Analyticsプロパティの場合、イベント計測にはタグ設定する必要がありました。しかし自動計測であればタグ設定を行わなくても、定めたイベントの分析が行なえます。
特にタグ設定は初心者の方には複雑だったため、簡単に利用できる点は非常に大きな変化といえるでしょう。
Universal Analyticsプロパティの設定方法
Universal Analyticsプロパティを設定するには、Google Analyticsのアカウントが必要になるため、持っていない場合は最初に作成しましょう。
ここではUniversal Analyticsプロパティの作成方法、初期設定について解説していきます。
プロパティの作成
まずはプロパティを新しく作成していきます。
Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ項目から「プロパティ作成」を選択します。
プロパティ設定画面が表示されるため、プロパティ名・レポートのタイムゾーン・通貨を選択しましょう。
続いて「詳細オプションを表示」をクリックし、Universal Analyticsプロパティの作成を「オン」にします。下部に表示されている「Universal Analyticsプロパティのみを作成する」にチェックを入れましょう。また該当するURLを入力します。
その後はビジネス情報の設定画面が表示されるため、業種・ビジネスの規模・Google Analyticsの利用目的を入力しましょう。
最後に作成ボタンをクリックすれば完了となります。
トラッキングコードの設置
続いてトラッキングコードを設置しましょう。トラッキングコードは、プロパティ作成後の画面に表示されます。
設置方法はグローバルサイトタグをコピーし、Webサイトのタグ内に記載するだけです。記述内容が漏れている場合、正しく反映されないため注意をしましょう。
またWebサイトにアクセスしGoogle Analyticsのデータが更新されれば、トラッキングコードが反映された証明になります。
プロパティの初期設定
Universal Analyticsプロパティの活用には欠かせない、3つの初期設定について解説していきます。
- レポートの有効化
- Google Search Consoleとの連携
- Google広告との連携
レポートの有効化
まずはユーザー属性とインタレストカテゴリレポートの有効化を行います。
レポートの有効化はユーザーの年齢・性別など、ユーザー属性を確認するために必要な設定です。他の情報との組み合わせで詳細な分析を行えるため、かならず設定しましょう。
設定方法は以下の手順です。
- Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「プロパティ設定」を選択します。
- 下にスクロールし、有効化を「オン」にすれば完了です。
Google Search Consoleとの連携
続いて行う初期設定が、Google Search Consoleとの連携になります。
Google Search Consoleとは、ユーザーがWebサイトにアクセスする前のデータを取得できる無料ツールです。
Google Analyticsと同じくWebサイトには欠かせないツールとなり、連携によってより詳細な分析が行えます。
連携設定は以下の手順です。
- Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「プロパティ設定」を選択します。
- 下にスクロールし「Search Console調整」から追加設定を行うと完了です。
Google広告との連携
Google広告は、広告運用をしている場合にのみ行う初期設定です。Google Search Consoleと同じく、連携によって詳細な分析を行える点が強みになります。
- Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「Google広告とのリンク」を選択します。
- 該当する広告アカウントを設定すれば完了です。
Google Analytics4プロパティの設定方法
Google Analytics4も、Universal Analyticsと同様にGoogle Analyticsのアカウントが必要です。そのため事前に作成をしましょう。
またUniversal Analyticsプロパティと同じ設定もあればまったく異なる設定もあるため、両者を混同しないように注意が必要です。
ここではGoogle Analytics4プロパティの設定方法 について、詳しく解説していきます。
プロパティの作成方法
作成方法には、新しくアカウントを作成するパターンと既存のUniversal Analyticsプロパティからアップデートするパターンの2種類があるため、該当する方を設定しましょう。
ここでは2種類の作成方法について、詳しく解説していきます。
新規プロパティの作成
まずは新規でプロパティを作成する方法から解説します。
Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ項目から「プロパティ作成」を選択します。
プロパティ設定画面が表示されるため、プロパティ名・レポートのタイムゾーン・通貨を選択しましょう。
続いて「詳細オプションを表示」をクリックし、Universal Analyticsプロパティの作成を「オン」にします。下部に表示されている「Google Analytics 4 とUniversal Analyticsのプロパティを両方作成する」にチェックを入れましょう。また該当するURLを入力します。
その後はビジネス情報の設定画面が表示されるため、業種・ビジネスの規模・Google Analyticsの利用目的を入力しましょう。最後に作成ボタンをクリックすれば完了となります。
プロパティのアップデート
続いてUniversal Analyticsプロパティからアップデートする方法を解説します。
Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「GA4認定アシスタント」を選択。
新しいGoogle Analytics4プロパティを作成するの「ようこそ」をクリックします。
「プロパティの作成」をクリック。
その後に「接続済み」という画面に切り替われば設定完了です。
データストリームの作成
続いてデータストリームを作成をします。具体的な設定手順は以下のとおりです。
- Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「データストリーム」を選択します。
- つぎに「ストリームを追加」から「ウェブ」を選択。
- その後に表示されるウェブストリームの設定にて「サイトURL」と「ストリーム名」を入力しましょう。また拡張機能は有効化にします。
- 最後に「ストリームを作成」をクリックすると、作成完了となります。
トラッキングコードの設置
つぎに、トラッキングコードの設置を以下の手順で行いましょう。
- Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「データストリーム」を選択します。
- 該当するURLをクリックします。
- ウェブストリームの詳細が表示されるため、タグ設定手順の「グローバルサイトタグ」を選択すると、トラッキングコードが表示されます。
- トラッキングコードの設置は、タグをコピーしWebサイトのタグ内に記載すれば完了です。
プロパティの初期設定
続いて初期設定の方法を以下の2項目から解説していきます。
- Googleシグナルの有効化
- データ保持の設定
Googleシグナルの有効化
まずはGoogleシグナルを有効化しましょう。Googleシグナルは、クロスプラットフォームの解析を行うために必要な設定です。
具体的な設定手順は以下のとおりです。
- Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「認定アシスタント」を選択しす。
- プロパティ設定欄の「Googleシグナルを有効にする」をクリック。
- Google シグナルのデータ収集を有効にするにて「利用を開始する」とユーザーデータ収集の確認にて「確認しました」をクリックすると、有効化が完了となります。
データ保持の設定
続いてデータ保持の設定を行いましょう。
データ保持とは、イベントデータを保持する期間の設定です。基本的には「14ヶ月」で設定することをおすすめします。
具体的な設定手順は以下のとおりです。
- Google Analytics管理画面の「管理」→プロパティ欄から「データ設定」を選択します。
- つぎに「データ保持」をクリック。
- イベントデータの保持を「14ヶ月」に設定し「保存」をクリックすると、設定が完了となります。
まとめ