SEOコンサルタントになるには? 年収や将来性についても解説
世界最大規模のリサーチ企業であるガートナー社の調べによると、昨今では、日本国内のITコンサルティングサービスの市場が右肩上がりで伸長していることがわかっています。さらに、今後も市場が拡大していくと予測されています。そのため、SEOコンサルタントの需要もしばらく続くとされています。
そんなSEOコンサルタントになるためには、まずは、自身に適性があるかを検討することになります。SEOコンサルタントは、良くも悪くも実力主義の職種です。実力の有無によって、えられる収入が二極化される世界ですので、「自分に務まりそうか」をしっかりと見極めてください。そこで、SEOコンサルティングの業務内容やミッション、また、SEOコンサルに求められるスキルや知識を理解することが大切です。
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SEOコンサルタントとは
SEOコンサルタントとは、その名のとおり、SEOに関するコンサルティングをおこなう職種を指します。具体的には、WEBサイトがSEO効果をえられるように、サイトの運用方法などをクライアントにアドバイスします。
そもそも、WEBサイトの運用目的は千差万別です。そのため、SEOコンサルタントは、クライアントの課題や目標をヒアリングして、目標達成するための施策を提案します。
そもそもSEOとは
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジン上でWEBサイトやページを上位表示させるテクニックのことです。ここでいう検索エンジンとは、一般的には、Google検索エンジンを指します。具体的なSEO対策としては、下記のようなものが挙げられます。
関連記事:SEOとは
SEOコンサルの業務について
SEOコンサルティング業務は、SEOやWEBマーケティングの知識を用いてクライアントの目標達成をサポートすることです。実務の流れは、下記のようになります。
- ヒアリングして課題を抽出する
- 提案書と見積書を作成する
- WEBサイトを診断する
- 市場や競合を調査する
- 戦略立案して実行する
- 効果検証のレポートを作成する
- 改善施策を立案する
このように、SEOコンサルタントの実務は、セールス活動のほか、WEBマーケティング戦略の立案にまで及びます。WEBマーケティング戦略は、クライアント企業の利益に直結します。それだけに、SEOコンサルタントには、業界知識からプログラムといったテクニカルな知識まで、幅広い知識が要求されます。そのため、良くも悪くも実力がものをいう世界です。
なお、SEOコンサルティングの仕事内容については、下記記事で詳しく解説しています。
関連記事:SEOコンサルティングとは?仕事内容やSEO会社の選び方を解説
SEOコンサルタントの将来性
SEOコンサルタントは、将来性が高い職種です。
近年では、国内のITコンサルタントサービス自体が右肩上がりで伸びていることが大手調査会社のガートナージャパンによる調べでわかっています。さらに、2022年の段階で1兆540億円だった市場規模が、2026年には1兆4500億円に到達すると予測されています。
その一方で、Google検索エンジンのニーズが続く限り、SEO対策は重要視され続けます。こうした理由から、SEOコンサルタントの社会的な需要は、しばらく続くと推測されます。
ただし、SEOコンサルティングとして存在意義を発揮するうえでは、その個人がコンサル力を持っているか否かが問われます。優れたSEOコンサルタントは、企業の利益を底上げできるため重宝されます。そのため、SEOコンサルタントは、高収入をえる人と生き残ることが困難に陥る人で二極化しがちな職種です。
SEOコンサルタントの給料や年収
求人ボックス調べによると、2024年1月現在で、東京都でのSEOコンサルタントの平均年収は548万円程度とされています。未経験の場合は、年収350万円〜400万円未満のレンジが大半です。
引用:SEOコンサルタントの転職・求人情報 – 東京都|求人ボックス
経験者で年収400万円以上、役職やベテランで1,000万円以上も可
詳しくSEOコンサルティングの求人情報をみていくと、2年以上の実務経験者を募集するケースでは、年収400万円以上が給料の相場となっています。さらに、社内に評価システムを設けている企業だと、インセンティブ報酬として、売上の一部が給料に還元されます。そのため、一定の成果をだせれば、年収500万円以上の収入を見込めます。また、SEOコンサルタントとしての実力が高まると、任される業務の幅が増えていきます。こうなると、年収が1,000万円を突破するケースもあります。また、実力が高いSEOコンサルタントに限定されますが、フリーランスになり自身の裁量で仕事をこなすことで、さらに上の収入を目指すことも可能です。
SEOコンサルタントの適性や向いている人
SEOコンサルタントは、セールスマンとしての側面と分析者としての側面を合わせ持つ職種です。こうした特徴から、下記のような人物がSEOコンサルタントに適性があります。
- 人と接することが好き
- 難しいことを説明することが上手な人
- 前向きな考え方を持つ人
- 論理的に考えることが得意な人
- 地道な作業を苦にしない人
- 最新情報をキャッチする習慣がある人
- テクノロジーに興味がある人
人と接することが好きな人
SEOコンサルタントの業務では、人と接することが好きで適切にコミュニケーションをとれるか否かが重要です。
SEOコンサルタントの業務は、セールス活動をともないます。そのため、社内外を問わず、人と接する機会が多々あります。とくに、SEOは、施策を開始してから半年〜1年程度で効果が表われてきます。その間、SEOコンサルタントは、クライアントと密に連携をとることになります。クライアントと二人三脚でWEBサイトを改修していきますので、コミュニケーションをとる機会が頻繁に発生します。
難しいことを説明することが上手な人
難しいことを噛み砕いて説明できる人は、SEOコンサルタントに向いています。
SEOコンサルタントは、WEBサイトのSEO対策に関してアドバイスをする立場の職種です。そのため、SEOコンサルタントには、専門用語を含む情報をクライアントにわかりやすく説明する能力が求められます。難しいことを、いかに簡単に説明できて納得してもらえるかが、受注につなげる大きなポイントです。
前向きな考え方を持つ人
前向きな人は、SEOコンサルタントに適性があります。
SEO対策の効果がでるまでには、長期間かかります。そのため、成果がでるまでトライアンドエラーを繰り返すことになります。思ったようにSEO効果をえられないときでも、粘り強く業務に取り組む前向きな姿勢が大切です。
論理的に考えることが得意な人
SEOコンサルタントの適性の1つとして、論理的な思考を得意とするということが挙げられます。
そもそも、WEBサイトのSEO評価を決める要因は200以上あるといわれています。そこで、SEOコンサルタントには、WEBサイトが上位表示されない原因を特定して、課題解決する手段を導き出す考察力が求められます。論理的な思考力は、WEBマーケティングの戦略を組み立てるうえで不可欠の能力です。
地道な作業を苦にしない人
地道な作業を苦にしない人がSEOコンサルタントに向いています。
SEO対策する際は、検証と分析を繰り返して効果が高い施策を特定していくことになります。そのため、SEOコンサルタントは、分析ツールを使った地道な作業に追われます。
一方、経験値が高いSEOコンサルタントになると、自身の成功体験から勝ちパターンを把握しているケースがあります。SEOコンサルタントとして、この領域に到達するためにも、地道な作業を繰り返して、自分なりの必勝パターンを構築することが大切です。
最新情報をキャッチする習慣がある人
SEOコンサルタントは、最新情報に対して、常にアンテナを張り巡らせておく必要があります。
テクノロジーの世界では、技術革新の移り変わりがはやい傾向にあります。一般的に、SEOコンサルタントは、こうした最新情報をクライアントに共有します。そのうえで、とるべき施策を検討してクライアントに理解してもらうように丁寧に説明します。
テクノロジーに興味がある人
SEOコンサルタントは、テクノロジーに興味がある方に向いています。
SEOコンサルタントは、高度なWEBマーケティング知識のほか、WEBサイトの構造に対する知識を応用して戦略を練ります。そのため、プログラミングに対しても、ある程度の理解が不可欠です。一般的に、興味を持つ対象は、物覚えがはやいとされています。やりがいを持って業務を進められるといった意味でも、テクノロジーに対する興味は大切です。
SEOコンサルタントが身につけるべきスキルと知識
SEOコンサルタントが身につけるべきスキルと知識には、次のようなものがあります。
- プレゼンテーション能力
- WEBマーケティングのプランニング力
- 業界や商材の知識
- プログラミング言語の操作や基礎知識
- アクセス解析のやり方
プレゼンテーション能力
SEOコンサルタントには、プレゼンテーション能力が求められます。
SEOコンサルタントは、クライアントに対して「SEOコンサルティングが必要である理由」をわかりやすく説明します。このとき、プレゼンテーション能力に長けていると、クライアントを納得させることができます。
WEBマーケティングのプランニング力
SEOコンサルタントにとって、WEBマーケティングのプランニング力がもっとも重要です。
SEOコンサルタントの役割は、クライアントのWEBサイトを改良してSEO評価を高めることです。最終的に、クライアントの利益につなげることがミッションとなります。WEBマーケティングのプランニングは、目標達成のための戦略です。誤った戦略で作業を進めると、そもそも、目標達成が極めて困難になります。
業界や商材の知識
SEOコンサルタントには、業界や商材に関する幅広い知識が必要です。
WEBマーケティングの戦略を検討する際に、市場や業界知識を持ち合わせていると、適切なプランニングを構築する材料になります。そもそも、クライアントは、業界知識を把握していないSEOコンサルタントを信用しない可能性があります。まずは、SEOコンサルタントとして成長するための足がかりとして、自身が強みとする業界を1つ作っておくべきです。
プログラミング言語の操作や基礎知識
SEOコンサルタントの業務を進めるうえでは、プログラミング言語を操作する技術力や基礎知識が不可欠です。
たとえば、「WEBページを増やす」という施策を提案したとします。このとき、WEB記事を書く際に、タイトルタグやHタグの文言、メタディスクリプションの文面に対するアドバイスをすることになります。とくに、自身がプログラミング言語やマークアップ言語を扱えると、具体的で的確なアドバイスが可能です。プログラミングを学ぶうえでは、実際にWEBサイトを作ってみると、ある程度の仕組みを理解できます。
関連記事:ホームページの作り方とは?初心者でも分かりやすいように徹底解説
アクセス解析のやり方
SEOコンサルタントには、アクセス解析のスキルが必要です。
SEO対策では、施策を投じたのちに、効果があったのか否かを判断するために効果検証をおこないます。このとき、PV数やユニーク数、コンバージョン率がどのように推移しているかをチェックすることになります。一般的に、アクセス解析は、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールといった解析ツールが用いられます。まずは、ツールの操作方法を覚えてください。
関連記事:Googleアナリティクス4とは?導入方法や初期設定・基本的な機能の使い方を解説
関連記事:Google Search Consoleとは?グーグルサーチコンソールの導入方法と使い方を解説
未経験からSEOコンサルタントに転職するためには
未経験からSEOコンサルタントを目指す際は、下記のフローをとおして仕事を探してください。
- 適性チェックする
- 勉強する
- 資格を取得する
- 求人を探す
1.適性チェック
SEOコンサルタントを目指す前に、自身に適性があるかを検討してください。
SEOコンサルタントは、セールスマンとマーケティング戦略の立案者の2つの側面を合わせ持つ職種です。こうしたことから、根本的にコミュニケーション能力とロジカル力が求められます。さらに、良くも悪くも実力がものをいう世界です。まずは、SEOコンサルティングの仕事内容や必要な知識などを理解したうえで、自身に務まりそうか判断してください。
2.勉強する
SEOコンサルタントを目指すうえでは、ある程度の基礎知識を身につけてください。
SEOコンサルタントになるのであれば、その後、常に学び続けることになります。SEOコンサルタントは基礎知識を身につけることすら苦しいのであれば、適性が低い可能性があります。さらに、実際に求人を探す際にも、「なにもわかりません」という状態だと向上心がない人という印象を与えてしまいます。
そもそも、SEOコンサルタントとは、SEOの専門職です。こうした業界では、たとえば、趣味でWEBサイトを作っていて、その趣味が高じて職業になったというケースが多々あります。実際にWEBサイトを作ってみると、SEO対策の楽しさを肌で感じることができます。さらに、作ったWEBサイトをポートフォリオとして扱える点も求人を探すうえで好都合です。
3.資格を取得する
ある程度、SEOについて学んだら、資格取得に挑戦してみてください。SEO関連の資格には、次のようなものがあります。
- SEO検定
- 認定SEOコンサルタント
- SEOマーケティングアドバイザー
ただし、SEOコンサルタントになるために、必ずしも資格が必要とは限りません。資格取得の利点は、一定の知識を有していることの証明にすぎません。現実的には、資格で証明した基礎知識だけではSEOコンサルタントの業務は務まりません。自身の経験則に基づくSEO知識のほうが圧倒的に価値が高いので、資格を取得することにこだわらないように注意してください。
4.求人を探す
SEOコンサルタントになるためには、求人を探して採用試験を受けることになります。具体的には、書類選考や適性検査、面接がおこなわれます。さらに、雇用形態としては、主に次の2つのパターンがあります。
- 正社員
- 業務委託
正社員を目指す場合
正社員でSEOコンサルタントを目指す場合は、未経験可の求人を探していきます。求人を出す企業としては、SEOコンサルタントを育てることを前提に、未経験者を募集するケースがあります。新卒でなく既卒であっても、採用対象とする求人が多いので探してみてください。
ただし、育成目的の採用となると、実質的には、ある程度の年齢制限が課されることになります。こうした点を踏まえて、自身が採用対象かを確認してから求人に応募してください。
採用基準に関しては、企業によってまちまちですので一概にいえません。ただ、一般的にいえることは、「SEOコンサルタントの素質があるか」と「自社の社風に合いそうか」の2点がチェックされるということです。SEOコンサルタントの適性やスキルを考慮のうえで、採用試験の対策を練ってください。
業務委託(フリーランス)で請け負う場合
業務委託の求人では、ある程度の経験値が応募条件として設定されている募集が大半を占めます。そもそも、一般的に、業務委託には、任された業務を自己完結できる能力が求められます。そのため、未経験の状態でSEOコンサルタントの仕事を業務委託で請けることは困難です。
未経験者であれば、SEOコンサルタントを育成する求人をみつけるか、アルバイトで業界に潜り込んでアシスタント業務の経験を積むといった選択肢があります。
関連記事:SEOコンサルタントとは?年収や将来性、仕事内容を解説
SEOコンサルタントのよくある質問
SEOコンサルタントに関するよくある質問をまとめています。
Q:SEOの勉強として、なにをすればよいですか?
Answer)実際にWEBサイトを作ると、SEOに対する理解度が大幅に向上します。
WEBサイトを構築するとなると、WEBサイトの仕組み、各種SEOツール、プログラミング(マークアップ)といった専門領域に直に触れることになります。WEBサイトといっても、最初は簡単なもので構いません。たとえば、「自身が作ったページが検索エンジン上に反映される」ことを実体験すると、SEOを肌で感じられます。
関連記事:ホームページの作り方とは?初心者でも分かりやすいように徹底解説
Q:SEO関連でおすすめの本はありますか?
Answer)東京SEOメーカー(本サイト)では、SEOの専門書籍「東京SEOメーカー2023年最新SEO対策完全ガイド」を出していますので、参考にしてください。
本書では、SEOの基礎から2023年における最新SEOテクニックまでをわかりやすくまとめています。そのため、初心者の方がはじめに読むSEO専門書籍として適切な内容となっています。
書籍の販売ページ:東京SEOメーカー2023年最新SEO対策完全ガイド
まとめ