ゼロクリックサーチとは?Googleがゼロクリック検索を増やした理由とSEOとの関係を解説
ゼロクリックサーチとは検索を行った際に検索結果で表示された一覧情報だけで求めている情報を取得し、各ページコンテンツにアクセスせずに終わる現象のことです。「ゼロクリック検索」とも呼ばれています。
ゼロクリックサーチが発生し始めたことによりWEBマーケターは、WEB集客するためにSEOのオーガニック検索結果のSEO対策だけでなく、ゼロクリックサーチが発生する様々なSERPsの表示の今後対策していく必要があります。
ゼロクリックサーチとは
ゼロクリックサーチとは、ユーザーが検索クエリのSERPsのみで実際の個々のサイトページを開かずに情報を取得し、疑問が解決されて満足しコンテンツがクリックされない現象をいいます。
例えば、「北区 天気」と検索します。そうすると下図のようにオーガニック検索の上部に強調スニペットが表示され、ユーザーはこの部分を見て天気の情報が一目でわかり、検索を終了し、他のサイトへのクリックをしません。
今まで個々のサイトは、SEOを使ってコンテンツを上位表示できれば、そこから集客や購入に繋がっていましたが、ゼロクリックサーチの現象が起こるとコンテンツにユーザーが訪れなくなります。
ユーザーが自社のコンテンツにアクセスしてくれないことが増えていくとSEOで上位表示してもサイトへのトラフィック数が増えずコンバージョンが見込めなくなります。
SEOで集客に注力してきた企業サイトからすれば、クリックされないゼロクリックサーチがあらゆる検索クエリで発生するとこれまでのWeb マーケティング戦略を見直す必要があります。
ゼロクリックサーチの背景
ゼロクリックサーチの背景は、Googleがユーザーにより効率的に、かつより正確な情報を手に入れてもらおうと機能の充実化を図ったため起こりました。
アメリカでは、2019年6月にゼロクリックサーチをしているユーザーが50%を超えたことをSearch Engine Landで取り上げられました。ゼロクリックサーチの割合は、年々増加しており今後もこの動きが加速すると言われています。Googleのアルゴリズムの進化とともに、検索結果ページで必要な情報を入手し、ゼロクリックで検索行動を終了させる割合が増えているのが現状です。
ゼロクリックサーチが発生するようになった背景にはGoogle機能の充実化がありますが、主に3つの機能が考えられます。
- リッチスニペット
- ナレッジグラフ
- 強調スニペット
です。
リッチスニペット
リッチスニペットは、検索ページに、クリックする必要がないように大きく情報が載せられています。天気を調べた際にその解説と合わせて大きく表示されるものなどはリッチスニペットです。
関連記事:リッチスぺニットとは?リッチスニペットのSEO効果について解説
ナレッジグラフ
ナレッジグラフは、検索後、画面右側に画像や地図と一緒に検索情報の詳細が掲載されます。ユーザーが一目見るだけで情報の判断が可能なのでクリックする必要性の減少に影響を与えています。
関連記事:ナレッジグラフの特徴とは?メリット・デメリットや表示方法を解説
強調スニペット
強調スニペットは、ユーザーが求めている情報が画像や文付きで上位に表示されます。
関連記事:強調スニペットとは?ナレッジパネルやリッチスニペットもあわせて解説
これらのGoogleの機能の充実化により、ユーザーがクリックを必要とすることなく情報を得られるようになってきました。
ゼロクリックサーチが起こる原因
ゼロクリックリサーチが起こる理由として以下の事例が考えられます。
検索結果ページで満足した
1つは、ユーザーが検索後、表示されている強調スニペットやナレッジグラフを閲覧することで必要な情報を得ることができ、クリックする必要がなくなってしまうことです。Googleによる機能の充実化のため、検索結果ページで満足してしまうユーザーが多くなっているため、ゼロクリックリサーチが増加しています。
求めているサイトが見つからなかった
2つ目としては、ユーザーが求めている情報を検索した際に必要な内容が上位表示されなかったことが挙げられます。ニッチなワードを検索した際、中々ヒットせずに離脱をしてしまうことや、タイトルからユーザーが求めている情報を判断できずにクリックせず終わる、といったことが考えられます。この場合はリライトやタイトル構成などを推敲することをおすすめします。
ゼロクリックサーチのメリット
ゼロクリックリサーチのメリットとしてはなんといってもユーザーがクリックせずに情報を得ることが出来る点です。
クリックして長い文章の中から必要の情報を探し出す手間が省け、効率化に繋がります。また一目見て分かる画像が大きく表示されていることでユーザーへの配慮にもなります。
Googleはユーザーの利便性を追求していますのですぐにユーザーが欲しい情報を取得できるのはユーザーの満足度があがりGoogleにとっても良い傾向です。よって、SEOのオーガニック検索結果だけでなく、ゼロクリックサーチが発生する様々なSERPsの表示を今後対策していく必要があります。
ゼロクリックサーチのデメリット
一方でゼロクリックリサーチのデメリットはいくつかあります。
それは、
- コンテンツをユーザーに見てもらえない
- Googleが競合となる
ゼロクリック検索が盛んになることでSEOで上位表示している個々のコンテンツをわざわざ見る必要がなくなり、結果としてどれだけ良いコンテンツ作りをしていたとしても日の目を浴びなくなります。
さらにGoogleの検索機能が充実することでGoogle自体と情報提供を競うことになっていきます。様々なゼロクリックサーチを想定して、強調スニペットやリッチスニペット、ナレッジグラフに表示されるようにサイトを対策しなくてはなりません。より効果的にアクセスを増やすためにはSEOのオーガニック検索結果以外のSERPsの表示にも気を配る必要があります。
ゼロクリックサーチへの対策方法
今後も増加すると考えられるゼロクリックサーチでは、SEO以外からのWEBサイトへのトラフィックを増やす施策が有効です。様々なSERPsの表示や検索以外からのリード獲得も行っていきましょう。7つの施策をご紹介します。
- SNSを活用する
- SEO以外のSERPsの表示も狙う
- リスティング広告を利用する
- 強調スニペットへの表示を意識する
- 画像SEO対策をする
- クリックしたくなるタイトル作成
- 検索結果以外でも集客に繋がるようコンテンツを作成する
SNSを活用する
オーガニック検索(自然検索)以外のサイトへの流入は、SNSからの流入を狙うことでよりユーザーがコンテンツにアクセスしてくれるようになります。
SNSは、InstagramやTwitter、Facebookなどがありますが、いずれも投稿内にリンクを貼り付けることができるので取り組み方によってはオーガニック検索にも負けないアクセスが見込めます。
おすすめ記事:SNS運用は集客を伸ばすのに不可欠!おすすめのSNSやポイント
SNSの運用とSNS広告の出稿などでサイトへのトラフィックを増やすことができますが、それぞれのSNSで運営方法は異なり、Twitterなら文で集客、Instagramなら画像で集客と、SNS運用の専門的な知識を要します。
おすすめ記事:SNS広告の種類と運用時の注意点からポイントまで徹底解説
SEO以外のSERPsの表示も狙う
今後もSEOを意識したコンテンツ作りが大切です。しかしこれからますますゼロクリックサーチが増えていく事を鑑みるとSEOのオーガニック検索以外の検索結果にも自社サイトが表示されるように対策をしていく事が重要です。
SEO以外のSERPsの表示はWEBサイトのコンテンツ情報の充実とSEO対策によりドメインが強くなっていることが条件です。SEOでも上位表示するサイトはSEO以外のSERPsの表示でも表示しやすい傾向にあります。SEOを軸にSEO以外にも目を配っていく施策をしましょう。
リスティング広告を利用する
リスティング広告を利用することで検索結果ページで上位表示することができます。こちらを利用することでSEO上位記事や強調スニペットよりも上位表示できるためアクセスを期待できます。
一方でリスティング広告には費用が必要なため、競合状況によってはかなりのコストがかかります。事前に費用や見積もりを計算した上で実行することが大事です。リスティング広告は業種によっては費用対効果が違うので費用対効果が見合うサービスの場合のみ出稿すると良いです。
おすすめ記事:SEOとリスティング広告の違いとは?集客の最大化を図る使い分け方を解説
強調スニペットへの表示を意識する
強調スニペットはGoogleが行っているゼロクリックサーチ増加につながっている施策ですが、強調スニペットに表示してもらえるようなコンテンツ作りに取り組むことでアクセス増加を望めます。
強調スニペットだけでは満足できないユーザーが一定数いますので、強調スニペットを見ているということは実質あなたのコンテンツに興味があるユーザーだということです。そこで強調スニペットを閲覧してくれたユーザーがよりクリックしたくなるようにコンテンツ作成をすることでアクセス増加を見込めます。
強調スニペットとして表示されている時点でGoogleからの評価は高いのでその他のコンテンツのアクセス増加も見込めます。強調スニペットに表示されるには、まずはSEOで上位表示するためのSEO対策が必要になります。SEOに強いサイトが強調スニペットとして表示される傾向が高いです。
画像SEO対策をする
画像検索でも引っかかるように画像SEO対策をしましょう。alt属性設定など画像選定を意識します。コンテンツ作成として重要になってくるのは文章だけではありません。テキストでの検索だけではなく、画像検索の重要も高まっています。またゼロクリックサーチの増加からも分かるように、一目見て情報を判断する傾向が増えていると考えられます。
そこで、サイト上に文面と合致する画像を掲載しておくことや、画像を高画質にすること、そしてalt属性を指定して画像検索に対応しておくことが重要になっていきます。ユーザーが視覚的に何を求めているのかを推測することでより効果的なコンテンツ作成をすることができると考えられます。
おすすめ記事:画像SEO(画像検索最適化)とは?SEOに有効な画像の設定ポイントを解説
クリックしたくなるタイトル作成
検索結果一覧に表示されるサイトタイトルの推敲を試みてください。「クリックせずにはいられない」とユーザーに思わせることが重要です。タイトルの修正は、キャッチコピー作成と似ていますので沢山売れている商品を参考にしてみると良いです。
ユーザーが思わずクリックしたくなる魅力的なタイトルとメインキーワードを左側に設定するSEO技術搭載のタイトル設定を試してください。
おすすめ記事:SEOに効果的なタイトルの文字数とは?タイトルの付け方とタイトルタグについて解説
検索結果以外でも集客に繋がるようなコンテンツを作成する
ユーザーがファンになってくれるようなコンテンツを連載などでリリースしていけば、検索結果以外でサイトへ訪問してくれます。連続したコンテンツ作りをすることで、一度閲覧してくれたユーザーは気になってリピーターとなってくれます。リピーターが増えれば、ゼロクリックサーチも検索結果も関係ありません。
また連載ではなくとも、作成したコンテンツに関連のある自社のサイトリンクを貼り付けておくことで自社のサイトを循環してくれることに繋がります。ファンを獲得しリピーターを増やすには、キャラクター作りや脚本を考えるなど、読んだときに「もう一度この人が書いた記事を読んでみたい」と思わせられるかが大事になっていきます。
まとめ