WEBデザインのトレンドを解説！役立つツールや学習方法などお伝えします
近年、WEBデザインは急速に進化し、新しいトレンドや技術が次々と登場しています。特に、ユーザーエクスペリエンスの向上やSEO対策を考慮したデザインの重要性が高まり、WEBサイトを構築する際に意識すべきポイントも変化しています。
そこで、WEBデザインのトレンドや役立つツール、外注方法などを詳しく解説し、ユーザーファーストの魅力的なWEBサイトを作成する秘訣についてお伝えします。
WEBデザインのトレンド
WEBデザインのトレンドは、ユーザーのニーズや技術の発展に応じて年々変化しています。そのため、最新トレンドを取り入れれば、自社WEBサイトの魅力を高め、競争力を強化することにつながります。ここでは、近年注目されるモダンデザインやイラストの活用などについて詳細を解説します。
モダンカラー
モダンカラーは人気のあるトレンドで、その特徴はシンプルさとクリーンさを重視する点にあります。これは、ユーザーの視覚的な負担を軽減し、WEBサイトのコンテンツに集中できるように設計されているのが特徴です。自己主張を控え目にしたニュートラルな色で、ユーザーが商品の閲覧や情報理解に専念できるようになっています。そのため、コンバージョン増加を目指したWEBサイトにも有効です。
イラストを使用
イラストの使用は、年々増えています。写真の代わりにイラストを使用することで、ファイルサイズが小さく、WEBページの読み込み速度が向上するという利点もあります。Googleがページの読み込み速度を重視していることや、ユーザーにとって利便性から、多くのWEBデザイナーが積極的にイラストを使っています。また、イラストは写真では伝えにくいことを表現するのにも有効で、訴求したいこととイラストがマッチすればユーザーの理解向上に役立ちます。
マイクロアニメーション
マイクロアニメーションは、最新トレンドの1つです。マイクロアニメーションとは、動きのあるデザインのことで、静止画などと比較して、ユーザーの注意をひきつけやすいです。特に、WEBサイト制作者が「ユーザーにこの点に注目して欲しい」と思った重要な箇所を強調したいときに有効で、ボタン操作などの具体的なアクションを促すこともできます。
モノクローム
モノクロームデザインも、近年のトレントになっています。コントラストのある色を含む要素を使用することで、ユーザーの注意を引きつけ、特定の情報やアクションに誘導します。具体的には、ユーザーにCTA（コールトゥアクション）ボタンを押して欲しいなどの行動喚起する必要があるときに使用することが多いです。
WEBデザインをする際のポイント
WEBデザインは、見た目の美しさだけでなく、ユーザーの使いやすさや目的達成のしやすさが重要です。ターゲットの理解やユーザビリティの向上、デザインの一貫性など、押さえるべきポイントを意識することで、マーケティング的に効果のあるWEBサイトを構築できます。そこで、重要ポイントを整理してお伝えします。
ターゲットの理解
WEBサイトをデザインする際には、ターゲットの理解が重要です。 年齢層や所属する業界、職業、性別など、ユーザーのペルソナを具体的に設定することで、どのようなデザインが適しているかを判断できます。ターゲットに適したデザインであれば、ユーザーに違和感を感じさせることなく、WEBサイトのコンテンツに意識を向けてもらうことができます。
ユーザビリティの重視
デザインを考える際には、WEBサイト全体のユーザビリティを重視してください。WEBサイトの操作がしやすく、読み込みが軽いといったことは、ユーザー体験に直結するためです。ユーザビリティを高める具体的な方法としては、サイトマップを作成したり、重要なページにすぐにアクセスできるナビゲーションを設定することなどが挙げられます。ユーザーがWEBサイト内で迷うことなく、目的とするページにたどりつけるようにしてください。
また、アニメーションなどの要素はユーザーの注意を引くことはできますが、使いすぎると視覚的な負担が大きくなるので注意してください。適度にホワイトスペースを保ち、情報の詰め込みすぎにならないようにします。
参考ページ:ユーザビリティとは？SEOにおける影響とアクセシビリティとの違いなど解説
デザインの一貫性
同じブランド内では、WEBサイトのデザインを統一させることも肝心です。例えば、ロゴや色、フォントなど、ブランドを特徴づける要素をWEBサイト全体に反映させ、一貫性のある外観を作ることが求められます。ブランドの個性がWEBサイト全体を通じて伝わるようにすることで、認知度を高めることができます。
WEBデザインに役立つツール
効率的にWEBデザインをするには、適切なツールを使うことが必要です。用途に応じたツールを使うことで、作業の質とスピードを向上させることにつながります。そこで、FigmaやCanvaなど、初心者からプロまで役立つ代表的ツールを厳選してお伝えします。
Figma
Figmaは、WEBサイトやアプリのデザインをするツールです。WEBサイトを作る前に、見た目や使い勝手を確かめることができます。また、チームでの利用にも適しており、簡単にアイデアを出しあったり、共同でプロトタイプ（試作品）を作成できたりします。
Canva
Canvaは、初心者でも簡単にデザインできるツールです。豊富なテンプレートや素材を利用して、WEBサイトのビジュアルを作成できます。基本操作は、ドラッグ&ドロップでおこなうことができ、必要に応じてアイテムを追加したり、組み合わせたりできます。無料の基本バージョンを使用するか、有料バージョンに登録してプレミアム機能を利用することもできます。有料バージョンにすることによって、使用できるテンプレートが増えます。
参考ページ:Canva（キャンバ）とは？基本的な機能と使い方を解説
Adobe Photoshop
画像編集などができるプロ向けツールです。写真の加工やレタッチ、合成、テキストデザイン、イラスト制作など幅広い用途で使用できます。従来から、レイヤーやフィルター & エフェクトなど豊富な機能を備えていましたが、近年ではAIを活用した補正機能なども実装されています。高機能なため学習コストは多少かかりますが、多くのプロに支持されています。
WEBデザインの学び方
自社でWEBデザインについて詳しいスタッフを育成すれば、WEBマーケティングにも迅速に対応が可能です。しかし、育成するといっても、どこから学んでもらえば良いか迷うのではないでしょうか。そこで、初心者が効率よく学べる方法を解説します。
デザインの基本
最初に、デザインの基本として、線、形、空間、色、幾何学などの要素がWEBページの視覚にどのような影響を与えるかを学びます。
例えば、CTA（コールトゥアクション）のボタンを1つ作成する際も、境界線や形、配置など、さまざまな要素の組み合わせを考慮する必要があります。また、色は感情と結びついており、ボタン全体の印象を左右します。このように、デザインをおこなう際には複数の要素を考慮する必要があり、それらを理解することがデザインの基本となります。
UXデザインを学ぶ
ユーザー視点で、WEBサイトのデザインを学ぶことも大切です。このことをUXデザインといいます。ユーザーがWEBサイトでどのように行動し、どの要素に注目するかといった視点でデザインの改善方法を学びます。
例えば、ナビゲーションが適切か、ビジュアルによってユーザーの注目を集められているかといったことを検討します。学ぶ内容としては、ターゲットの調査方法やペルソナの作成法、カスタマージャーニーマップ、ページの遷移先との利便性、ワイヤーフレームなどです。ユーザーがサイトをスムーズに利用できるよう改善を図ることが肝心です。
参考ページ:ユーザーエクスペリエンス（UX）とは？ UIとの違いやUXを高めてSEOに活かす方法を解説
タイポグラフィについて学ぶ
タイポグラフィとは、文字のデザインや配置などのことです。具体的にはフォント（書体） 、文字サイズ、行間などのことです。ユーザーにテキストを読みやすいと思ってもらったり、場合によっては美しいと感じてもらうことを目指します。
WEBデザインの外注方法
自社でWEBデザインを手がけるのが現実的ではない場合、外注することで対応してください。そうすることで、プロの手による高品質なWEBサイトを作成できるだけでなく、時間や労力を大幅に削減できます。ここでは、最適な外注方法や依頼のポイントなどお伝えします。
フリーランスに依頼
外注方法の1つに、フリーランスのデザイナーを活用する方法があります。ランサーズやクラウドワークスといった専用プラットフォームを利用することで、個人のデザイナーに直接依頼することが可能です。フリーランスに依頼するメリットとして、幅広いスキルを持つ人材を見つけやすい点が挙げられます。一口にデザインといっても、デザイナーによって得意分野が異なるため、企業の目的に応じて最適な人材を選ぶことが必要です。
また、予算に応じて依頼する相手を柔軟に選択できるのも利点です。ただし、品質にはばらつきがあるため、事前にポートフォリオを確認し、どのようなデザインが可能かを把握したうえで依頼してください。
デザイン会社に依頼
2つ目の方法は、専門会社に依頼することです。この方法のメリットは、デザインから開発、SEO対策の基本施策まで、オールインワンでサービスを受けられる点です。パッケージとしてサービスが提供されているため、外注先にまとめてお願いしたい場合など有力な選択肢です。しかし、費用が高くなることも多いので、自社に必要のないサービスが付加されていないか確認してください。
WEBデザインを発注する際の注意点
予算やスケジュールの管理など、WEBデザインを外注する際にいくつか注意点があります。納期遅れやイメージの食い違いなどを防ぐためにも、次の点をご確認ください。
予算とスケジュールを検討
デザインを外注する際には事前に、予算とスケジュールを決めておきます。自社の目的やプロジェクトに投資できる金額などを検討したうえで発注すれば、依頼を受ける方もこちらの要望を理解しやすくなります。
また、スケジュールとしては「企画 → 設計 → デザイン → コーディング → テスト → 公開」という形で進めるのが一般的です。WEBサイトの規模によりますが、小〜中規模なら約1〜3ヶ月が目安です。
進捗管理
外注先に依頼した場合でも、進捗管理は必要です。デザインが当初の目標やニーズに合っているかを確認してください。具体的には、機能性やブランドイメージの一貫性、ユーザーエクスペリエンスなどが重要な確認ポイントです。進捗管理をせず、完成後に初めて確認したのでは、こちらのニーズとズレが生じている可能性があります。
よくある質問（Q＆A）
ここでは、WEBデザインのよくある質問についてお伝えします。自社で進める場合も、外注する際にも、とぢらにも大事なことなので早速、ご確認ください。
Q:レスポンシブデザインとは？
Answer）レスポンシブデザインとは、スマートフォンやタブレット、PCなど異なる画面サイズのデバイスで適切に表示されるように設計したWEBデザインの手法です。画面の幅に応じてレイアウトやフォントサイズ、画像の配置を変更することで、ユーザーがどのデバイスでも快適に閲覧できるようにします。これにより、複数のデバイスごとに別々のサイトを作成する必要がなくなり、管理する手間がかかりません。
参考ページ:レスポンシブデザインとは？ CSSとHTMLの作り方やブレイクポイントの目安も
Q:SEOに強いデザインとは？
Answer）SEOに強いWEBデザインとは、検索エンジンに評価されやすく、ユーザーにとっても使いやすい構造を持つもののことです。具体的には、モバイルフレンドリーなレスポンシブデザイン、高速なページ読み込み、画像の最適化、ユーザビリティを考慮したナビゲーション、内部リンクの最適化などが挙げられます。これらの要素を取り入れることで、検索エンジンのランキング向上に役立ちます。
Q:WEBデザインは表示速度とも関係していますか？
Answer）WEBデザインは表示速度と関係しています。デザインの要素が多すぎたり、画像や動画が最適化されていないと、ページの読み込みが遅くなり、ユーザーの離脱率が高まります。さらに、検索エンジンの評価にも悪影響を及ぼします。適切な画像フォーマットや不要なアニメーションの削減、キャッシュの活用など、デザインとパフォーマンスのバランスを取るようにしてください。最終的にはユーザーのために、何が役立つかで判断する必要があります。
参考ページ:サイトスピード（ページ表示速度）とは？ チェックツールや改善方法を解説
Q:テンプレートを使えばデザインは簡単ですか？
Answer）テンプレートを使えば、比較的簡単にWEBデザインをすることが可能です。しかし、理想的なWEBサイトを作成するには、デザインの知識が必要です。
まとめ
今回はWEBデザインの重要性や作成のポイントなどお伝えしました。デザインする際には、ユーザビリティやブランドの一貫性、トレンドなどを考慮することが必要です。ただし、自社でデザインをすることが難しい場合は、外注を検討することもできます。その際は、予算やスケジュールを明確にし、適切なパートナーを選定するようにしてください。今回の記事を参考に、自社のWEBデザインをより洗練されたものにしていただければ幸いです。
