ping送信とは? 注意点とSEO対策に有効な使い方を解説
ping送信とは検索エンジンや各サーバーにWEBページの更新情報を通知する仕組みのことです。
適切にping送信すれば検索エンジンや各サーバー経由でのアクセス数アップや、被リンク数アップが期待できるため、SEO対策になる可能性もあります。
しかし、もっとも主要な検索エンジンであるGoogleにWEBページの更新情報を送信するのであれば、Googleサーチコンソールを使用すべきです。また、ping送信の方法を誤るとスパムと認識されるデメリットもあります。ping送信にあたっては十分に注意しなければなりません。
pingとは
ping送信するとWEBページの新規作成や更新情報を検索エンジンやpingサーバーに伝えることができます。サイトマップをGoogleに送信する手段の1つとして使用するほか、ブログポータルサイトにWEBページの新規作成や更新情報を送信するために有効な方法です。
pingサーバーとは
pingサーバーとはブログやWEBサイトの更新情報を集めるサーバーのことです。pingサーバーは多数存在しますが、廃止になることも多いため、定期的にチェックすることは欠かせません。
ping送信のSEO効果
pingを送信する目的はWEBサイトの存在を広く知らしめることです。WEBサイトが露出する機会が増えることで、アクセス数や被リンク数がアップする可能性もあります。
pingを送信することはSEO対策の1つです。しかし、重要かつ必須な手段ではなく、補助的な方法にすぎません。
例えば、GoogleにWEBページの更新情報を伝達してインデックス登録をリクエストする場合は、GoogleサーチコンソールのURL検査を使用すべきです。Googleによれば、ping送信はサイトマップを送信する手段の1つと位置付けられています。
また、pingの有効な送信先の1つとされてきたYahoo!ブログは2019年12月にサービス終了しました。pingの送信先サイトがサービス終了するケースも少なくありません。ping送信を利用するなら、定期的に送信先が有効か否かをチェックし、更新する必要があります。
WEBサイトがユーザーの目に触れる機会を増やす意味でping送信は有効です。しかしping送信したからといって必ずユーザーの目に触れ、アクセス数が増えるわけではありません。SEO対策のツールの1つではあるものの、あくまでも補助的手段の1つと認識すべきです。
ping送信のメリット
ping送信のメリットには次の3つがあります。
- 検索エンジンにインデックスを依頼する
- アクセス数アップ
- 被リンク数アップ
適切なURLにpingを送信すれば、SEOの評価につなげることも可能です。ただし、ping送信したことがダイレクトにSEO効果を大きく高めるとは期待できない点には注意してください。
検索エンジンにインデックスを依頼する
Googleはサイトマップを送信する方法の1つにping送信を挙げています。サイトマップが新規作成もしくは更新された場合にping送信によってGoogleに更新情報を通知することで、検索エンジンのロボットに巡回するようリクエストすることが可能です。
ただし、ページ数が100未満の小規模なWEBサイトや、SquarespaceやWixといったウェブ ホスティング サービスを使用している場合は、サイトマップを検索エンジンに送信する必要はありません。GoogleサーチコンソールのURL検査からインデックス登録を依頼してください。
なお、ping送信と検索エンジンにインデックスされる速度に関連性はなく、ping送信によって検索エンジンのデータにインデックスされるスピードが早まることはありません。ping送信以外の方法でサイトマップを送信することも可能です。またインデックスされていないコンテンツについてリクエストする場合も、件数が少なければGoogleサーチコンソールのURL検査からおこなうこともできます。
ping送信でサイトマップを通知する方法
ping送信によって検索エンジンにサイトマップの内容を通知する際は、以下のようにURLを指定します。
<WEBサイトのURL>部分にはサイトマップを送信したいWEBサイトのURLを記述してください。
サイトマップを送信したら時間をおいて、Googleサーチコンソールでサイトマップの更新状況やURL検査でインデックスの状況を確認してください。ただし、ping送信後の画面に記載があるように、ping送信した内容のすべてがインデックス登録されるわけではありません。
インデックス登録をリクエストする方法
GoogleサーチコンソールのURL検査を開き、インデックス状況を確認したいWEBページのURLを入力して検索してください。
URLはGoogleに登録されていますと表示されれば特に対応することはありません。登録されていない場合は、インデックス登録をリクエストしてください。
アクセス数アップ
ブログポータルサイトにping送信すると、新着記事欄にWEBページの情報が掲載されます。
例えば、にほんブログ村の場合は、新着記事タブ内に新着記事一覧が表示されます。ping送信したWEBページの情報もここに掲載されることでユーザーの目に触れる機会が増え、アクセス数アップにつながる可能性があります。
しかし、新着記事に載るだけでは、アクセス数アップは見込めません。
その原因はブログポータルサイトの特性にあります。ブログポータルサイトはあくまでもブログの情報が集約されたWEBサイトです。集まるユーザーのニーズも多種多様で、自社がターゲットとするユーザー層が利用しているとは限りません。
また、新着情報欄ではWEBページのジャンルやカテゴリの区別なく雑多に掲載されます。自社サイトが訴求したい特定のユーザー層の目に留まる可能性は低い環境です。
ブログポータルサイト内でランキングで上位にならない限り、大きなアクセス数アップは見込めません。しかし、ブログポータルサイトを利用するユーザー層が自社のターゲット層と合致しない場合、ブログポータルサイト内のランキングを意識したコンテンツ作成は時間と労力の無駄です。
被リンク数アップ
ブログポータルサイトにping送信し、ランキングで上位に表示されれば、被リンク数アップも期待できます。
ただし、この場合も新着記事に載るだけでは被リンク数アップは見込めません。アクセス数アップした場合に限り、被リンク数アップも期待できるという点に注意すべきです。
ping送信する際の注意点
ping送信は適切におこなわれないとスパムと認識されることがあります。スパム認定されればping送信しても検索エンジンやサーバーに受信されません。期待した効果を得られなくなります。
ping送信にあたって注意すべきは次の2点です。
- 同じ宛先に重複して送信しない
- 送信先URLを定期的に見直す
同じ宛先に重複して送信しない
同じ送信先に重複してping送信することや、短時間の間に何度も同じ内容を送信する行為はスパムと判断され、送信したpingの受信を拒否されることがあります。誤って同じPing送信先を重複して登録しないように注意してください。
またWordPressでWEBサイトを作成している場合も注意が必要です。WordPressでは、公開設定した時点で自動的にpingが送信されます。
例えば、短時間のうちに記事を修正して更新を繰り返すことは避けるべきです。公開設定をクリックするたびに何度もpingが送信されるため、スパムと判定される可能性もあります。これではping送信の効果を発揮できません。
スパムとは
スパムとは迷惑行為を意味します。受信者の意向を無視して無差別かつ大量にばらまかれるメッセージのことです。
スパム認定する基準は受信側の環境によって異なりますが、送信するメッセージの内容にかかわらず、短時間の間に大量のメッセージを送信したことでスパムと認識されることがあります。スパム判定されるとメッセージの受信をブロックされるため、ping送信によってWEBサイトの更新内容を伝達することができません。
送信先URLを定期的に見直す
pingの送信先は流動的で、Yahoo!ブログのようにサービスが終了することもあります。ping送信先のURLが有効なものであるか、定期的な見直しが必要です。
WordPressでping送信する手順
WordPressでping送信する場合は、管理画面の設定内にある投稿設定を開いてください。投稿設定画面の下部までスクロールすると、更新情報サービス欄があります。この部分にping送信したいサイトのURLを入力して、設定を保存ボタンをクリックしたら作業完了です。
WordPressでping送信する際の注意点
WordPressでping送信する場合は、次の2点に注意してください。
- 1行につき1つのURLを記述
- プラグインを導入
1行につき1つのURLを記述
更新情報サービス欄に複数のURLを記述する際は1行につき1つのURLを、改行によって記述してください。
記述するURLの数に上限はありません。しかし数が増えると管理の手間が増えるため、有効なURLを数個記述するに留めるべきです。
プラグインを導入
ping送信の設定をするならプラグインを導入してください。代表的なものにはWordPress Ping OptimizerやWebSub(PubSubHubbub)があります。
WordPress Ping Optimizerは、WordPressで作成した記事が更新されるたびにping送信されるのを制御するプラグインです。ping送信が短時間に何度も送信されるのを抑制することで、スパムと認識されることを防ぎます。
WebSub(PubSubHubbub)は、検索エンジンにWEBページの更新情報を迅速に伝えることに特化したプラグインです。
ping送信先として有効なURLとは
ping送信先には会員登録不要なものと会員登録が必要なものに分類できます。
会員登録不要なping送信先
会員登録不要なping送信先には次のようなものがあります。
- http://rpc.pingomatic.com/
- http://api.my.yahoo.com/RPC2
- http://ping.freeblogranking.com/xmlrpc/
- http://ping.blo.gs/
- http://rpc.reader.livedoor.com/ping
- http://rpc.weblogs.com/RPC2
- http://rpc.pingomatic.com/
- http://xping.pubsub.com/ping/
http://rpc.pingomatic.com/はWordPressの更新情報サービス欄にデフォルトで記入されているPing-O-Matic (rpc.pingomatic.com) のサーバーを指定するURLです。WordPressはこのURLで必要なping送信先にWEBサイトの情報を送信できるとしています。
なお、マイクロソフトの検索エンジンであるBingにping送信する場合は以下のURLです。
<エンコード変換したサイトマップアドレス>の部分には、エンコード変換ツールを使用してサイトマップアドレスをエンコード変換したものを記述してください。エンコードとは、URLに使えない文字で記述されたサイトマップのアドレスをURLで使える文字に変換することです。
ただし、BingのWEBマスターツールに登録していればping送信は不要です。マイクロソフトアカウントがあればBingのWEBマスターツールに登録できます。
会員登録の必要なping送信先
次は会員登録することでping送信先として登録できるサイトです。いずれもブログを対象としているサイトのため、会員登録してでも自社コンテンツの情報を送信する必要があるか、ターゲットとするユーザー層の需要が見込めるかを検討してください。
- http://ping.blogmura.com/<ブログ村のID> (ブログ村)
- http://blog.with2.net/ping.php (人気ブログランキング)
まとめ
SEOの観点でみるとpingの送信は重要ではありません。もっとも重要な検索エンジンであるGoogleにWEBサイトの更新情報を伝えるなら、Googleサーチコンソールがあります。Googleサーチコンソールを使用すれば、インデックス状況の確認からインデックスのリクエストも可能です。Googleに継ぐ規模の検索エンジンであるBingにもWEBマスターツールが用意されており、ping送信に頼る必要はありません。
ping送信を利用すれば、WEB上で露出場所を増やす効果を狙うことはできます。しかし、露出箇所が増えても自社がターゲットとするユーザー層が少ない場所であれば、コンバージョンにつながりません。