duckduckgoとは?個人情報を守りながら検索する方法について詳しく解説
duckduckgoはユーザーのプライバシーを保護しながら検索をおこなうことができる検索エンジンです。代表的な検索エンジンとしてはGoogleが有名ですが、Googleはユーザーの個人情報を保存したり、ユーザーが惹かれそうな広告を表示したり、検索結果を意図的に操作したりしていて、プライバシーを守りたい方にとっては不安な要素が垣間見えます。
duckduckgoとは
duckduckgoとは使用者のプライバシー保護を運営方針としているインターネット検索エンジンです。duckduckgoでは、検索エンジンユーザーの個人情報を一切保存せず、ユーザーに合った広告を表示し続けることもしません。また、フィルターバブルといわれる検索エンジンの運営側の意図で検索結果を操作される行為もおこなわれません。
duckduckgoが注目される理由
duckduckgoが注目を集めている理由は、検索エンジンを使用する際にプライバシーを守れるという利点があるからです。GAFA(Google、Apple、Facebook(現・META)、Amazon)の台頭により、多くの方がGoogleの検索エンジンを利用するようになりました。日本に住んでいて、Googleをメインの検索エンジンとして利用している方の数は全体の7割を占めています。
しかしながら、Googleをはじめとする多くの検索エンジンは、Cookieを使用してユーザーの訪れたサイトや入力したデータ、どのデバイスからサイトにアクセスしているかといった行動履歴、通信をおこなっているデバイスを特定するIPアドレスなどの情報を記録しています。そして、その情報をもとにユーザーに合わせた広告を表示したり、マーケティングに役立てたりしているのです。
そして、検索エンジンを使用するユーザーから情報を抜き取り、ビジネスをおこなっている矢先に問題が起こりました。2013年にアメリカ国家安全保障局(NSA)がシステムを利用して、Googleを筆頭とするインターネット会社数社から大量に個人情報を集めていたのです。この一件を機に、検索エンジンのプライバシー保護をめぐる活動は活発になっていきます。
参考:米当局、グーグルなどIT大手のサーバーからデータ収集=報道(REUTERS)
duckduckgoは、Cookieを使用しないことでユーザーの行動履歴や位置情報、個人情報を保存せず、広告でユーザーを追跡することもなく、自分のプライバシーを守りたいと考えている方に最適な検索エンジンとなっているのです。
duckduckgoは2008年サービス開始と、ほかの検索エンジンと比較して後発組です。しかしながら、検索エンジンから個人情報を抜き取られたくないと考えていて、プライバシー保護の意識が高い方から信頼を集めつつあるプラットフォームの1つとなっています。
Googleシークレットモードとduckduckgoの違い
普段Googleをメインブラウザとして使用している方がプライバシーを気にする際、Googleシークレットモードを使用する場合があります。Googleシークレットモードは以下のことがメリットとして挙げられます。
- 検索履歴が自動消去
- ログイン情報の削除
- Cookieの無効化
上記のように、Googleシークレットモードを使用することで、情報がパソコンに残りません。しかしながら、ログイン情報や検索履歴、ページの閲覧履歴などが残らないだけで完全にシークレットになっていないのが現状です。
Googleシークレットモードの注意点は、特定の第三者に情報が筒抜けになっているということです。特定の第三者とは、閲覧したウェブサイトの管理人や、会社や学校のデバイスから検索をかければ雇用主や学校側、インターネットサービスプロバイダの管理人のことを指します。
インターネットサービスプロバイダとは、インターネットを会社やマイホームで使用するために、回線事業者が提供している回線とインターネットを繋ぐ役割を担っています。よく耳にする光回線やケーブルテレビ回線というものを接続する仕事をおこなっています。
代表的なインターネットサービスプロバイダは、携帯キャリアdocomoが運営するドコモ光や日本の総合電機メーカーであるSONYが提供しているNURO光、関西地方ではeo光などがあります。
検索エンジンとは
検索エンジンとは、ウェブページやウェブサイト、画像ファイルなどのインターネット上に展開されている情報を検索するシステムのことです。
例えば、朝9時から友達と朝食(モーニング)に行きたいとします。この場合、朝9時からモーニングを提供しているカフェや喫茶店などを探すためにインターネットを使ってパソコンやスマホ、タブレットなどで検索をかけます。検索をかける際、GoogleやYahoo!JAPANなどを使います。このGoogleやYahoo!JAPANなどのことを検索エンジンと呼びます。
また、インターネットの有無に関係せず使用されるNeuronやQuickSolutionなどのエンタープライズサーチと呼ばれる企業向け検索エンジンも存在します。
検索エンジンの分類
検索エンジンは主に2種類に分けられます。インターネットを介して情報を探す検索エンジンとインターネットに限定せず情報を探す検索エンジンが存在するのです。
インターネットを介して情報を探す検索エンジン
検索エンジンの1つにインターネットを介して情報を探すものがあり、この種類のものは狭義で世間一般的に認知されている検索エンジンといえます。
インターネットを介して情報を探す検索エンジンは、ロボット型検索エンジン、ディレクトリ型検索エンジン、分散型検索エンジン、メタ検索エンジンに分類されます。
これらの検索エンジンを使うことで、ウェブサイトやウェブページ、ネットニュースや画像ファイルなどのインターネット上にアップロードされている情報を探し出すことが可能となるのです。
インターネットの情報を探せる検索エンジンの代表例として、GoogleやYahoo!JAPAN、Bingやduckduckgoが挙げられます。
インターネットに限定せず情報を探す検索エンジン
インターネットを介して情報を探す検索エンジンに対して、インターネットに限定せず情報を探す検索エンジンも存在します。これらの検索エンジンは広義的な意味で用いられてエンタープライズサーチエンジンや企業向け検索エンジンと呼ばれ、消費者の社会にはあまり馴染みのない検索エンジンです。
エンタープライズサーチエンジンや企業向け検索エンジンの代表例は、NeuronやQuickSolutionなどです。これらの検索エンジンを使用することで、企業内や経理部内、学校内など導入している施設や部署の情報文書群に一気に検索をかけて、必要な情報を拾い出すことができます。検索方法は全文検索システムと呼ばれる方法で、キーワードを入力して必要に応じて条件分けをおこない検索をかけていきます。
ちなみに、企業向け検索エンジンやエンタープライズサーチエンジンによるデスクトップ検索は、全文検索システムを提供するソフトウェアをウェブサーバに組み込んで利用するのが一般的です。デスクトップ検索とは、パソコン上に保存されている各種ファイル形式の文書の検索がすばやくできるように組み込まれたソフトウェアのことを指します。
比較表で紹介
下記の表は世界でどの検索エンジンが使われているのかを表したものです。
世界シェア | 検索エンジン | 世界シェア率 |
1位 | 92% | |
2位 | Bing | 3.33% |
3位 | Yahoo! | 1.34% |
4位 | YANDEX | 0.97% |
5位 | Baidu | 0.84% |
6位 | DuckDuckGo | 0.71% |
出典:Search Engine Market Share Worldwide – August 2022 (statcounter)
続いて、下記の表は日本国内でどの検索エンジンが頻繁に使用されているのかを表した表です。
日本シェア | 検索エンジン | 日本シェア率 |
1位 | 76.02% | |
2位 | Yahoo! | 15.68% |
3位 | Bing | 7.61% |
4位 | DuckDuckGo | 0.31% |
5位 | Baidu | 0.13% |
6位 | YANDEX | 0.1% |
出典:Search Engine Market Share in Japan – August 2022 (statcounter)
duckduckgo以外のプライバシー保護型検索エンジン
duckduckgo以外にもプライバシー保護型検索エンジンが存在します。主なプライバシー保護型検索エンジンは以下のとおりです。
- StartPage
- Brave
- Epic Privacy Browser
- HTTPS Everywhere
StartPageを使って検索をおこなう際、行動履歴やIPアドレスなどの個人情報を表すメタデータを検索クエリから削除します。そして、抜き取られてはまずい個人情報が一切ない状態でGoogleのプラットフォームを利用して検索をおこないます。つまり、StartPageを経由することで、Googleからのトラッキングを受けずにGoogleのプラットフォームからサーチをかけられるのです。
Braveは広告をブロックできる機能を搭載することでユーザーのプライバシー保護に貢献しています。もしユーザーが広告を表示することを許可した場合、独自の暗号資産であるBATを謝礼として受け取れることになっています。そして、受け取った暗号資産BATはお気に入りのウェブサイトやウェブページに投げ銭をすることも可能です。
暗号資産を活用できるのはブロックチェーン技術を採用しているからで、Braveが他の検索エンジンと異なる体制をとれる要因でもあります。ユーザーのプライバシーを守りながら、ウェブサイトやWebページの発展に貢献し、広告主にもメリットを与えられるBraveは画期的な検索エンジンです。
ほかにも履歴などを保存せず、高速で安全にトラッキングブロックしながらサーチすることができるEpic Privacy Browserや暗号化されていない通信を暗号化して接続をおこなうHTTPS Everywhereなどが存在します。
まとめ