SNS集客で欠かせない対策と運用のポイントを紹介
SNS上で集客を考えているものの、どのSNSを活用すればよいのか分からないと悩まれている方も多いのではないでしょうか。SNSは種類も多くさまざまな活用方法がある点はメリットですが、多すぎて選びきれないというデメリットの両側面があります。
SNS集客の特徴とは
SNS集客が近年注目を集め続けている理由は、時代の流れに沿った手法となるためです。市場にモノが飽和しているともいえる現代では、消費者の購入に対する判断基準や行動モデルが変化しています。
そのためマーケティングに対しても、消費者に合わせて変化することが大切です。ここでは、SNS集客の特徴について詳しく解説していきます。
SNS集客の目的
SNS集客の最終的な目的といえば多くの消費者を集客することですが、実際は集客より消費者とのコミュニケーションが重要であるといえます。
なぜならSNSを活用するうえで、消費者とのコミュニケーションがなければ集客につなげることができないからです。
以前までの消費者心理では、モノの価値だけで購入するかを判断することが大半でした。しかし多くのモノがあふれるようになってから、購入までの過程や宣伝している人など、別の要素を重要視する傾向が強まっています。
とくに宣伝している人や販売している人は重要な判断基準となり、必ずしも企業のブランドイメージだけで売れるわけではありません。最終的には安心や信頼感が求められるため、SNSではいかに消費者が魅力に感じるようなアプローチやコミュニケーションを目的とするかが大切です。
消費者行動モデルULSSASが主流
SNS集客の特徴は、現代の消費者の行動モデル「ULSSAS」に基づく流れで集客を行えることです。ULSSASとは、消費者がどのような流れで商品やサービスを購入するのかを表したものをいいます。
<消費者行動モデルULSSAS>
- UGC(ユーザー投稿コンテンツ)
- Like(いいね)
- Search1(SNS検索)
- Search2(Web検索)
- Action(購買)
- Spread(拡散)
SNS上でユーザーの投稿されたコンテンツがきっかけで興味を持ち、最終的に拡散につながる仕組みです。今では馴染みのある流れですが、つい数年前までは別の行動モデルが一般的でした。
例えば1つ古い行動モデルとして「AISAS」があります。
<消費者行動モデルAISAS>
- Attention(認知)
- Interest(興味)
- Search(検索)
- Action(購入)
- Share(共有)
AISASも同じく認知からスタートし最終的に共有にたどりつきますが、SNS要素があまりなく、検索エンジン上での流れが大部分です。そのためULSSASがSNSを軸にしていることからも、SNS集客が現代では最も適しているマーケティング手法と考えられます。
SNS種類別の集客方法
SNSは種類が多いため、どれを活用すればよいのか分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際、特徴や強みが異なるため、全てを一から学ぶことは大変な労力です。そのため各SNSの主要となる特徴に絞って理解し、適した方法を見つけていきましょう。
ここでは、SNSの種類別の集客方法について解説していきます。
Twitterの特徴は140文字以内と短い文章の投稿機能と、拡散力の強さです。とくに拡散力に関しては、SNSの中でもトップクラスに早いスピードをもっています。
またTwitterを活用しているのは10代〜50代と幅広い世代ではありますが、メインとして使用しているのは30代までの若い年齢である点も特徴です。
そしてTwitterにおける集客方法は、外部のホームページやブログなどへの誘導が一般的となります。Twitterだけで集客が完結できない理由は、やはり140文字だけでは伝えられる内容が限られてしまうためです。そのためTwitterでは興味を持ってもらうきっかけとして、印象に残る内容を数多く投稿することがおすすめの方法です。
FacebookはSNSで唯一の実名登録が義務付けられています。そのため他のSNSと比べても信頼性が高く、ビジネスの場でも活用されやすいことが特徴です。またFacebook上でビジネスページを作成することができるため、企業のホームページ代わりとして活用している人も多いです。
しかし年齢層が他のSNSと比べて高いため、若者向けに集客を行いたい場合にはあまり向いていないといえます。年齢層が高めのビジネスマンや企業にアプローチを行う場合は非常に適したSNSのため、積極的に活用していきましょう。
Instagramは写真や動画を軸にした投稿となり、20代の若者を中心に幅広い層で活用されています。とくに女性への影響力が強く、アカウントの運用以外にも商品の販売を一貫して行うことができます。
またInstagramの特徴が、アップデートをした際の追加機能の充実性です。ストーリーやリールなど、Instagram独自の機能が魅力的なポイントであり、他のSNSとの差別化に成功しています。
今後はInstagramがSNSの軸となる可能性があるほど多くのユーザーが利用しているため、Instagramの活用は早めに行い、将来的に有利に立てる状態を作ることをおすすめします。
LINE
LINEは年代を問わずに活用されているSNSです。最初はメッセージアプリとしてスタートしたLINEでしたが、いまでは公式LINEや広告だけでなく、ウォレットサービスなど幅広いサービスを提供しています。
ただLINEの利用目的の多くはメッセージの使用となるため、集客目的であれば公式LINEの活用がおすすめです。
公式LINEであれば、友達追加したユーザーに向けてチャットの送信が行なえます。またチャットの内容ではさまざまなカスタマイズができるため、使い方次第では自社商品の販売や問い合わせまでを完結できることが強みです。
もし公式LINEに誘導が可能な場合は、自社のファンをより強固なものにする目的での活用をおすすめします
YouTube
YouTubeは動画の投稿を軸としたSNSのプラットフォームです。近年の新型コロナウイルスの影響もあり、YouTubeの利用率は年代を問わずに大幅に上昇している点が特徴となります。
またYouTubeで集客を行う場合は、必ずしも動画の制作が必要とは限りません。例えば有名なYouTuberを起用して、代わりに宣伝してもらうなどの手法も効果的です。既にある影響力を活用できれば、短期間で成果を出すことも難しくはないでしょう。
今後も5Gなどの要因で市場が拡大すると考えられるため、YouTubeは集客として活用すべきSNSの1つといえます。
SNS集客のメリット
SNS集客のメリットでは、ブランディング効果が高くイメージをつけやすいことや、自社への潜在客に絞ったアプローチなどが挙げられます。
とくに潜在客へのアプローチはSNSの強みとなり、最終的な成果にも直結する要素です。ここでは、SNS集客もメリットについて詳しく解説していきます。
ブランディング効果が高い
SNS集客のメリットは、発信しているアカウントのブランディング効果が高いことです。なぜならSNS集客の場合、消費者と対等な距離感でやり取りを行うだけでなく、日頃の発信からイメージを植え付けやすいためです。
例えば目標とするキャラクター設定があれば、SNS上では徹底的に決めたキャクターになりきりましょう。初めて自分のアカウントに訪れた人はもちろんのこと、日頃から訪れている人も自然とイメージの定着が行なえます。
そのため、まずはどのようなアカウントにしていきたいのか、イメージの理想像を決めることも重要です。中にはSNS上だけ特殊なキャラクター設定の企業もあるため、新しい変化をつけたい場合などにも効果的です。
潜在客にアプローチできる
SNSで集客した場合、今後の問い合わせや来店に繋がりやすい「潜在客」に向けてアプローチできるメリットがあります。
例えばチラシやCMの場合、大衆に向けてPRすることはできますが、必ずしも自社に興味を持っている消費者とは限りません。
しかしSNS検索では「消費者がSNSで検索している=既に興味を持っている」ことを示しているため、自社の対する「潜在客」として成り立ちます。
企業側のアプローチ次第ではその後の行動につなげやすくなり、マーケティングにおいては優位に立ち回れるでしょう。したがってSNS集客で消費者を絞りアプローチする行為は、非常に効果の高いマーケティング手法だといえます。
SNS集客のデメリット
SNS集客のデメリットを挙げるとするならば、扱う情報の質や正確性です。炎上という言葉もありますが、拡散しやすいSNS集客だからこそ間違った情報の発信には細心の注意を払いましょう。
例えばよくある事例として、サプリメントの商品販売をしている会社が薬事法に違法している可能性です。薬事法では、医薬品でない商品が明確に問題解決できることを示してはいけないという決まりがあります。
しかし商品を販売したいがあまりに、過度な表現を用いていることも多く、度々多くの企業が問題視されています。薬事法の他にも金融系や不動産系など注意が必要な業界は複数あるため、言葉の表現には注意して情報の発信を行いましょう。
SNS集客の効果を高める運用のコツ
SNS集客で効果を高めるには目先のフォロワー数という数字にとらわれるのではなく、フォロワーの質やフォロワーを飽きさせない発信内容の工夫が重要です。
また費用をかけてでも最速で効果を出したいと考える場合には、SNS運用代行への依頼も選択肢としておすすめです。ここでは、SNS集客の効果を高める運用のコツについて詳しく解説していきます。
良質なフォロワーを増やす
SNS集客で効果を得ると考えた場合、最初に設定したターゲット像に近い消費者にアプローチできているのかを再確認し、良質なフォロワー獲得を目指しましょう。
どのSNSでもフォロワー数を影響力を示す数値やステータスとして見られますが、意味のあるフォロワーかの判断は非常に重要な部分です。
例えば、車を販売している会社がInstagramでキャンペーンを展開したと仮定します。抽選で1名様に新車をプレゼントし、参加賞では東京ディズニーランドの半額クーポンという内容であれば、誰からみても魅力的なキャンペーンのため多くのフォロワーを獲得できると予想できます。
しかし、獲得したフォロワーの大半が中・高校生であればいかがでしょうか。一時的にフォロワーが増えたとしても、その後のマーケティング活動において効果的とは考えられません。
上記は極端な例ではありますが、ただ闇雲にフォロワーを増やせば良いわけではないため、良質なフォロワーを意識しアプローチしていきましょう。
変化のある情報発信をする
SNSを活用する際は日々の情報発信が欠かないことはもちろんのこと、発信する内容の変化にも意識しましょう。1日数回の投稿を毎日継続して行っていると、どうしても発信する内容がなくなり、いままでの投稿と似てしまうケースが多いです。
発信する行為だけを重要視しやすいですが、消費者目線で考えた場合は同じ内容の投稿は求めていません。むしろ毎回同じ内容では迷惑に感じやすく逆効果となるため、今すぐ改善しましょう。
定型文を使用するのではなく、毎回異なる内容や言い回しでの発信を最低限意識し、自社に興味を持っている消費者を飽きさせない工夫が重要です。
運用代行の会社を利用する
SNS運用で確実性が高い方法を取りたい場合には、SNSの運用代行を行っている会社に依頼するのも選択肢の1つです。SNS運用代行の会社であれば月額数万円から依頼することも可能なため、確実性の高さを求める場合や、時間をかけずに効果を出したい場合には適しているといえます。
ただSNS運用代行の場合、依頼する会社や料金プランによってサポート内容が異なる点は注意しましょう。SNS運用代行の主なサポート内容は以下になります。
- 記事作成
- 投稿代行
- コメントの返信業務
- アクセス解析
- レポート分析
月額プランが高いほどアクセス解析やレポート分析も依頼できるため、成果を出すだけでなくSNS運用のノウハウを蓄積したい場合などはおすすめです。
SNS集客で注目された事例
SNS集客を意識しているアカウントの中でも、多くの人に注目された事例を紹介していきます。とくに積水ハウスの事例は潜在客に向けた効果的なアプローチも兼ねているため、ぜひ参考にしてください。
teamLab(チームラボ)
チームラボはInstagramの公式アカウントで25万人以上のフォロワーがいる、デジタルコンテンツの制作会社です。エンターテイメント施設を運営しており、施設内の様子を撮った魅力的な写真や動画が人気を集めています。
また写真の投稿を主としているInstagramの特徴を活かしながら、施設の良さを最大限に表現している点が成功の秘訣といえます。施設に行きたいと思うような投稿が多く、画角などへのこだわりが感じられるアカウントです。
積水ハウス
ハウスメーカーである積水ハウスが運営するInstagramの公式アカウントは、家の購入を考えていない人でも見入ってしまうような、数多くの施工実績数が掲載されています。
住宅の購入は一生に一度の重要なイベントのため、さまざまな施工実績やモデルルームを見たいと考えている消費者が大半です。そこで、消費者のニーズを上手に活用したのが積水ハウスのInstagramだといえます。
また積水ハウスでの購入を考えていない場合でも、注文住宅や家造りに関するキーワードで検索している潜在客に対してアプローチできる点も注目すべきポイントです。