オンライン営業とは?やり方と成功させるコツを解説!
コロナパンデミックを契機にオンライン営業が各業界で進んでいます。
オンライン営業とは?
オンライン営業とは、インターネットを使って商談や営業活動をおこなうことです。
従来の対面型営業と違って、時間や場所の制約が少ないのが特徴です。複数の顧客と同時に商談を進めることができますし、遠隔地にいる顧客とも話をすることができ営業効率が向上します。
オンライン営業のメリット
ここでは、オンライン営業のメリットについて整理してお伝えします。
遠隔地の顧客とも営業ができる
オンライン営業の場合インターネットを介して商談を進めるため、場所の制約がありません。相手が北海道でも、沖縄でも営業することができます。しかも、そのためにかかる交通費も発生しません。日本中の優良顧客にコストをかけず、アプローチすることができます。
移動時間がなくなり営業数を増やせる
従来の対面型営業をおこなう場合、どうしても移動時間がかかりました。しかし、オンライン営業の場合、その移動がなくなります。結果として営業効率が上がり、従来の数倍の商談数をこなすことも可能です。
アポイントを取りやすい
対面型営業と比較して、オンライン営業は顧客にとっても負担が減ります。少しの空き時間を使ってセールスパーソンと話すことも可能ですし、場所や時間に縛られないからです。そのためアポイントがとりやすいです。
データとの蓄積が可能
オンライン営業の場合、Zoomなどのツールを使って進めます。そのため、営業の内容をそのまま録画することが可能です。録画することによって、後日、顧客の傾向を分析したり、自分の営業の進め方について見直すことができます。
オンライン営業のデメリット
オンライン営業にはメリットだけでなくデメリットも存在します。主に次の項目があります。
- ツールの導入費用がかかる
- コミュニケーションの誤解
- 視覚的要素の欠如
- ツールを習得するハードル
上記のデメリットを理解してオンライン営業を導入すれば、よりよい成果につながります。1つずつ解説します。
ツールの導入費用がかかる
オンライン営業を進める上ではZoomやGoogleMeetなどのツールが必要です。その他、パソコンやWebカメラ、ヘッドフォン、セキュリティソフトなどの導入費がかかります。
コミュニケーションの誤解
対面型営業と比較して、オンライン営業は相手の声が聞き取りにくかったり、真意が伝わらなかったりするケースが発生します。そのため、コミュニケーションの誤解が生じやすいです。こういった誤解をなくすには、重要な点について十分確認をとりながら話しを進める必要があります。
視覚的要素の欠如
オンライン営業だと、商品の実物を相手に触ってもらうことができません。また、画面上で顧客と顔をあわせるため、対面営業と比較してインパクトが低くなるというデメリットもあります。
ツールを習得するハードル
オンライン営業をおこなう場合、ツールの操作に慣れる必要があります。これを習得するために、一定時間必要です。また、ツールが不具合を起こしたとき担当者がそれを解決できるとは限りません。
オンライン営業の進め方
ここでは、実際のオンライン営業をどのような手順で進めるのか1つのモデルを紹介します。
Step1.自己紹介・挨拶
初回のオンライ営業では自己紹介をおこないます。自身の経歴や自社の紹介などを踏まえ、信頼を獲得します。時間の目安としては、2-3分から最大5分程度です。
Step2.目的の確認
本日の営業目的を伝え、顧客のニーズとズレがないかを確認します。顧客がどのような情報を知りたいのか、どういった問題で困っているのかということを踏まえ説明します。時間としてはおおよそ1分程度です。
Step3.商品・サービス説明
商品・サービスの説明や実績、機能や効果などについて解説します。ここでは主に準備した資料を使って説明することが多いです。理解が難しい点は、説明スピードを落とすなどして対応します。時間としては10-15分程度を予定しておきます。
Step4.感想や質疑応答
説明を聞いて顧客の感想や疑問点などをヒアリングしていきます。顧客から質問があった点については丁寧に説明します。時間としては10-15分程度を予定しておくと良いです。
Step5.クロージング
提案をおこない顧客の反応を確認します。提案することが時期尚早であれば、また次回の営業日を約束したり、相談会や体験会などへの参加を促します。時間にして5-10分程度を予定しておきます。
Step6.お礼と挨拶
話しを聞いてもらったことに対してお礼を伝えます。次回の予約を取っている場合はそのスケジュールの確認をおこないます。また、疑問点が出た場合の連絡先を伝えオンライン営業を終了させます。目安となる時間は2-5分程度です。
オンライン営業を成功させる9つのコツ
ここではオンライン営業を進める上での重要ポイントを解説します。
入念に資料を準備
オンライン営業の場合は、準備が大切です。資料や相手に提案する内容など、代替案を含めて用意する必要があります。対面営業と違ってオンライン営業の場合、相手を待たせてしまうとすぐに集中力が切れてしまうからです。
環境を整える
騒音が酷いところや散らかっている部屋などでオンライン営業をしてしまうと、顧客の注意が散漫になります。そのため、整理整頓をおこない、静かな環境でオンライン営業を進める必要があります。どうしても背景を映したくなければバーチャル背景を使うこともできますが、相手に不自然に映ることもあるので最小限に留める必要があります。
身だしなみ
オンラインと言っても、身だしなみは重要です。高級なスーツを身につける必要はありませんが、清潔感は与える必要があります。髪をきちんとセットし、しわのない服を着るようにしてください。ネクタイが曲がっていないかなどをチェックするのは、対面営業と同様です。
長期的視点
対面営業と比較してオンライン営業は、信頼関係を築くのに時間がかかりやすいです。そのため、すぐに成約することを考えるのではなく長期的視点で臨むことが大切です。
顧客にツールの使い方を説明できるようにする
営業担当者は、Zoomなどのツールに慣れておくのはもちろんですが、それを顧客に説明できるようにしておく必要があります。
顧客がツールの操作方法を知らないということも起こりえるからです。ツールがうまく使いこなせないと時間を無駄にしますし、顧客が商談に入る前に疲れてしまうなどの悪影響をおよぼすからです。
フォローに気を配る
オンライン営業は画面上で顔をあわせるだけですので、対面営業ほどインパクトがありません。そのためフォローが肝心です。例えば、オンライン営業後にフォローメールを送ることができれば、印象も大分変わります。こういった小まめな配慮が信頼をつくることに役立ちます。
ターゲットを広げる
対面営業の場合、使える時間も限られていたため営業の中心は成約の見込みがある顧客だけに絞られていました。しかし、オンライン営業の場合、効率的に営業を進めることができるため、見込みが低い顧客とも商談を続けることが大切です。このようにターゲットの幅を広げることによって、大きな収益につなげることができるからです。
オンライン営業ツール選定のポイント
オンライン営業をおこなうにはツールを使う必要があります。現在、利用されている主なツールには次のようなものがあります。
- Zoom
- GoogleMeet
- MicrosoftTeams
Zoomは、高品質な音声・映像を送受信することができます。営業でも頻繁に使用する画面共有などができますので、資料を顧客と一緒に見ながら話しを進めることができます。
GoogleMeetも、機能的にはZoomとほぼ同等です。Googleカレンダーなど他のアプリと相性が良いのが特徴です。こういったツールを選定する際には次の点を基準に考えてください。
- 通話品質
- 画面共有機能やチャットなど付加機能
- 価格
- セキュリティ
最終的にはいくつのツールを実際に試して、自社の営業スタイルとマッチしているものを選択してください。
オンライン営業の注意点
オンライン営業を進める際にいくつか注意点があります。
アイスブレイクを事前に見つけておく
対面営業の場合、同じ場所で会話をするためアイスブレイクは比較的簡単でした。天気のことなど、話題が簡単に見つかるからです。しかし、オンライン営業の場合、そもそも違う地域にいる可能性もあるため、なかなか適切な話題が見つかりにくいです。
とはいっても、いきなり本題から入るのは信頼を築くという点で望ましくありません。そのため、オンラインでも可能な話題を事前に用意しておくのが望ましいです。
当日には確認メールを送る
オンライン営業の日時を相手が忘れていることもあります。そのため、前日か当日には確認のメールを入れるようにしてください。対面営業と比較して、顧客が失念してしまうことが多いため注意が必要です。
ジェスチャーを控えめにする
対面で話しをする際には、適度なジェスチャーを入れる方が相手に気持ちが伝わりやすいです。しかし、オンライン営業の場合、ジェスチャーが多すぎるとその残像が相手の画面に残ってしまったり、視認性が悪くなり目が疲れてしまいます。
そのため、ジェスチャーはポイントを絞って使うようにしてください。
オンライン営業についてよくある質問(Q&A)
ここではオンライン営業についてよくある質問とその答えについてお伝えします。
Q:オンライン営業では映像と音声のどちらが重要?
Answer)どちらも重要ですが、優先順位としては音声です。映像が多少乱れても顧客は気にならないかも知れませんが、音声が聞こえないと説明内容を理解してもらえないからです。
そのため、インターネット環境が整ったところで、かつ音声がしっかり届くよう調整をしてください。
Q:オンライン営業の時間は決めておく方が良い?
Answer)対面営業と違って、集中力は続きにくいです。そのため、可能であれば終了予定時間を決めておいた方がスムーズです。例えば、オンライン営業の冒頭で「本日は30分ほどお時間をいただきます」のように伝えます。
また、オンライン営業をする場合、その時間内の割り振りなどもあらかじめ決めておく方が望ましいです。
Q:画面には自分の体をどれくらい映せば良い?
Answer)印象を良くするには、画面に映る自分の姿も大切です。基本的には、体と顔が1:1で映るくらいがベストです。顔だけが大きく映れば相手に圧迫感を与えてしまいますし、小さすぎるとお客様との心理的距離ができてしまいます。ネクタイやポケットなどが映るくらいのバランスを基準にしてください。
Q:ヘッドマイクは使用した方が良い?
Answer)PCのマイクは雑音を拾ってしまうことも多いので、ヘッドセットを用意した方が妥当です。軽量で長時間使用しても耳が痛くならないものを準備してください。
また、Bluetoothタイプのものは音声が途切れることがあるので、USBタイプのものが良いです。事前に音声テストをおこなってからオンライン営業を進めてください。
Q:収録したものを見直す際にはどこに注意する?
Answer)オンライン営業の利点は、営業トークを収録できることです。これを見直すことでスキル向上に役立てることが望ましいです。
見直す点としては「えっと」「あの」などの無用な発言が多くなっていないか、音声は十分聞き取りやすいかなどを確認します。また、トークの順番が適切かどうかにも注意してください。成約率が悪い場合は、次回以降営業スクリプトを見直すことを検討します。
まとめ
今回は、オンライン営業についてお伝えしました。対面営業よりも遙かに効率が良いため、これまで以上に営業数を増やすことができます。そのため、オンライン営業の方が成約数も増える傾向があります。ただ、ツールの使い方に慣れるなど、従来の営業方法と異なったスキルも必要です。今回の記事を参考に、オンライン営業を導入し成約数を増やしてください。