バナー制作の方法!役立つツールや外注する際のポイントなど解説
バナーは、WEBサイトや広告、SNSにおいて視覚的なインパクトを与える強力なマーケティングツールです。しかし、マーケティングに役立つバナーを作成するには、ツールの選定や適切な制作手順など、知っておくべきポイントがいくつかあります。

バナー制作に役立つツール
バナー制作をする際には、必ず何かのツールを使う必要があります。そこで、どのようなツールがあるのか最初にご紹介します。目的に応じた適切なツールを選ぶことで、制作の時間や手間を省き、満足できる仕上がりにつながります。初心者からプロまで活用できる代表的なものを5つお伝えします。
Canva
入門者からプロまで、Canvaは非常に人気のあるデザインツールです。特別なスキルがなくても簡単に使用できるのが特徴です。テンプレートと画像素材が豊富に用意されており、ほとんどの操作はドラッグ&ドロップでバナー制作を進めることができます。
また、CanvaはAI機能を搭載しており、これを活用することで、より制作者のイメージにあったバナーを手軽に作れるように進化しています。無料版も用意されていますが、高度な機能やプレミアム素材を利用するには、有料のサブスクリプション契約が必要です。
参考ページ:Canva(キャンバ)とは?基本的な機能と使い方を解説
Adobe Express
Adobe Expressは、高度なデザイン・画像編集ができるツールです。豊富なテンプレートを利用可能で、Photoshopなどが利用できるサブスクリプション「Adobe Creative Cloud」を契約しているユーザーなら、機能を連携させることも可能です。無料プランも用意されていますがこの場合、機能が大幅に制限されます。
Google Web Designer
Google Web Designerは、Googleが提供する無料ツールで、特に広告制作に重点を置いています。中級者からプロまで幅広いユーザーが利用でき、HTML5やCSS3を使用した動的な広告(アニメーションなど)を作成することも可能です。特に、オンライン広告作成に強い機能を備えており、ディスプレイ広告やYouTube広告などを利用しているユーザーにとって有力な候補といえます。
VistaCreate
VistaCreateは、Canvaに類似しており、初心者向けのオンラインデザインツールです。バナー広告はもちろん、SNS投稿用画像、プレゼン資料などを作成する際にも便利です。1億点以上のテンプレートや素材が用意されており、基本操作はすべてドラッグ&ドロップでおこなえます。
無料プランでも多くの機能を利用できますが、Pro版を契約すると使えるテンプレートが2倍以上に増えます。また、WEB広告用バナーを作る際には広告配信先を選択することで、それに合わせたフォーマットが自動で適用されます。
Bannersnack
Bannersnackは、バナー広告の制作に特化したツールで、豊富なテンプレートを利用できます。基本的な操作はテンプレートをもとに、ドラッグ&ドロップの操作で利用できます。また、アニメーション機能も使いやすいため、動的な広告を作りたいユーザーにも適しています。
無料プランではテンプレートが制限されていますが、有料プランと同じ機能を使えるため、WEBサイトや広告でバナーを制作する必要がある場合は一度、利用してみることをおすすめします。
バナーの制作方法
バナーを初めて制作する際、どのような手順で作れば良いのか迷ってしまいます。適切な手順を踏むことで、高い完成度のバナーを制作できるため、ここではステップバイステップで作り方について解説します。
目的を決める
バナー制作の最初のステップは目的を明確にすることです。目的を明確にすることで、デザインの方向性が定まり、作成しやすくなります。例えば「デイスプレイ広告へ掲載するためのバナーをつくる」など、具体的な目的を設定することで、ターゲットに響くメッセージやデザインを検討できます。
ツールを選択
目的が決まれば、次はツールを選択します。ツールはバナー制作の目的やクリエイターのスキルにあったものを選ぶ必要があります。例えば、担当者がデザインの初心者ならドラッグ&ドロップで制作できるCanvaがおすすめです。
Canvaなら、インターフェースが分かりやすく、テンプレートも豊富なため、入門者が見栄えの良いバナーをスムーズに作成可能です。一方、Adobe Expressは、PhotoshopやIllustratorの技術を利用しているため、高度なカスタマイズが可能ですが、ある程度デザインに慣れていなければ、使いこなすためのハードルがやや高いです。担当者のデザインスキルや必要な機能、予算などを考慮して自社にあったものを選択してください。
テンプレートを選択
どのようなツールを利用するとしても、ゼロからバナーを作ることは少なく、たいていはテンプレートを利用することになります。テンプレートを選ぶことで、最初から完成したものを利用できるため、初心者でも見栄えの良いバナーを簡単に作成できます。どのようなテンプレートが利用できるかは、CanvaやAdobe Expressなどのツールによって異なります。広告する商品や自社のブランドにあったテンプレートを見つけてください。
カスタマイズ
テンプレートは多くの場合、そのままでは利用できないため、目的に応じてカスタマイズします。例えば、色やフォント、画像を自社ブランドの様式に合わせたり、テキストをターゲットに響くように変更することが一般的です。CanvaやAdobe Expressのようなツールでは、これらのカスタマイズが容易におこなえるため、時間をかけることなく広告に必要なバナーを用意することができます。
AIを使用する
Canvaをはじめ、近年ではAIを搭載したツールも増えてきました。AIが搭載されていると、デザイン知識がなくても完成度の高いバナーを簡単に作成できます。現在、CanvaにはMagic Design(AIが提案するデザイン)や背景リムーバー(背景削除)などのAI機能が備わっており、これらを使えば従来より簡単にテンプレートを編集できます。
ただし、想定外の動きをすることもあるため、使いこなすためにはコツを掴む必要があります。また、AIがあれば、すべての作業をAIが代行してくれるイメージもあるかもしれませんが、有効なバナー制作をするためには手動をメインにしつつ、補足的にAIを併用して作成する形が、今の時点では現実的的です。
バナー制作を外注する際のポイント
どうしても自社でバナー制作をすることが困難な場合、外注することを検討してください。外注すれば、デザイナーが自社のイメージにあい、かつ目的に応じたものを作成してくれます。ただし、外注する際にはいくつかのポイントや注意点があるので、下記をご確認ください。
外注先の選定基準
外注先を選ぶ際は、依頼先の強みやサービスの特性を把握しておくことが重要です。デザイン専門会社は高品質なデザインやプロのサポートが受けられるのが特徴ですが、費用が高くなる傾向があります。一方、フリーランスに依頼すれば、コストを抑えられる可能性が高いものの、スキルや得意分野に差があるため注意が必要です。
また、依頼先を選ぶ際は、どういった業界のデザインが得意なのか、受賞歴の有無、アニメーションや動的バナー制作に強みがあるかなどを考慮し、目的にあったデザイナーを選ぶことが大切です。
予算
バナー制作を外注するには、予算も重要な検討事項です。専門会社に依頼すれば高品質なデザインが期待できますが、フリーランスに比べ費用が高くなる傾向があります。フリーランスの場合は、価格がデザイナーによって多様なため、自社の予算にあわせて選定してください。
バナー制作の外注先
具体的に外注先の候補として、いくつか代表的なものを紹介しておきます。自社の目的や予算などにあわせて、検討してください。
株式会社日本テレビアート
株式会社日本テレビアートは、日本テレビのグループ会社です。月額でバナー制作を請け負うプランが用意されています。WEBサイト制作やマーケティングにも理解があり、デザインだけでなく、クリック率やコンバージョン率向上を意識したバナー制作が可能です。
株式会社博報堂プロダクツ
株式会社博報堂プロダクツは、高い専門性が強みです。バナーだけでなく、動画バナーにも対応し、1日200本近い受注に対応しています。専門のプロデューサーやデザイナーがそろっているため、多様な業界に対応できます。新規デザインは3万円から依頼可能で、短期の納品にも対応しています。
ランサーズ
ランサーズは、日本最大級のクラウドソーシングプラットフォームです。フリーランスのデザイナーに直接依頼できるため、コストを抑えつつ、希望にあったデザインを作成できます。登録されているフリーランスは、さまざまな経歴を持っているため、発注する際にはプロフィール文などをよく確認してから依頼するようにしてください。
よくある質問(Q&A)
ここでは、バナー制作についてよくある質問を取りあげ解説します。初めて制作する場合は、特に下記の点を気をつけてください。
Q:バナー制作を外注する際、依頼先に伝えるべき情報は?
Answer)外注する際は、依頼先に具体的な情報を伝えることが必要です。例えば、バナーの目的(広告用・WEBサイト掲載用・SNS投稿用など)とターゲット層、販売商品の特徴などを伝えます。また、バナーのサイズや掲載するテキスト、希望するデザインのサンプルを共有すると、意図も伝わりやすいです。
Q:自社でバナー制作する際の注意点は?
Answer)自社で制作する際は、デザインの統一感に注意してください。ブランドカラーやフォントを統一して、ターゲット層に適したデザインを心がけます。自社のイメージとあわないバナーは、ターゲット層から自社のブランドを認識してもらえない可能性が高まります。また、バナー作成に慣れていない人が制作すると、多くの情報を伝えようとして記載する内容が煩雑になりがちなので、シンプルで分かりやすいレイアウトを心がけてください。
Q:バナーは目立つ方が良いですか?
Answer)バナーは目立つことが重要です。しかし、単に派手にするだけでは効果的ではありません。過度な装飾や強い色使いは広告感が強くなり、逆効果になりがちです。ただ、CTA(行動喚起)ボタンについては目立たせることで、クリック率を向上させる効果も期待できます。このように、目立たせることは必要ですが、それはピンポイントで重要な情報に絞っておこなうようにしてください。
Q:WEB広告用バナーの制作で注意すべき点は?
Answer)広告を配信するプラットフォームごとに推奨されるバナーサイズや規約が異なるため、事前に確認が必要です。例えば、Google 広告では「300×250px」などのサイズが推奨されますが、Facebook 広告では「1200×628px」などが一般的です。また、Facebook広告はテキスト量が制限されている点や禁止表現のルールなどもあるため、事前にガイドラインを確認してください。
参考ページ:Facebook広告(Meta広告)とは?運用のコツを徹底解説!
Q:表やグラフを利用するのに良いツールは?
Answer)表やグラフ、インフォグラフィックなどを素材としてバナーに含める場合、通常のツールでは素材が不足していることが多いです。そのため、Piktochart などのインフォグラフィック作成に強いものを使用してください。Piktochart は、日本語にも対応しているデザインツールで、バナー広告はもちろん、プレゼンテーションデザインやレポート画像を作成するのにも有効です。
Q:海外ユーザー向けのバナー制作で注意すべき点は?
Answer)海外ユーザー向けのバナーを制作する際は、ターゲット国・市場に適した形でデザインやメッセージを調整してください。テキストも直訳ではなく自然な表現を使用する必要があります。また、国ごとに好まれる色やデザインの傾向が異なるため、ブランドイメージを守りつつも、現地の感性にあわせた調整が必要です。広告出稿する場合は、現地国の規制やガイドラインを確認し、禁止表現を避けることも大切です。不安な場合は、海外事情に詳しいコンサルタントなどに依頼することも検討してください。
まとめ
