メール(メルマガ)配信とは?無料・有料ツールの紹介と選び方を解説
WEBマーケティングに、メルマガ配信によるメールマーケティングという方法があります。メールやメルマガを配信し、商品やサービスなどをアピールし、成約につなげます。メールマーケティングはメール配信ツールを利用することにより、自動化・効率化をはかり成果を上げることが可能です。
SEOで上位表示しコンバージョンを獲得したら顧客情報がたまります。このたまった顧客情報に対して一斉にメルマガやメール配信してサービスやキャンペーンを伝えれば深耕開拓ができます。
メール配信ツールとは?
メール配信ツールとはメールやメルマガを配信するときに必要とされる機能を搭載したツールです。HTMLメールの作成や予約配信など多くの機能があります。商品やサービスの情報が定期的に届くメールは、メール配信ツールによって送信されたメールの可能性が高いです。本文中に会社名や宛先が記載されているメールも配信ツールによって特定電子メール法第3条第1項第4号を遵守した本文のテンプレート作成が自動挿入されているケースの場合が多いです。メール配信ツールは、その他にもメール配信を手助けする機能を多く搭載しています。
メール配信ツールの主な機能
メール配信ツールには多くの機能を搭載していますが、代表的な機能は以下のとおりです。
- 一斉配信
- 情報の差込
- HTMLメールの作成
- シナリオ配信(ステップメール)
- 予約配信
- リスト管理
それぞれの内容について具体的に解説します。
一斉配信
メールを送信したい顧客に対して、一斉に送信することができるシステムです。グループごとに送信できるシステムが多いため、管理しやすく適切なマーケティング施策をとることができます。
情報の差込機能
自動的に送信するメールやメルマガの件名や本文に受信者の名前や企業名を差し込むことができます。発信者名や企業名、配信停止の連絡先が本文に記載されていることにより、特定電子メール法第3条第1項第4号を遵守した本文となり、迷惑メールと差別化できます。商品やサービスなどのPR活動にプラスの作用を与えます。
HTMLメールの作成機能
テキストだけではなく、画像や装飾などを加えたHTMLメールも作成できます。HTMLメールを作成する場合、HTML&CSSなどの専門知識が必要ですが、メール配信ツールを利用すると簡単に作成できます。Googleアナリティクスなどの連携でHTMLメールを開封したら管理側でカウントできる仕様にもできます。
シナリオ配信(ステップメール)機能
商品やサービスの購入後に、商品の発送状況や商品が届いた数日後にアンケート送信など、顧客の状況に合わせて自動で段階的にメールを送るシステムです。顧客の状況に合わせて、シナリオ通りに段階的にメールを送るシステムであるため、シナリオ配信・ステップメールと呼ばれています。
予約配信機能
メールの配信時間を指定できるシステムです。ターゲット層によってメールの開封時間が異なる場合は、グループごとに日時の指定をして配信できます。
リスト管理機能
メール配信先の管理を自動でおこなえるシステムです。メール配信の停止やメルマガの退会、アドレス変更を自動でおこなえるため、メール配信の管理リソースを減らせます。
メール配信ツールのメリットとデメリット
メール配信ツールは前述した通り、メールマーケティングを助けてくれる機能を多く搭載しているため、導入している企業が多いです。メール配信ツールを使いこなすために、メリット・デメリットを理解する必要があります。
メール配信ツールのメリット
メール配信ツールのメリットは以下の通りです。
- 業務の効率化
- 送信先を一元管理できる
- メール配信の効果測定ができる
メール配信ツールを活用すると、メールを一斉送信でき、迷惑メール認定されずに送信先に届けることができます。配信ツールを使わずにメールを一斉送信すると、サーバーにスパム認定され、正常に届かない事態が発生します。メール配信業務を確実かつ効率的におこなうために、配信ツールを活用する必要があります。
メール配信ツールでは、メールアドレスを一元管理でき、どの相手にいつ配信したか記録できます。送信先や配信内容の確認作業が効率的におこなえ、重複配信や配信ミスを防げます。また、送信ごとの配信内容を確認できるため、万が一メール内容の訂正をおこなう場合も迅速に対応できます。メールマーケティングでは、メール送信後の反応を調べることが大切です。メール配信ツールを使えば、開封率・コンバージョン率などのデータを取得できます。メール配信の内容と取得したデータを分析することにより、次のマーケティングに活かせます。
メール配信ツールのデメリット
メール配信ツールにはメリットが多いですが、デメリットもあります。
- 費用がかかる
- 機能を使いこなせない場合がある
メール配信ツールは有料のものがほとんどです。高機能で高額なメール配信ツールを利用しても、メールが開封されなかったり、成果につながらなかったりすれば費用がかかる一方です。メール配信先が少ない場合はそのような状況が起きやすいため、費用対効果が低くなります。目安として1000件以上の配信先があれば費用対効果が期待できます。
メール配信ツールを活用する場合は、スモールスタートが基本で、必要最低限の機能が搭載された安価なシステムを利用します。機能が豊富な高額の配信ツールを選んだ場合、必要最低限の機能しか使いこなせず、無駄に費用がかかってしまうことが多いですので気を付けてください。
送信するメールの種類
メルマガにはテキストメール、HTMLメールの2種類があります。
形式 | メリット | デメリット |
テキストメール |
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HTMLメール |
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メール配信ツールによってはHTMLメールを比較的簡単に作成できます。HTMLメールは制作に手間がかかりますが、メールマーケティングをおこなううえで重要な送信後の反応を確認できます。配信するメールやメルマガによって、テキストメール、HTMLメールを使い分けることが重要です。
メール配信ツール選定のポイント
メール配信ツールは種類が多いため、どのシステムを選べば良いのか迷うことが多いです。メール配信ツールは、目的や機能性・操作性、費用を選定ポイントとして考えます。
目的別に選ぶ
メール配信をする目的やターゲット、月間配信メール数を考えて配信ツールを選ぶ必要があります。配信内容によってはHTMLメール作成機能が不要であったり、配信メール数が極端に多かったりすることがあります。メール配信する目的を明確にすることにより、必要な予算が明らかとなり、ニーズに合ったシステムを選べます。お試しでメール配信ツールを使う場合、無料キャンペーンを行なっているなどの低コストであることがポイント、顧客育成をおこなう目的があればMAツールとして使えるシステムを選ぶポイントとして考えられます。
操作・機能性
メール配信ツールは操作性や機能によって必要になるリソースが大きく変わります。メール配信担当者の特性や目的にマッチしたシステムを選ぶことが重要です。また、集計方法や分析結果の表示内容は各システムで異なるため、システムを販売しているWEBサイトなどを参考に、運用するイメージを持つ必要があります。
コストで選ぶ
メール配信ツールは無料のもの、有料のものがあり、システムによって価格が異なります。メール配信の目的や予算からシステムを選ばないといけません。配信ツールを初めて運用する場合は、安価なシステムもしくは無料キャンペーンなどを利用できるシステムを使うと良いです。メール配信ツールを利用した、本格的なメールマーケティングをおこなう場合は、シナリオ配信(ステップメール)やMAツールとして使える本格システムを使うと良いです。メール配信ツールはコストがかからなければ良いわけではないため、費用対効果を高めることを考え、機能やコストのバランスを考えて選ばないといけません。
セキュリティ
メール配信ツールは、顧客もしくは企業の個人情報を管理するため、セキュリティ面にも気を配る必要があります。プライバシーマークなどの第三者機関の認証、データセンターのセキュリティなどをチェックしてメール配信ツールを選びます。
メール配信ツール10選
おすすめのメール配信ツールの無料ツール4選、有料ツール6選を紹介します。
無料ツール4選
acmailer(エーシーメーラー)
別途サーバーを用意して利用するCGIタイプのメール配信ツールです。予約配信や情報の差込、HTMLメールなどのメール配信に必要な基本的な機能を無料で使うことができます。有料プランはシナリオ配信(ステップメール)やファイル添付機能が付与されます。
ツール名 | acmailer(エーシーメーラー) |
URL | https://www.acmailer.jp/ |
費用 |
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登録アドレス数 | 無制限 |
主な機能(無料版) |
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mailchimp(メールチンプ)
配信内容を確認するプレビュー画面はモバイル版とPC版で確認できます。登録アドレス500件以内、月2,500通配信以内まで、シナリオ配信(ステップメール)機能が無料で利用できます。日本語に対応していないため、英語などの外国語で利用しないといけません。
ツール名 | mailchimp(メールチンプ) |
URL | https://mailchimp.com/ |
費用 |
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登録アドレス数(無料版) | 500件 |
主な機能(無料版) |
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Sendinblue
ドラッグ&ドロップでメールを作成したり、テンプレートを利用したりして簡単に配信メールを作ることができるメール配信ツールです。1日300通のメール配信を無料でおこなえます。また、SMSメッセージの送信などのユニークな機能も搭載されています。mailchimpと同様、日本語に対応していません。
ツール名 | Sendinblue(センディンブルー) |
URL | https://www.sendinblue.com/ |
費用 |
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登録アドレス数(無料版) | 無制限 |
主な機能(無料版) |
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オレンジメール
半年間限定の無料で使えるメール配信ツールです。登録アドレスは100件以内ですが、メール配信機能をすべて利用できます。また、有料プランを30日間無料で使えるプランもあり、登録アドレス2,000件以内で利用可能です。シナリオ配信(ステップメール)やA/Bテスト、絞り込み配信などの多くの機能を搭載しています。有料プランは4種類あり、登録アドレス数によって料金が異なります
ツール名 | オレンジメール |
URL | https://mail.orange-cloud7.net/ |
費用 |
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登録アドレス数(無料版) | 100件 |
主な機能(無料版) |
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有料ツール6選
Blastmail(ブラストメール)
Blastmailは多機能で安価であるため、11年連続顧客導入シェアNo.1を獲得しているメール配信ツールです。メール作成エディタがシンプルで操作性が高いため、ユーザーの能力に依存せず、簡単にメール配信をおこなえます。
ツール名 | Blastmail(ブラストメール) |
URL | https://blastmail.jp/ |
費用 |
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初期費用 | 10,000円〜50,000円 |
登録アドレス数
(課金制) |
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主な機能 |
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Cuenote FC(キューノートFC)
独自開発した配信エンジンとこれまでの経験を活かし、月間69億を超えるメール配信を実現しています。APIで会員データベースやECサイトなどの外部システムと連携が可能です。高機能なメール配信ツールを月額5,000円から利用できるメール配信ツールです。
ツール名 | Cuenote FC(キューノートFC) |
URL | https://www.cuenote.jp/fc/ |
費用 | 5,000円/月〜 |
初期費用 | 30,000円〜 |
登録アドレス数(課金制) | 2,000件〜 |
主な機能 |
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WiLL Mail(ウィルメール)
契約プランをいつでも変更できるため、メール配信数に応じてプラン変更可能です。HTML&CSSメールがドラッグ&ドロップで簡単に作成できる機能を搭載しており、初めてメール配信ツールを利用する人も安心して利用できます。月額4,000円から利用できますが、シナリオ配信(ステップメール)、絞り込み配信をおこなう場合は月額10,000円から利用できます。
ツール名 | WiLL Mail(ウィルメール) |
URL | https://willcloud.jp/ |
費用 |
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初期費用 | 8,800円 |
登録アドレス数(課金制) | 無制限(課金性) |
主な機能 |
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コンビーズメールプラス
月額1,800円から導入することができるコストパフォーマンスの高いメール配信ツールです。また、他社からの乗り換えの場合は初期費用無料が適用され、30日間無料トライアルも利用できます。基本的なメール配信機能をすべて搭載しています。
ツール名 | コンビーズメールプラス |
URL | https://plus.combz.jp/ |
費用 |
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初期費用 | 10,000円〜(乗り換えの場合無料) |
登録アドレス数 | 1,000件〜30,000件 |
主な機能 |
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Senses(センシーズ)
顧客管理や案件管理、行動管理などマーケティングに必要なツールを多く搭載したメール配信ツールです。プランによってはAIを使った分析、アドバイスをもらうことができるため、受注率アップにつながります。メール配信機能よりも、マーケティング機能が充実しており、データ分析機能が多く搭載されています。
ツール名 | Senses(センシーズ) |
URL | https://product-senses.mazrica.com/ |
費用 |
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初期費用 | 無料 |
登録アドレス数 | 無制限(課金性) |
主な機能 |
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SendGrid(センドグリッド)
クラウド上でメール配信作業をおこなうため、コストや手間がかかるサーバー構築をおこなう必要がありません。
メール配信機能を多く利用でき、月12,000通まで配信できる無料プランがあるため導入しやすいです。
ツール名 | SendGrid(センドグリッド) |
URL | https://sendgrid.kke.co.jp/ |
費用 |
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初期費用 | 無料 |
登録アドレス数 | 無制限(課金性) |
主な機能 |
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メール配信ツールを搭載のMA5選
マーケティング施策を自動的におこなうMAツールを搭載したメール配信ツールを紹介します。
関連記事:マーケティングオートメーション(MA)とは?できることや代表的なツールなどご紹介
Oracle Marketing Cloud(オラクルマーケティングクラウド)
個人消費者向けや企業向けなど、メール配信をはじめ、さまざまなマーケティングをおこなえます。メールやアプリ、さまざまなWEBコンテンツに対するマーケティング活動をコントロールします。また、顧客情報からスコアリングをおこない、見込み客の管理を徹底します。最先端の分析技術を利用したマーケティング活動を自動化できるMAツールです。
ツール名 | Oracle Marketing Cloud(オラクルマーケティングクラウド) |
URL | https://www.oracle.com/jp/cx/marketing/ |
費用 | 非公開(営業担当者へ要確認) |
初期費用 | 非公開(営業担当者へ要確認) |
主な機能 |
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b→dash(ビーダッシュ)
b→dashは、データベースで使われる言語であるSQLを利用せずにノーコードでオールインワンのデータ取り込みから活用までおこなえるMAツールです。誘導したWEBサイト上の行動管理だけでなく、さまざまな情報を取り込んで分析します。サイトに訪れた顧客の行動情報をもとに、最適なタイミングでバナー表示、クーポン配布、キャンペーン告知などをおこなうことも可能です。
ツール | b→dash(ビーダッシュ) |
URL | https://bdash-marketing.com/ |
費用 | 非公開(営業担当者へ要確認) |
初期費用 | 非公開(営業担当者へ要確認) |
主な機能 |
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SATORI(サトリ)
見込み顧客となる前のリードジェネレーションのデータを収集し、アプローチから見込み顧客獲得を達成するための顧客育成機能が充実しています。メール・メルマガ自動配信やマーケティング施策のレポート機能を利用することにより、購買意欲の高い見込み顧客に的確にPRします。
ツール | SATORI(サトリ) |
URL | https://satori.marketing/ |
費用 | 148,000円/月 |
初期費用 | 300,000円 |
主な機能 |
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Bow Now(バウナウ)
BowNowは見込み顧客を見つけ、育成から商談までの流れを、オートメーション機能により支援するツールです。ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)により、自社にとって優良顧客になりうる顧客を企業単位で選び、最適なマーケティング活動をおこないます。顧客育成をおこない、効率的に成果を上げることを目指せます。
ツール | Bow Now(バウナウ) |
URL | https://bow-now.jp/ |
費用 |
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初期費用 | 無料 |
主な機能 |
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Hubspot Marketing Hub(ハブスポット マーケティングハブ)
Hubspot Marketing Hubは顧客管理システムであるCRMが無料で使え、連携できるクラウドベースのソフトウエアです。Hubspot Marketing Hubは米国製ですが、日本でも多く利用されおり、スタートアップ企業から大手企業まで多くの企業が導入しています。無料版から顧客管理ができるため、MAツールを実験的に導入するケースでも、機能を多く搭載された本格的なMAツールとして導入できます。
ツール | Hubspot Marketing Hub(ハブスポット マーケティングハブ) |
URL | https://www.hubspot.jp/products/marketing |
費用 |
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初期費用 | 無料 |
主な機能 |
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まとめ