ナレッジグラフの特徴とは?メリット・デメリットや表示方法を解説
検索画面の右上に表示されるナレッジグラフですが、検索ユーザーの目に留まることが多くさまざまなメリットがあります。
また、Googleマイビジネスに登録するだけで表示させることができるため、Webサイトへの検索流入を増やしたい方にはナレッジグラフの活用をおすすめします。
ナレッジグラフについて
ナレッジグラフとは?
ナレッジグラフとはGoogleの検索結果画面の右上において、検索キーワードの答えとなるような知識や情報が表示される機能のことです。ナレッジグラフでは、インターネット上にある何十億もの情報の中から有用と判断された情報が表示されます。ここでは、ナレッジグラフの特徴や重要性について詳しく解説していきます。
ナレッジグラフの特徴
ナレッジグラフではインターネット上にある情報の中から、Googleが検索キーワードに対して適切な答えとなる情報や知識を判断し、自動で表示させる仕組みです。
ナレッジグラフでは、検索キーワードによって表示される項目が変化します。
ナレッジグラフの項目例
人物
職業・生年月日・生まれ・経歴・家族・名言など、検索した人物に関するさまざまな情報が表示されます。
会社
会社名・住所・営業時間・電話番号・口コミ・サービス内容などが表示されます。
映画や本などの作品
公開日・監督・キャスト・出版日・出版社・著者などが表示されます。
場所や経路
目的地までの経路について表示されます。
Webサイトを閲覧しなくてもすぐに知りたい情報を知れるため、ユーザーにとってたいへん便利な機能です。
ナレッジグラフの重要性
ナレッジグラフを活用することで、ユーザーをWebサイトに誘導しなくても情報を発信することが可能です。そのため、多くの情報をユーザーに知ってもらいたい企業やWebサイト運営者にとって、ナレッジグラフは認知を広げる手段として重要な役割を持ちます。
たとえば、通常のSEOの場合、検索キーワードに対してWebサイトがランキング形式で表示されます。クリックされればWebサイトに誘導ができますが、クリックされなければWebサイトにユーザーが訪れることがなく、何も情報を伝えることができません。
しかし、ナレッジグラフであれば自動で検索結果上に表示されるため、Webサイトに誘導しなくても適切な情報を伝えることができます。結果的に認知を広げることにつながるため、情報を伝える方法としてナレッジグラフは活用すべきであると考えられます。
ナレッジグラフとナレッジパネルの違い
ナレッジグラフとは2012年か導入されたもので、ユーザーが必要と思われる属性情報をキーワードに対して検索結果右側にバナーのような形で表示されるものです。
表示されている枠をナレッジパネルと呼びます。有名人、場所、映画の作品、動物などの生物などかなりの種類のクエリで表示されます。これもGoogle側が表示を決めているのでサイト運営者側でコントロールできません。
しかし、SEO対策で対策ワードでの上位表示が長く可能になった場合、その対策ワードで検索すするとこのナレッジパネル枠にサイトのナレッジグラフが表示されるようになります。
ナレッジグラフと強調スニペットの違い
ナレッジグラフグラフと似ている表示形式としてあるのが、強調スニペットです。
強調スニペットは検索結果画面において最上部に表示されるものですが、ナレッジグラフとは表示される内容が違います。
ナレッジグラフ
検索キーワードに関連する人物や物事に関する情報
複数の項目が表示
強調スニペット
検索キーワードの答えとなるような内容の情報
Webサイトの内容から抜粋された文章や画像が表示
ナレッジグラフと強調スニペットでは、そもそも表示する際の検索キーワードに違いがあります。ナレッジグラフでは明確な単語や言葉が検索キーワードとなり、強調スニペットではユーザーが質問となる単語が検索キーワードです。そのため、各々ユーザーにとって適切な答えが表示されるといえます。
関連記事 : 強調スニペットとは
ナレッジグラフのメリット
ナレッジグラフを利用することで、SEOで上位に表示させる以外にもさまざまなメリットがあります。ここでは、ナレッジグラフのメリットについて詳しく解説していきます。
ナレッジグラフから検索エンジンへの流入を増やせる
SEOを対策する目的として、検索エンジンから自分のWebサイトへの流入を増やすことが挙げられますが、ナレッジグラフでも同じ効果が期待できます。
ナレッジグラフが表示される枠の部分をナレッジパネルと呼びますが、検索キーワードに対して表示されるナレッジパネルは1つです。そのためナレッジパネルに表示させることができれば、自社の情報を独占して伝えることができるといえます。
また、ナレッジバネルは検索結果上で大きく表示されることから、ユーザーへ視覚的アプローチもできるため、検索流入の増加に効果的な方法です。
SEOで検索上位に表示させることが難しいと感じているであれば、なおさらナレッジグラフの活用をおすすめします。
アクセス分析に活用できる
Googleマイビジネスに登録している場合、ナレッジグラフのクリック数や閲覧数、お問い合わせに繋がった数などからデータ分析を行うことができます。
ナレッジグラフに限らず、Web上で集客を行う上ではデータ分析が行える点は強みです。なぜなら、Web以外の集客ではデータを取ることが難しく、効果的な改善ができないからです。
実際、データ分析ではナレッジグラフがどの程度効果があるのか、どこを改善すればより効果を高められるかなどの効果検証ができるため、集客効果を高められます。また、データとして得た情報は将来的にも活かせることからデータ分析は集客において欠かせない要素だといえます。
将来的な効果を高めるためにも、ナレッジグラフを活用する際はGoogleマイビジネスの登録をしましょう。
SEO・MEO対策につながる
ナレッジグラフでを設定し活用することは、SEOやMEO対策としても有効です。なぜなら、ナレッジグラフはGoogleマイビジネス上の情報から表示される仕組みのため、ナレッジグラフを表示させるにはGoogleマイビジネスの内容を充実させなければいけません。
ナレッジグラフに対してMEO対策とは、Googleマイビジネスを活用しマップエンジン最適化を図るものとなり、Googleマイビジネスの内容を充実させることを意味します。
つまり、ナレッジグラフを表示させようと思えば、そのままMEO対策につながることになります。MEO対策でWebサイトへのアクセス数が増加すれば、SEOとしても効果的なため、最終的にはSEO・MEO両方に有効であると考えられます。
関連記事: SEOとMEOの違い|重視すべきはどちらか?
ナレッジグラフのデメリット
ナレッジグラフに表示されることは多くのメリットもありますが、デメリットとして覚えておくべきこともあります。ここでは、ナレッジグラフのデメリットについて詳しく解説いたします。
必ず表示されるわけではない
ナレッジグラフの表示については、検索キーワードに対する関連性などを加味した上でGoogleが判断しているため、明確な基準はありません。そのため、必ず表示されるわけではないことを覚えておきましょう。
また、Googleマイビジネスはユーザーの投稿した写真なども反映されるため、Googleマイビジネスの管理者が投稿した写真や選択した写真が必ず表示されるわけでもありません。
好きな写真を表示させたいと考える方もいらっしゃいますが、写真の選択はできないため、基本的には表示させたくない写真の投稿は避けることをおすすめします。
悪い口コミも反映される
ナレッジグラフやGoogleマイビジネスには、ユーザーが口コミを投稿できる機能が備わっています。良い口コミであれば問題ありませんが、中には悪い口コミが書かれてしまう可能性もあるため、検索ユーザーには悪い印象を与える恐れがあることを注意しましょう。
もしも悪い口コミが書かれてしまった場合は、口コミへの真摯な返信が効果的です。
例えば、飲食店に関する口コミで「接客の態度が悪く不快な思いをしました。」と書き込みがあったとします。
何も返信がなければ、検索ユーザーにとってもそれ相応の評価となりますが、仮に以下のような返信があればいかがでしょうか。
「この度は貴重なご意見いただき誠にありがとうございます。せっかくお越しいただたにもかかわらず、不快な思いをさせてしまい大変申し訳ございませんでした。今後スタッフの接客指導を徹底し、改善に努めます。」
この口コミを見ているユーザーにとっても、良い印象を与えることができます。口コミの評価も重要ですが、対応次第でいくらでも改善できるため、ネガティブに捉えず対処しましょう。
ナレッジグラフの表示方法
ナレッジグラフはインターネット上にある情報の中から表示されます。そのため、勝手に表示させることはできず、表示させるためにはいくつかの対策が必要です。ここでは、ナレッジグラフを表示させる方法について詳しく解説していきます。
Googleマイビジネスに登録
ナレッジグラフを表示させるには、最初にGoogleマイビジネスへの登録をしましょう。Googleマイビジネスは、Googleが提供している無料のツールです。Googleマイビジネスを活用することで、Google検索だけでなくGoogleマップにも登録情報を表示させることができ、効果的な集客を行うことができます。
Googleマイビジネスの登録ができたら、次に多くの情報を入力し内容を充実させましょう。ナレッジグラフで表示をさせるためには、Googleマイビジネスの内容が充実しているかどうかが重要となります。
そのため、入力項目は全て埋めることをおすすめします。特に、自社や自店舗の説明欄には750文字まで入力することができるため、具体的なサービス内容等を記載することが効果的です。
構造化データの活用
Googleマイビジネスの登録よりも複雑にはなってしまいますが、構造化データを活用することもナレッジグラフには効果的な方法です。構造化データとは検索エンジンに向けて、テキストではなくHTML等で情報を伝達する方法になります。
構造化データが必要な理由は、検索エンジンに自分のWebサイトの情報を正しく認識してもらうためです。通常、検索エンジンはWebサイトのテキストで内容を把握していますが、テキストの深い意味を完全に理解することができません。
そのため、検索エンジンが情報の意味を正しく理解させるためには、検索エンジンが理解しやすいHTMLなどの文字に置き換える必要があります。ナレッジグラフにおいては、構造化データを活用することで検索エンジンに情報を伝えやすくなり、表示される可能性を高めることができます。
少しでもナレッジグラフに表示される確率を高めたい場合は、構造化データを活用していきましょう。
質の高いコンテンツ作り
Googleにとって良い評価を受けナレッジグラフに表示されるためには、質の高いコンテンツを作ることが最も効果的です。
Googleマイビジネスの内容を充実させることに通じる部分ではありますが、入力項目を全て埋めるだけでなく、写真の充実度やサービスの概要説明なども重要となります。
例えば飲食店の場合、料理の写真も大切ですが、店舗の外観や内装の写真もお客さんにとってはお店選びの基準となるため大切な要素です。また、Googleマイビジネス上の商品欄にはサービスの説明や値段を入力することができるため、お客様にサービスの概要を伝えるには効果的です。
Googleマイビジネスは積極的に活用し、ナレッジグラフに表示されるコンテンツを目指しましょう。
ナレッジグラフの内容を変更する方法
ナレッジグラフで表示されている内容が違っている場合は、正しい情報に修正する必要があります。ただし、ナレッジグラフの内容を変更するには、掲載情報の管理者であるかどうかで対処方法が違います。ここでは、管理者である場合と管理者でない場合に分けて詳しく解説していきます。
掲載情報の管理者である場合
変更したい掲載情報の管理者である場合は、以下の5STEPで変更ができます。
- ログイン
- アクティビティの有効化
- ナレッジグラフを確認
- 情報の修正を提案
- 申請
1.ログイン
まずGoogle上で、管理アカウントでログインします。
2.アクティビティの有効化
Google設定の「データとプライバシー」→「アクティビティ管理」においてアクティビティを有効化します。
3.ナレッジグラフを確認
検索結果画面にて、変更したいナレッジグラフを表示させます。
4.情報の修正を提案
ナレッジグラフ上の「情報の修正を提案」をクリックします。
5.申請
入力画面にしたがって変更内容を入力し、申請をクリックすれば完了です。
掲載情報の管理者でない場合
変更したい掲載情報の管理者でない場合は、管理者と異なる方法で変更の申請を出すことができます。
具体的には、以下の3STEPです。
- ナレッジグラフを表示する
- フィードバック
- 申請
1.ナレッジグラフを表示する
検索結果画面にて、変更したいナレッジグラフを表示させます。
2.フィードバック
ナレッジグラフ最下部にある「フィードバック」をクリックします。
3.申請
入力画面にしたがって変更内容を入力し、申請をクリックすれば完了です。