Instagram(インスタ)広告とは?特徴やメリット、出稿方法を徹底解説
ユーザー接点や販売チャネルを増やすために、Instagram広告の出稿を検討する企業も少なくありません。ただ広告出稿には費用がかかるので、具体的にどのような効果を得られるのか知りたい人も多いはずです。

Instagram広告の特徴
ビジュアル重視であるInstagramは、視覚的な情報を訴求できる場所として注目を集めています。利用者は若年層が多いものの、近年は年齢問わず幅広い世代で使われているのが現状です。男女比で見ると男性より女性の利用者が若干多くなります。またEC利用率が急激に増加するなか、SNSで情報を集めたり買い物したりする顧客も増えています。
Instagram広告を活用するメリット
X(Twitter)やFacebookなど、Instagram以外にも広告を出稿できます。SNSへの広告出稿を検討するにあたって、Instagram広告で得られる具体的なメリットを知りたい人も多いはずです。主なメリットには、次のようなものが挙げられます。
- 顧客に応じて広告配信できる
- 商品購入への導線を作りやすい
- 若年層や女性にリーチしやすい
- 目的に応じて出稿形式を選べる
- グローバル化にも対応できる
顧客に応じて広告配信できる
Instagram広告は、顧客に応じて広告配信できるメリットがあります。実はInstagram広告では、精度の高いターゲティングが可能です。年齢や性別、居住地など基本情報だけでなく、結婚や子どもの有無、興味関心など詳細に設定できます。企業はターゲット層に応じて的確に広告を配信できるので、無駄な広告費用を抑えられるのも特徴です。
商品購入への導線を作りやすい
Instagram広告は情報発信だけでなく、商品を購入できる場所として活用できる特徴もあります。近年は自分がほしい情報を探す際にInstagramを使用する顧客も少なくありません。特にInstagramはショッピング機能が搭載されているため、アプリから離脱しなくても購入できます。商品の情報収集から購入まで導線を作りやすいです。
若年層や女性にリーチしやすい
若干ではありますが、Instagramの利用者は男性より女性のほうが多いです。年代は若年層が多く利用しているため、若者や女性に情報を届けたい場合にInstagram広告が適しています。若年層や女性をターゲットにした商品やサービスを展開しているなら、Instagram広告との相性抜群です。
目的に応じて出稿形式を選べる
Instagram広告には、多くのフォーマットが用意されています。商品やサービスのターゲットや企業目的に応じて出稿形式を選ぶことが可能です。ただし、リンク広告やリール広告、発見ダブ広告などフォーマットは多岐にわたります。それぞれの特徴を確認して自社に適した広告を選ぶ必要があります。
グローバル化にも対応できる
Instagramは世界中で利用されており、使い方次第ではグローバル化に貢献してくれます。特にInstagramは画像や動画などビジュアル重視で訴求することが可能です。言語の障壁が低いため、グローバル展開したい企業に適しています。世界に向けて認知度を高めたかったりファンを獲得したかったりしたいなら、Instagramを活用しましょう。
Instagram広告の種類とおすすめ機能
Instagram広告には複数のフォーマットがあり、それぞれ特徴が大きく異なります。ただ、具体的にどのように選べばいいか判断基準に迷う人も少なくないはずです。ここでは、Instagram広告の種類とおすすめ機能をまとめました。それぞれの特徴を理解して、自社に適した方法を選びましょう。
動画広告
音や映像など動画で利用者の注目を惹けるフォーマットが、動画広告です。静止画では伝えづらい情報を伝えいやすいうえに、短時間で多くの情報を顧客に届けられます。また動きのある動画広告は視認性が高いため、視覚的に注意を引きやすいです。テレビCMより圧倒的に安い費用で広告を出稿できるので、広告費用を抑えたい企業にも適しています。
リンク広告
投稿した画像からリンク先に誘導できるフォーマットが、リンク広告です。広告内にCTAを設定できるため、顧客に企業が目的とする行動を促せます。CTAは「Call To Action」の略語で、資料請求や会員登録など顧客に行動を促すボタンです。多くの企業が出稿する広告フォーマットなので、何から始めればいいか悩む人にもおすすめです。
リール広告
リール動画の間に表示できるフォーマットが、リール広告です。リールは、最長90秒の動画を配信できる比較的新しい機能になります。縦長のフルスクリーンで広告が表示されるので、ほかのフォーマットに比べると、ダイナミックな訴求が可能です。フォロワー以外にも表示されやすいので、競合が少なく多くの顧客に情報を届けられます。
発見ダブ広告
発見タブに表示されるフォーマットが、発見タブ広告です。発見タブには、独自アルゴリズムに応じて顧客の興味関心に近いアカウントが選出されます。基本的に顧客がフォローしていないアカウントの投稿が表示されるため、商品やサービスを認知してもらえる機会を得られるのが特徴です。見込み客や新規顧客の獲得につなげられる可能性があります。
リード獲得広告
見込み客を効率的に獲得できるフォーマットが、リード獲得広告です。商品やサービスに興味関心がある利用者を見つけ、その利用者の情報を取得できる広告を指します。具体的にはモバイルに最適化して入力フォームを表示させ、氏名やメールアドレス、電話番号など個人情報を取得します。リード獲得広告は、顧客の離脱を防げるフォーマットです。
カルーセル広告
複数の画像や動画を横並びに表示できるフォーマットが、カルーセル広告です。自動的にパフォーマンスの高い画像や動画が表示されます。ほかのフォーマットに比べると、ひとつの広告で多くの情報を伝えられるメリットがあります。カルーセル広告でクリック率が大幅に改善された事例も報告されています。クリック率を改善したいなら、カルーセル広告への広告出稿を検討してみましょう。
コレクション広告
Instagram上で商品カタログを作成できるフォーマットが、コレクション広告です。2018年に本格的に導入された機能で、商品やサービスに応じて広告配信できます。カルーセル広告との違いは、複数画像や動画をスライド表示されないことです。一度に表示できる商品数を増やせるので、顧客の注意を引きやすいといった特徴があります。
スライドショー広告
複数の加増でスライドショーの動画を作成できるフォーマットが、スライドショー広告です。画像の表示時間や音楽も設定できるため、顧客の興味関心を惹きやすい広告を作成できます。単なる静止画より目に留めてもらえる可能性があるので、興味関心を惹きたいならスライドショー広告が最適です。
ブランドコンテンツ広告
インフルエンサーの投稿を広告として配信できるのが、ブランドコンテンツ機能です。インフルエンサーが投稿した写真や動画は質が高いので、訴求力の高い広告配信をおこなえます。また、広告配信後にインフルエンサー自身にPRをしてもらえるので、より多くの人に情報を発信することが可能です。
アンケート機能
Instagramでは、ストーリーズ上で二者択一の質問スタンプを付けてアンケートを実施できるのが、アンケート機能です。二者択一なので、顧客にそこまで負担がかかるアンケートではありません。アンケート機能を使うことで、コンバージョン率やクリック率に改善が見られたと報告されています。ストーリーズ広告に簡単に追加することが可能です。
ショッピング機能
表示された広告のタグからECサイトへの移動を促せるのが、ショッピング機能です。動画広告やストーリーズ広告に商品やサービスの詳細をタグ付けすると、そこからECサイトに移動できます。顧客の購買熱を冷ますことなく、ECサイトに商品ページへ遷移させられるメリットがあります。
Instagram広告を始める前にすべきこと
Instagram広告を出稿するにあたって、事前に準備しておくべきことがいくつかあります。事前準備を済ませておけば、スムーズに広告出稿をおこなうことが可能です。Instagram広告を始める前にすべきことには、次のようなものがあります。
- 配信に必要なものを揃える
- Facebookと連携させる
- 広告ポリシーを確認する
配信に必要なものを揃える
Instagram広告に出稿するには、FacebookページとFacebookアカウントが必要です。また、広告費用を支払うためのクレジットカード情報や広告配信用の画像や動画も用意しなければいけません。スムーズにInstagram広告を出稿するためにも配信に必要なものは事前に準備しておきましょう。
Facebookと連携させる
Instagram広告を配信するには、FacebookとInstagramのアカウントを連携させる必要があります。また、ショッピング機能を使用する際もFacebookとの連携が必要です。FacebookとInstagramから設定できるので、好きな方法で連携させましょう。広告以外にも投稿の手間が減ったり多くの人に投稿を見てもらえたりします。
広告ポリシーを確認する
Instagram広告に出稿したいときは、事前に広告ポリシーを確認しましょう。実は広告は配信前に審査があるため、広告ポリシーに違反すると審査に落ちる可能性があります。当然ながら、審査に落ちると広告に配信することはできません。再度画像や動画を作成しなければいけない場合もあるので、審査に落ちると二度手間になることも多いです。
Instagram広告の出稿方法と進め方
Instagram広告は、PCとスマホで作成することができます。ここでは、Instagram広告の出稿方法と手順をまとめました。デバイスに応じてInstagram広告を作成していきましょう。
【PC】初級者向け
まずは、初級者に向けてPCでInstagram広告を出稿する方法を確認していきましょう。Instagram広告の進め方は、次のとおりです。
- マーケティングの目的を選択する
- 広告目標の詳細を設定する
- 広告のターゲットを設定する
- 広告配信の場所を設定する
- 広告予算と掲載期間を決める
- 広告クリエイティブを設定する
【PC】中上級者向け
中上級者においてもInstagram広告の出稿方法は、初級者と基本的に変わりません。Instagram広告の進め方は、次のとおりになります。
- Facebook広告マネージャーを表示する
- マーケティングの目的を選択する
- 広告目標の詳細を設定する
- 広告のターゲットを設定する
- 広告配信の場所を設定する
- 広告予算と掲載期間を決める
- 広告クリエイティブを設定する
【スマホ】初心者向け
Instagram広告はスマホから簡単に作成し、配信することができます。ただ、スマホでInstagram広告を作成するにはビジネスアカウントを保有することが必要です。事前にアカウントをビジネス版に切り替えておきましょう。Instagram広告を作成・配信する方法は、次のとおりになります。
- 「広告を作成」ボタンをタップする
- 投稿から広告に使いたいものを選ぶ
- 投稿を遷移させたい場所を指定する
- 広告を表示させるターゲットを設定する
- 広告予算と掲載期間を決める
- 「広告を作成」ボタンを押せば設定完了
Instagram広告の費用
Instagram広告は、費用が決まっているわけではありません。基本的には、投稿に対する反応で課金される仕組みが採用されていることが多いです。課金方式は、次のようなものが挙げられます。
- CPM(Cost Per Mille)
- CPC(Cost Per Click)
- CPI(Cost Per Install)
- CPV(Cost Per View)
CPM(Cost Per Mille)
広告が表示されるたびに課金される方式です。別名インプレッション課金と呼ばれる課金方式で、低コストで運用できるメリットがあります。ただし、クリック率の低い広告の場合は広告費用だけが発生するため費用対効果は高くありません。広告の反応によって費用対効果が変わるので注意が必要です。
また広告が表示されると課金されるので、顧客が一切内容を見ていなくても広告費用が発生してしまいます。広告が多く表示されているからといって顧客に情報が届けられているわけではないので、広告出稿時はその点を考慮する必要があります。
CPC(Cost Per Click)
広告が表示されてクリックされるごとに広告費用が課金されるのが、CPC課金です。基本的にクリックされない限り課金されないため、無駄な広告費用はかかりません。広告はクリック数が多くなるように配信されるので安心しましょう。
ただし、当然のことながらクリック率が上がると広告費用は高額になります。広告費用は、競合が多い分野やキーワードで広告費用が高くなる傾向があります。また誤クリックの多いスマホでは、無駄なコストが発生することがあるので要注意です。
CPI(Cost Per Install)
アプリ広告に適用される課金方式で、広告経由でインストールされるたびに費用が発生します。Instagramはスマホユーザーが多いため、アプリのインストールを目的とした広告を配信したい場合におすすめのSNSツールです。CPI方式は、アプリ広告の場合にのみ適用されます。
CPV(Cost Per View)
動画が10秒以上再生されるたびに課金されるのが、CPV課金です。動画広告のみに適用される課金方式で、視聴時間が10秒以下である場合は課金されることはありません。動画は再生されなければ意味がないので、動画広告との相性抜群です。最初の数秒で興味関心を惹けて行動を促せられれば、広告費用を最小限に抑えることができます。
Instagram広告の効果測定で見るべき項目
Instagram広告の効果測定は、広告マネージャで確認することが可能です。さまざまな行動を確認できるため、ただ単に効果測定を見るだけではなく、その数値から改善すべき点があるのか分析することが求められます。Instagram広告の効果測定で見るべき項目には、次のようなものがあります。
- クリック数
- リーチ数
- レスポンス数
- 視聴回数
- CTR率
- 入札価格
- ソーシャルリサーチ
クリック数
広告に対するクリック数は、どのくらい興味関心を惹けたか分かります。クリック数が低いということは、画像や動画に改善すべき点があるはずです。クリック数には、アプリのインストールや外部リンクへの誘導された回数なども含まれます。
リーチ数
広告を見た顧客数が、リーチ数です。異なる顧客に対してInstagram広告が3回表示された場合、リーチ数は3になります。ただし、リーチ数は端末ごとにユーザーの識別をおこないます。複数の端末を保有している場合は注意が必要です。
レスポンス数
広告を閲覧してから24時間以内、または28日以内にアクションを取った回数が、レスポンス数です。基本的にレスポンス数はグラフで表示されます。すぐに行動に移せない顧客もいるため、クリック数と合わせて確認したい項目です。
閲覧回数
Instagram広告を見た平均回数です。平均回数が高ければ高いほど、多くの顧客の興味関心を惹けたことが分かります。逆に閲覧回数が低い場合は、コンテンツ内容を改善する必要があります。
CTR率
CTRとはClick Through Rateの略語で、広告に対して顧客がクリックした回数の割合を計算したものがCTR率です。指定した期間での広告のクリック率がわかるので広告運用の場でよく使われます。
入札価格
1クリックで課金される金額が入札価格です。顧客によってクリックされた数だけ広告費用が課金される仕組みです。希望する入札単価を設定して出稿すると、広告の表示が決まります。
Instagram広告の成果を高めるポイント
広告フォーマットや課金方法を決めたら、実際にInstagram広告に出稿します。ただし、単に広告を運用しても期待した効果を得られないことも多いです。Instagram広告を出稿するにあたって押さえておくべきポイントは、次のとおりです。
- 質の高いコンテンツを作る
- 感情的な価値を訴求する
- 広告の目標を明確にする
質の高いコンテンツを作る
Instagram広告において大切なのは、写真や動画などコンテンツの質です。単に写真や動画を投稿してもInstagram広告で効果が出るわけではありません。なぜなら、Instagramには多くの写真や動画で溢れているので、魅力的でなければ一瞬で流されてしまいます。Instagram広告に出稿するときは、質の高いコンテンツづくりを意識しましょう。
感情的な価値を訴求する
Instagramは、写真や動画を通して感情に訴えられるSNSツールです。商品やサービスが顧客にどのようなメリットがあるのか、感情的な価値を訴求することが求められます。感情的な価値とは、顧客の感情に働きかける価値のことです。機能性や料金だけでなく、実際に商品やサービスの利用で得られる効果を想像させることが必要です。
広告の目標を明確にする
Instagram広告に出稿する場合、必ず広告の目的を明確化しましょう。広告目標を明確化することで、今すべきことが明確になります。比較的安い費用で出稿できるInstagram広告ですが、それでも最大限の効果を得るには目標を明確化することが重要です。より具体的に目標設定するには、数字を交えた目標を設定することをおすすめします。
Instagram広告の出し方に関する質問
はじめてInstagram広告に出稿する場合、疑問や不安に感じることも多いはずです。ここでは、広告の出し方に関する質問をまとめました。疑問や不安を解消してInstagram広告に出稿しましょう。
Q:広告出稿の最低価格はどのくらい?
Answer)Instagram広告は最低100円から出稿可能です。低い予算でも出稿できるので、広告費用を抑えたい場合に適しています。ただし広告フォーマットによって総額でかかる費用が大きく異なるので、その点は考慮して出稿する必要があります。
Q:フォロワーが少なくても大丈夫?
Answer)Instagramアカウントにフォロワーが多いに越したことはありませんが、少ないからといって広告が出稿できないわけではありません。ただしフォロワーが多いほうが効果が出やすいので、通常投稿でフォロワーを増やす対策をおこないましょう。
Q:広告にハッシュタグは付けるべき?
Answer)通常投稿の場合、ハッシュタグの検索経由でリーチを増やせます。ただしInstagram広告は、検索結果に表示されるわけではありません。ハッシュタグを付けたからといって必ず効果が高まるわけではないので、目的に応じて対応することが必要です。
まとめ
