SERPs(サープス)とは?構成要素や対策ポイントを解説
WEBサイトの運営をしている方で、アクセス数を伸ばそうと思うのであればSERPs(サープス)について理解し、上手に活用することが重要です。
SERPsとは、Search Engine Result Pagesの略で、検索エンジンの検索結果ページのことです。
SERPsについて分析することで、WEBサイトを検索結果に表示するための様々な方法がわかり、SEO上で必要な対策を取ることができます。
SERPsとは
SERPs(Search Engine Result Pages)とは検索エンジンであるGoogleやYahoo!などの検索結果を表示するページのことです。Googleは、検索結果の表示方法を常に改良を加えています。様々なSERPsがありますが、メインとなる構成要素は大きく分けるとリスティング広告枠、自然検索(SEO)枠の2つです。
SERPsはリスティング広告枠、自然検索(SEO)枠で構成されています。リスティング広告枠は上部、下部に表示され、その間に表示される内容が自然検索枠です。
SEOの自然検索枠では、検索エンジンのユーザーが検索した特定の検索クエリに沿って、サイトのタイトルと説明文(メタディスクリプションに記載された内容が出る可能性が大きい)が表示されます。
自然検索枠の表示順についてはGoogle独自のアルゴリズムに基づいて表示されており、ランキング順にサイトが表示されます。上位表示されているサイトが下位表示のサイトよりGoogleに評価されていることになります。
検索結果としてSERPsで上位に表示されたサイトは多くの人の目に止まりやすくなるため、アクセス数の増加が期待されます。そのため、検索結果から自社サイトへの流入を狙うSEOコンサルタントやWEBマーケティング担当は、SERPsの傾向を常に理解しようとする努力が必要です。
SERPsは変化し続けている
GoogleのSERPsは、Google独自のアルゴリズムに基づいてサイトが表示されます。初期のSERPsは自然検索枠のみ表示されていましたが、2002年にGoogleが検索連動型広告の提供を始めました。リスティング広告枠は広告主が費用をかけることにより、自然検索枠の上部や下部に表示されます。
検索エンジンのユーザーの多様化によって、サイトの評価方法は変化し続け、検索結果の表示方法についても検索エンジンを使う人の検索動向に合わせて変化しています。
現在では、検索連動型広告(リスティング広告)枠、SEO枠、バーティカル検索結果、ナレッジパネル、動画枠、Googleショッピング枠、Google for jobs,他の人はこちらも検索枠など様々なSERPsが見られます。(後述します)
SERPsの構成要素
前述したように様々なSERPsがありますが、主なものは以下の通りです。
- リスティング広告枠
- SEO枠
- バーティカル検索
- ユニバーサル検索
- パーソナライズド検索
- リッチリザルト
- アンサーボックス
- ライブリザルト
- Googleショッピング
- Google for Jobs
- 他の人はこちらも検索
- 他の人はこちらも質問
メインとなる構成要素は大きく分けるとリスティング広告枠、自然検索枠の2つです。広告枠は広告主が費用をかけて検索結果に表示させ、自然検索枠より上部、もしくは下部など目立つ場所に表示されます。表示順については入札方式で決められます。
自然検索枠(SEO枠)は、検索エンジンがデータベースへ保存したインターネット上に公開されているサイトを表示している要素です。
それでは、他のSERPsについて解説していきます。
バーティカル検索
バーティカル検索とは検索窓の下に表示されている「画像」「動画」「ニュース」「ショッピング」などのカテゴリーで絞り込んで検索をすることです。
表示されているカテゴリは固定されておらず、検索クエリ(検索ワード)によって変化します。
検索ワードに対して、検索エンジンのユーザーがどのような用途で検索しているのか判断する情報として活用できます。
ユニバーサル検索
ユニバーサル検索とは検索結果として表示されているWEBサイト以外の情報のことです。
表示される内容はバーティカル検索で表示されているカテゴリと同じような「画像」「動画」「ニュース」「ショッピング」「地図」などの内容が表示されます。
よく見られる表示として、表示画面の右側に検索キーワードに関する情報をまとめた「ナレッジパネル」や地域関連のキーワードで検索すると出現する「ローカルパック」があります。
ナレッジパネル(ナレッジグラフ)
ナレッジグラフとは情報を知識として集約しているデータベースの事を指し、ナレッジグラフから情報を引き出し、SERPsにナレッジパネルなどの要素に検索ワードに関係する情報として表示しています。
ナレッジパネルは検索ワードから関連する情報をまとめて表示する機能です。検索結果の横に表示されており、Wikipediaの内容や画像など検索ワードに関係する情報が表示されています。
検索ワードの詳細について、一目でわかるような情報が掲載されています。
ローカルパック
ローカルパックに表示される候補先はキーワードとの関連性(キーワードとの合致度)と距離(検索した位置とお店までの距離)と認知度(Web上の情報の充実度・SEOでの上位表示etc)の条件に基づいて選出されます。
ローカルパックで表示される情報元はGoogleマイビジネス情報なので、表示させたい店舗型ビジネスの方はMEO対策を必ずしましょう。
パーソナライズド検索
パーソナライズド検索は、検索エンジンのユーザーが過去に検索した内容を参考にして、検索エンジンのユーザーにとって最適であると予想される内容を検索結果として表示する機能です。
SERPsに表示する内容は自動でカスタマイズされ、ユーザーの興味関心に基づき表示するため、ユーザーによって検索結果として表示されるSERPsの内容が変わります。
例えば、同じ検索ワードでも東日本に関する内容を頻繁に検索する人と西日本の内容を頻繁に検索する人では、表示結果が異なります。
上図は、東日本エリアの東京都渋谷区でのSERPsです。下図は、西日本エリアのSERPsです。
SERPsは検索する人が必要であると判断できる内容を表示するため、検索結果が人によって変化します。キーワードを確定した状態でSERPsの分析を行う場合、日頃の検索傾向を反映させた検索結果を表示させないようにするには、シークレットモードを活用してください。
リッチリザルト
リッチリザルトとはサイトのタイトルや説明文に付随している情報で、表示しているWEBページの階層構造や商品情報、レビューなどを表示します。
検索する人が検索ワードに対する情報を網羅的に確認できるための機能です。検索クエリに対して、検索結果(SERPS)の表示のみでサイトの概要がわかり、さらに詳しい内容が必要であればアクセスするという構造です。階層構造がシンプルであればあるほど、検索する人はWEBページのジャンルを判断しやすく、アクセスを促すことにつながります。
アンサーボックス
アンサーボックスとは、検索結果の上部に表示されているボックス状の要素で、言葉の意味や数値的な事実が表示されています。
検索結果として上部に表示されるため、検索エンジンのユーザーの目に留まりやすく、WEBページへのアクセス数が増えやすい傾向があります。また、検索ワードの意味を簡潔に回答しているWEBページの一部分を、アンサーボックスに表示させる仕組みを強調スニペットといいます。
ライブリザルト
ライブリザルトとはアンサーボックスのように、検索結果の上部に表示され、天気やスポーツなどの最新情報を表示することです。
気になるリアルタイム情報の検索ワードで検索することにより、リアルタイム情報が検索結果の上部に表示されるため、検索して瞬時に情報を得られます。検索ワードに応じて多くの人がリアルタイム情報を求めていると判断した場合にリアルタイム情報をライブリザルトとして表示します。
Googleショッピング
その名のとおり、検索ワードに関係するショッピングサイトの商品情報が表示されます。
商品の画像や値段、サイト名が表示されるため、検索した人の購買意欲を高め、サイトへ誘導することができます。また、Googleショッピング枠については広告掲載することもでき、広告掲載すると自然検索枠の上部に画像や値段などが表示されます。
Google for jobs(google仕事検索)
Google for Jobsは、2017年6月にアメリカでリリースされ、現在は日本でも提供開始されたGoogleの求人サイト表示機能で、「Googleしごと検索」とも呼ばれます。
検索クエリに、「〇〇求人」「〇〇募集」「〇〇転職」という求人系のワードをいれるとSERPsに表示されます。Web上のあらゆる求人情報をGoogleが表示する仕組みになっています。
他の人はこちらも検索
他の人はこちらも検索は、ユーザーが検索した後に検索結果に再度戻った場合に表示されます。
スマートフォン版のSERPsの表示では中間部分に表示されます。パソコン版の表示画面では検索ワードを検索した段階で表示されていませんが、サイトへアクセスし、検索結果に戻ることにより選択したWEBページの下に表示されます。
検索エンジンのユーザーが検索したいキーワードと関連する別のキーワードを提示し、検索を手助けする要素です。他の人が検索したキーワードから再検索し、検索した人が必要と考える情報を、より精度の高い結果で表示することにつながります。また、多くの人が検索しているキーワードであるため、WEBコンテンツやWEBページ制作で反映させると集客につながります。
他の人はこちらも質問
他の人はこちらも質問は、SERPsの中間部に表示されている内容で、検索ワードに対してよくある質問を表示しています。
他の人はこちらも質問で気になる内容をプルダウンで表示させることができるため、こちらの内容についてもSERPsの表示のみで、リサーチをすることができます。また、検索ワードに対して、多くの人が気になるポイントであるという考えにもつながります。
SERPsにWebサイトが上位表示されるために必要なこと
SERPsにWebサイトが上位表示されることにより、多くの人に視覚的認知される機会が増えるため、Webサイトへの流入が増加します。
SERPsで上位に表示されるために必要なことは、Webコンテンツを公開し、検索エンジンのクローラーに認知してもらう必要があります。googleにWebコンテンツがインデックスされて初めてSERPsに表示される可能性が出てきます。インデックスを早めるためには、以下の事を試してください。
- サーチコンソールなどによるインデックスのリクエスト
- サーチコンソールなどによるサイトマップの送信
- サイトの階層構造をシンプルかつ最適化する
以上の対応により、クローラーがWebコンテンツを見つけやすくなります。Googleがインデックス情報の保存を終えると、検索エンジンのアルゴリズムによってWebコンテンツの順位付けがおこなわれ、検索結果として表示する順位が決定されます。SEOで上位表示されるサイトは、他のSERPsの表示結果でも表示されやすい傾向があります。
SERPs対策で今後必要なこと
SERPsについて分析しSEO対策に反映していくことが重要です。実際、SERPsの内容はユーザーのニーズに合わせて日々変化しています。SERPsの内容が充実すると、Webサイトにアクセスしなくても必要な情報を検索結果の表示のみで得る事が可能です。
このように検索結果だけでリサーチする行動をゼロクリックリサーチと呼ばれています。このゼロクリックサーチは年々増えていてサイトへのクリック率が落ちています。
そのため、SEO以外のSERPsでの表示をよく調査して、様々なSERPsからの導線を確保していく対策が必要です。SERPsに表示されるWebサイトの内容が多ければ多いほど、Web集客に成功するため、前述したSERPsで表示される内容を分析することがとても重要です。
まとめ
SERPsを分析すると、さまざまな要素で検索結果が表示されていることがわかります。SERPsに表示される内容が多ければ多いほど、検索エンジンからのアクセスにつながります。SERPsのアルゴリズムは日々変化していると考えられるため、日々の分析が大切です。今後は、ユーザーの検索意図とSERPsを分析しながら必要とされるコンテンツを発信していきましょう。様々なSERPsでの表示を常に考えてSEO対策を組み立てていくと良いでしょう。