ChatGPTとは？始め方と使い方の解説とSEOコンサルタントによる簡単なAIアルゴリズムの検証
営利法人OpenAI LPとその親会社である非営利法人OpenAI Inc. からなる人工知能研究所のOpenAIが11月30日にベータ版として無料で公開したチャットAI「ChatGPT」が、公開5日で100万人のユーザーを獲得し、2カ月で1億人を超えるアクティブユーザーに到達し大きな話題となっています。
また、マイクロソフト社が100億ドルの追加出資をして、検索エンジンのBingに実装すると発表されて、Google検索にとって代わる革新的な検索サービスの誕生かと思われました。
ChatGPT は Google の主要な検索エンジン ビジネスに深刻な脅威をもたらす可能性があり、Googleも社内で「コード・レッド」（緊急事態）を宣言しました。グーグルのCEOのサンダー・ピチャイ氏は、創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンを会議に呼び、幹部らに人工知能（AI）分野への対応を優先することの必要性を訴えたといわれています。
Googleの公式ブログでは、2023年2月6日にGoogleのCEOであるSundar Pichai（サンダー・ピチャイ）氏によるAn important next step on our AI journeyの記事が公開され、Bard（バード）と名付けた会話型 AI の検索への導入について紹介されました。GoogleもchatGPTに対抗する会話型AIの検索機能を導入する方向で動いています。
今回は、大きな話題となっているchatGPTの始め方と使い方を解説し、実際に使ってみた検証結果をご紹介します。皆様もご自身でchatGPTを使ってみてください。
chatGPTとは
ChatGPTは、OpenAIによって訓練された大型の自然言語生成モデルです。このモデルは、テキスト入力を受け取り、それに対する自然なテキスト出力を生成することができます。例えば、質問に対する回答、文章の生成などができます。このモデルは大量のテキストデータを学習しているため、多様なトピックに対して知識を有しています。
注釈：ChatGPTのテキスト入力画面に「chatGPTとは」と入力したら、上記の文章の返答がありました。もっと具体的に教えてと入力すると下記の返答がありました。
ChatGPTは、訓練データを元に学習した人工知能モデルです。このモデルは、トランスフォーマーというアルゴリズムを採用しています。トランスフォーマーは、文書の語彙と構造を理解するために、大量のテキストデータを利用します。ChatGPTを使うと、テキスト入力を受け取り、人工知能モデルが生成したテキスト出力を得ることができます。この出力は、人間のような自然な文章を生成することができます。例えば、質問に対する回答、文章のサマリー、対話などが生成できます。ChatGPTは、Webサイトやモバイルアプリなどのユーザーインタフェースに組み込まれることがあります。ユーザーがテキストを入力すると、モデルはそのテキストに対応する自然な文章を生成します。これにより、対話型のアプリケーションを作ることができます。
このように、会話形式で、欲しい情報を教えてくれます。今回の質問に対しては事実誤認はなさそうです。ファクトチェックは必ず必要です。
ちょっと深堀してみます。
注釈：トランスフォーマーについてもっと教えてください。
Transformerは、自然言語処理タスクに特化したニューラルネットワークアルゴリズムです。Transformerは、2018年にGoogle Researchによって発表されました。Transformerは、従来のRNN (Recurrent Neural Network) アーキテクチャを改良し、高速な計算とより良い精度を実現することを目的としています。Transformerは、入力テキストを系列として扱わず、単独の入力として扱うことができます。このアプローチにより、長いテキストシーケンスを処理するときに効率的な計算が可能になります。
Transformerは、自然言語処理タスクに特化した多くのモデルに使われています。例えば、文書のクラス分類、翻訳、要約などがあります。Transformerは、非常に大きな訓練データセットを使用することができるため、高精度なモデルを構築することができます。OpenAIのChatGPTモデルは、Transformerアーキテクチャを採用しています。このモデルは、大量のテキストデータを学習しており、自然なテキスト生成が可能になっています。
この文章を返答しました。こちらも事実誤認はなさそうです。
chatGPTの始め方
まず、アカウントを作る必要があります。OPENAIのchatGPTの画面にアクセスしてください。https://openai.com/blog/chatgpt/こちらです。
TRY CHATGPTの紫のボタンをクリックします。
ログインとサインアップの画面に飛びます。初めての場合、Sign upをクリックします。
Googleアカウントがあれば「Continue with Google」MicrosoftAccountがあれば、「Continue with Microsoft Account」をクリックします。なければ、メールアドレスでもアカウント作成できます。
名前を入れます。
メールアドレスに確認メールが来るので、「Verify email address」をクリックします。
携帯の番号を入力して、コードを取得します。
携帯に届いたcodeを入力するとchatGPTを始められる画面に飛びます。
↑この画面が出たら、下のテキスト入力画面に早速質問を入れてやり取りを始めることができます。英語になっていますが、最初に、日本語話せますか？日本語でお願いしますと入力すれば、日本語での返答をしてくれます。
chatGPTのファクトチェックと能力の検証
キーワード「天野剛志」（←人物の名前：私の名前です。）で検証してみます。
いきなり「天野剛志」と入力してみました。
返答：天野剛志は日本のゲームデザイナー・ディレクターで、「ファイナルファンタジー」シリーズのビデオゲームでの知られている。（間違い）
SEO検索して、この人物がいるか探しましたが、見つかりませんでした。
別の日に別のアカウントで同じように、「天野剛志」と入力してみました。
返答：天野剛志は、日本のビデオゲームデザイナー、ディレクター、プロデューサーです。（間違い）
今度も間違っていたので、間違えを指摘してみました。
頑なに実在している人物と言い切りました。
しかし、間違いですと教えると、素直に認めました。
特定の人物については利用規約で答えられないとも返答したパターンがありました。
別日に、SEO対策会社を教えてください。→アドマノ株式会社（弊社）を教えてください。→天野剛志って知ってますか
と質問したところ、100％正解の返答をしました。
質問）天野剛志って知ってますか
返答）天野剛志 (Amon Takeshi) は、日本のWebマーケター、SEOスペシャリストであるようです。彼は、SEOに関する著書や記事を執筆し、SEOに関するセミナーやトレーニングなども行っているようです。彼は、SEOに関する最新動向や手法について積極的に研究し、その知識を活用して、クライアントのウェブサイトの検索順位を向上させることを目指しているようです。
このことから、会話のやり取りでchatGPTは学習して質問の情報にいったんリーチできると正確な返答ができるのではないかと仮説が立てられました。しかし、その後、何度教えながら進めても正解の「天野剛志」を答えることはありませんでした。
まだまだ生まれたてのAIなので、検証はこの辺にして、今後の成長と完成度の向上に期待したいと思います。
今回の実験で分かったことは、SEO検索で上位表示しているサイトの情報を優先的に返答しているわけではないということでした。また、chatGPTに正しい情報を伝えて機械学習をさせていけるのではないかということです。
得意な質問と苦手な質問があるようで、抽象的な質問には的確に答えていました。
例：英語のプレゼンがあるので不安です。どうすればいいですか
返答：英語のプレゼンテーションが不安なときに役立つヒントをいくつか紹介します：
- 予習する: プレゼンテーションのトピックに関連する英語の語彙やフレーズを学ぶことが大切です。また、資料やスライドも予め作成して練習することも有効です。
- リラックスする: 自信を持ってプレゼンテーションすることが重要です。ストレスや緊張を感じたときは、リラックスの方法を見つけることが大切です（例：散歩、瞑想、音楽）。
- 自然なスピードで話す: 英語を話すときは、自分のペースで話すことが大切です。急いで話したり、聞き取りにくいスピードで話したりしないよう注意しましょう。
- 聞き手に向かって話す: 会場では、聞き手に向かってプレゼンテーションすることが大切です。視線を合わせることで、コミュニケーションが円滑になります。
- 意見を尋ねる: 会場での意見交換や質問に対応することも大切です。プレゼンテーションを通じて、新たな知識やアイデアを得ることもできます。
これらのヒントを応用することで、英語のプレゼンテーションを積極的に行うことができます。
chatGPTと人間の比較の論文
How Close is ChatGPT to Human Experts? Comparison Corpus, Evaluation, and Detectionの論文で、人間とchatGPTの違いについて発表されています。例えば、人間は、主観的な表現を好み、ChatGPTは、客観的な答えを出します。人間は他の話題に移行しやすいが、ChatGPTは、質問と1つのテーマに集中しています。
このことから、chatGPTの得意分野を見極めてうまく使うと良いでしょう。
＜chatGPTの得意分野と思われるもの＞
- 表計算ソフトの関数
- プログラミング言語の記述
- 単純な繰り返し計算
- 単語や用語の意味
まとめ
chatGPTについて解説してきました。まだまだ生まれたてのAIなのでディープラーニングを続けていけば近い将来、その返答の質と完成度は向上すると思われます。2045年にシンギュラリティ（技術的特異点）が来るといわれていますが、chatGPTやGoogleが公開予定のLamdaを搭載したBardなどが使っているAIの自然言語学習の技術のTransformerがそのキーポイントになるのではないかと個人的には思います。とにかくまずはchatGPTを使って色々と試してみてはどうでしょうか。
この記事の監修者
日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析（Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持）コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。
