オウンドメディアのデザインはどうやって決める?重要なポイントを紹介
オウンドメディアを運用するにあたって悩むのは「デザイン」でしょう。世の中には多種多様なデザインがあり、どれが自社メディアに合っているかわからないのは仕方のないことです。
オウンドメディアのデザインの重要性
オウンドメディア運用におけるSEO対策やWeb広告運用などで、メディアのデザインは非常に重要です。なぜオウンドメディア運用にデザインが重要なのか、その理由は主に次の3つです。
- ユーザーが快適に閲覧できる
- ユーザーの信頼を獲得できる
- 上手にCV(コンバージョン)へ誘導できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ユーザーが快適に閲覧できる
メディアのデザインが整っていれば、ユーザーは快適に閲覧できます。実は、この単純な理由が、オウンドメディア運用において非常に重要となります。
今のオウンドメディアの多くは、ユーザーの利便性を向上させることを追求しており、デザインも例外ではありません。つまりデザインの優れたメディアが当たり前となっている現状において、Webサイトの見た目に力を入れないと、検索ユーザーからの信頼を失ってしまうのです。
最悪、デザインが悪いだけで、Webサイトを閲覧してもらえなくなるかもしれません。たとえば昔ながらのブログ調のデザインで企業のオウンドメディアが運用されている場合、たとえコンテンツがよくても、検索ユーザーは信用しづらいでしょう。
そのため、ユーザーに違和感のないデザインのメディアを利用してもらうことも重要です。オウンドメディアのターゲット層がどのようなデザインを求めているのかを分析し、それに合ったものを選ぶのがおすすめです。
ユーザーの信頼を獲得できる
優れたメディアのデザインは、ユーザーからの信頼を獲得できます。検索ユーザーは潜在的に、デザインによってオウンドメディアの印象を決め、それに応じて信頼を置くかどうかを決める傾向にあります。
ただしデザインの有無によって、信頼が大きく変わることはありません。オウンドメディアの趣旨に大きく外れないデザインを選ぶだけでも、それだけで一定の信頼は獲得できます。
一方で昔流行ったようなデザインの場合、一般的なオウンドメディアのデザインに慣れている検索ユーザーから見ると、どうしても情報の信頼性が欠けてしまいます。たとえばホテルの公式アカウントを比較している検索ユーザーが、昔ながらの古いデザインのWebサイトを見ると、それだけで施設の設備に関係なく「古いホテルなんだな」と悪い印象を受けてしまいます。
せっかくよいコンテンツをつくっても、デザインだけの理由で信頼を損ねるのは非常にもったいない話です。自社に合ったオウンドメディアのデザインを選ぶことは、長期的に見てプラスにつながることです。
上手にCVへ誘導できる
CVへの導線がシンプルなデザインの場合、CVR(成約率)が高くなります。なぜならユーザーにとって使いやすいメディアほど、アクションを起こしやすくなるからです。
たとえばコンテンツのなかの「お問い合わせ」や「資料請求」が明確な場合、ユーザーはどこをクリック(タップ)すれば企業とコンタクトを取れるのかわかりやすく感じます。
一方でコンテンツの内容がよくても、お問い合わせの場所がわかりづらい場合、オウンドメディア内を何度も閲覧させることになります。場合によっては、そこでユーザーが不快に感じ離脱してしまえば、顧客を取り逃がすことにもなるのです。
デザインが単純明快でわかりやすいほど、顧客はアクションを起こしやすくなります。ぜひユーザーにとってわかりやすい、シンプルなデザインを心がけてみましょう。
オウンドメディアのデザインの決め方
メディアデザインの決め方は、なにを基準にするかによって異なってきます。そこで、オウンドメディアのデザインを決める際の基準をいくつか紹介します。
- 企業のイメージカラーに合わせる
- コンテンツに合わせる
- スマホ対応を選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
企業のイメージカラーに合わせる
まずは企業のイメージカラーに合わせる方法です。たとえば日本コカ・コーラ株式会社のオウンドメディアは、赤色を基調とした背景となっています。コカ・コーラといえば赤色を連想する方が多いので、企業のイメージカラーに適したデザインといえます。
イメージカラーに合わせたメディアデザインは、日本コカ・コーラ株式会社のように色を連想しやすい企業によく用いられています。イメージカラーがある場合は、検討の価値があります。
コンテンツに合わせる
企業のイメージカラーが特にない場合、コンテンツに合わせてメディアのデザインを決める方法もあります。コンテンツとデザインは、意外に重要な関係があります。
たとえば法律や金融系のコンテンツを投稿する場合、ポップなデザインにすると、ユーザーから信頼を得られない可能性が高くなります。なぜなら法律や金融系は人生に関わる重要な情報で、それだけユーザーはメディアの信頼性を大切にするからです。
法律や金融系のコンテンツを考えているならば、あまり派手すぎず、黒や赤色など信頼を得やすいカラーを基調にするとよいでしょう。落ち着いたデザインほど、法律や金融系のコンテンツは信頼される可能性が高くなります。
このようにコンテンツからデザインを決めるのも重要なので、ぜひ実践してみてください。
スマホ対応を選ぶ
オウンドメディアのデザインは、スマホ対応のものを選ぶようにしましょう。なぜなら今のGoogleは、スマホに優しいメディアを推奨しているからです。
日本でよく使われる検索エンジンである「Google」と「Yahoo!」において、インターネットの検索結果の順位を決めているのは、Googleの検索アルゴリズムです。Googleは現在、スマホユーザーが増えていることを背景に、スマホ対応のデザインを推奨しています。
このスマホやタブレットとPCの両方に対応したデザインを「レスポンシブデザイン」といいます。今やスマホ対応のデザインは当たり前なので、オウンドメディアのデザインを探すときは、このレスポンシブデザインを選ぶようにしましょう。
オウンドメディアのデザインを探す方法
オウンドメディアのデザインは、どのようにして探すのでしょうか?その方法は、主に次の3通りです。
- CMS内でデザインを設定する(無料)
- 【WordPress】有料のテーマを購入する
- 制作を依頼する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
CMS内でデザインを設定する(無料)
無料でデザインを手に入れるには、CMS内でテーマを取得する方法があります。たとえばWordPressでは、無料でテーマを入手できます。
<WordPressで無料のテーマを手に入れる方法>
- WordPressにログインする
- 左メニューの「外観」→「テーマ」を選ぶ
- 「新規追加」を選ぶ
WordPressには、無料で取得できるテーマ(デザイン)が多数用意されています。そのためWordPressは、低コストでオウンドメディアの運用を始められるCMSでもあるのです。
またほかのCMSでも、基本機能でデザインを設定できるものもあります。最初からデザインに費用をかける必要はありません。まずは無料のテーマで試してみて、オウンドメディアのデザインがどのようなものか知るのもおすすめです。
【WordPress】有料のテーマを購入する
WordPressの場合、有料でデザイン(テーマ)を購入できるようになっています。無料と比べて、有料のテーマのほうが機能がデザインが洗練されていたり、機能が充実していたりします。
たとえば「ワードプレステーマTCD」というWebサイトでは、数多くの有料テーマを取り扱っています。業種やアフィリエイト目的などに応じて、有料のWordPressテーマを探せるようになっています。
ある程度本格的なオウンドメディア運用を考えているならば、デザインや機能が充実している有料テーマがおすすめです。
制作を依頼する
既存や有料のテーマでよいデザインがない場合、外部に制作を依頼することも可能です。もっとも自社の希望に沿ったデザインを制作できるので、企業がオウンドメディアを構築するのであれば、制作を依頼するのがおすすめです。
制作を依頼するには、主に「Webデザイン制作会社に依頼する」か「Webデザイナーに直接発注する」かの2択になります。
Webデザイン制作会社に依頼する場合、費用は高くなりますが、クオリティの高いデザインに仕上がる可能性が高くなります。一方でWebデザイナーに依頼する場合、制作会社よりも費用を抑えられますが、デザインの質はWebデザイナーに左右されるので注意しましょう。
コストと制作の質を考慮しながら、慎重に発注先を決めるのが重要です。
オウンドデザインを決める前に確認したいこと
オウンドメディアのデザインを決める前に、いくつか確認しておきたいことがあります。それは次の4つの項目です。
- CVへの導線 オウンドメディアの目的(CV)
- ペルソナ
- CVへの導線
- コンテンツの内容
これらを無視してデザインを探すと、失敗する可能性が高くなるので注意しましょう。
オウンドメディアの目的(CV)
オウンドメディアのCV(成約)がどこにあるのかを明らかにしましょう。目的が明らかになっていないメディアは、往々にしてデザインもブレることになります。
たとえばアフィリエイト広告の収益を目的とした場合、コンテンツにあったデザインを選ぶのがおすすめです。ある程度高単価の商品を販売する場合は、高級感のあるデザインも大切でしょう。
オウンドメディアのゴールがどこにあるのかを明らかにし、そこから逆算してデザインを考えると失敗も少なくなります。
ペルソナ
ペルソナとは、メディアがターゲットとする具体的な人物像です。ペルソナが明確になっていれば、どのようなデザインが求められるかも明らかになってきます。
たとえば「高級旅館」がオウンドメディアを構築する場合、次のようなペルソナを設計できます。
<高級旅館のペルソナ>
性別 | 女性 |
年齢 | 40歳 |
職業 | 会社員 |
収入 | 500万円 |
既婚・未婚 | 既婚 |
同居家族構成 | 旦那と息子(小学5年生)の3人暮らし |
居住地域 | 長野県 |
学歴 | 大学卒 |
休日の過ごし方 | 家族と出かける |
よく買い物をするお店 | ショッピングセンター |
所持しているPC、モバイル端末 | スマホ1台、タブレット1台 |
習慣 | 夜に韓国ドラマを見る |
趣味 | 温泉旅行 |
休日の出没エリア | ショッピングセンター |
悩み | 元々温泉旅行が好きで、年に5回程度は旅行に出かけるのが家族の決まりになっている。年5回なので、せっかく旅行に行くなら多少お金がかかっても高級旅館がいいと考えている。 |
このようなペルソナは、高級旅館に「高級感のある、非日常的な空間」を求めています。そのためデザインも高級感のあるカラーで仕上げ、日常にはない画像や動画を入れるのがおすすめです。
ペルソナを明確にすることで「オウンドメディアを読む人がどのようなデザインを求めているのか」を分析できます。このような顧客分析でデザインを決められると、失敗も少なくなります。相手の目線に立ってデザインを決めることも忘れないようにしましょう。
関連記事: ペルソナとは?マーケティングに必要な理由と設定方法
CVへの導線
CV(成約)への導線も重要です。CVへの導線がシンプルなデザインほど、CVR(成約率)は高くなります。オウンドメディアで売上を伸ばすためにも、CVへの導線設計におけるデザイン構築は特に注意したい内容です。
たとえば「資料請求」や「お問い合わせ」の場所がわかりやすいメディアデザインの場合、自社商品に少しでも興味をもった顧客がアクションを起こしやすくなります。一方で資料請求やお問い合わせの場所がわかりづらい場合、ユーザーがアクションを起こしやすくなり、離脱することで機会損失を起こす可能性があります。
CVへの導線はなるべくシンプルにし、ユーザーにとって快適なオウンドメディアを構築するように意識しましょう。ユーザーにとって「どこをクリックすれば何ができるのか」が明確なオウンドメディアほど、成約までいたる可能性も高くなります。
コンテンツの内容
コンテンツの内容が決まらないままオウンドメディアのデザインを考えるのは稀です。それでも、なによりもデザインから決めようと考えている場合、失敗する可能性が高いので止めるようにしましょう。
たとえば恋愛系のオウンドメディアを運用する場合、王道系の恋愛コンテンツを公開するのであればピンク色を基調とするのもよいでしょう。一方で同じ恋愛系のオウンドメディアでも、大人向けのダークな恋愛コンテンツを軸に考えている場合、黒や紺色などの暗い色を基調とするのもおすすめです。
このようにコンテンツの内容によって、メディアのデザインは左右されます。そのためオウンドメディアでどのようなコンテンツを配信するか明確にしてから、デザインを決めるようにしましょう。