ユーザーファーストとは?なぜSEO対策にユーザーファーストが必要なのか解説
昨今のSEO対策はユーザーファーストが重要といわれています。しかし、ユーザーファーストという言葉は抽象的で数多くのSEO担当者の頭を悩ませているはずです。
SEO対策=Google対策といえますが、Google対策をしているだけでは必ずしもユーザーファーストが追い求められるわけではありません。
Googleはなぜユーザーファーストを求めるか
まずはGoogleのビジネスモデルをご紹介します。Googleは収益の80%以上を広告でまかなっています。
参考:【東証一部上場越え:GAFA特集】意外に知らないGoogleのビジネスモデルと収益構造、欧州GDPR対応の課題(プルーヴ株式会社) より)
特に大きいのがリスティング広告(検索連動型広告)です。
リスティング広告は検索クエリに関連した広告を出すものになっており、この広告のクリックがGoogleの収益の大部分になっているというわけです。
これはユーザーが検索する回数が多いほど広告収入が多くなるということを意味していますので、Googleはユーザーにできるだけ検索してもらうために検索結果にユーザーが求める検索結果を出す必要があります。
つまり、Googleがユーザーからの収入を得るためにはユーザーが満足するコンテンツを上位表示させる必要があるということです。
Google の方針
Googleの方針については公式サイトに明記されています。Google検索の仕組み|Googleの使命の大見出しを抜粋すると次のようになります。
- 関連性と信頼性が最も高い情報を提供する
- 情報アクセスの機会を最大化する
- 情報を最もわかりやすい形式で提供する
- プライバシーを保護する
- Google が販売するのは広告のみ
- コンテンツを生み出す人々の成功を後押しする
この方針を読むと信頼や安心を大前提として、検索クエリに対して関連性の高い情報をわかりやすくユーザーに伝えるという方針が見えてきます。
また、Google 検索の仕組み|ユーザーを最優先するには
「Google はいつでも、有益で関連性の高い情報をユーザーに提供することを目指しています。 」
とあります。ここからもユーザーを意識して満足度を上げようという意思が読み取れます。
実際に、2019年には464,065 件以上のテストを実施し、3,620 件を超える改善を施したと公式にありますので、それだけの努力を惜しんでいないことがわかります。
パンダアップデートがユーザーファーストを促進させた
パンダアップデートとは、低品質なコンテンツの順位を下げるアップデートのことで、日本では2012年にはじめて行われました。
低品質なコンテンツの順位を下げるということは相対的に高品質なコンテンツの順位は上がるということですので、ユーザーファーストが満足する記事(=ユーザーファーストな記事)を提供することが至上命題になったのが2012年ころからです。
ユーザーファーストとGoogleファースト
ユーザーファーストとGoogleファーストは似ていますが、両者は全く別物です。違いを理解していないとコアアルゴリズムアップデートの際に大幅下落をしたり、そもそも検索順位が伸びなかったりすることがあります。
ユーザーファーストとGoogleファーストの違い
ユーザーファーストは、ご説明したようにユーザーのことを意識してサイトやコンテンツを作り込むことです。信頼性を高め、高品質なコンテンツを作り、導線を考えることでユーザーの満足度が上がります。
対して、GoogleファーストはGoogleの検索順位を上げるためだけに対策することです。
例えば、表示速度が評価に組み込まれたと公開されたらサイト表示速度を改善する、網羅性が重要だといわれるようになったら記事の網羅性を上げるというようなものです。
一見、Googleファーストをすることでユーザーファーストになりそうです。しかし、改善はしているものの、「Googleの評価基準に入っているから」施策しているのであってユーザーのために施しているわけではありません。
本来であれば評価基準に入っているかどうかに関わらず対策すべきことといえます。
評価基準に入っていなくても対策すべき例
検索エンジンの評価基準に入っていないため、対策することで順位は上がらないものの対応しておくべき例をいくつか挙げてみます。
description
descriptionを改善しても検索順位が上がらないことは有名です。しかし、検索結果にタイトルとともに表示される非常に重要な文章であることには変わりはありません。descriptionの優劣でクリック率、つまり流入数が変わることもよくあることです。
descriptionが原因でユーザーがクリックしないということで優良記事を見逃してしまうということを考えれば、どれだけ重要かは自ずとわかるはずです。
構造化データ
2021年の時点で構造化データは検索順位には影響しません。しかし、構造化データに詳細を入力することで検索エンジンがサイトを理解する手助けになりますし、リッチリザルトにも影響します。
少なくてもやった方がよい対策であることは間違いなく、SERPs(検索結果ページ)の表示内容が増えることでユーザーへの選択肢を増やすこともプラスに作用します。
SNS
日本でSNSといえば特にTwitterとフェイスブックが挙げられます。どちらも頻繁に更新され、利用者が非常に多いサービスです。このSNSからのリンクには外部リンクとしての効果はなく、SEO効果はないと言われています。
しかし、SEOで無意味だとしてもSNSで情報発信することがユーザーの目に触れて流入が増えることは十分に考えられますし、検索流入はユーザーが自身で行わなければいけませんが、SNSからの流入は検索を行わない(=知らない領域やキーワード)流入ですのでユーザーへの情報提供の機会が増えます。
一定以上の表示速度向上
サイトの表示速度は非常に重要です。SEO的には一定以上の速度さえあれば、それ以上改善をしたとしてもプラスに作用することはありません。誤解を恐れずに言えば、遅くなければ十分です。
しかし、ユーザーの検索体験を考えれば速れば速いほど良いことは間違いありません。競合よりも速いからよい、遅くないからよいではなく、さらに改良できる点はないかというのは常に考えるべきです。
SSL対応
SSL対応は検索エンジンの評価基準に入っています。そのため、間違いなく行うべき施策ですが、評価としては非常に小さいためSSL対応を行っていなくても上位表示は可能です。
しかし、検索順位に影響するかしないかではなく、現在ではSSL対応していないサイトの信頼性は低く、インターネットに公開しているサイトとしてあるべき姿ではありません。
検索上位に表示されているサイトはすべてSSL対応されているので、SSL対応していないサイトは上位表示できないと考えている方もいます。実際に検索順位とSSLは極めて高い相関関係がありますが、因果関係はありません。
単にあるべき姿を追求しているサイトが当然にSSL対応した結果、上位表示されているにすぎません。ですが、検索順位に関わらずSSL対応することは現在では当たり前のことです。
URLの視認性
URLの視認性と書いていますが、要はURLまたはスラッグにキーワードを含めるかどうかという点です。URLにキーワードを入れることは評価基準に含まれますので、SEOという観点ではやるべきことではあります。
評価基準になっているとはいっても影響力は非常に小さく、URLにキーワードが一切含まれていなくても上位表示は可能です。しかし、URLにタイトルの意味がわかるように工夫することでユーザーがURLから記事内容を想像しやすく、単純に検索結果からクリックするときだけではなくURLを共有したり、あとから利用したりするときに参照されます。
評価基準になっているかどうかではなく、ユーザーへの利便性を考えればやった方がよいといえます。
Googleに評価されるユーザーファースト対策
前章でも少し触れていますが、この章ではGoogleに評価されるユーザーファースト対策について触れます。
既にお分かりでしょうが、SEO対策=ユーザーファースト対策ではありません。ですが、ユーザーファーストを意識してサイト設計を行ったり、コンテンツを作ることはSEOにおいて非常に重要なことです。
答えはすべてGoogleが提供されているものですので、こちらではユーザーファーストについて触れていきます。
コンテンツを最適化する
「Contents is King」という言葉があるようにコンテンツの最適化は極めて重要なSEO対策です。SEOを行う上ではGoogleが提供している検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドがほとんどすべてともいえます。
少々長いコンテンツではありますが、読んだことがない方は必ず一読してください。SEOを志すのであれば「10回読め」といわれるほど重要事項が濃縮されている記事です。
スターターガイドはすべて重要ですが、特にコンテンツに焦点をあてると以下のことに言及しています。
- 興味深く有益なサイトにする
- 読者が求めているものを把握して提供する
- ユーザーの信頼を得られるようにサイトを構築する
- 専門性と権威性を明確にする
- テーマに応じた適切な量のコンテンツを提供する
- 気が散る広告を避ける
- リンクを上手に使う
興味深く有益なサイトにする
興味深く有益なサイトにするとは最低限必要なことです。ユーザーが満足するということはユーザーにとって有益であることです。一般的なことや他サイトをまとめただけでは十分な情報提供にならないことが多く、既にユーザーが知っていることだけであれば無益とすらいえます。
検索して流入してもらうということは数多くのサイトの中から自分のサイトを選んでもらうということです。そのためにはユーザーが知らなかった、気づかなかったということを十分に考えてコンテンツを作り込む必要があります。
読者が求めているものを把握して提供する
ユーザーインサイトと呼ばれたり、ニーズやウォンツと言われたりしますが、重要なことはユーザーが求めているものを正しく把握することです。
ユーザーが何故そのキーワードで検索したのかを考えて情報提供をする必要があり、表面的な事実だけではなく、検索した背景を予想してユーザーすら気が付いていない本当の目的を解消するコンテンツにすることが理想です。
ユーザーの信頼を得られるようにサイトを構築する
信頼を得られるというのはコンテンツ単体というよりもサイト全体に対して対策するということです。著者や団体が明記されている、いつの情報なのかがわかる、SSL対応されている、サイトポリシーが明記されているなどユーザーに信頼されるようなサイトを作ることが重要です。
専門性と権威性を明確にする
専門性と権威性は分野によっては極めて重要な指標になることがあります。特に医療や法律関係の記事を書く場合には、専門家の意見ではなく一般論を書いてもまったく評価されないということがよくあります。
対策するためには専門家に記事を書いてもらうか、最低でも監修してもらい、その執筆者もしくは監修者がどのような経歴を持つ、どんな人なのかを書くことで権威性を担保できます。
ただし、専門家であれば誰でもよいというわけではありませんので、「この人がいうのだから」という状況が必要です。
テーマに応じた適切な量のコンテンツを提供する
コンテンツは長いほどSEOで有利と言われますが長ければよいというわけではありません。長すぎるコンテンツはどこを読めばよいのかがわからなくなりますし、不要な文章は極力なくす方がよいといえます。
短いコンテンツであっても検索上位にでることがあるというのはサイト全体で関連性が高いと判断されたということですので、短いから悪い、長いからよいではなくサイト全体でどのように最適化するのかを考えてユーザー導線を考える必要があります。
気が散る広告を避ける
広告は可能な限り無くしたほうがよいです。ユーザーは広告を見に来ているわけではありませんので、ユーザーファーストという意味では広告が全くないサイトの方が優れているといえます。
とはいえ、広告を収入源にしているサイトがあるのも事実。広告があることが悪いというわけではなく、ユーザーの利便性を極端に損なうサイトが悪いといえます。
リンクを上手に使う
リンクには被リンクと発リンクがあります。被リンクは外部サイトからもらうリンクですが、コンテンツの評価には自分のサイトから外部へ発信するリンクも含まれます。
ユーザーにとっては参考や引用したサイトの方に興味がある場合もあるからです。
リンクを外に出すことで自分のサイトの評価が外部に渡ってしまうということを恐れている方もいますが、ユーザーファーストを考えるのであれば正しくリンクを発信したほうが有利になることが多く、サイトの健全性としても外部へのリンクがないことはお勧めできません。
ただし、自身のサイト内の回遊率は重要な指標ですので可能であれば外部に飛ばさずとも解決できるだけの記事を自分で持つことでうまく内部リンクを活用できますので、できればこちらをお勧めいたします。
質の高いサイトと見なされるもの
2011年のものですが、Googleは質の高いサイトの作成方法についてのガイダンスというコンテンツを配信しています。配信されたのは10年以上も前ですが非常に参考にあんる要素が多く、現在でも大きくは変わっていないことが考えられますので参考にしてください。
- 記事に掲載されている情報は信頼できるものであるか。
- 記事は、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。あるいは、内容の薄いものであるか。
- サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれているか。
- サイトにクレジットカード情報を登録することに抵抗はないか。
- スペルや文体の間違い、事実誤認がないか。
- トピックは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているか。あるいは、検索エンジンで上位に表示されることだけを狙って作成されているか。
- 記事は、独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析を提供しているか。
- ページは、検索結果の他のページと比較して実質的な価値を提供しているか。
- コンテンツの品質管理はどの程度行われているか。
- 記事は公平に書かれているか。
- サイトは、そのトピックの専門家として認知された機関が運営しているか。
- コンテンツが多数のクリエイターへの外部委託によって大量に制作されていたり、複数のサイトの大規模なネットワークに拡散されており、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していないか。
- 記事は適切に編集されているか。急いで制作されたような印象を与えていないか。
- 医療関連のクエリの場合、サイトの情報が信用できるものであるか。
- サイトの名前を見て、信頼できるソースから提供されていると認識できるか。
- 記事は、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を提供しているか。
- 記事は、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか。
- 自らブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか。
- 記事に、主要なコンテンツを妨害したり注意をそらしたりするほどの大量の広告が掲載されていないか。
- 記事は、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか。
- 記事は、長さが短くないか、不完全でないか、有用な詳細情報が不足していないか。
- ページに、細部まで注意を払ったコンテンツと、注意を払っていないコンテンツが混在していないか。
- サイトのページを閲覧するユーザーからの不満が想定されるか。
このすべてが必ず必要とは限りませんが、上記23項目を満たすということはそれだけ高品質なコンテンツといえます。
上記23項目について
それぞれ解説していきます。
記事に掲載されている情報は信頼できるものであるか。
正確な情報を提供するということは最低限記事に求められるものです。
過去には正確性の欠く記事であってもキーワードを詰め込めば検索上位に表示されるというようなことがありましたが、現在ではこのようなことは起こりえません。
検索エンジンは記事の内容が正しいか間違っているかの判断はできませんが、誤っている情報が多いサイトをユーザーが信用するはずがなく、長期的には失敗するサイトといえます。
記事は、トピックに関して明らかに充分な知識を持つ専門家や愛好家によって書かれているか。あるいは、内容の薄いものであるか。
分野にもよりますが、コンテンツは専門家に書かれたものの方が高い評価を受ける傾向にあります。これは専門家ならではの切り口や視点があったり、独自な情報が含まれることが評価されるためと推測されます。
文章は読みやすく、上手い方がよいですが文章が下手であっても十分に深い内容さえ含まれていればコンテンツとしては高く評価されることはよくあります。
サイトに、同じトピックや類似のトピックに対してキーワードのバリエーションをわずかに変えただけの、重複している記事や冗長な記事が含まれているか。
サイト内に同じテーマで記事を書いてしまうと多くの場合では重複して失敗してしまいます。1ページ1キーワードを守って特定のキーワードに対しての詳しい記事を書いていくことで同じサイト内での重複は防げるようになるはずです。
サイトにクレジットカード情報を登録することに抵抗はないか。
クレジットカード情報を入力するというのは抵抗があるはずです。しかし、ユーザーに信用されるサイトであればカード情報を入力することに抵抗はなくなります。
例えば、Amazonや楽天ではカード情報を入力することに抵抗は少ないはずです。では同じ視点で自分のサイトを見たときに、そこまで安心して見られるサイトなのかどうかは一度考えることとお勧めします。
スペルや文体の間違い、事実誤認がないか。
文章の単純な間違いや事実として誤っているもの、以前は正しいと思われていたが現在では否定されていることなど、いわゆる誤りについては極力修正することが望まれます。
誤りが少しあったからといってサイトが評価されないということは考えにくいですが、誤りが多ければユーザーが離れるきっかけを作ることになります。
トピックは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているか。あるいは、検索エンジンで上位に表示されることだけを狙って作成されているか。
検索エンジンで上位に表示されることは非常に重要なマーケティング手法です。しかし、検索上位に表示されることは結果であり、やるべきことはユーザーが求める情報を提供することであるはずです。
ユーザーファーストとGoogleファーストでも触れましたが、Google対策をして一時的に上位を取れたとしても長期的には厳しいでしょう。
記事は、独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析を提供しているか。
コンテンツの独自性は非常に重要な要素です。というよりも独自性が全くないコンテンツというのは他のサイトを読んだ方がよいということですので上位表示する理由がありません。
可能な限り自分だけが持っている内容や調査結果などを活用してコンテンツを作ることが評価されるコンテンツの特徴です。
ページは、検索結果の他のページと比較して実質的な価値を提供しているか。
他のページと比較してどちらが価値があるかというのは難しい問題です。2つのサイトを比較してどちらも独自な内容であった場合には優劣がつけがたいからです。
しかし、独自な情報はありつつも重複する内容や利便性などコンテンツそのものではなくサイト全体でどうなのかという点では改善の余地があるはずです。
最終的には価値があるサイトが評価されることを忘れてはいけません。
コンテンツの品質管理はどの程度行われているか。
コンテンツは一度配信をしたとしても定期的に見直すことが求められます。配信当時は最新で正しい情報だったとしても時間が経過すると古くなったり、誤りになったりするためです。
品質管理を徹底することはユーザーファーストに近づけるために必須です。サイト管理者によっては半年に1度は全コンテンツを見直した方がよいと断言しているほど品質管理は重要です。
記事は公平に書かれているか。
特定の商品や企業に寄りすぎた記事は扇動的で評価されないことがあります。
具体的にはアフィリエイトなどが当てはまりますが、アフィリエイトでなくても記事の公平性は極めて重要な指標です。自身の記事が上位表示されて流入があれば、読者に影響を与えることになります。
この影響範囲がどこまで大きいのか、どのような影響を与えるのかは公平な記事でなければ誤った方向に行きます。
サイトは、そのトピックの専門家として認知された機関が運営しているか。
これは現在ではE-A-Tと呼ばれるものに通じます。
例えば、医療行為についてのコンテンツは医者や病院、研究機関など専門性の高さが求められます。これは法律や資産運用などでも同様です。
誰が何を言っているのかは重視されますので、本当に詳しくても免許のない人の医療系記事は評価されることはほとんどありません。
コンテンツが多数のクリエイターへの外部委託によって大量に制作されていたり、複数のサイトの大規模なネットワークに拡散されており、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していないか。
コンテンツの大量作成が悪いとはいいませんがコンテンツの質は重要です。大量作成となると質が担保されていないことも多く、結果的にユーザーが不利益を被ることになりかねません。
これは複数のサイトを意識的にやっている場合であっても同様です。大量生産はやり方を間違えると単なる時間の無駄に終わることもありますのでご注意ください。
記事は適切に編集されているか。急いで制作されたような印象を与えていないか。
記事制作は早い方がよいのは間違いありません。しかし、急ぎすぎて本来踏むべきステップを踏んでいないのは問題です。
誤字脱字はないか、事実誤認はないか、監修者のチェックは入っているかなど企画時点の水準を満たしているかどうかの確認は必要です。
医療関連のクエリの場合、サイトの情報が信用できるものであるか。
医療関連に限りませんが、特に医療関連は信用性が求められます。信用性の低い医療コンテンツは存在しない方がよいと言ってもよいくらいです。
YMYL(Your Money or Your Life)の分野はすべて信用性が求められますが、そうでないサイトであっても信用できるということは非常に重要です。
サイトの名前を見て、信頼できるソースから提供されていると認識できるか。
これは少し難しいことですが、情報は信頼できるところからのものでなければいけません。統計データであれば政府機関や研究機関からの数値が望ましく、間違っても個人ブログから引用すべきものではありません。
このように信頼できるソースから提供されているかどうかはコンテンツ評価にも関わります。サイトの名前を見て認識できるかどうかは知名度や分野にもよりますが、特にメディアを運営する場合には注意が必要です。
記事は、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を提供しているか。
いわうるMECE(ミーシー)というものです。漏れなく重複なくという意味です。
流入したユーザーが記事を読んで足りないと思ってはいけませんし、余計なことが多すぎたり、同じことを繰り返していたりすることも良くありません。
記事は、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか。
一般論であればそのサイトを読む必要がなく、独自性がなければ他のサイトの方がよいということになります。
これを防ぐためには、自身の切り口で独自コンテンツを配信する必要があり、そこには独自の分析や情報を含める必要があります。
自らブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか。
特定のキーワードに対して十分に詳しい記事であればSNSなどで拡散したり、後で再度参照したくなるはずです。
繰り返し読むような記事を作ることはとても大変ですが、拡散されるような記事を作ることでユーザー認知が進み、サイト全体の評価も底上げされます。
記事に、主要なコンテンツを妨害したり注意をそらしたりするほどの大量の広告が掲載されていないか。
前述していますがユーザーは広告を見に来ているわけではありません。広告があることはよくありますが、メインコンテンツは別にあるはずです。コンテンツを阻害するほど広告が多いのであれば離脱することは明らかですのでやめましょう。
記事は、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値があるか。
イメージとしてはウィキペディアを考えてください。特定のキーワードに対して非常に詳しい内容が書かれているはずです。
ウィキペディアは網羅性が高い記事が多く、キーワードに対する関連性が高くなるため評価されやすいページを大量に持っています。このように関連性と網羅性の高いページを作ることでサイト全体の評価が高まります。
記事は、長さが短くないか、不完全でないか、有用な詳細情報が不足していないか。
これもMECEに近いものがあります。キーワードに対して説明するときに長すぎる、短すぎる、漏れ、重複などがあることはマイナスに作用します。十分に説明しつつ、独自情報を織り交ぜることで有用な記事にすることが求められます。
ページに、細部まで注意を払ったコンテンツと、注意を払っていないコンテンツが混在していないか。
コンテンツそのもの、広告、内部リンク、理解を促進させるための図表など細部にまでこだわる方がユーザー満足度は高くなる傾向があります。特定の1ページだけが満足度が高いサイトよりも複数の満足度が高いサイトが評価されやすいのはお分かりだと思います。
サイトのページを閲覧するユーザーからの不満が想定されるか。
ユーザーは不満があってもほとんどの場合には指摘してくれません。表示が遅い、内容が誤っている、または古い、文字が小さすぎる、ボタンが近すぎるのような基本的なところからチェックしていくことで満足度の高いサイト運営ができます。