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ワードサラダとは?SEOへの影響とリンクされたときの対処法

ワードサラダとは?
ワードサラダとは、文法としては問題なくとも意味のない文章を意味します。ワードサラダの文章は一見、問題ないようにみえますが目を通すと支離滅裂で不可解な内容です。

 

過去に、ワードサラダをコンテンツとして掲載していたり、大量生産して自社サイトにリンクさせているケースがみられました。また、SEO対策として、業者から自動生成した文章を掲載するようにすすめられる場合もありました。

 

SEO上級コンサルタント現在、ワードサラダはSEO対策としてまったく無意味です。このような方法でコンテンツを作成すると、ペナルティの対象にもなります。この記事ではワードサラダについて解説するとともに、SEO対策における文字数や被リンク数の重要性についても説明しています。

 

SEOコンサルティング

ワードサラダとは

 

ワードサラダとは、文法上の間違いはないものの意味がない文章を指す言葉です。文法上の間違いがないため、読むことはできても文章として理解することはできません。ワードサラダはスパム行為に使われることもあり、見る人に不快感を与えます。

 

ワードサラダの例

 

ワードサラダとはどのような文章か、例をあげます。

拙僧は5日に10回はカレーを食べないとアルゼンチン共和国の肉球のような柔らかさの1ペソ硬貨2枚を使って器用にジャグリングするぐらいダメなカレー星人で、春ということもあり今日4月10日は家でミックスカレーを作ってみた。これは食い逃げするぐらい簡単そうに見えて、実はホッピーをがぶ飲みしなきゃならないほど意外とムズかしくて、食材の汁っけたっぷりの勝間南瓜と激甘のバジルとキモい三島独活が成功の決め手。

あと、隠し味でこわいブラックチェリーとか突き通すようなクラッカーなんかを入れたりすると味が激辛なのに激甘な感じにまろやかになって幽体離脱するぐらいイイ感じ。

上の事例から分かるように、ワードサラダは支離滅裂でぶきみな印象を与えます。(例文はツールで作成したものです)

このような文章は、日本語形態素解析とマルコフ連鎖というものから作られます。

 

日本語形態素解析とは

 

日本語の文章を品詞ごとに区切って分析、分解することをいいます。形態素解析の実際の例をあげます。

私はイラストを描くことが好きです。

私 / は / イラスト / を / 描く / こと / が / 好き / です /

文章をこのように分解することで、Googleの検索エンジンはユーザーが求めている情報を瞬時に判断して検索結果を示しています。形態素解析は日本語以外の言語でもおこなわれています。

 

マルコフ連鎖とは

 

マルコフ連鎖とは、既存のデータを一定の確率でランダムに並べ替える技術のことです。

確率過程モデルとも呼ばれます。例として、3つの文章を用意しました。

 

  • 私は日曜日に遊びます。
  • 料理をしたのはきのうでした。
  • 雨が降っているので傘を差します。

3つの文章を形態素解析したうえで、マルコフ連鎖にもとづいて文章を作成してみます。

私を料理した日曜日でした。

日曜日が雨に傘を差します。

私が遊びに傘を料理。

例えていうなら、一本のストローをふぞろいの長さに切り分けてバラバラに並べ替えたようなものです。こうすると、ストローの形状は同じでもストローとしては使えなくなります。このように、ワードサラダは文章として非常に不自然なものです。

 

ワードサラダの作り方

 

ワードサラダは、自動生成ツールを使って作ることができます。そのなかから無料で使える2つのツールを紹介します。

 

  • ゴーストライター
  • アフィリエイトリンク付き日記ジェネレーター

 

ゴーストライター

ゴーストライター

ゴーストライターは無料で使えるワードサラダ生成ツールです。向かって右側のテキストエリアに文章を入力して、文章生成ボタンを押すとワードサラダが隣のテキストエリアに表示されます。

 

アフィリエイトリンク付き日記ジェネレーター

アフィリエイトリンク付き日記ジェネレーター

アフィリエイトリンク付き日記ジェネレーターは、無料で使えるアフィリエイトリンクを含んだ日記を生成するツールです。日記とはいえ、文章はワードサラダのため意味がありません。日記生成ボタンを押すと、すぐに文章が作ることができます。

 

ワードサラダが作られた理由

 

ワードサラダが作られた理由は、SEO対策の1つとして有効だったからです。10年ほど前まで、自社サイトへの被リンク数が多ければ多いほどSEO対策に有効といわれていました。

 

そのため数多くのブロガーや業者がワードサラダを使って、コンテンツを大量に作り自社サイトにリンクさせていました。

 

当時の検索エンジンは文章の内容を判断できるほどの能力がなく、このような方法でも検索上位を狙えたのです。また、コンテンツの文字数が多ければ多いほど情報量の多いコンテンツとして評価されていたことも原因の1つです。

 

ただし、現在は対策が取られているためこの方法は通用しません。

 

ワードサラダがSEOに与える影響

 

ワードサラダを使ったサイトやブログは少なくなったものの、いまだに存在しています。ですが、SEO対策としておこなっているはずのワードサラダはSEOに悪影響を及ぼします。

 

無意味な文章を大量に掲載しているサイトは、Googleからスパム行為とみなされてペナルティを受ける可能性があります。ですから、どれほど大量のワードサラダ文章を作って自社サイトにリンクさせたとしても、まったく意味がありません。

 

悪質な業者に注意する

 

SEO対策においてワードサラダは無意味かつリスクの高い方法ですが、いまもワードサラダをすすめるSEO業者が存在します。また、リスクを分かったうえで文字数が多ければ評価されるとしてワードサラダを推奨するブロガーもいますが、鵜呑みにしてはいけません。

 

次のような提案をするSEO業者は悪質ですので、きっぱりと断ってください。

 

  • AIを使って文章をたくさん作るといいです
  • 弊社なら短時間で大量のコンテンツを作成できます
  • 検索上位を保証します、安心してください

現在のSEO対策は、ユーザーの目線に立ったコンテンツを作ることです。ユーザーの利便性を無視したワードサラダコンテンツは無意味です

誤字脱字とワードサラダの違い

 

結論からいえば、誤字脱字もSEOに影響を与えます。ただし、ワードサラダほどの大きな影響ではありません。ですが、意図的なものではなくとも、コンテンツ内に誤字脱字があれば文章としては成立しません。そういう意味では、ワードサラダに近いといえます。

 

SEOの観点からいえば、誤字脱字の影響は大きくないものの低品質なコンテンツとGoogleに判断されやすくなります。コンテンツを作るときには、誤字脱字のないように確認と修正をおこなってください。

 

ワードサラダを使ったスパムサイト

 

ワードサラダを使ったスパムサイトは、今も少なからず存在しています。また、サイトだけでなくブログへのコメントやスパムメールにも使われています。ワードサラダを使うサイトは、被リンク数を増やすためのものとか、アフィリエイトでの収益を目的としたものが多数を占めています。

 

ワードサラダを使ったサイトは、スパムサイトとして通報できます。

 

Googleサーチコンソールから通報する

 

スパムサイトを見つけたら、Googleに報告すると検索順位を下げて目につきにくくしたり、検索結果に表示されないようにしたりできます。

 

スパムサイトを削除するにはサーチコンソールのウェブスパムレポートの入力フォームに、「不正行為があるウェブページのアドレス(必須)」を入力します。つぎに、「問題のある検索キーワード」をGoogleの検索ボックスからコピーペーストして入力しますが、省略してもかまいません。

最後に、スパムサイトの詳細を全角150文字以内で入力してください。省略もできますが、具体的にどのような不正行為を行っているのかを報告すると、Googleも対応しやすくなります。

 

  • テキストカラーを変えて自動生成された文章を隠している
  • 自動生成された文章を使って大量にコンテンツを作成している

コンテンツ内の一部でこのような行為がみられるなら、該当する部分を簡単に説明してください。

スパムサイトの報告

これでスパムサイトの報告は完了です。

 

スパムサイトからのリンクを調べる方法

 

ワードサラダを使ったコンテンツから自社サイトへリンクされると、自社サイトもペナルティを受ける恐れがあります。このような事態を避けるために、自社サイトの被リンクを調べることをおすすめします。無料で使える、被リンクを調べるツールを2つ紹介します。

 

  • マイサイト被リンクチェック
  • Google Search Console

 

マイサイト被リンクチェック

マイサイト被リンクチェック

マイサイト被リンクチェックでは、自社サイトのURLをフォームに入力して、「チェックする」ボタンをクリックすると結果が表示されます。

 

表示された結果から、自社サイトに対して不審なドメインやタイトルが見つかった場合は、該当するサイトの運営者に対してリンクを外すように依頼してください。

Google Search Console

Google Search ConsoleはGoogleが提供しています。このツールで調べられるサイトは、Googleアカウントに登録されている自社サイトのみです。

 

被リンクを調べるときは、メニューの「リンク」をクリックします。

メニューの「リンク」

すると、自社サイトにリンクしているサイトが表示されます。

自社サイトにリンクしているサイト

この時点で表示されるのは上位数件のため、全てを表示するときは詳細をクリックしてください。このデータは「外部リンクをエクスポート」からダウンロードできます。

外部リンクをエクスポート

ダウンロードするときは3つのファイル形式から選択します。

 

  • Googleスプレッドシート
  • エクセル
  • csvファイル

ファイル形式は任意で選択してください。ダウンロードしたファイルを開くと、自社サイトにリンクしているURLやドメインが一覧できます。

 

自動生成されたワードサラダコンテンツや、ワードサラダを背景に溶け込ませているようなサイトからリンクされていたら、Googleへリンクを否認する手続きを取ってください。まずは否認リンクをまとめたテキストファイルの作成です。

 

テキストファイルを作成する

 

否認するドメインもしくはURLをまとめて、テキストファイルを作成します。注意点を5つあげます。

 

  • 否認する URL またはドメインを 1 行につき 1 つ指定してください。サブパス(example.com/en/ など)全体を否認することはできません。
  • ドメイン(またはサブドメイン)を無効にするには、「domain:」というプレフィックスを付けます。例: domain:example.com
  • ファイルは UTF-8 または 7-bit ASCII でエンコードされたテキスト ファイルにする必要があります。
  • ファイル名の末尾は .txt にする必要があります。
  • URL の最大長は 2,048 文字です。
  • 最大ファイルサイズは 100,000 行(空白行とコメント行を含む)および 2 MB です。
  • 行の先頭に # を付けることでコメントを追加できます。# で始まる行は無視されます。

出典:サイトへのリンクを否認する(Google Search Consoleヘルプ)

 

テキストファイルで否認リストを作る方法は2つあります。

 

  • ページ単位で否認する
  • ドメインを否認する

ページ単位で否認するときは、URLを入力してください。

URLを否認する場合

http://xxxxxxx.com/xxx/xxxxxxx.html

http://xxx.xxxx.com/xxxx/xxx-xxxx.html

このとき、ディレクトリ(xxx.com/en/)全体の指定はできません。次にドメインを指定して否認するときは、行頭に「domain:」をつけて指定します。

ドメインを否認する場合

domain:xxxxxx.com

domain:yyyyyy.com

domain:zzzzzz.com

作成したら、テキストファイル形式(.txt)で保存してください。

 

ファイルをアップロードする

 

作成したテキストファイルは「サイトのリンクを否認する」ページからアップロードします。まず、「プロパティの選択」から自社サイトを選択してください。もし複数のサイトを管理、運営している場合は該当するサイトに間違いがないかを確認します。

サイトのリンクを否認する

自社サイトを選択すると、テキストファイルをアップロードする画面が下部に自動で表示されます。ここから「否認リストをアップロード」をクリックして、ファイルを選択しアップロードします。

サイトのリンクを否認する

アップロードに成功するとGoogleが対処しますが、結果が出るまで数週間かかることもあります。もしリンク否認を誤ったり、否認後に著しく検索順位が下がったりした場合は、否認のキャンセルを検討してください。

 

まとめ

SEO上級コンサルタントまじめワードサラダとは、文法上の問題はなくとも意味のない文章を指します。ワードサラダは自動生成ツールによって作られ、ブロガーやSEO業者によって大量に生産されてきました。これは、過去に被リンク数が多いほど検索上位を狙えるというSEO対策が流行していたのが原因です。現在は検索エンジンのアップデートにより、ワードサラダコンテンツはSEO対策としてまったく意味をもたず、ペナルティの対象になっています。もしワードサラダサイトから自社サイトにリンクされていた場合は、運営者にリンク解除を依頼するか、Googleへリンク否認の手続きを取ってください。文字数の多いコンテンツや被リンク数はSEO対策の方法の1つですが、もっとも優先すべきはユーザー目線に立ったコンテンツ作りです。ユーザーにとって見やすい、わかりやすいコンテンツを作るならワードサラダはふさわしくありません。

 

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この記事の監修者

上級SEOコンサルタント

上級SEOコンサルタント 坂口 直樹

新潟大学大学院を卒業後、事業会社で10年働く間にSEOに出会う。自身でサイトを多数立ち上げ、実験と検証を繰り返しながらSEOを研究。お金に変えることを目的とはせず、ユーザーに何が有益かを問い続け改良を繰り返すうち、「インターネット上の真実ではない情報を正してユーザーのためになる情報を発信する」という天啓を得る。現在は東京SEOメーカーの上級SEOアドバイザーとしてアサイン。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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