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ヒートマップとは?導入すべきケースやWEBページの改善方法など解説

ヒートマップとは?導入すべきケースやWEBページの改善方法など解説
ヒートマップは、WEBページのユーザー行動を視覚的に捉えるための強力な分析ツールです。ページ内のどこに改善の余地があるかを瞬時に把握できるため、離脱防止やコンバージョン率の改善に役立てることができます。

 

実際、世界中で100万人以上のユーザーを持つWEBマーケティングツール会社のHotjarでは、かつて自社の求人ページで最下部まで到達するユーザーはわずか20%でした。しかし、ヒートマップを活用してページ構成を見直した結果、最終的には69%のユーザーがページの最下部までスクロールするようになりました。このようにヒートマップを有効に活用すれば、WEBサイトの改善を着実に図ることができます。

 

amano_portraitそこで、この記事ではヒートマップの基本的な仕組みから、導入する具体的なメリット、そしてヒートマップの種類や特徴など詳しく解説します。ぜひ、自社でもヒートマップを導入し、コンバージョン率の向上やユーザビリティの改善に取り組んでみてください。

 

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ヒートマップとは?

ヒートマップとは、WEBサイトを訪れたユーザーの行動を視覚的に捉えるための分析ツールです。具体的には、ユーザーがページ内のどこに注目し、どの箇所で離脱したかなどを色で示すものです。主に赤や青などの色で、ユーザーの注目度や離脱ポイントを視覚的に確認でき、それをもとにWEBページの改善をおこなうことができます。

 

 

参考ページ:What is a heat map (heatmap)? – TechTarget

 

アクセス解析との違い

ヒートマップとアクセス解析は、それぞれユーザー行動の異なる側面を計測します。GA4のようなアクセス解析ツールは、WEBサイト全体のデータを数値で把握し、ユーザーの属性や訪問経路、閲覧ページ、滞在時間など、ユーザー全体の動向を分析します。

 

一方、ヒートマップは特定のページに焦点をあて、ユーザーがどのコンテンツに注目しているか、どの部分で離脱したか、どのエリアがクリックされているかなどを視覚的に示します。つまり、アクセス解析がユーザーの全体的な訪問状況を捉えるのに対し、ヒートマップはページ内でのユーザー行動を詳細に分析するためのツールです。

 

参考ページ:アクセス解析とは?アクセス解析の基本から分析方法のポイントまで徹底解説!

 

A/Bテストツールとの違い

前述したとおり、ヒートマップはユーザー行動を視覚的に捉え、どこでクリックや離脱が発生したかを把握するためのツールです。一方、A/Bテストツールは、異なるバージョンのページを比較し、どのデザインやレイアウトがより高いパフォーマンスを発揮するかをテストします。

 

どちらもWEBページを改善するために活用される点では共通していますが、ヒートマップツールは主にページの課題を推測するのに役立ち、A/Bテストツールは、その推測に基づいて施した修正が正しかったかどうかを検証するのに役立ちます。

 

もちろん、どちらか一方のツールだけでも両方の役割をある程度果たすことは可能ですが、ヒートマップとA/Bテストツールを併用した方がより効率的です。

 

参考ページ:ABテストとは?ABテストを実施するメリットやツールについて解説

 

ヒートマップを活用するメリット

ヒートマップを活用するメリットは、WEBページのコンバージョン改善に役立つ点です。ヒートマップを活用すれば、ユーザーがどのエリアに注目し、どこでクリックしたかなどを視覚的に把握できます。こうすることで、改善すべき箇所を具体的に把握でき、コンバージョン率の向上や離脱防止に向けた施策を検討することができます。

 

ヒートマップを導入すべきケース

自社でヒートマップを導入すべきか迷うこともあると思います。そこで、どのようなケースで導入が効果的か、いくつか代表的な例を挙げて解説します。

 

トラフィックは多いがコンバージョン率が低い

SEO対策などでトラフィックが増えても、資料請求や問い合わせが増えないことがあります。この場合、WEBページのどこかでユーザーが離脱していたり、CTA(コール・トゥ・アクション)が適切に見つけられていない可能性があります。このようなケースでは、ヒートマップが有効な解決策となることがあります。

 

改善すべき箇所が分からない

A/Bテストを繰り返しても、具体的にどこを改善すべきか判断が難しいことがあります。この場合、ヒートマップを使うことで、ユーザーがどの箇所で離脱しているかを把握でき、改善すべきポイントを特定する手助けになります。

 

コンテンツ記事の直帰率が高い

オウンドメディアでブログを運用している際、直帰率が高いとGoogleからの評価に悪影響を与える可能性があります。このような場合、コンテンツ記事を修正する必要がありますが、どの部分に問題があるのか特定するのは簡単ではありません。ここでヒートマップツールを活用することで、改善が必要な箇所を発見することができます。

 

ヒートマップを活用したWEBページ改善サイクル

プロジェクトの改善手法として、PDCAサイクルというものがあります。「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)」という4つのステップを繰り返し実行することで、継続的な改善を図り、数値目標の達成を目指す方法です。ここでは、ヒートマップを活用しながら、PDCAサイクルをどのように回してWEBサイトを改善していくかを解説します。

 

Plan(計画)

最初に、改善のための具体的な目標や課題を設定します。ヒートマップを使用する際は、改善が必要なページを特定することが先決です。コンバージョン率が低いランディングページや直帰率が高いコンテンツページなどが、改善対象として適しています。

 

Do(実行)

次に、計画に基づき該当ページをヒートマップで分析します。ただし、一定のデータが蓄積されるまで、安易な結論を出さないようにしてください。十分なデータが集まったら、ユーザーが注目している箇所やクリックしているエリア、スクロールの深さを確認し、問題点を可視化します。

 

その後、仮説に基づいてページを改善します。例えば、CTAボタンをより目立つ位置に移動させる、ボタンやリンクの色やデザインを変更するといった対策が考えられます。コンテンツ記事であれば、レイアウトの見直しや、重要な情報の詳細な説明追加などが有効です。

 

Check(評価)

ページを改善した後、再度ヒートマップを使用して施策の効果を確認します。たとえば、改善前はページ上部で50%のユーザーが離脱していたが、改善後にはそれが30%に減少した、といった具体的な数値で効果を評価してください。

 

Act(改善)

評価結果に基づいて、次のアクションを検討します。成功した改善策を他のページに展開するかどうかも重要な判断ポイントです。また、ヒートマップだけでなく、アクセス解析ツールやA/Bテストを組み合わせることで、より効果的な改善ができる場合もあります。改善の効果が思わしくなかった場合には、そういったツールの導入も含めて考えます。

 

海外で人気のヒートマップツール

ここでは、海外で使用されるヒートマップツールをご紹介します。海外製のツールは日本製のものより高機能であることも多いため、競合と差をつけたいなら、使用を検討してください。

 

Hotjar

Hotjarは、ヒートマップを含むオールインワンの分析ツールです。クリックヒートマップやスクロールヒートマップに加え、セッションの録画やコンバージョン改善に役立つファネル分析なども可能です。非常に高機能なため、これ1つで十分に分析をおこなうことができ、世界中で使用されています。

 

参考ページ:Hotjar

 

Crazyegg

クリックヒートマップやスクロールマップでの分析に加え、セッションの録画やA/Bテストなども使用できます。また、クリックしたパーセンテージや回数など細かく分析できるため、最善のCTAを特定することができます。WixやShopifyなどとの相性もよく、こういったCMSを使用しているのであれば、導入を検討してください。

 

参考ページ:Crazyegg

 

Lucky Orange

スクロールヒートマップやクリックヒートマップに加え、セッションの録画やライブチャット機能なども備えています。ライブチャット機能は、ユーザーがWEBサイトを訪問した際、チャットを通じて直接ユーザーとやりとりができる機能です。リアルタイムの分析と併用すれば、ユーザーが購入ボタンの場所に迷っているなどのことあれば、チャットを通じて直接CTAまで誘導することが可能です。まるでリアル店舗で顧客を接客するようなイメージです。

 

参考ページ:Lucky Orange

 

ヒートマップのよくある質問

ここでは、ヒートマップについてよくある質問を取りあげ解説します。自社で導入する際の疑問点を解消するため、早速お読みください。
 

Q:おすすめのヒートマップツールは?

Answer)海外製のものも含めてたくさんのヒートマップツールがあります。東京SEOメーカーとしては、最初はMicrosoft Clarityを使用することをおすすめします。理由としては、無料で使用できるのに計測できるトラフィックに制限がないことに加え、最新機能が随時追加されていることが挙げられます。また、導入が非常に簡単で、Googleタグマネージャーを使用していれば、数分で設置が完了します。

 

参考ページ:Microsoft Clarity導入ガイド!機能やWEBサイト改善法など紹介

 

Q:オウンドメディアの改善に役立ちますか?

Answer)ヒートマップはオウンドメディアの改善に役立ちます。例えば、SEOで特定のページが上位表示され、トラフィックが増えているにもかかわらず、CVに結びついてないということがよくあります。その場合、ヒートマップを使いコンテンツの改善点を検討することができます。また、直帰率を下げたり、滞在時間を増やすことにも役立つので、結果としてSEO対策にも役立ちます。

 

参考ページ:オウンドメディアとは?概要やメリット、はじめ方などについて解説

 

Q:適切な導入タイミングはいつ?

Answer)適切な導入タイミングにはいくつか候補があります。一番理想的なのはWEBサイトを公開した直後です。WEBサイトの初期から導入しておくことで、コンテンツの作り方など学べる点が多いからです。また、それ以外のタイミングとしてはCVRに伸び悩むときに導入を進めてください。

 

Q:GoogleAnalyticsとの併用は可能ですか?

Answer)ヒートマップツールは、Googleアナリティクスと併用することができます。両者を組み合わせることで、より詳細で多角的なWEBサイト分析が可能になります。例えば、 Googleアナリティクスで離脱率やページ滞在時間が高いページを特定したあと、そのページのヒートマップを確認し、どの箇所でユーザーが興味を失っているか、何が問題となっているかを具体的に把握できます。

 

参考ページ:Googleアナリティクス4とは?導入方法や初期設定・基本的な機能の使い方を解説

 

Q:ヒートマップツールの無料版を使用するデメリットは?<

Answer)ツールの種類によりますが、無料版はデータの保存期間が短いことがあります。その場合、過去のデータと比較して検証することが困難です。また、分析できるページ数や上限のセッション数などが決まっていることもあります。不便を感じる場合は、有料版に切り替えることも検討してください。

 

Q:ヒートマップ導入後、期待できる効果は?

Answer)ヒートマップ導入後、期待できる効果はユーザビリティの向上とコンバージョン率(CVR)の改善です。ユーザーの関心が集まっているエリアや逆に無視されているエリアを特定することで、コンテンツやCTA(Call to Action)の配置を最適化できます。これにより、重要な情報がより効果的に伝わり、コンバージョン率の向上が期待できます。また、ヒートマップで改善策を予測したあとは、A/Bテストツールで検証することを忘れないようにしてください。

 

Q:ヒートマップ導入後、期待できる効果は?

Answer)ヒートマップ導入後、期待できる効果はユーザビリティの向上とコンバージョン率(CVR)の改善です。ユーザーの関心が集まっているエリアや逆に無視されているエリアを特定することで、コンテンツやCTA(Call to Action)の配置を最適化できます。これにより、重要な情報がより効果的に伝わり、コンバージョン率の向上が期待できます。また、ヒートマップで改善策を予測したあとは、A/Bテストツールで検証することを忘れないようにしてください。

 

Q:どのページにヒートマップを使用するべきですか?

Answer)通常、ランデイングページやセールスページで使用することが多いです。また、オウンドメディアでユーザー体験を改善する場合にも役立ちます。

 

 

まとめ

amano_portrait今回はヒートマップの基本やアクセス解析との違い、具体的な導入メリットについて詳しく解説しました。ヒートマップは、WEBページ内のユーザー行動を視覚的に分析できる強力なツールで、コンバージョン率の向上や離脱防止に欠かせません。また、アテンションヒートマップやクリックヒートマップなどの違いを理解し、ユーザー行動に基づいた最適化をおこなうようにしてください。ヒートマップを活用すれば、従来より短期間で成果をえられるはずです。ぜひ今回の記事を参考に、自社のヒートマップを導入を検討してください。

 

 

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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