コンテンツマーケティングは企画が重要?企画で行うことや注意点を解説
コンテンツマーケティングを実施するためには、まず企画を行うことが重要です。企画を行わないまま実施してしまうと、思うような成果を上げることができないこともあります。
まずは、どのような手順で行っていくのかを明確にしておくことで、より成功確率を上げることができるでしょう。
コンテンツマーケティングとは?
そもそもコンテンツマーケティングとは、どのようなマーケティング手法のことを指すのかを理解することが重要です。
コンテンツマーケティングとは、ターゲットとする顧客に対して価値のあるコンテンツを提供し、サイトへの流入数や売り上げを増加させるマーケティング手法を指します。
コンテンツと言ってもさまざまな種類がありますが、ブログ記事やSNS投稿、動画などがこれに当たります。オンライン上のコンテンツだけではなく、セミナーやイベントなどのオフラインのものもコンテンツに含まれます。
テレビCMなどこれまでのプッシュ型のマーケティング手法と異なり、さまざまな種類のコンテンツを通じて、ユーザー側から自社サイトにアクセスしてもらうという手法であることが特徴です。
参考記事: コンテンツマーケティングとは?意味から実践方法を4ステップで紹介
コンテンツマーケティングの手順
コンテンツマーケティングは一度実施して終わるものではなく、継続して行う必要があります。そのため、次のような手順を繰り返しながら行っていくことが重要です。
ここでは、それぞれの手順について詳しく解説していきます。
コンテンツマーケティングの企画立案
コンテンツマーケティングを始める際には、まず企画立案を行うことが重要となります。なんとなくコンテンツマーケティングを始めても、成果を出すことは難しいでしょう。
そのため、まずはどのような目的を達成するために、どのようなやり方でコンテンツマーケティングを行っていくかを明確にすることが大切です。そこで重要となるのが企画立案です。
目標に向かって正しく進むためにも、企画を行い自社の方向性をはっきりさせる必要があります。企画立案でやるべきことは後述しますが、主に社内の体制や自社の方向性を決めます。
社内全体でやるべきことや目的が統一されていれば、より成功に導くマーケティング活動を行うことができるようになるでしょう。
コンテンツ作成
企画立案で行った内容に沿ってコンテンツを作成していきます。ただコンテンツを作成するだけでは、ユーザーに刺さらず本来自社が目標とする成果を上げることができません。
そのため、ユーザーがどのような課題やニーズを抱えているのかを理解し、ユーザーにとって価値のある高品質なコンテンツを提供することが重要です。
また、中長期的に継続してコンテンツを配信する必要があるため、コンテンツ作成を行う社内の体制を整えておく必要があります。
企画立案の内容に沿ってコンテンツを作成することにはなりますが、コンテンツ自体の内容企画や継続的な配信などと、意外と手間や時間がかかるステップとなります。
効果測定
コンテンツを作成して配信していくだけではなく、配信したあとの効果測定が重要です。効果測定を行わずに、ずっと同じ戦略でコンテンツを作成していると、効果のない施策をずっと行ってしまっているということになりかねません。
そのため、定期的に効果測定を行い効果のある施策なのか、ユーザーの求めるコンテンツを提供できているのかなどを分析する必要があります。
特にオンライン上のコンテンツではさまざまなデータを取得できるため、データ分析を行い自社の課題や改善点を洗い出すことが重要です。
効果測定を正しく行うことで、企画した戦略が間違った方向に進んでいたときの軌道修正を行うことができます。
コンテンツマーケティングでは企画が重要となる
では、なぜコンテンツマーケティングでは企画が重要となるのでしょうか?その理由の一つとして、マーケティング活動に一貫性をもたせることができるという点にあります。
マーケティング活動を行う目的や戦い方が明確になっていることで、実施する活動内容に一貫性をもたせることができます。たとえば、自社サイトの目的が「サイト流入の増加」であるのか「CVRの向上」なのかで実施する内容は異なるはずです。
もちろん最終的には自社の売上を伸ばすことが目標にはなりますが、ここではコンテンツマーケティングを通して何を達成したいのかを明確にすることが重要となります。
また、2つ目の理由としては社内の全体で取り組む必要があるとう言う点にあります。コンテンツマーケティングに限らず、マーケティングは社内全体で取り組むことが重要です。
そのため、実施前に企画を行っておくことで社内に実施目的や方向性を共有でき、社内全体が共通認識を持って取り組めるようになるのです。
コンテンツマーケティングの企画で行うこと
では、具体的にコンテンツマーケティングの企画ではどのようなことを行えば良いのでしょう?
次の項目を明確にしておくことで、作成するコンテンツやマーケティング戦略に一貫性をもたせることができます。もちろん、PDCAサイクルを回していくうちに企画で決めたことを変更することもあるでしょう。
まずは、どのような項目を明確にしておく必要があるのかを理解することが重要です。ここでは、それぞれの項目について詳しく解説していきます。
目的の明確化
まず初めに行うことは、企画を行う際の軸となる目的を明確にすることです。目的を明確にしないまま企画を行ってしまうと、企画の主旨がずれてしまったり、成果の出ないマーケティングを行ってしまう可能性があります。
たとえば、新規顧客を獲得したいのにメルマガ配信に力を入れてしまうと、新規顧客の獲得はできないでしょう。
このように、まずは自社が達成したい目的を明確にすることで、その後の戦略や活動内容もより精度の高いものになるのです。
また、ここで明確にした目的は社内全体に共有する必要があります。マーケティング活動は、会社全体で取り組む必要があるため、社内全体で共通認識を持つことが重要です。
ペルソナ設定
次に行うことが、ペルソナの設定です。ペルソナとは、自社サイトを訪れたり自社の製品やサービスを利用する典型的なユーザを表す仮想的な人物像を意味します。
ペルソナを設定することで、より顧客ニーズや消費行動に合わせたアプローチができるようになります。
ターゲットとするユーザー層からさらに細かくニーズを絞り出し、ペルソナを設定してみましょう。ユーザーのニーズはさまざまなため、場合によってはペルソナが複数存在することもあるでしょう。
ペルソナを細かく設定するほど適切なコンテンツの企画ができ、コンテンツマーケティングの成果がより高まります。
関連記事: ペルソナとは?マーケティングに必要な理由と設定方法
KGI・KPIの設定
KPIとは、自社の目標を達成するための指標を指します。しかし、KPIを設定する際にはKGIについても理解しておくことが重要です。
KGIとは、自社の目標やゴールとなる指標のことを指し、多くの場合が売上や利益率などの具体的な数字が設定されます。このような売上や利益率がKGIの場合は、平均単価や成約数などの更に細分化された指標がKPIとなります。
「売上を上げること」だけでは具体的に何をすれば良いのかが漠然としますが、「成約を100件獲得する」や「CVRを何%上げる」という方が具体的に何をすれば良いのかが明確になります。
そのため、自社の目的が明確となったら次に何を目標とするのか、そしてその目標達成のために必要な指標は何かを明確にすることが企画を行う上で重要な項目となります。
全体の戦略設計
目的や目標を明確にし、ペルソナ設定ができたら全体の戦略設計を行います。戦略設計では、どのような方法でコンテンツを配信するのかという具体的な指標を表します。
戦略設計を行う際には、コンテンツマーケティングにどのような種類があるのかを理解する必要があります。コンテンツと言っても、ブログ記事やSNS投稿、動画などさまざまな種類があるため、自社の目的やペルソナに合わせて適切な方法を選択することが重要です。
たとえば、自社サイトの流入数を増やしたい場合は検索エンジンを対象としたSEO対策を行い、ブログ記事を配信するのが良いでしょう。また、リピート顧客を増やしたい場合はメルマガが効果的と言えるでしょう。
このように、目的やペルソナによって活用する媒体や必要となってくるノウハウも大きく異なるため、自社にあった方法で戦略を立てることが重要です。
コンテンツ企画
コンテンツの内容が低品質であれば、マーケティング効果は期待できないでしょう。どれだけ効果の出る戦略を練っていても、コンテンツの内容がユーザーの求めるものとずれていれば意味がありません。
そのため、コンテンツ企画を行う際にはまず、設定したペルソナがどのような情報を知りたいかを理解することが重要です。
ユーザーのニーズに沿ったコンテンツ内容はもちろんですが、興味を引きつける内容であることも大切です。インターネット上には数多くのコンテンツが存在するため、「面白そう」と思ってもらえなければコンテンツを見てもらうことができません。
また、活用する媒体によってもどのようなコンテンツが効果的かを考える必要があります。たとえば、SNSではユーザーとのコミュニケーションが取れるという特徴があるため、アンケート型の投稿をしてみるなど工夫を凝らしたコンテンツ企画が重要です。
運用体制の整備
中長期的に取り組む必要があるため、社内で運用できる体制を整えておくことが重要です。
コンテンツの企画や作成、その後の効果測定など行うべきことは多岐にわたります。また、はじめに行う企画はマーケティング部門等が行うことがほとんどですが、実際の運用は他部署も巻き込んで行うケースもあります。
その際に、一緒になって取り組んでもらうためには活動内容の理解をしてもらう必要があります。知識やノウハウの理解だけではなく、なぜやるのかという目的や目標の共通認識がなければ社内全体でマーケティング活動を行うことができません。
そのため、企画段階で運用体制の整備をしておくことが重要です。
予算確保
比較的低コストで取り組むことができますが、コンテンツ制作を行うリソースにかかる人件費など最低限のコストは発生します。
また、広告出稿などを行う場合にはそれなりに予算を組んでおかなければいけないため、企画段階でコンテンツマーケティングにかける予算を確保しておきましょう。
予算を事前に確保しておくことで、どれくらいの労力で取り組む必要があるのかを逆算することができます。
短期間で成果がでにくいため、中長期的に取り組んでいけるような予算設定をしておくことが大切です。
関連記事: SEO対策やコンサルの費用(料金相場)とは!? 選定のポイントも解説
コンテンツマーケティングの企画を行う際の注意点
ここまで企画で行うことを解説してきましたが、企画を行う際には注意すべきポイントもあります。
当然自社の売上を上げることも重要ですが、そればかりにフォーカスしてしまうとマーケティングの本質とずれてしまうため注意が必要です。
ユーザーにとっての価値を考える
企画を行っていると、自社の目的を意識するあまりユーザー視点でなくなってしまうケースがあります。
ユーザーの求める情報やコンテンツを提供することが重要であり、ユーザーの求める情報でなければ離脱してしまい、当然自社の目的達成も難しくなります。
そのため、企画を行う際には常にユーザーファーストな視点を持つことが重要です。ユーザーの課題や欲しいと思う情報が何かを常に意識するようにしましょう。
他社との差別化ポイントを明確にする
インターネット上には数え切れないほどのコンテンツが存在します。その中から自社のコンテンツを見てもらうためには、他社との差別化ポイントを明確にすることが重要です。
特に検索エンジンを活用したマーケティングを行う場合は、Googleの評価基準としてコンテンツのオリジナリティが重要視されます。
コンテンツ作成を行う際には、自社だけが提供できる価値をコンテンツ内に盛り込むようにしましょう。
目的と戦略に一貫性をもたせる
自社の目的と戦略に一貫性をもたせることで、より成功確率が高まります。反対に、目的に沿った戦略設計ができていなければ、違う方向に進んでしまい目的達成をすることができません。
企画を行う際には、最初に決めた自社の目的からずれていないかということを意識しながら戦略設計を行うようにしましょう。
運用を開始してから方向性を変えてしまうと軌道修正が必要となるため、企画の段階で目的と戦略に一貫性をもたせるようにすることが重要です。
まとめ