オウンドメディアでマネタイズする方法は?3つの手順とポイントを解説
オウンドメディアを運用するにあたって、どのようにしてマネタイズするかはどの企業も考えるところでしょう。オウンドメディアからマネタイズするには、どのような方法があるのでしょうか?
オウンドメディアのマネタイズには主に3種類ある
オウンドメディアでマネタイズ(収益化)する方法は、主に次の3種類にわけられます。
- 広告を掲載する
- 自社商品を販売する
- 有料コンテンツを販売する
次からそれぞれ詳しく紹介していきます。
広告でマネタイズする方法
オウンドメディアでマネタイズする方法として、メディア内の枠を外部に販売し、広告を掲載して収益化する方法があります。その方法もさまざまあるので、代表的な広告をいくつか紹介します。
純広告
純広告とは、オウンドメディア内に広告枠を設けて販売する広告です。ある程度PV数が多くなってくると、純広告でマネタイズすることも可能です。
たとえば、Yahoo!のトップページには、大きな枠で広告が掲載されています。これはYahoo!の純広告であり、広告枠を外部に販売することで収益を得ているのです。
純広告は、契約形態によって収益を得る方法が異なります。その契約形態は、主に次のとおりです。
- 期間保証…広告の掲載期間を保証する形態
- インプレッション課金…広告の表示回数に応じて料金を支払ってもらう形態
- インプレッション保証…広告の表示回数を一定数保証する形態。規定の回数分表示されるまで、ずっと広告は表示される。
- クリック課金…広告をクリックした回数に応じて料金を支払ってもらう形態
- クリック保証…広告のクリック保証を一定数保証する形態。規定の回数分クリックされるまで、ずっと広告は表示される。
このように契約形態によって異なるので、オウンドメディアの特性に応じて最適なプランを選ぶようにしましょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリなどに表示される広告です。正方形から横長のバナータイプなど、さまざまな形の広告があります。
ディスプレイ広告は通常、仲介会社と契約してオウンドメディア内に広告を掲載し、そのクリック回数に応じて広告掲載料が支払われます。代表的な仲介といえば「Google AdSense」です。Google AdSenseはその名のとおりGoogleが運営しており、Googleの審査を受けて合格すれば、広告を貼れるようになっています。
ただしディスプレイ広告自体は大きな収益源とはなりにくいのがデメリットです。契約先や広告の種類などにもよるますが、おおよそ1クリック=0.1円と言われています。そのためディスプレイ広告は、ほかと合わせて使うのが一般的です。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、記事(コンテンツ)と広告が一体化した広告です。記事を融合しているため、メディア内に自然な形で広告を掲載できるのが、ネイティブ広告のメリットです。
上記のディスプレイ広告やリスティング広告(検索結果の一番上に表示される広告)は、誰が見てもすぐに広告とわかるので、掲載の方法を間違えるとユーザーに避けられやすいのが難点です。
一方でネイティブ広告も「広告」と表示されるものの、メディア内のコンテンツの中に自然な形で掲載されるので、クリック率も高くなる魅力があります。
ネイティブ広告といっても、さまざまなタイプの広告があります。次から、代表的なネイティブ広告を紹介します。
ネイティブ広告①記事内広告
記事内広告とは、ページ内の段落と段落の間に表示されるネイティブ広告です。記事の流れに応じて自然な形で閲覧されるので、違和感なく広告を表示させることが可能です。
また記事内広告は、スマホにも向いている広告の1つです。スマホでオウンドメディアを閲覧した場合、小さな画面に広告が大きく表示されます。まさに記事内広告は、成果を上げやすい広告の1つと言えるでしょう。
ネイティブ広告②インフィード広告
インフィード広告は、オウンドメディアやSNSなどにおいて「記事一覧」のなかに表示される広告です。複数コンテンツが表示されているなかに広告が入っているので、こちらも自然な形で表示させることが可能です。
バナー広告やリスティング広告の場合、オウンドメディアやコンテンツとは別の場所に広告が表示されるので、違和感が残ってしまうデメリットがあります。一方でインフィード広告の場合「広告」と表示されるものの、コンテンツの並びのなかで広告が表示されるので違和感が少なく、クリック率が高くなる傾向にあります。
ただしインフィード広告を表示させるには、ある程度PV数が多いメディアでしか掲載できない条件が課されることもあるので理解しておきましょう。
ネイティブ広告③関連コンテンツ
関連コンテンツとは、オウンドメディアやSNSなどにおいて「関連一覧」のなかに表示される広告です。先ほどの「インフィード広告」と似た広告です。違いは、インフィード広告は「記事一覧」のなかに表示されますが、関連コンテンツは「関連記事」のなかに表示される点です。
関連コンテンツもインフィード広告と同様、コンテンツの並びの中に自然な形で広告を表示できるので、クリック率が高くなるメリットがあります。またユーザーにとって関連性の高い広告が表示されるので、副次的にユーザーの滞在時間やリピート率などが上昇しやすい魅力もあります。
実際にGoogle AdSenseによると、関連コンテンツを表示させることでPV数が9%、滞在時間は10%向上させられると言われています。結果的に広告収益を増やせるのが、関連コンテンツを表示させるメリットです。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、広告主が「ASP」と呼ばれる仲介業者を通じて広告を出稿し「アフィリエイター」と呼ばれるメディア運営者が掲載する広告です。アフィリエイト広告は通常、専用のリンクを作成し、それを経由して広告主の定める条件(商品の購入やサイト登録など)を達成したときに、ASP経由で広告が支払われます。
アフィリエイト広告はディスプレイ広告やネイティブ広告などと異なり、単価がとても幅広くなっています。成約1件につき数百円のものもあれば、万単位になるものもあります。単価が高くなるほど成約までつなげるのは難しくなりますが、マネタイズしやすい収益源の1つと言えるでしょう。
記事広告
記事高校とは、オウンドメディアのコンテンツで第三者の目線から他社の商品・サービスを紹介することで、広告収益を得る手法です。記事広告はコンテンツを制作して他社の商品・サービスを紹介するので、広告っぽさがなくなるのが最大のメリットです。
また単に商品・サービスを表示させるのではなく、第三者の目線でユーザーの役に立つコンテンツを通じて宣伝するので、成約までいたりやすいメリットがあります。
自社商品を販売してマネタイズする方法
オウンドメディアを通じてマネタイズする2つめの方法が、自社商品を販売することです。企業がオウンドメディア運用を考えるとき、一番の目標は自社商品を販売することにあるでしょう。
オウンドメディアで自社商品を販売するためには、主に「SEO対策」と「Web広告を出稿する」の2つの方法があります。それぞれ一長一短があるので、自社商品の特性や競合などを鑑みてこれらの手段で販売するようにしましょう。
なお「SEO対策」と「Web広告を出稿する」の2つのうち、どちらかに手段を限定する必要はありません。SEO対策とWeb広告の両輪で運用している企業も多くいるので、適宜使い分けることが重要です。
SEO対策
SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、日本語で「検索エンジン最適化」といいます。具体的には、インターネットの検索結果で上位に表示させるための施策です。
SEOは「SEO対策」と呼ばれることもあります(実は「SEO対策」は正しい表現ではありませんが、業界内でこう呼ばれることが多いことから、日常的に用いられる言葉となっています)。
オウンドメディアで検索キーワードに沿って検索ユーザーの役に立つコンテンツを制作することで、検索結果の上位に表示されることがあります。検索結果からオウンドメディアへ流入があると、コンテンツを通じて検索ユーザーを育成できます。
コンテンツを通じて検索ユーザーの信頼を獲得したり、自社商品の有用性をアピールできたりすれば、商品を購入してもらえる機会が生まれるのです。このように検索結果から検索ユーザーを獲得し、商品・サービスの購入やリピートまでつなげるマーケティング手法が「SEO対策」なのです。
SEO対策が成功すれば、広告費を支払わずにWebから顧客を獲得することも可能です。広告運用の効果が薄いと感じるならば、SEO対策でWeb集客を伸ばすことも検討してみましょう。
Web広告を出稿する
インターネット上に表示される広告を「Web広告」といいます。上記で紹介した広告は「掲載側」の目線で紹介しましたが、逆に掲載を依頼する「広告主」になることで、広告からユーザーを獲得することも可能です。
一口にWeb広告といっても、その種類はさまざまです。検索キーワードに連動して検索結果のもっとも上位に表示される「リスティング広告」から、メディアやアプリ内に表示される「ディスプレイ広告」など多岐にわたります。
有料コンテンツの販売
オウンドメディア内で、有料のコンテンツを販売する方法もあります。コンテンツの閲覧を有料にして、マネタイズする方法です。俗に「情報商材」と呼ばれるものです。
有料コンテンツを販売するには、次のような方法が考えられます。
<有料コンテンツを販売する方法>
- 有料会員が閲覧できるメールマガジン(メルマガ)を配信する
- オウンドメディアの一部ページにパスワードをかけて、購入者専用のコンテンツをつくる
- 無料会員は途中までしか閲覧できず、有料会員になるとすべて読めるコンテンツをつくる(ニュースサイトによくあるケース)
ただしインターネット上で無料で読めるコンテンツが多いことから、価格以上の付加価値を提供できるようなコンテンツをつくるのが大切です。
オウンドメディアのマネタイズで重要なポイント
最後に、オウンドメディアをマネタイズするうえで重要なポイントを紹介します。ぜひ参考にしてください。
顧客分析は入念に
どのマネタイズの方法にしろ、顧客分析は欠かせません。オウンドメディアに流入するのがどのようなユーザー層なのか、そのユーザーがどのようなコンテンツを好んでいるのかを把握することで、より収益化の効率を上げられます。
アクセス解析ツールを使用して、ぜひ顧客分析は欠かさないようにしましょう。
広告は適度な量に
広告収益は、オウンドメディア運用において重要な収益源の1つです。ただしオウンドメディア内に広告を掲載しすぎると、ユーザーの意図と反することになるので、結果的に広告収入を落とすことになりかねません。
インターネット上のユーザーは、本質的に広告を求めているのではありません。あくまでオウンドメディアのコンテンツを求めているのであって、ユーザーの役に立ったその先に広告のクリックまでいたるのです。
そのため広告から収益を得たい場合は、オウンドメディアにとって最適な広告に絞って運用することをおすすめします。2~3つに絞り、成果が出やすい広告掲載に注力するようにしましょう。
SEO対策は継続を前提に
SEO対策は、実施すればすぐに成果が出るものではありません。成果が出るまでどんなに早くとも3ヶ月、最低でも6ヶ月以上はかかることを承知しておきましょう。そのため、SEO対策で重要なのは、継続的にコンテンツを公開することです。短期的な成果を期待してSEO対策を実施すると、途中で挫折するのが関の山です。
SEO対策で失敗するケースの多くは、短期での成果を期待したが成果が出ず、途中で諦めることです。コンテンツマーケティングは基本、長期で継続するほど成果が出るものです。短期での成果を期待すると費用対効果が悪くなります。一方で長期で運用するほど売上を拡大しやすくなるので、費用対効果もよくなっていくものです。
そのためSEO対策を実施する際は、数か月単位、1年単位で計画を立てるようにしましょう。成果を上げるためにも、短期での成果に一喜一憂せず、長期で継続することで徐々に成果を上げていくように意識していくのが重要です。
アクセス解析と改善を繰り返す
「広告掲載」「SEO対策」「Web広告の出稿」「有料コンテンツの販売」どれも、ただ運用するだけではいけません。必ずアクセス解析ツールを使って成果を分析し、細かく改善とテストを繰り返すようにしましょう。
たとえばアクセス解析ツールを使うことで「コンテンツAはアクセスが多いのでほかの見本にしよう」「ディスプレイ広告よりリスティング広告のほうが成果が出やすい」などと、より最適な対応が取れるようになります。
なおアクセスを解析するには、Googleが提供している2つの無料ツールが非常に便利です。まだ使っていない方は、無料で利用できるのでぜひ導入を検討してみてください。
<無料のアクセス解析ツール>
Google Analytics(グーグルアナリティクス) | PV数や離脱率、滞在時間など、サイトのアクセスを解析できるツール。Google AdSenseとも連携が可能。 |
Google Search Console(グーグルサーチコンソール) | サイトの検索順位やクリック数などを解析できるツール |
まとめ
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