SNSマーケティングのデメリットとは?成功のポイントを徹底解説
最近は、多くの方がさまざまなSNSを利用しています。特に、若い世代の流行はSNSから発信されることが多く、企業としても有効的に活用していきたいところです。
しかし、SNSにはいいところばかりではなく、上手く活用しないとデメリットになることもあります。
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは「LINE・Twitter・Instagram」といった、さまざまなSNSを活用して個人や企業のマーケティング活動をおこなっていくことです。
そもそもマーケティング活動は、集客やブランディングを目的として実施されていくため、SNSマーケティングも同じような理由で活用されています。SNSの場合は、基本的に無料でアカウントの発行ができるため、コストをかけずにスタートできるのが特徴です。
例えば、TwitterやInstagramのアカウント発行は無料でできるため、アカウントの発行ができればユーザーにとって有益な情報を発信してマーケティング活動をおこなっていくだけです。
しかし、運用時には効率的な運用や分析をするにあたり、ツールやコンサルタントの活用をすることでコストが発生する可能性もあります。
SNSマーケティングは、多くの企業で取り組んでいきたいマーケティングの一つと言えるでしょう。
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企業がSNSマーケティングに取り組むべき理由
なぜ企業ではSNSマーケティングに取り組むべきなのでしょうか。企業がSNSマーケティングに取り組むべき理由は、日本国内でのSNS利用者数が年々増加し続けているためです。
2018年にICT総研が発表した「2018年度 SNS利用動向に関する調査」によると、2013年末に5,487万人だったSNS利用者数が、2020年末には7,937万人になるとしています。また、SNSの利用者は若者を中心としていたものの、最近では40代以上の世代にも浸透し始めており、幅広い層にとっての当たり前になりつつあるのです。
マーケティングにおいて、利用者が多い媒体で発信をしていくのは重要なことです。もし、誰もみていないところで企業の宣伝をしたとしても、その情報がユーザーの元に届くことはありません。
したがって、利用者数が増加しているSNSでのマーケティングが重要になってきているのです。
SNSマーケティングの3つのデメリット
多くのユーザーに情報発信ができるSNSマーケティングですが、正しく運用していかないと以下のデメリットが発生する可能性があります。
- 運用負荷が高い
- 炎上する危険性がある
- 情報が残り続ける
それぞれの項目について解説していきましょう。
デメリット1: 運用負荷が高い
1つ目のデメリットは、運用負荷が高いことです。SNSマーケティングでは、各SNSごとにそれぞれの運用をしていかなければなりません。
例えば「Twitter・Instagram・Facebook」でそれぞれアカウント運用をしていたとしましょう。SNSごとに利用するユーザー層や目的が異なっているため、効率的に運用するのであればそれぞれに適した内容を発信していかなければなりません。
しかし、企業のSNSマーケティング担当者が1人でおこなっていると、それぞれのSNSごとに分析をして発信内容の選定をしていくため、多くの労力を必要としてしまうのです。
デメリット2: 炎上する危険性がある
2つ目のデメリットは、炎上する危険性があることです。最近は、SNSで発信した内容によってさまざまな炎上をしているするケースが多くみられます。特に、知名度の高い有名人や企業の場合は、多くの人が注目を集めているため、ちょっとしたことでも炎上の対象となりやすいでしょう。
例えば、企業のアカウントで競合他社の批判とも取れる内容を発信してしまうと、ユーザーによって拡散が広まり、炎上する可能性が高いです。炎上の結果、企業に対する信頼性が落ちてしまい、企業全体の経営に影響することも十分に考えられます。炎上は誰にでも起きる可能性があるため、注意して運用しなければなりません。
デメリット3: 情報が残り続ける
3つ目のデメリットは、情報が残り続けることです。SNSでは、一度情報を発信すると何らかの形でデータとして残ってしまうため、なかったことにするのが難しいでしょう。そのため、個人や企業に問わず、何かの情報やコンテンツを投稿するときには、影響範囲や情報の機密性を確認した上で発信していく必要があります。
その当時は何の反響を呼ばない投稿だったとしても、数年後に過去の情報を掘り起こされて指摘されるケースも見受けられます。情報を発信するときには、今後も残り続ける情報であると認識した上で利用していきましょう。
SNSマーケティングのデメリットを解決するために必要な6つのポイント
SNSマーケティングには、メリットがある一方でいくつかのデメリットがあるとわかりました。では、どのようにデメリットを解決できるのでしょうか?
以下のポイントを意識して運用することでデメリットを回避できる可能性が高いでしょう。
- ツールを活用する
- 担当者がリテラシーを持つ
- ネガティブな情報を発信しない
- ユーザーにメリットのある発信を心がける
- PDCAを繰り返し実践する
- 事前に戦略を立てる
ここでは、各ポイントについて解説していきます。
1: ツールを活用する
1つ目のポイントは、SNSマーケティングを効率化させるためのツール活用です。
SNSマーケティングは、運用するのに大きな負荷がかかると解説しました。そこでおすすめしたいのが、業務効率化や負担を軽減させるためのツールです。
使用するツールは、主にSNSごとの分析ツールが良いでしょう。分析ツールでは、自社に対するツイートをしているアカウントがわかったり、ツイートの効果が出やすい時間帯や曜日がわかったり、予約投稿などを自動的におこなったりしてくれるのです。
SNSマーケティング用のツールは、無料のものから有料なものまで幅広く存在しているため、まずは無料のものから導入してみるのが良いでしょう。
2: 担当者がリテラシーを持つ
2つ目のポイントは、SNSマーケティングを運用する担当者自身がリテラシーを持つことです。
SNSマーケティングは炎上するリスクがあると解説しましたが、そのほとんどが投稿する前に内容を確認することで防げたものばかりです。情報を発信する担当者は、投稿によって勘違いをされないのか、ネガティブな影響を与える情報にならないのかなどを判断しなければなりません。
また、SNSマーケティングで難しいところは、発信した内容が違う意図で伝わってしまうことです。文字や動画だけで伝える情報のため、対面で聞くよりも当然ながら解釈する人によってそれぞれの解釈が生まれてしまいます。
したがって、担当者自身がSNSやインターネットに対する正しいリテラシーを身につけ、誤解を生まないような情報発信力が求められるのです。
3: ネガティブな情報を発信しない
3つ目のポイントは、ネガティブな情報を発信しないことです。
先述したとおり情報は残り続けるため、ネガティブな発信をしてしまうと、将来的に掘り起こされて炎上の対象になる危険性があります。
また、企業によるネガティブな情報発信は、利用しているユーザーが不安感を覚えてしまい、それまでに構築してきた信頼感を失ってしまう可能性も十分に考えられます。
何か情報を発信するときには、ネガティブな情報でユーザーの不安を煽るような内容になっていないか注意しましょう。
4: ユーザーにメリットのある発信を心がける
4つ目のポイントは、ユーザーにメリットのある発信を心がけることです。
ネガティブな情報を発信しないとわかったものの、どのような内容の情報を発信すべきか気になるところです。発信すべき情報はユーザーにとってメリットのある内容で、発信することでユーザーは好意的な印象を持ちやすくなります。
例えば、SNSマーケティングのコンサルをしている企業が運用していたとしましょう。
SNSではコンサル事業を発信していくのではなく、マーケティングに関する情報を定期的に発信していくことで「知識のある企業だな」「ここに依頼したらSNSマーケティングも上手くいきそう」と思われやすくなるのです。
5: PDCAを繰り返し実践する
5つ目のポイントは、PDCAを繰り返し実践することです。
PDCAとは「Plan(計画)、Do(行動)、Check(評価)、Action(対策)」の頭文字をとったもので、よくPDCAサイクルを回すと言われています。
SNSマーケティングについてもPDCAサイクルは有効で、行動と修正を繰り返していくことによって少しずつ目標としている数値に近づいていくのです。
6: 事前に戦略を立てる
6つ目のポイントは、SNSマーケティングの戦略を事前に立てることです。
SNSマーケティングを効率よく進めるためには、何を目標に進めていくのか、どのようなSNSを選定するのか、どのような内容を発信するのかを明確に定めていかなければなりません。
もし、何も考えずにSNS運用を進めてしまうと、途中で軸がぶれてしまって既存の顧客も離れてしまう可能性があります。SNSマーケティングの進め方については、後ほど詳しく解説するのでぜひ参考にしてください。
SNSマーケティングを成功させるための5ステップ
SNSマーケティングを成功させるためには、以下の5ステップに沿って進めていくのがおすすめです。
- SNS運用目的の明確化
- ペルソナ設定
- 自社に合ったSNS選定
- 継続的な運用
- 改善と修正を繰り返す
それぞれ解説していきましょう。
ステップ1: SNS運用目的の明確化
まず始めは、SNSマーケティングの目的を明確にすることです。何事においても、目標を明確にすることで軸をぶらさず進めていけます。
例えば、普段は若者世代を顧客に引きこめていないため、最近流行りのSNSを活用して顧客層を拡大していくなどの目的です。SNSは、若者世代の利用率が非常に高くなっているため、若い世代へ顧客層を広げていくためにはうってつけの媒体と言えます。
他にも、企業のブランディングをするために利用するケースもあります。ブランディングとは、あるジャンルであれば自社のイメージがすぐに思い浮かぶようなものです。車といったらTOYOTAといったような感じになります。
このように、なぜSNSマーケティングを始めたいのかについて考えてから運用していくのがおすすめです。
ステップ2: ペルソナ設定
ステップ2では、SNS運用の対象となるペルソナを設定します。ペルソナとは、実在する人物をイメージできるくらい詳細な人物像を指します。ペルソナと近い意味の言葉には、ターゲットもあるのでどのように違うのかわからない方もいるのではないでしょうか。
ターゲットは、ペルソナよりも広い層を対象にしていると覚えておきましょう。
例えば、ペルソナとターゲットの設定は以下の通りです。
ペルソナ:28歳の男性、エンジニア、年収600万円、趣味は登山、家族構成は妻1人に子供2人、都内にマイホームを持つ
ターゲット:20代後半の男性、エンジニア、年収600万円程度
ペルソナを設定することで、どのような施策を打ち出していくのかが思い浮かべやすくなるのがメリットです。
ステップ3: ターゲットに合ったSNS選定
ステップ3では、ターゲットに合ったSNSを選定していきます。SNSは種類ごとに特徴があるため、どのSNSで発信をしていくのかが重要です。
例えば、流行りものに敏感な女子中高生を中心に集客していきたいのであれば、Instagramを中心に発信をしていき、中高年のビジネス層を対象とするならFacebookを選択するなどの方法です。
ここでは、SNSごとの特徴を理解した上で、ターゲットに適した媒体選定が重要となります。
ステップ4: 継続的な運用
ステップ4では、今までの戦略に基づいて継続的に運用をしていきます。SNSマーケティングは、すぐに効果を得られるものではなく、継続的に運用していくことでようやく成果が見えてくるものです。
したがって、数週間やっただけで効果が出ないといってやめるのではなく、長期的な視野を持ちながら継続した運用が求められます。
ステップ5: 改善と修正を繰り返す
ステップ5では、定期的に運用状況の振り返りを実施し、課題点に対して改善と修正を繰り返していきます。
SNSマーケティングは、一度運営を始めたらそのまま進めるのではなく、定期的に今実施している施策が正しい効果を得られているのか測定しなければなりません。
測定の結果、正しく進んでいれば継続的に進めていき、思ったような効果が得られていなければ原因を見つけ出して、施策の方向性を見直したり、新たな施策を打ち出したりしていきます。つまり、先述したPDCAを繰り返し実践することで、目標の達成に近づけていけるのです。
今回は、SNSマーケティングにおけるデメリットを解説し、解決するための具体的な手法をご紹介しました。SNSマーケティングは、年々利用者数が増加し続けているため、多くの企業が取り組んでいきたい施策の一つです。しかし、SNSマーケティングには
- 運用負荷が高い
- 炎上する危険性がある
- 情報が残り続ける
といったデメリットがあるため、色々と対策を繰り返しながら実践していく必要があります。