DXコンサルタントに依頼するメリットは?選び方や注意点、相場など
DX化を推進するにあたって、自社で進めるほかに「DXコンサルタントへ依頼する方法」があります。DXコンサルタントに依頼するには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
DXコンサルタントに依頼するメリット
DX化のあらゆる手段のなかで、DXコンサルタントに依頼するのは費用のかかる方法の1つです。それではなぜ予算を割いてまで、DXコンサルタントに依頼するのでしょうか?
そこで、DXコンサルタントに依頼するメリットについて3つ解説します。
1: 専門ツールの導入・運用を支援してもらえる
DX化にはMA(マーケティングオートメーション)やCRMなど、専用のツールを導入するケースがあります。これらのツールは専門の知識がないとどれを導入すればよいのかわからないことも多いですが、ここでDXコンサルタントが最適なサポートを実施してくれます。
そのためDXコンサルタントに依頼すれば、DXツールによる成果を最大化を狙えるでしょう。どのDXツールを導入すべきかわからない方は、ぜひDXコンサルタントに依頼してみてください。
2: 自社に合った新規事業立案をサポートしてくれる
DXコンサルタントには、1から新規事業を立案してくれることがあります。デジタル技術を用いて新たにサービスを始めたいと考えたい企業は、DXコンサルタントに依頼すると成功に導きやすいでしょう。
また新規事業立案後も、販売戦略のコンサルティングから事業計画の策定まで、幅広くサポートを実施してくれるDXコンサルタントもあります。自社でDX化による新規事業を始めたいものの、社内に知見のない会社はDXコンサルタントに依頼するのもおすすめです。
3: 第三者の目線でDX化を進められる
DX化を進めたくても、社内事情によって難しい企業おあるでしょう。一方でDXコンサルタントに依頼した場合、そのような社内事情を無視してDX化を進められるのがメリットです。
企業によっては、社内政治の関係によって、DX化を進めたくても上手に進められないケースがあります。そこで第三者であるDXコンサルタントに入ってもらうことで、社内事情に関係なく、客観的にDX化を進められるのがメリットです。
また、自社のみでDX化を進めると、どうしても主観的な考えのみでプロジェクトが実行されます。「客観的にこのプロジェクトを進めたほうがいい」というものがあっても、自社のみで計画・実行すると意外に気づけないもの。
一方でDXコンサルタントに依頼した場合、DXに関して専門的な人の目線から、客観的に実行するべきプロジェクトを明らかにできます。そのためDX化に関して社内でも重要視しており、必ず成果を上げたいと考える方は、ぜひDXコンサルタントに依頼してみましょう。
DXコンサルタントに依頼する際の注意点
DXコンサルを受ける企業には専門知識がないぶん、コンサルタントに依頼する際には何点か注意が必要です。そこでDXコンサルタントに依頼する際の注意点について紹介します。
1: 依頼前に社内でゴールを明確にする
DXコンサルタントに依頼する前に、社内でゴールを明確にしましょう。社内でゴールを決めないままDX化を進めても、なにを目標にプロジェクトを実行するのか明確にならないからです。
DX化を進めるいあたって設計したい目標は「KGI」と「KPI」の2つです。たとえばDX化によるKGIを設定したい場合は、次のような目標を考えてみましょう。
<DX化によるKGI設定例>
- デジタル技術の導入によってLTVを上げたい
- 従業員の負荷を減らしたい
- デジタル技術で新しい顧客体験を提供したい
このように、DX化によって企業としてなにを達成したいのかを、KGIによって明らかにします。KGIを設定したあとは、KPIによって数値目標を明らかにします。
<DX化によるKPI設定例>
- 成約率を30%上げる
- 売上を20%伸ばす
- 業務効率化により残業代を25%減らす
このように、KPIによって詳細な数字目標が明らかになれば、DX化によってなにをするべきか明確化します。このようにあらかじめ社内でDX化の目標を設定してから、DXコンサル端とと話すようにしましょう。
2: 不明な点は質問しすべて解消する
DXコンサルタントを受けるうえで、知らないことが多く出てくるでしょう。そのときにわからないことをそのまま放置せず、積極的にDXコンサルタントに聞くようにしましょう。なぜならDXについて不明な点をそのまま放置すれば、社内にノウハウが蓄積されないからです。
コンサルティングサービスには、多額の費用が発生します。それなのにDXコンサルタントに遠慮して、不明な点をそのまま放置しているのは非常にもったいない話です。せっかく自社にない知識をもつDXコンサルタントに依頼するのですから、この機会にわからないことはたくさん聞いてみましょう。
またDXコンサルタントに不明な点を聞くことは、成果を上げることにもつながります。不明な点をそのまま放置し、DXコンサルタントのいいなりになっていれば、思ったような成果は出ません。またDXコンサルタントから、質の悪いサービスを提供できる可能性があります。
そのため、必ずわからない点は明らかにし、DXコンサルタントとともによりよい成果を作り上げることを意識しましょう。
3: すべて任せっきりにしない
上記と似ていますが、DXコンサルタントにすべて任せっきりにしないように注意しましょう。なぜなら完全にDXコンサルタントに任せっきりになると、社内にノウハウが蓄積されないからです。
コンサルティングを受けていると、DXコンサルタントから事業計画書や報告書などの資料が出てくるでしょう。しかし、その資料を鵜呑みにするばかりではいけません。いくらDXコンサルタントとはいえ、資料が間違っている可能性もあるのです。
そのためDXコンサルタントの仕事を自社で管理できる仕組みをつくり、よりよい方法があると思えば提案してみてください。DXコンサルタントと一緒に作り上げるのが、コンサルティングのあるべき姿です。
DXコンサルタントの選び方
DXコンサルタントを提供する会社は多くありますが、自社に合っていない企業へ依頼しても効果を得られない可能性があります。
そこでDXコンサルタントの選び方で、重要なポイントを3つ紹介します。DXコンサルタントへの依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
1: 自社の業界に対応している
まずDXコンサルタントを選ぶときは、自社業界に対応しているか確認しましょう。自社の業界に対応したDXコンサルタントを選ぶほうが成果を出しやすくなります。
DXコンサルタントによっては、得意な業界、実績のある業界というものがあります。自社と同じ業界で実績を出しているDXコンサルタントのほうが、成果は出しやすくなるのでおすすめです。
またDXコンサルタントの過去の事例を見てみるのもおすすめです。事例のなかに今置かれている自社と似たような状況を改善したものがあれば、依頼しやすくなるでしょう。
DXコンサルタントの依頼ページのなかに、対応している業界や、得意な業界が載っていることがあります。ホームページを見てわからなければ、直接問い合わせて聞いてみるのもおすすめです。
2: サービス内容にどこまで含まれるか
DXコンサルティングのサービス内容にどこまで含まれているのか、必ず確認するようにしましょう。依頼後に自社でお願いしたいことが、別料金に含まれる可能性があります。
DXコンサルタントに依頼するにあたって「サポートするだけ」なのか「DXツールの制作まで巻き取ってもらえるか」などは、前もって詳しく確認しておきましょう。
3: 実務に詳しいコンサルタントを選ぶ
DX化の実務に詳しいDXコンサルタントを選ぶようにしましょう。DXコンサルタントに限らない話なのですが、制作のような実務は外注するだけでまったく詳しくないコンサルタントもあるので要注意です。
現場を知らないDXコンサルタントの場合、机上の空論だけで物事を語ったり、責任感がなかったりする可能性が高くなります。DXコンサルタントはまだまだブラックボックスな分野なぶん、なかには質の悪いコンサルティングサービスを提供するDXコンサルタントもいます。
そのためDXコンサルタントに依頼する際は、実務に詳しい企業を選ぶようにしましょう。またサービスを開発する場合、どこまで外注するのか聞いてみるのもおすすめです。
DXコンサルタントの費用相場
DXコンサルタントの費用は、内容によって大幅に異なります。相場費用は、数百万円~数千万でしょう。DXコンサルタントの費用は、人件費とコンサル期間によって決まります。
DXコンサルタントが割くDX人材の数が増えれば、コンサルティングの費用が増えることになります。また依頼するコンサルティングの期間が長くなるほど、費用は増加することになるのです。
DXコンサルタントの費用は企業やコンサルティングサービスによって異なるので、複数の会社から相見積もりを取るようにしましょう。見積書やコンサルティングサービスを比較して、自社の予算にあったDXコンサルタントを選ぶのがおすすめです。
DXコンサルタントに依頼できるおすすめ企業
DXコンサルティングを提供している会社は多くあり、どのDXコンサルタントを選ぶべきかわからない方も多いでしょう。そこで、DXコンサルタントのおすすめ企業を3つ紹介します。DXコンサルタント選びの参考にしてみてください。
1: DX推進に強い「アクセンチュア株式会社」
DXコンサルタントで有名な企業といえば「アクセンチュア株式会社」です。公式ホームページによると、アクセンチュア株式会社はデジタルの力をフルに活用し、テクノロジー、業務プロセス、人材の全てを継続的に変革することで、大きく進化させたオペレーティングモデルを提供しています。
アクセンチュア株式会社は世界最大のコンサルティング企業なので、多くのノウハウが蓄積されているでしょう。大企業向けにコンサルティングサービスを提供することが多い企業なので、ある程度予算を確保できている場合は、アクセンチュア株式会社に依頼するのもおすすめです。
参考サイト:https://www.accenture.com/jp-ja
2: 研究開発に強い「株式会社日立コンサルティング」
国内でDXコンサルティングサービスを提供している「株式会社日立コンサルティング」。効果的な研究活動をもとにした「データ駆動型科学」を得意にしているDXコンサルタントです。
日立コンサルティングの公式ホームページによると、データ駆動型科学について次のように説明しています。
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研究データをもとにしたDXコンサルティングに強みをもつ企業なので、特に研究開発部門に強い特徴があります。研究開発部門において、従来の紙や自己管理ベースの研究から脱却し研究全体の効率化を進めたい企業におすすめです。
参考サイト:https://www.hitachiconsulting.co.jp/solution/business/rad_dx/index.html
3: 開発に強い「株式会社モンスターラボ」
新規事業の立案に強い特徴をもつ「株式会社モンスターラボ」。業界トップクラスの2,200件を超える開発実績を通じて蓄積されたインサイトと最先端の技術を駆使し、ビジネスを拡充する戦略を提供するDXコンサルタントです。
たとえば株式会社モンスターラボは、キャッシュバック提供アプリ『CASHb』の画像処理技術改善に寄与しました。レシートの画像技術を効率的に取り込むことで、画像技術の処理改善に貢献しました。
また、LIXILの「非接触操作による玄関ドアの開閉を可能にした新規サービス開発」にも貢献しています。LIXILには「製品と連携したアプリの開発」に課題を感じていました。そこで株式会社モンスターラボの開発技術によって、世界初の音声操作が可能な玄関ドアの自動開閉システムとしてリリースしました。
このようDXツールの開発に強いのが、株式会社モンスターラボの特徴です。新たにデジタル技術を用いた開発サービスを手がけたい企業は、株式会社モンスターラボに依頼するのがおすすめです。
参考Webサイト:https://monstar-lab.com/cases/lixil/
まとめ