サブディレクトリとは? サブドメインとの違いやSEOとの関係性を解説
海外サイトや姉妹サイトを作る時に、サブドメインで作るかサブディレクトリで作るか悩むことがあるかと思います。
どちらがSEOに有利で不利か基本的にはありませんが、サブディレクトリの方がメインドメインからの影響を受けやすいなど違いもあります。
サブディレクトリとは
サブディレクトリとは、トップドメインの配下のディレクトリ部分を言います。
例えば
に対して
サブディレクトリ:
- switchitmaker2.com/blog
- switchitmaker2.com/seo
- switchitmaker2.com/koko
赤文字のblog,seo,kokoがサブディレクトリとなります。ディレクトリとは、サイトの階層構造を意味しています。フォルダがディレクトリです。
サブドメインとは
サブドメインとは、トップドメインの前に入れた部分です。
赤文字のkokoがサブドメインとなります。
例えば、求人サイトindeedでは、サブドメインで国ごとにサイトを分けています。
- 日本の求人インディード:https://jp.indeed.com/
- イギリスの求人インディード:https://uk.indeed.com/
- タイの求人インディード:https://th.indeed.com/
サブドメインはドメインを区切ってそれぞれ独立したサイトとして運用できるので、運営企業が同じで異なる地域やテーマで運用するのに向いています。
サブディレクトリとサブドメインの違い
サブディレクトリとサブドメインの違いは、サブディレクトリは、メインドメインからの下層ページなのでメインドメインのパワーを受け継ぎ影響を受けやすいのに対して、サブドメインは別のサイトと扱われメインドメインの影響を比較的受けにくいと言われています。
Googleの公式見解では、
ご自身にとって整理や管理が最もしやすくなる方法を選んでください。インデックス登録や掲載順位に対する影響は特にありません。
と言及していますが、サブディレクトリは、トップドメイン配下にあるのでより直接的にドメインの影響を受けると考えられます。
サブドメインとサブディレクトリの使い分け
サブドメインとサブドディレクトリのどちらを使うかについて解説します。
サブドメインを使うケース
- メインサイトと大きくテーマが異なる
- YMYL領域
- セーフサーチに引っ掛かる領域
まず、サブドメインがよく使われるケースはメインドメインと違うサービスや別テーマの時に使われます。例えば、同じ企業が違うサービスを展開している場合、サブドメインを使います。
サブドメインの代表的なサイトにYahoo!があります。Yahoo!では、ニュース(https://news.yahoo.co.jp/)やショッピング(https://shopping.yahoo.co.jp/)のようにyahoo!内の違うサービスについてサブドメインを使っています。また、求人サイトインディードでは国ごとにサブドメインを使い分けています。(前述)
サブディレクトリを使うケース
- メインサイト内のコンテンツ要素を細分化する場合
- 関連のあるサービスの場合
次にサブディレクトリがよく使われるケースは同じサービスの元で内容を分けたい場合に使われます。例えば、同じ企業が商品ごとに、内容を分ける場合サブディレクトリを使います。
例えば、Panasonicでは、商品ごとに、サブディレクトリで分けています。洗濯機(https://panasonic.jp/wash/)・掃除機(https://panasonic.jp/soji/)・防犯用品(https://panasonic.jp/bohan/)といった具合です。
SEOに強いのはサブドメインとサブディレクトリのどちらか
基本的には、どちらがSEOに強いのかというのはないとGoogleは公言しています。(前述)サブドメインとサブディレクトリは使い方が違うので使い分けをすることによりどちらも効果的に良い結果を生み出せます。
サブディレクトリはトップドメインの配下に存在するためトップドメインの評価を引き継ぎます。一方のサブドメインは別のサイトとGoogleに認識されますが、パワーのある強いトップドメインでサブドメインを作り新しくサイトを運用すると新規サイトにもかかわらずトップドメインの恩恵を受けてすぐに上位表示するなど、トップドメインの評価の影響はある程度受けるとされています。
意図的に、トップドメインのSEO評価を最大限に利用したい場合は、サブディレクトリで運用したほうが効果的です。
サブドメインのメリット
サブドメインのメリットを4つあげます。
- 新規ドメイン購入費用や手間がいらない
- サイトの統一感を保てる
- ブランディングできる
- 別サーバーでも運用できる
新規ドメイン購入費用や手間がいらない
サブドメインは新しくドメインレジストラでドメインを購入する必要がないので、購入費や年間費がかかりません。複数のサービスをドメイン費用無しで展開していけるのがメリットです。
サイトの統一感を保てる
トップドメインが同じなので、同じ企業による別のサービスとユーザーが簡単に認識できるのでトップドメインのサービスがユーザーに認知されていれば、新しく作ったサブドメインのサービスもすぐに受け入れられます。前述した、Yahoo!のサイトのようにサブドメインによるサービス「Yahoo!ニュース」「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!トラベル」と展開することで、各サイト内でのテーマに統一感が出ます。
ブランディングできる
Yahoo!のサイトのように、サブドメインで展開した各サービスは、全てYahoo!のサービスであり、ドメインが同じなので、Yahoo!という統一したブランディングができています。サブドメインであれば運営元が同じであることがすぐにユーザーに理解されますのでブランディングの効果が高いです。
別サーバーでも運用できる
サブドメインは、同じドメインを使いながら全く別のサーバーでサイトを立ち上げることができます。よって1つのドメインのブランドで複数いろいろな地域でサイトを立ち上げられるので同一会社による海外支店のサイト運営に効果的です。別サーバーで運営できるのがサブドメインのメリットです。
サブドメインのデメリット
今度は、サブドメインのデメリットを3つあげます。
- SSL証明書の費用がかかる
- トップドメインと検索結果のカニバリズムを起こす
- トップドメインのペナルティを受ける
SSL証明書の費用がかかる
デメリットというほどではありませんが、新規ドメインと同様にSSL化する場合にSSL証明書の費用はかかってきます。
トップドメインと検索結果のカニバリズムを起こす
Googleの検索結果では、1つのドメインから1ページもしくは2ページしか表示されません。トップドメインとSEOで狙っている検索クエリが被ってしまった場合、サブドメインのサイトとトップドメインのサイトではどちらかのページしか検索結果に表示されない可能性が高いです。全くサービスが異なっていて、検索クエリが違うのであれば問題ありませんが、似たようなサービスの場合、同一企業内でSERPS(検索結果)のカニバリズム(食い合い)が起こってしまいます。
トップドメインのペナルティを受ける
新規ドメインを使った場合は、既存のトップドメインがSEOペナルティを受けても全く影響がありませんが、サブドメインの場合は、別のサブドメインやトップドメインがペナルティを受けた場合、ペナルティの影響を受けてしまいます。全く関係のない他の国のサブドメインがペナルティを受けて順位下落した場合、全ての国のサブドメインに影響が出てしまうという事です。
サブディレクトリのメリット
サブディレクトリのメリットを4つあげます。
- トップドメインのSEO評価を受け継げる
- サイトの専門性を深められる(ブランディング)
- 管理が楽(同じサーバー)
- SEOに有利(インデックス数を増やせる)
トップドメインのSEO評価を受け継げる
サブディレクトリは、トップドメインの配下にあるのでもしトップドメインのドメインパワーが強ければ、その恩恵を受けて、コンテンツを公開したらすぐに上位表示することもあります。サブディレクトリのページが獲得した外部リンクもトップドメインにいい影響を与えトップドメインとサブディレクトリはWINWINの関係になります。
サイトの専門性を深められる(ブランディング)
トップドメインがすでに有名であればサブドメインも同様にブランディング効果を獲得できます。サブディレクトリに同じサービスの違う商品や特徴のコンテンツをいれることによりインデックス数(ページ数)が増えるのでより多くの情報をユーザーに届けることができてそのサービスの専門性が高まります。
管理が楽(同じサーバー)
サブディレクトリは同じドメイン、同じサーバー内で管理するので別にサーバーを用意する必要がありません。また、アクセス解析もトップドメインと同時にできるので情報の管理が楽です。
サブディレクトリのデメリット
サブディレクトリのメリットを3つあげます。
- トップドメインと検索結果のカニバリズムを起こす
- トップドメインのペナルティを受ける
- 別サーバーの運用ができない
トップドメインと検索結果のカニバリズムを起こす
同じドメイン配下なので、違うサービスで重複したコンテンツができてしまうとカニバリズムを起こしてしまい、検索結果に影響が出ます。検索上位に複数ページを表示させることはできないので、各サブディレクトリは別々の検索クエリでの上位表示を目指さなければいけません。
トップドメインのペナルティを受ける
同一ドメインの配下にサブディレクトリはあるので、トップドメインがペナルティを受ければもちろん直接影響を受けます。
別サーバーの運用ができない
別の部署やサービスでサイトを別々に運営したくても同一サーバーで運用しなければいけません。サーバーを別々にしたい場合は、サブドメインを選びましょう。
まとめ