タグクラウドとは?作成方法とSEO効果について解説
タグクラウドとは、WEBページごとの主要ワードをタグとして登録し、一覧できるようにしたものです。タグのなかで重要なキーワードを大きなサイズの文字で表示したりして、そのキーワードをクリックすると、関連するページを表示します。cssで自分の好みやサイトのデザインに合わせて、見た目をカスタマイズできるのも特徴です。タグクラウドは適切に使用すればSEO効果も期待できますが、間違った使い方をするとGoogleから評価を落としてしまう可能性もあります。
タグクラウドとは
タグクラウドとは、そのページで扱っているキーワードやテーマをタグとして登録して、一覧できるようにしたものです。例えば、東京SEOメーカーでは、SEO対策の記事やコンテンツマーケティングの記事を取り扱っています。SEO対策に関する記事はSEO内部対策とSEO外部対策などにカテゴリ分けでき、SEO外部対策に関する記事には、”SEO外部対策”のタグをつけます。そうすると、下図のSEO外部対策のタグをクリックするとSEO外部対策の記事の一覧ページに飛びます。
SEO対策のタグをクリックすると、SEO対策のタグが入った一覧ページに飛びます。上図のタグが集まったタグの一覧場所をタグクラウドと言います。
同じタグをつけた記事を表示します。このことから、タグをクリックすればユーザーの欲しい情報にすぐに到達することができます。
カテゴリーとの違い
カテゴリーとは、大まかなジャンルに分けたもののことです。例えば、芸能やスポーツ、ニュースや恋愛などが挙げられます。タグはそのジャンル内で細かい区分をします。
カテゴリー | タグ |
ジャンルごとの区分 (芸能、恋愛、スポーツなど) (SEO対策、コンテンツマーケティング) |
ジャンル内での区分 (スポーツジャンルなら野球、サッカー、ゴルフなど) (SEO内部対策、SEO外部対策、テクニカルSEO) |
このように、1つのジャンルのなかからさらに細かなジャンルとして区分できるため、ユーザーにとって自分が見たいページを見つけやすくなります。
タグクラウドの作成方法
タグクラウドを作るときは、4つの方法で作成します。
- WordPressを使う
- タグクラウド作成ツールを使う
- PHPで作成する
- jQueryやJavaScriptを使う
4つのうち、もっとも簡単に作成できるのはWordPressを使うことです。
WordPressでログインして、メニューの外観からウィジェットを追加してください。ワードプレスの標準機能でタグクラウドがデフォルトで入っています。サイドバーなどにタグクラウドのウィジェットを持ってきて設定します。
タグクラウドのプラグインSimple Tagsなどを用いても良いです。サイドバーにタグクラウドのウィジェットを設定するとサイトにタグ一覧が表示されました。
WordPress以外のツールでサイト作成している場合は、専用ツールやPHPなどを使ってください。タグクラウド作成ツールは無料で使えるものもあり、URLやキーワードを入力して簡単にタグクラウドを作成できます。ほかにPHPのタグクラウド作成ライブラリを使って作成したり、jQueryプラグインを活用してJavaScriptで作ったりすることも可能です。タグクラウドは、作成したばかりの段階ではテキストリンクのみの状態です。見栄えのよいデザインにするためには、cssで調整してください。cssでデザインできる部分は主に4つです。
- 文字色
- フォント
- 文字サイズ
- 並び方
これらを調整して、よりおしゃれでスタイリッシュなデザインを作成できます。そのため、サイト全体のデザインバランスを崩さず、調和を保ったタグクラウドが完成します。 cssでデザインは調整してください。
タグクラウド作成で避けるべきこと
タグクラウド作成において、注意するべきことを3つご紹介します。
- タグの量産に注意する
- タグページのインデックスに注意する
- カテゴリーと同じ名前にしないように注意する
タグの量産に注意する
例えば、「SEO対策」というタグ以外にも「SEO」「エスイーオー」「Search Engine Optimization」など不要なタグの作成は避けてください。言葉は異なっていても同じ意味を持つタグを作成すると、投稿内容に適したタグを付けるときに戸惑います。こうなると同じ投稿が並ぶタグページが複数作成されたり、投稿が1つしかないタグページが作成されたりするためユーザーにとって見にくく、混乱を招きます。こうした状況を避けるため、タグは安易に増やさないようにしてください。
タグクラウドについてGoogleの見解では、タグの量産(例えば、500個のタグ)はSEOスパムとなってしまう可能性もあることを言及しています。
タグページのインデックスに注意する
タグページのインデックスを避けるべきなのは、重複ページが作成されるリスクを回避するためです。重複ページはSEOによくない影響を与えるため、タグクラウドを作成するときは検索結果に表示されないように対策が必要です。
大量に類似ページが発生してしまう場合にのみnoindexを設定してください。しかし、noindex設定は、高度な技術のため、小中規模のサイトであれば、タグページのインデックスについてそのままでも余程のことがない限り大丈夫です。
大規模サイトの場合、Goolgeの評価が下がって順位下落している場合などは、タグページの調査をしてみるのも1つの方法です。
参考:noindex を使用して検索インデックス登録をブロックする
カテゴリーと同じ名前にする
タグとカテゴリーの名前を同一のものにしないでください。本来、カテゴリーとタグは別物です。そもそも、記事はカテゴリーによって分類されるため、同名のタグの存在はユーザーを戸惑わせます。また、カテゴリーとタグの名前が重複すると、検索結果の順位への影響が懸念されます。同じ名前のページが複数存在すると、検索エンジンはどちらを評価すべきか迷います。検索結果での上位表示が狙えるページであるにもかかわらず、評価が分散されて叶わなくなってしまうのです。
カテゴリーとタグの名前は必ず異なるものにして、正当な評価を得られるようにしてください。
タグクラウドを設置するメリット
タグクラウドを設置するメリットは主に3つあります。
- 回遊性を高める
- クローラビリティの向上
- インデックス数の増加
回遊性を高める
回遊とは、ユーザーがサイト内の記事をリンク経由で閲覧することです。例えば、SEO対策について知りたいユーザーがその記事を読んだあと、SEO初心者がまずやるSEO対策1/インデックス確認に内部リンクでたどるとします。これを回遊といい、つまりユーザーがサイト内を巡回しやすいようにすることを回遊性の向上や回遊性の高いサイトなどといいます。
タグクラウドはブログのサイドカラムに表示されるため、ユーザーが目にする機会が高く、同時に記事の閲覧を促すことも可能です。ほかにもユーザーが探している情報を見つけやすくなり、サイトで扱っているテーマやキーワードを一目で把握できます。
いわば、タグクラウドが内部リンクの役割を果たしているのです。サイトの滞在時間、回遊性の向上を図るならタグクラウドの設置をおすすめします。
クローラビリティの向上
タグクラウドはリンク階層を浅くできるため、クローラビリティの向上を実現します。通常、ブログ記事を更新すると過去の記事はどんどん後ろのページに下がっていきます。つまり、リンク階層が深くなるためクロールされにくくなってしまうのです。すべての記事にタグ付けしておくと、クローラーがタグクラウドのリンクをたどって過去の記事もクロールできるようになり、リンク階層が浅くなります。結果としてクローラビリティが向上します。
インデックス数の増加
タグページが作られることによって、インデックス数の増加が期待できます。つまり、検索結果に表示されるページを増やせるのです。もちろん、ページの内容がユーザーにとって有益なものであることが前提ですが、そのようなページを作り良質なコンテンツと判断されればGoogleの評価が上がります。
またサイト全体のコンテンツが良質なものであれば、検索エンジンからの評価をより高められます。
タグクラウドを設置するデメリット
タグクラウドを設置するデメリットを3つ挙げます。
- タグ付けの手間がかかる
- 網羅性の高い記事には不向き
- タグ一覧ページの制御が必要
タグ付けの手間がかかる
1つの記事を作成したとき、公開前にタグ付けをしなければなりません。既存タグの中からふさわしいものを選択し、ときには新しくタグを作成することもあります。
時間はさほどかかりませんが、公開前に1つ作業が増えるのは事実です。カテゴリ分けとタグ分けもしっかりと間違えないように設定することが大事です。カテゴリとタグの設定は時間をかけて決定すべきです。
網羅性の高い記事には不向き
タグを付ける記事は、1ページでユーザーの疑問を解決できるような内容のものには適していません。タグクラウドを設置するメリットの1つに、ユーザーが求めている情報を記載したページと関連したページを探すのに役立つことが理由です。関連情報を見つけやすくするのがメリットですから、1ページで疑問を解決できる内容の記事には不要です。
サイトで公開している記事がこのような内容のものならば、タグクラウドはなくてもかまいません。
タグ一覧ページの制御が必要
特定のタグが付けられた記事が増えれば、そのタグの一覧ページで表示される件数も増加します。タグページにページネーションを設定している場合、2ページ目以降を閲覧するユーザーは少ないといいます。
つまり、ユーザーにとってあまり役に立たない、関心の低いページということです。タグ一覧ページが何ページにもわたって生成される場合、2ページ目以降にnoindexを設定する方法もあります。不要ページであれば、noindexを設定するとよいです。
タグクラウドのSEO効果
タグクラウドは適切な使い方ができればSEO効果が見込めます。あくまでもユーザーの利便性向上のためにタグクラウドを使用しましょう。SEO効果が期待できるタグクラウドの使い方として、覚えておくべきポイントが3つあります。
- タグクラウドへのGoogleの見解を確認する
- タグは3~5個にする
- 共通のタグを作成する
- タグ管理やルールを設ける
タグクラウドへのGoogleの見解
不要なタグがいくつも存在するタグクラウドは、キーワードスタッフィング(キーワードの詰め込み)として避けられる傾向があります。これはGoogleが動画(Do tag clouds help or hinder SEO?) で発信しています。
タグクラウドはタグの管理や使い方などについて、しっかりと考えたうえで使用してください。そもそも記事数が少ない、または小規模のサイトの場合は無理にタグクラウドを設置する必要はありません。このようなサイトは、カテゴリーを作成して記事を管理できれば十分です。
1つの記事に対してタグは少なめに数個にする
1つの記事に対して、タグは1~3個に絞って付けてください。あまり多くのタグを付けると、そのページが何をテーマにした記事なのかがあいまいになりユーザーが混乱します。また、多すぎるタグは1つあたりのタグに分類される記事が少なくなり、最悪の場合1つのタグに1記事のみという状況が発生します。
理想なのは、タグを見ただけでその記事が伝えたいことを把握できる状態です。そのためにも、タグの名前を簡潔でわかりやすいものにしてください。
共通のタグを作成する
複数のカテゴリーと共通して使えるタグを作成してください。こうすることで、不要なタグを減らし、カテゴリーを越えて共通した内容の記事をまとめられます。ユーザーに対しても、閲覧する記事の幅を広げることになるため回遊性の向上につながります。
タグ管理やルールを設ける
タグの作成には制限がなく、いくつでも作成できます。極端な話をすれば、同じ英単語でも全角文字と半角文字、カタカナと分けて3つのタグを作ることも可能です。このような状態になると記事へのタグ付けに手間取り、それぞれのタグに記事が分散されるため非常に見にくいサイトになってしまいます。タグの種類の決定とカテゴリ分けの決定は戦略的に決定し、適当に次から次へと増やしていくのは得策ではありません。きちんとルールを決めて運用しましょう。
特にサイトを複数人で管理している場合やユーザーが自由にタグを作成できるサイトは注意が必要です。そのため、記事に対して使用するタグを決める、使用したタグをExcelシートで管理するなどしてルールを設定するとよいです。
まとめ