多言語サイトで集客するには?知っておきたい基本を解説
インターネットで使用される言語の内、日本語はわずか2.6%に過ぎません。これに対し、英語は25.9%、中国語は19.4%、スペイン語は7.5%を占めています。もし自社のWEBサイトが日本語のみに対応しているなら、その市場規模は世界全体から見ればわずか2.6%に留まることになります。
大幅に集客力を高めるには、WEBサイトの多言語化が必須です。例えば、英語に対応するだけでも、単純計算で今の12倍以上の市場にリーチできることになります。
多言語サイトとは?
多言語サイトとは、コンテンツを複数の言語に翻訳し、異なる国や地域のユーザーに対応したWEBサイトのことです。1つのWEBサイトで複数の地域や国向けの集客をおこなうことができます。企業が多言語サイトを利用することで、越境ECを果たすことができ、ブランド認知度を向上させ、販売機会を拡大することにつながります。
多言語化する方法は?
自社WEBサイトを多言語化させようと思ったら、次の2つの方法があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、企業のニーズや予算に応じて最適な方法を選択することが重要です。
ツールやプラグインで自動翻訳
1つ目の方法は、ツールやプラグインで自動翻訳ボタンを設置する方法です。例えば、自社WEBサイトで、WordPressを使用しているなら、「Bogo」や「Multisite Language Switcher」などの無料プラグインを利用することで、簡単に自動翻訳ボタンを設置できます。
機械翻訳にはなりますが、ボタンをクリックすると、サイトの訪問者が読みやすい言語を選択でき、表示し直すことができます。
対応言語の数に合わせてページを作る
2つ目の方法は、言語の数に合わせてページを複数作る形で、閲覧言語を切替えられる多言語化サイトを作ることです。対応する言語ごとに個別のページを作成し、ユーザーが適切な言語に切り替えられるようにする仕様です。
手間とコストがかかりますが、翻訳の質を高めることができ、ブランドイメージを保ちながら訴求力の高いWEBサイトを作ることができます。機械翻訳ではなく専門の翻訳者による正確で自然なコンテンツを提供することで、ユーザーにとっては読みやすく、SEOの観点でも評価されやすいです。
多言語サイトの制作手順
多言語サイトの制作手順は、多言語化する方法によってかかる期間は異なります。計画的に制作をしてください。
対応する言語など戦略を決める
まず、サイトをどの言語に対応させるかを検討してください。企業が進出する国や地域を選定することで、その地域で主要な言語が何かを判断できます。例えば、日本企業がアジア市場に進出する場合、中国語、韓国語、英語などが主要な対象言語となる可能性があります。
必要な技術やプラットフォームを選ぶ
次に、多言語化方法を決めましょう。プラグインなどのツールを利用するか、言語ごとに複数のページを用意する方法があります。自社で利用するCMSなどのプラットフォームを選択することも必要です。
コンテンツを用意しローカライズ
多言語サイトを制作する際には、単なる翻訳するだけでなく、コンテンツを国や地域ごとにローカライズする必要があります。ローカライズとは、現地の文化や習慣、言語のニュアンスに合わせてコンテンツを調整することです。
例えば、商品の紹介やサービスの説明では、現地の法律や規制に準拠した内容にする必要がありますし、画像や色使いも地域の好みに合わせることが重要です。コンテンツをローカライズすることで、訪問者が親しみやすく、信頼性の高いWEBサイトを提供でき、ブランドの認知度や好感度を高めることができます。
技術的な実装をする
多言語サイト制作の最終手順では、技術的な実装をおこないます。具体的には、ユーザーが言語を切り替える機能を設ける、言語ごとに異なるURLを設定するなどです。各ページのメタデータやSEO対策も言語ごとに最適化するようにしてください。
多言語サイトで集客するには?
多言語化は越境ECにおいて重要です。しかし、実際に売上を伸ばすためには、集客戦略に取り組む必要があります。海外SEO対策やコンテンツのローカライズ化を実施し、地域の文化やニーズに合わせたマーケティングを進めてください。以下では、多言語化したあとの集客方法について解説します。
目的を明確化して対象言語を絞る
目的を明確化して対象言語を絞るようにしてください。まず、自社のサービスや商品のターゲット市場を明確にし、どの国や地域のユーザーにリーチしたいのかを決定します。
次に、市場で使われている主要な言語に焦点をあて、対応したページやコンテンツを優先的に作成してください。リソースを効率的に使いながら、最も影響力のある市場に対して効果的にアプローチできます。
対象に合わせたローカライズ
言語をただ翻訳すれば良いという訳ではなく、地域の文化や慣習、ユーザーの嗜好に合わせてコンテンツを調整することが必要です。例えば、特定の国で好まれる色使いやデザインを取り入れる、地域固有の法律に合わせてコンテンツを作成するなどです。
対象に合わせたローカライズにより、現地のユーザーにとって親しみやすく魅力的なサイトを作り上げることができ、信頼性や集客効果が向上します。
各言語圏のニーズに応える戦略を選ぶ
日本で人気のあるコンテンツを翻訳するだけではなく、現地の文化やニュース、トレンドに合わせたコンテンツを提供することが必要です。地域特有のニーズや関心事に応じたコンテンツを公開することで、効果的な集客につなげることができます。
SEO対策は言語ごとにおこなう
海外SEOは、言語ごとにおこなう必要があります。国や地域ごとに異なる検索エンジンのアルゴリズムを理解し、最適化をおこなってください。例えば、中国ではBaidu、ロシアではYandexなどが主要な検索エンジンです。
同じGoogleであっても、地域ごとにアルゴリズムは微妙に異なるため、進出国ごとのSEO戦略を展開する必要があります。
具体的な海外SEO戦略については、専門家に相談することも検討してください。東京SEOメーカーでは多くの実例があり、進出国ごとの事情に応じて情報を提供できるので、一度お問い合わせください。下記のページより受け付けております。
定期的にネイティブなコンテンツを更新する
定期的に、ネイティブなコンテンツを用意してください。現地のニーズや事情に合わせたコンテンツを、継続的に公開することで、現地での存在感を高めることができます。
例えば、現地のトレンドや季節イベントに関連する記事、地域特有の問題を解決する情報などを提供してください。ネイティブなコンテンツを更新することで、ユーザーにとって価値のあるWEBサイトとなります。
この対策を行うことで、訪問者の関心を引き、リピーターを増やすことができるほか、検索エンジンでの評価を高めることにつながります。
WEBサイト多言語化のよくある質問
WEBサイトの多言語化についてよくある質問をとありげ解説します。実際に多言語化に取り組む前に、次の内容を踏まえておいてください。
Q:多言語化させるのに必要な期間は?
Answer)WEBサイトの多言語化にかかる期間は、使用する方法やWEBサイトの規模などによって大きく異なります。プラグインやツールを利用する場合、比較的短時間で多言語化を完了させることが可能です。一方、言語ごとに複数ページを作成する場合は、その対応言語の数によっても異なりますが、通常は3-4ヶ月かかることが多いです。
より具体的な期間は自社のニーズや現状によって大きく変わるため、なるべく早い段階でコンサルタント会社に相談しておくことが肝心です。海外マーケティングに強いコンサルタント会社であれば、こういった多言語化においてもさまざまな事情を把握しているので、越境ECをスムーズに開始することが可能です。
Q:Shopifyは多言語化に対応していますか?
Answer)Shopifyは多言語化に対応しています。Shopifyでは、多言語対応のテーマを使用することで、複数の言語でWEBサイトを表示できます。また、Shopifyのアプリストアには、翻訳アプリや多言語サポートツールが豊富にそろっており、これらを利用することで商品ページや決済プロセス、メール通知なども多言語化が可能です。
参考ページ:Shopifyを使った越境ECのはじめ方!役立つアプリなども紹介
Q:アメリカで越境ECをする際のポイントは?
Answer)アメリカで越境ECを展開する場合、現地の文化や法律にあった施策をとることが肝心です。SEOにおいてもGoogleの検索アルゴリズムは日本のものとは微妙に異なるため、アメリカのGoogleに合った対策をとるようにしてください。
アメリカのユーザーにリーチするためには、現地で使用されるキーワード調査をおこない、ユーザーの検索行動やトレンドを踏まえてSEO対策を進める必要もあります。こういった施策は自社だけで進めることには限界もあるため、早い段階で海外SEOに強いコンサルタント会社に相談することをおすすめします。
参考ページ:アメリカの越境ECを成功させるには?市場規模やアメリカ進出のポイントを解説
Q:海外で好まれるWEBデザインは日本と異なりますか?
Answer)海外で好まれるWEBデザインと日本で好まれるWEBデザインは異なることが多いです。文化やユーザーエクスペリエンスに対する期待が異なるためです。例えば、アメリカではシンプルで直感的なデザインが好まれる傾向があり、余白スペースを多く使用しています。ミニマリストのアプローチが一般的です。
一方、日本ではできる限り多くの情報を詰め込んだデザインが好まれることが多いです。日本のユーザーは詳細な情報や多機能性を重視しているからです。現地のユーザーが好むデザインを採用してください。
参考ページ:WEBデザインは日本と海外で違う!最新トレンドや国別の特徴など解説
Q:海外マーケティングで使える施策は?
Answer)海外マーケティングで使える施策には、現地の文化やユーザーに合わせたコンテンツマーケティングが効果的です。現地で好まれるトピックやニュースなどを踏まえ、定期的にコンテンツを配信するようにしてください。
継続してコンテンツを配信することが重要なのは日本市場と変わりません。コンテンツマーケティング以外でも、SNSでのシェアやリスティング広告、動画マーケティングなどが有効です。ただし、どういったSNSが人気なのかといったことは、国ごとに異なるため、事前調査したうえで始めてください。
初めて海外マーケティングに取り組む場合は、日本市場と事情が大きく異なることに戸惑うかもしれません。その場合には、事前に海外マーケティングに強いコンサルタント会社に相談するとよいでしょう。現地の最新情報に精通しているため、効果的なマーケティング戦略を事前に構築したうえで、スムーズに参入する事が可能になります。
参考ページ:海外マーケティングとは?海外進出で使えるマーケティング手法と戦略や流れを解説
まとめ