インサイドセールスに役立つおすすめ本12選!目的別に紹介
インサイドセールスの導入にあたって「概要や具体例を学べる本を知りたい」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。インサイドセールスはマーケティング手法や営業手法にも含まれるため、該当する本は膨大に存在します。
インサイドセールスに活かせる本の選び方
自社の施策に活かせるインサイドセールス本の選び方は、以下の3つを押さえましょう。
- 全体像から具体例が記載されている
- 組織体制や形成方法について記載されている
- インサイドセールスの経験者によって書かれている
各々、解説していきます。
1: 全体像から具体例が記載されている
インサイドセールスに関する本を選ぶ際は、まずは全体像について触れ、その後具体的な事例を紹介する本を選択しましょう。
なぜならインサイドセールスといっても、数多くの手法が存在するためです。仮に全体を網羅してはいるものの具体例がない場合、実際に取り組むべき手法を明確化できません。
またインサイドセールスの理解を深めることを考えた場合、手法を真似するだけでは十分に活かしきれない可能性があるため、具体例のみが書かれていても不十分です。
取り組む手法が「どのような目的で行なうのか」など、マーケティング全体を理解したうえで実施する必要があり、全体像の把握は不可欠な要素になります。
したがって全体像から具体例へと根拠を含めて解説している本を選ぶことが重要です。
2: 組織体制や形成方法について記載されている
インサイドセールスと聞くと、どうしても手法やテクニックばかりに囚われやすいですが、組織体制や形成方法も重要な要素になります。
特に新しくインサイドセールスを立ち上げる企業ならば、立ち上げるための知識や視点は新しく学ばなければいけません。
仮に手法ばかりが先行して取り組んだ場合、スムーズな情報共有や丁寧な顧客対応ができず、結果的に失敗に終わってしまう可能性もあるはずです。
逆に組織体制さえ整っていれば、複数の手法を試すことや急な戦略変更にも対応できるため、成功確率は高まります。
したがってインサイドセールスの本を選ぶ際は、組織体制や形成方法の記載有無について確認するようにしましょう。
3: インサイドセールスの経験者によって書かれている
インサイドセールス以外の本にも共通することですが、著者が実際に経験しているかしていないかでは、記載内容の信憑性は大きく変化します。
仮にいくら知識のあるマーケターだとしても実際に経験していなければ、具体的な事例や注意点に関する知識は乏しいといえます。
もちろんデタラメな内容が記載される可能性は少ないですが、未経験者の本では取り組んだ際の感覚が伝わってきません。自社の企業規模や顧客のターゲットに適しているのかも分からず、活かしきれないこともあります。
そのため本で紹介されている手法がすべて自社にあてはまるわけではないと認識し、できるだけ自社の状況に近い経験者の本を参考にすることが重要です。
インサイドセールスの基本を学べるおすすめの本
ここではインサイドセールスの基本を学べる、以下の4冊を紹介していきます。
「インサイドセールスの実務 売上を3倍に増やす驚異の営業支援システム」
- 書籍名: 「インサイドセールスの実務 売上を3倍に増やす驚異の営業支援システム」
- 出版日:2013/4/17
- 著者:沼澤 拓也
インサイドセールスの基礎知識や営業活動の根本的な内容について書かれている本です。
第一章では「企業における営業の現状と課題」からはじまり、飛び込み営業をはじめとした属人的な営業手法へのリスクについて解説しています。
そして第二章以降では本題となるインサイドセールスに関する解説が始まり、従来の営業手法との違いから分かりやすく書かれている点がポイントです。
訪問営業との比較によってインサイドセールスの強みを理解しやすいため「そもそも営業手法の種類を知らない」といった方でも安心して読みすすめられる一冊です。
「The Model(ザ・モデル)」
- 書籍名: 「The Model(ザ・モデル)」
- 出版日:2019/1/30
- 著者:福田 康隆
本書はインサイドセールスの始まりとされるアメリカから日本に広まるまでの流れについて、著者である福田氏の経歴とともに解説している本です。
一般的には営業スタイルを真似て実践する企業が大半ですが、本書では「なぜインサイドセールスが生まれたのかを知らずに導入することは危険」と説いています。
そのためマーケティングや市場の全体像を捉えながら、インサイドセールスの重要性を理解できる本といえます。
またアメリカの営業手法やマーケティングの移り変わりについても書かれているため、ビジネスの本質を学びたいと考えている方にはおすすめの本となります。
「デジタルインサイドセールス」
- 書籍名: 「デジタルインサイドセールス」
- 出版日:2017/12/7
- 著者:吉田 融正
法人営業を行っている経験から、自社サービスの事例やインサイドセールスの導入ノウハウについて詳しく書かれている本です。
特にインサイドセールスの導入ノウハウについては、次の2点について書かれており、実践する際は非常に役立つ情報といえます。
- インサイドセールス立ち上げ時の考慮事項
- 運用する際の留意点
また「インサイドセールスがメール営業や電話営業を行ない、その後営業部隊がすすめていく」という営業プロセスについても書かれています。そのためインサイドセールスの導入から基本的な実践内容について知りたい方には適した本です。
「インサイドセールススペシャリスト教本」
- 書籍名: 「インサイドセールススペシャリスト教本」
- 出版日:2018/12/3
- 著者:ベルフェイス株式会社
著者であるベルフェイズ株式会社が携わった企業実績をもとに、インサイドセールスの具体的な施策内容や成功するためのノウハウが書かれている本です。
本書では図解が多く使用されており、資料作成やアポイント獲得に関するコツなど、視覚的にも理解しやすい点が特徴になります。
またインサイドセールスの基礎知識がつまっているだけでなく、第三章以降では環境構築や運用に関する実践的な内容にも触れています。
他にもベルフェイス株式会社の経験から得た知識が惜しみなく書かれているため、インサイドセールスを導入する前には一読すべき本といえます。
インサイドセールスの応用や営業を学べるおすすめの本
ここではインサイドセールスの応用や営業を学べる、以下の4冊を紹介していきます。
「非対面営業の教科書 米国トップ企業での体験からつかんだ3つの習慣」
- 書籍名: 「非対面営業の教科書 米国トップ企業での体験からつかんだ3つの習慣」
- 出版日:2021/3/10
- 著者:原 裕平
2012年にゴールドマン・サックス証券の証券部門で営業成績首位を勝ち取った原氏が、トップ営業マンとして成功できた「非対面営業」のノウハウについて書かれています。
本書は六章から構成されていますが、なかでも第二章から第四章に書かれている「非対面営業で成功する3つの習慣」では、具体的な営業フローやアクションプランについて解説しています。
他にもツールの活用術について記載されているなど、実践的なテクニックを学べる一冊といえます。
そのためインサイドセールスのなかでも、営業について深く学びたい方にはおすすめの本となります。
「【契約率76.2%】営業・即アポ〜6万5026時間の会話分析からわかった! 〜」
- 書籍名: 「【契約率76.2%】営業・即アポ〜6万5026時間の会話分析からわかった! 〜」
- 出版日:2020/1/8
- 著者:堀口龍介
本の題名にもあるとおり、6万5026時間の会話分析や営業経験3年で「76.2%」という契約率を叩き出した実績から、電話営業に特化した知識やノウハウについて書かれています。
実際に著者の坂口氏は従来の営業スタイルに多い次の考えを否定し、科学的な根拠にもとづくアポイントのノウハウを確立しています。
- 架電量をこなす
- 問い合わせフォームから乱れ打ちする
また本書の後半ではWebマーケティングの活用術にも触れており、即実践できるスキルを養えます。
明確な正解が存在しない営業やマーケティングだからこそ、このような実績のあるテクニックは身につけておくべきスキルといえます。
「営業の【聴く技術】新板」
- 書籍名: 「営業の【聴く技術】新板」
- 出版日:2008/8/28
- 著者:古淵 元龍、大堀 滋
本書は営業手法の一つである「SPIN」について、基礎から実践する際のポイントまでを解説している本です。営業の根本的な考えや取り組み方は多くの読者から共感を得ており、出版日は2008年と古いものの、今もなお営業のバイブル書として人気があります。
具体的な内容としては「聞く、聴く、質く」をキャッチフレーズに、顧客から聞くことを重視した営業スタイルです。小手先のテクニックではなく、顧客自らに課題を認識させる営業手法となるため、商材問わずに活用できるスキルといえます。
インサイドセールスだけにとどまらず、営業スキルのレベルアップを目指す際は「営業の【聴く技術】新板」は必読です。
「営業 野村證券伝説の営業マンの【仮説思考】とノウハウのすべて」
- 書籍名: 「営業 野村證券伝説の営業マンの【仮説思考】とノウハウのすべて」
- 出版日:2017/9/27
- 著者:冨田 和成
本書は野村證券にて数々の営業記録を樹立した富田氏が、営業活動における思考から行動までを具体的に解説している本です。
顧客との話し方やアフターフォローについて、そして行動と改善のプロセスを繰り返す「PDCAサイクル」を軸に、本書のテーマである「仮説思考」について記載しています。
営業分野は精神論が用いられやすいですが、タスクを分解することが成功に近づくと説いている本書は、非常に再現性の高い解説だと考えられます。
またマーケティングプロセスやセールスプロセスについても書かれており、インサイドセールスには不可欠な思考を学べます。
インサイドセールスの組織形成を学べるおすすめの本
ここではインサイドセールスの組織形成を学べる、以下の4冊を紹介していきます。
「インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド」
- 書籍名: 「インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド」
- 出版日:2020/12/9
- 著者:茂野 明彦
本書はビスリーチとセールスフォースのインサイドセールス部門を成功に導いた著者によって書かれており、インサイドセールスの立ち上げから組織形成の基礎を学べる本です。
また運用面のノウハウも合わせて紹介しているため、インサイドセールスをすでに取り組んでいる方も非常に役立つ知識といえます。
組織形成は通常の営業手法と異なる知識やスキルが必要になります。そのためマネジメントについて一から学びたいと考えている方であれば、本書の「営業組織として成果を出すポイント」は押さえておきましょう。
「インサイドセールス 究極の営業術」
- 書籍名: 「インサイドセールス 究極の営業術」
- 出版日:2018/12/6
- 著者:水嶋 玲以仁
本書は外資系企業で20年以上活用した水嶋氏が著者となり、インサイドセールスの概要から導入事例、そして著者の体験談について書かれています。
対面営業は属人的になりやすいですが、インサイドセールスではツールの活用や上手な組織形成によって効率的な営業を実施できると解説しています。
実際に大きな成果を出しているからこそ、具体的な事例にもとづく解説は理解をしやすく、説得力の高さを感じられます。
また今後企業として残っていくためにも営業組織の構築は欠かせない要素となるため、改めてインサイドセールスや組織形成の重要性を再確認したい方にはおすすめの本です。
「無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ」
- 書籍名: 「無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ」
- 出版日:2020/10/23
- 著者:高橋浩一
本書は近年のコロナ渦を踏まえた営業手法について触れており、以下の4つの要点から組織戦略の秘訣について解説しています。
- 「勝ちパターンをつくる」
- 「人が育つ仕組みをつくる」
- 「コミュニケーションのバランスを整える」
- 「活動の実態を見える化する」
ただし前半では営業手法やテクニックを軸に解説し、後半で具体的な仕組み化について解説する構成です。
そのため前半部分は営業現場にいるプレイヤー向けとなり、後半部分は組織を統括しているマネージャー向けの内容となります。
このように読み手を明確に定めて内容を記載しているため、より自身の立場に合致する的確な学びを得られるはずです。
「セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方」
- 書籍名: 「セールス・イネーブルメント 世界最先端の営業組織の作り方」
- 出版日:2019/12/18
- 著者:山下 貴宏
営業組織の作り方や人材育成の方法について書かれている本書は、一人の優秀な営業マンが成果を出すのではなく組織全体が底上げできる環境構築を目的としています。
そのため「営業能力の差が埋まらずに困っている方」や「一人の営業マンによって売上が保っている状態」の場合は本書から多くのことを学べます。
しかし組織運営は簡単なものではなく、企業によっても研修内容から大きく異なることもあります。
そのため本書の内容もそのまま真似るのではなく、自社の特徴や状況を確認したうえでカスタマイズしながら活用しましょう。