SNSのSEO効果とは?SEO効果を高めるための方法
WEBマーケティングの重要なツールにSNSがあります。InstagramやTwitterなど投稿がバズを起こせば幅広い層に一気にアプローチできるためSNSはマーケティングを考える際に無視できないものになっています。
効果的にSNSを運用することは企業にとってメリットをもたらします。SNSの運用方法を知ることは大きな意味があるのです。
SNSとSEOの関係
SEO対策はWEBサイトを検索上位に表示させるために重要なものですが、昨今ではSNSの台頭によりSNSを使ってWEBサイトへの流入を促す方法もとられています。
SNSで拡散された情報がSEOにどこまで関係するのかを考えて、今後はSNSの運用をおこなわなければいけません。その意味でSNSとSEOの関係を知ることは重要です。
SNSとSEOに直接的な関係はありません。Googleの公式見解でもSNSはSEOに対する直接的な効果はないと明言しています。これについては2015年8月14日におこなわれたGoogleの公式YouTubeチャンネルGoogle Search CentralのなかでGoogleのジョンミュラー氏が回答しています。
被リンク効果が得られない理由として、SNS上でシェアされるリンクには、nofollowが付くようになっています。
nofollowとは、リンク自体を存在させたまま、検索エンジン(クローラー)に対してページの評価を無効にさせる指示を出すことです。
SNSは利用者が多く、また不正に使用されてしまうリスクがある為、検索順位を操作する目的で使用されない様に、nofollowが設置されています。
いくらSNSによる被リンクが増えたとしても、検索エンジンはそれをSEOの評価に加えることはありません。
引用:English Google Webmaster Central office-hours hangout
直接的な関係がないSNSとSEOですが、間接的にはSNSはSEOに効果があると考えられています。直接的な関係と、間接的な関係を知ってSEOとSNSでWEBサイトの運用をおこなうことが必要です。
直接的なSEO効果は見込めない
ページランクの高いWEBサイトの特徴のひとつに被リンクが挙げられます。質の高い被リンクを集めているサイトは価値が高いサイトとして評価されます。良質な被リンクを集めることはSEO対策の課題です。
SNSでリンクのついた投稿がバズを起こすと、投稿は拡散されます。企業のSNSがバズを起こせばリンクを辿ってWEBサイトにアクセスが集中します。被リンクの数は膨大になりSEOに貢献できるのではと考えがちですが、実際はTwitterやInstagramなどのSNSの被リンクにSEO効果は見込めません。
InstagramやTwitterのSNSのリンクにはnofollowというタグが埋め込まれているからです。nofollowは検索エンジンへの評価を無効にしますのでSNSで被リンクが増えてもSEO対策にはつながりません。
ただし、例外もありfollowになっているリンクもあります。はてなブックマークはfollowになっているためページランクに影響します。はてなブックマークの場合は話題になると多くの被リンクを獲得できます。
間接的なSEO効果は見込める
タグがnofollowになっていると直接的なSEO効果は見込めませんが間接的には効果があります。
バズを起こした投稿は多くの人に認知され、投稿を見た人はリンクをクリックします。サイトへのアクセス数は増加し必然的にサイトは上位表示されます。
結果的にサイトが上位表示されるという目的を果たすことができます。間接的な効果とは検索エンジンを頼ることなくSEOに貢献していることです。
SNSでサイテーションを獲得する方法
サイテーションとは引用や言及の意味を持つ言葉です。企業名、サイト名、店舗名、ブランド名などがほかのサイトやSNSに書かれることを意味します。
サイテーションはMEO対策で重要視されますがSEOでも効果的です。サイテーションを獲得することで知名度が上がり指名検索(企業名やサービス名)が増える効果が期待できます。サイテーションを獲得するには次のことを意識してサイト運営をしてください。
- コンテンツの質を高める
- SNSでシェアしやすい環境を作る
- SNSでユーザーと交流する
コンテンツの質を高める
サイテーションを獲得するためには質の高いコンテンツを作ることが重要です。そのためには次のことを心がけてユーザーに価値のあるコンテンツを作る必要があります。
- サイト、コンテンツの質を高める
- 商品、サービスの質を高める
- 良質なサービス、コンテンツをSNSに投稿する
ユーザーのことを考えて作られているコンテンツはGoogleからの評価も高くなります。自社のターゲットがどのような情報を求めているか把握して、質の高いコンテンツを発信していくことがサイテーションを獲得する近道になります。
SNSでシェアしやすい環境を作る
サイテーションを獲得するためにはSNSで投稿をシェアしてもらう必要があります。そのためにWEBサイトにはシェアボタンの設置が必要です。シェアボタンを押すと簡単に投稿ができます。
ユーザーが情報を共有したいと思ったときにシェアボタンがあると、情報は拡散されやすくなるというのがシェアボタンを設置するメリットです。
SNSでユーザーと交流する
ポジティブなサイテーションを獲得するためにはユーザーに好意的な感情を持ってもらうことが必要です。そのためにユーザーと積極的に交流することが重要です。
企業アカウントから個人のSNSアカウントにポジティブなコメントが付くと、ユーザーは嬉しい気分になり、コメントをくれた企業アカウントをフォローすることにつながると考えられます。
ユーザーに対して交流を繰り返しおこなうことでユーザーは好意的に企業を評価します。好意的な印象を持ってもらうとSNSでの投稿が自然に拡散されていき、結果的にサイテーションの獲得につながります。
SEOに効果があるSNSの特徴
SEOに効果があるSNSの例は次のとおりです。
- mixi
Instagramの利用者は10代〜30代がほとんどでトレンドを検索する際に使うツールは、検索エンジンよりもSNSが主流だといわれています。Instagramを使いSEO対策をおこなうポイントは以下のとおりです。
- ユーザー名
- ハッシュタグの選別
- ジオタグを効果的に使う
- 更新頻度の調整
ユーザー名はInstagram上の名前です。企業アカウントであれば企業名を使います。ハッシュタグは投稿に関連する情報を文字に起こしたもので検索流入を狙うために使います。ハッシュタグの選別も重要です。
ジオタグとは位置情報のことです。ジオタグを設定しておくことで撮影場所の特定ができユーザビリティの向上につながります。
Instagramの運用でむずかしいのが更新頻度です。多すぎるとフォロワーがほかの投稿を探せなくなってしまいますし、少ないと埋没してしまいます。
投稿で大事なのはタイミングで、セール情報などはもちろんですが日頃の投稿は取り扱う商品やサービスのお得情報を配信することでアカウントのブランド価値を高めることができます。
国内トップクラスのアクティブユーザー数を誇るのがTwitterです。Twitterは日本人口の半数近くが利用している生活のマストツールといえます。また、Twitterの特徴は非常に拡散力が高いことが挙げられます。Twitterを運用するメリットは次のとおりです。
- ユーザーとコミュニケーションが図れる
- 認知度が高まる
Twitterは自社サービスに対する口コミや評価を直接的に投稿してもらえるため、Twitter上でユーザーとダイレクトにコミュニケーションをとることができます。
また、TwitterのDM(ダイレクトメッセージ)機能はユーザーにとってWEBサイトに設置されたお問い合わせフォームよりも手軽に利用できるという点から、ユーザーとの交流を深めることができます。
ユーザーとコミュニケーションをとることで、集客はもちろんサービスや品質の向上にも活用できます。
従来の広告媒体では宣伝費用が高額になってしまうケースも少なくありませんでした。しかし、Twitterはリソースさえ確保できていれば低コストで運用可能なうえに、拡散性を上手く活用できればコストパフォーマンスは極めて高いといえます。
Twitterは認知度向上に役立つツールであり、ユーザーが魅力を感じるコンテンツを投稿すれば従来とは比較にならない速度で拡散されます。自社に対する認知度が瞬く間に広がる可能性も高いのです。
Facebookもnofollowが付いたSNSです。Facebookを有効に使う方法は次のとおりです。
- Facebookページのタイトルを適切にする
- 基本データはすべての項目を記入する
- コンテンツを充実させる
Facebook内にもFacebook検索という機能があります。ユーザーの検索に引っかかりやすいタイトル、キーワードを含めコンテンツと差異がない適切なタイトルを付けることを意識します。
基本データの項目をすべて記入し、キーワードや自社サイトのリンクを入れることが重要です。基本データの項目に発信者の情報を明確に表示することがユーザーからの信頼を獲得することにつながります。
ユーザーがシェアしたいと思い、実際に行動につながるコンテンツを作成することで投稿が拡散される可能性が高くなります。
Mixi
2004年にサービスを開始したのがmixiです。InstagramやTwitterが日本でサービスを開始する前は人気のSNSといえばmixiでした。現在でも一定の会員数を誇りますがアクティブユーザーの数は非公開になっています。
mixiがSEO対策に貢献するのかという疑問ですが、mixiにはnofollowのタグが付けられていません。mixiから被リンクを獲得することは可能なのです。
mixiを使い被リンクを獲得することは地道な作業になると考えられますが、一定の効果が見込める可能性もあります。
Pinterestは画像や動画の収集を目的とした検索プラットフォームの1種です。Instagramとイメージが似ているためSNSだと誤解されますが、あくまでブックマークツールと定義されています。
Pinterestはfollow属性ではないかといわれていますが実際にはnofollow属性になります。しかし、時期によってnofollowタグが外されていることもあるようです。Pinterestから被リンクを集めることは可能な時期もあるぐらいの認識で良いと思われます。
Pinterestの日本国内の利用者数は870万人で、メインの属性は20代〜30代の女性です。Pinterestの特徴は以下になります。
- WEB上の画像をマイページにスクラップ(リンク)することができる
- 日本語サービスを開始したが認知度が低い
- 交流を目的としたユーザーは少ない
Pinterestを使ったマーケティング手法などが話題になりましたが、現在ではPinterestはあまり注目されていません。
SNSの継続的な運用はSEOに効果がある
SNSは継続することが重要です。フォロワーを増やすことは簡単ではありませんが、今後の自社の運営を考えた際にSNSを伸ばすことは必須であるといえます。SNSを継続するには戦略が必要です。
継続がむずかしい
SNSでアカウントを作成するのは数分でできます。しかし、継続がむずかしいという問題に多くの企業のSNS担当者は直面します。
Twitterを例に挙げるとTwitterのタイムラインには最新情報が出てきますが、ユーザーが見るのは最新100くらいです。少ない人では最新10くらいしか見ません。そのなかで自分のtweetを見てもらうには更新頻度を高めたり、リツイートしてもらったりする工夫が必要です。
SNS担当者にとってはとにかく根気が必要になります。普通に業務上思いついたことを発信すればいいというのは間違いです。
継続させる方法
継続させるためには、狙ったユーザー層に対してどのような情報を発信するのかを先に決めておくことが重要です。その際ツールを使うのもひとつの方法で、発信したい情報についてあらかじめ調べることができます。
例えば、SEOというテーマで発信する場合、ラッコキーワードを使いSEOでサジェスト一覧を出します。検索ボリュームを調べてユーザーの関心の高い順番に一覧化してExcelにコピペします。キーワードの横にどんな情報を書けるか洗い出し、1つのキーワードに対して5個〜10個くらい書き出します。
それに対する回答を20文字から50文字くらいで簡単にまとめると、キーワードが100あれば500個〜1000個分のtweetの構想を作ることができます。実際にtweetするときは自社のアカウントのトンマナに注意して書き直します。
tweetの例としては次のようなものがあります。
- H2にキーワードを入れることは大事だけれどH3にキーワードを入れるのも大事
- SEO上位記事は文字数が多いけれど、文字数が多ければいいというものではない
- Googleの大変動で騒いでいる人もいるけれど、普段からユーザーのことを考えて記事を作っていれば怖がることはない
どれも今更というものですが単純で当たり前の内容を繰り返し投稿します。tweetは露出する頻度が重要です。
ユーザーはtweetを流し読みすることがほとんどでじっくり読み込むことは少ないと考えられます。いつもタイムラインに企業アカウントが流れていればユーザーに親近感を持ってもらうことができ、ユーザーは企業アカウントに対して好意的な感情を持つと考えられます。
Twitterの検索コマンドの1つにmin_favesがあります。「min_faves:100 SEO対策」で検索するとSEO対策が含まれる、いいねが100以上のツイートが出てきます。
tweetを確認したらtweetを要素分解して時間をおいて自分の言葉でtweetします。ここで重要なのは、時間をおくことと自分の言葉でtweetすることです。
また、フォロワーが多い人を確認したら、その人がいいねを押しているtweetを見ます。tweetを見ることでその人がどういう発信を好む傾向にあるかがわかります。フォロワーが多い人をペルソナにしてtweetを作成していくことで、ユーザーに刺さる発信ができるようになります。
Twitterを継続させる戦略はひと手間かけることです。企業アカウントを伸ばすためには正しい戦略をとることが重要です。