Googleペナルティとは?SEOペナルティの原因と解除方法を解説
Googleペナルティ(SEOペナルティ)とは、Googleのガイドラインに抵触することで課される検索順位の急落やインデックス削除のことです。
ペナルティを受けてしまうと検索トラフィックが大きく減少し、WEB集客が失敗してしまうため、WEB担当者には非常に大きな課題です。しかし、通常のサイト運営をおこなっていればGoogleペナルティを受けることはほとんど起こりませんし、仮にペナルティを受けたとしても正しい手順を踏むことで回復することは可能です。
Googleペナルティとは
Googleペナルティとは、Googleが提示する品質に関するガイドライン に違反する行為をおこなったときに受ける罰則のことです。ペナルティを受けると多くの場合で検索順位が急落し、最悪の場合にはインデックスが削除されることにより検索結果に表示されなくなってしまいます。
通常のサイト運営をおこなっていればペナルティを受けることはまずありえませんが、自身では悪意がなくてもやってしまっていることや外部からの悪意のある手法により悪い評価を受けてしまうことがありますので定期的な確認が求められます。
以下はGoogle公式が公開している品質についての基本方針、ガイドライン、対策方法ですので、サイト運営者は必ず理解しておいてください。
なお、ペナルティを受けた場合であっても正しい手法で対策をすることにより、解除し復帰することは可能です。重要なポイントはSEOテクニックに過度に頼った対策をすることではなく、ユーザーインサイト(ユーザーが潜在的に持っている本音)を推測したうえでサイトを運営することです。
基本方針
- 検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。
- ユーザーをだますようなことをしない。
- 検索エンジンでの掲載位置を上げるための不正行為をしない。ランクを競っているサイトや Google 社員に対して自分が行った対策を説明するときに、やましい点がないかどうかが判断の目安です。その他にも、ユーザーにとって役立つかどうか、検索エンジンがなくても同じことをするかどうか、などのポイントを確認してみてください。
- どうすれば自分のウェブサイトが独自性や、価値、魅力のあるサイトと言えるようになるかを考えてみる。同分野の他のサイトとの差別化を図ります。
引用:品質に関するガイドライン(Google検索セントラル)
2022年5月26日 0:45(日本時間)にGoogleから、2022年5月のコアアップデートの実施が告知されました。このアップデートは、上記Googleの基本方針を実現すべく検索表示結果の技術の向上が見られました。検索表示を上げるための不正行為はより厳しく取り締まるアルゴリズムへと進化を続けています。
具体的なガイドライン
- 検索ランキングを操作することを目的としている自動生成コンテンツ
- リンク プログラムへの参加
- オリジナルのコンテンツがほとんどまたはまったく存在しないページの作成
- クローキング
- 不正なリダイレクト
- 隠しテキストや隠しリンク
- 誘導ページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 十分な付加価値のないアフィリエイト サイト
- ページへのコンテンツに関係のないキーワードの詰め込み
- フィッシングや、ウイルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストールといった悪意のある動作を伴うページの作成
- 構造化データのマークアップの悪用
- Google への自動化されたクエリの送信
引用:品質に関するガイドライン(Google検索セントラル)
対策方法
- サイトがハッキングされていないかどうかを監視し、ハッキングされたコンテンツを見つけたときはすぐに削除する
- サイトにユーザー生成スパムが掲載されないようにし、見つけたら削除する
引用:品質に関するガイドライン(Google検索セントラル)
Googleペナルティの種類
Googleペナルティには自動ペナルティと手動ペナルティの2種類があります。
自動ペナルティとはGoogleの検索エンジンが自動的に検索結果に反映する罰則のことで、手動ペナルティとはGoogleの担当者が実際にサイトを目視確認したうえで手動で検索結果に反映される罰則のことです。
起きる原因や対策はどちらのペナルティを受けたかで変わりますが、共通することはGoogle提示のガイドラインに違反しているという点です。
自動ペナルティ
自動ペナルティは警告や通知が届くことがなく、ある日突然順位が急落したり、検索結果から除外されたりするため、気が付きにくいペナルティです。
自動ペナルティが起きてしまう原因としては、次のようなものが考えられます。
- 極端なキーワードの詰め込み
- 過度なコピーコンテンツや重複コンテンツ
- 低品質コンテンツ
いずれもサイト内の品質に目を向けることで改善することが可能なのが特徴であり、本当にユーザーのためにサイトを運営しているのであれば自動ペナルティを受けることはほとんどあり得ません。
手動ペナルティ
手動ペナルティはGoogleサーチコンソールで確認できるのが大きな特徴です。メニューの手動による対策(上図赤枠)をクリックすることで確認できます。
ほとんどの場合で「問題は検出されませんでした」となっていますが、手動ペナルティを受けた場合にはこの欄に警告メッセージが表示されます。
手動ペナルティが起きてしまう原因としては、次のようなものが考えられます。
- 不自然な被リンクや発リンク
- 過度な相互リンク
- 価値のないコンテンツ
- ドアウェイページ
必ずしも自社サイトだけが原因ではないのが手動ペナルティの特徴です。自社のコンテンツに注意するのはもちろんですが、後述する方法で被リンクチェックをおこない、状況次第では否認する必要があります。
また、特定のキーワードで過度に最適化されたドアウェイページ(特定のページに誘導することだけを目的に作られた悪質なコンテンツ)があることも手動ペナルティを受ける原因です。
東京SEOメーカーの経験的にはペナルティを受けてしまう原因の多くは不自然な被リンクとドアウェイページですので、被害を受けてしまった際には、この2点を重点的に確認してください。
Googleペナルティの原因
ペナルティを受けてしまう原因はガイドライン違反です。言い換えれば、Googleからスパム行為をおこなっていると判定されてしまうと検索結果に反映されるということです。
スパム行為全般がトリガーになってペナルティを受けてしまいますが、ほとんどのWEB担当者は意図してスパム行為をおこなっているとは考えづらく、極端に不自然なSEO対策をおこなってしまったことが原因であることが通常です。
そのため、次の6つの視点で原因を確認することを推奨いたします。
- 低品質コンテンツ
- 不自然なリンク
- 隠しテキスト
- フォントサイズ
- メタディスクリプションスパム
- 不自然なリダイレクト
低品質コンテンツ
一言で低品質コンテンツといっても意味はさまざまです。
- 極端に内容が薄い
- 理解できないコンテンツ
- 独自性のまったくないコンテンツ
- コピーコンテンツ
- 重複コンテンツ
- 自動生成コンテンツ
上記のような記事は一般的には低品質と見なされます。注意点として、コピーはしていなくても他社サイトの記事を参考にまとめただけのコンテンツも、場合によっては独自性のないコンテンツと判断される可能性があるということです。
不自然なリンク
被リンクの多いサイトは高い評価を受ける傾向が強いものの、原則としてはナチュラルリンクである必要があります。つまり、検索順位を操作することを目的にした自演リンクは不自然なものとして判定される可能性が高く、推奨されません。
また、発リンクをする場合であっても、リンク先がスパムサイトであったり、極端に低品質なコンテンツだった場合には不自然なリンクだと判断されることがあります。
隠しテキスト
隠しテキストとは背景色と文字色を同じにすることで検索エンジンには見えるものの、事実上ユーザーには読めないようなテキスト情報のことです。
通常運営をしていれば読めないテキストを入れることは考えられませんが、意図せずに背景色と文字色が近くなってしまい、結果的に読みづらくなるということスパム扱いになる可能性があります。記事は必ず目視確認するようにしてください。
フォントサイズ
Googleは小さすぎるフォントサイズを推奨しておりません。小さすぎる文字サイズは視認性が悪く、ユーザー体験を阻害してしまうためです。Googleの推奨文字サイズは16ptですが、下記にあるように12pt以下は避けるべきです。
Many search engines rank pages based on how mobile-friendly they are. Font sizes smaller than 12 px are often difficult to read on mobile devices and may require users to zoom in to display text at a comfortable reading size.
引用:Document doesn’t use legible font sizes(wev.dev)
メタディスクリプションスパム
メタディスクリプションは検索結果のタイトルの下に表示される文章のことです。SEOには関係がないといわれていますが、過度にキーワードを詰め込む行為はスパムと判定される要因になります。
不自然なリダイレクト
ページの削除やリニューアル時にリダイレクトをすることはありますが、リダイレクトを悪用して、ユーザーを誘導する目的で転送することはスパム行為に該当します。
Googleペナルティの解除方法
Googleペナルティを受けてしまった場合に解除する方法は原因を特定するところからはじまります。しかし、大きく分ければ以下の3つのパターンしかありませんので
- 不自然なリンクが原因だった場合
- 低品質コンテンツが原因だった場合
- サイトの安全性が原因だった場合
不自然なリンクが原因だった場合
ペナルティの原因の代表的なものが不自然なリンクです。悪意のあるサイトからのリンク、意図的なアンカーテキストの集中、検索順位を操作する目的の自演リンクなどはすべて不自然なリンクと判断されます。
ほとんどの場合、自社サイトへのリンクはGoogleサーチコンソールの「リンク」機能(上図赤枠参照)にて確認することができます。右上の「外部リンクをエクスポート」から外部リンク一覧をダウンロード可能ですので、サイトを実際に目視確認してください。
不自然なサイトからのリンクを見つけた場合には、サイト管理者に連絡を取ってリンクを外してもらうのが本来ですが、ほとんどの場合で対応してもらえることはありません。
その場合には、リンクの否認ツール を使用することでnofollowとして扱われます(対象リンクの評価をプラスにもマイナスにも使わなくなります)。
すべての被リンクをチェックし、削除依頼または否認したあとはサーチコンソールの管理画面から再審査リクエストを送ってください。Googleの担当者が目視確認して問題がなければおおよそ1週間〜2週間程度でペナルティが解除されます。
なお、どうしても低品質なリンクが見つからないという場合にはGoogleサーチコンソール以外にもAhrefs、Moz、SEMrushのようなSEOツールを用いて外部リンクを調査する必要があるかもしれません。
低品質コンテンツが原因だった場合
コンテンツが低品質である場合には記事のリライトをすることでペナルティが解除されることがほとんどです。しかし、サイトの規模が大きくなると、どの記事が低品質だと判断されているのかを特定することがむずかしくなります。
そこで、次の3つの観点で調べてみてください。
- キーワード出現率
- 隠しテキストや発リンク
- 重複コンテンツ
キーワード出現率
以前は記事のなかにキーワードを大量に詰め込む方法は有効なSEO対策でした。しかし、現在では不自然な文章はスパム行為として受け取られます。具体的なキーワード出現率がどの程度という指標はありませんが、すべての文章や段落にキーワードが含まれるというような明らかに多すぎる場合にはリライトをおこなってください。
隠しテキストや発リンク
意図していなくてもcssの変更により想定外の箇所の背景色や文字色が変更されてしまい、結果的に隠しテキストになったというケースが考えられます。また、不自然な発リンク、明らかな低品質サイトへの発リンク、過剰な発リンクなどはすべてスパムになる可能性があります。
重複コンテンツ
記事を投稿した当初は問題ないものであっても、時間の経過とともにオリジナリティが失われ、徐々に他社のコピーと判定されてしまうというケースがあり得ます。自社サイト内のキーワードカニバリはマイナスですが、他社サイトの記事のコピーと判断されてしまった場合にはスパム行為に該当してしまいますのでリライトが必要です。
ただし、目視でコピーコンテンツを見つけることはむずかしく、CopyContentDetectorのようなコピーチェックツールを使ったとしても効率的に見つけることは簡単ではありません。作業量次第ではありますが、この場合にはSEO会社に相談することも1つの手段です。
サイトの安全性が原因だった場合
サイトの安全性はユーザビリティ確保以前の問題ではありますが、2022年の時点でもすべてのサイトの安全性が担保されているとは言いがたい状況です。特にHTTPS化(SSL化)は必須ともいえる対策ではありますが、対応されていないサイトも散見されます。
SSL化は必須ではありませんが、サイトのマルウェア感染を防ぐことにもつながりますので必ずおこなうべきSEO対策です。
現状のサイトが安全かどうかはGoogleセーフブラウジング を使うことで調査可能ですが、あまりにも感染の程度が酷い場合にはリニューアルも検討しなければなりません。
サイトの安全性が原因でペナルティを受けてしまった場合には早急に対応する必要があり、SEO会社やWEB制作会社を絡めて組織的に動くべきです。
Googleペナルティに関連するツール
Googleペナルティを受けてしまった場合には原因を特定して、正しい手順で早急に対策をすることが求められます。ほとんどの場合はGoogleサーチコンソールを使うことで原因を特定できますが、原因かどうかを判定するには一定の知識が必要です。
その意味ではSEO会社への相談が早いのですが、SEO会社にペナルティ解除を依頼すると安くても5万円、高いと20万円以上かかるケースもあります。さらに、悪質なSEO会社ともなると成果報酬で案件を受けておきながら、復帰の難易度が高いと放置するケースもあり、機会損失につながるリスクがあります。
そもそも適切なサイト運営をしていればペナルティにはなりませんが、それでもペナルティを受けてしまったときのために、役立つツールと使い方だけは知っておいてください。
外部リンクチェックツール
自社サイトへのバックリンクを調査するには無料で利用でき、信頼性の高いGoogleサーチコンソールがもっとも推奨されます。しかし、それでも原因が特定できない場合には次のようなツールを使うことで、より詳しく調べることが可能です。
- Ahrefs
- SEMrush
- Moz
- MajesticSEO
- Monitor Backlinks
ただし、いずれも有料ツールであり(機能限定で無料で利用できます)、最初に確認すべきはGoogleサーチコンソールということは忘れないでください。
Ahrefs
Ahrefs(エイチレフス) は世界的に有名なSEOツールですが、特に外部リンクの調査の際に重宝するツールです。日本のほぼすべてのSEO会社でも利用されている抜群の信頼性と非常に高度で詳細な情報を調べることができます。
SEMrush
SEMrush(セムラッシュ) も世界的に利用されるオールインワンのWEBマーケティングツールです。外部リンクをはじめ、キーワード調査や競合分析の際にも非常に役立ちます。
14日間は全機能が無料で利用できますので、有料ツールを使うことに抵抗がある場合にはSEMrushを使ってみてください。
MajesticSEO
MajesticSEO もリンク調査に利用されるSEOツールです。TF(トラストフロー)やCF(サイテーションフロー)のような独自の値を設け、外部から自社サイトがどのように見られているのかを調査するのに向いています。
MOZ
MOZ(モズ) も全世界的に利用されているSEOツールです。外部リンクはもちろん、DA(ドメインオーソリティ)やPA(ページオーソリティ)という観点でわかりやすく指標を出しており、Chromeのアドオンの使いやすさも相まって普及が進んでいます。
MonitorBacklinks
Monitor Backlinks は被リンク調査に向いているSEOツールです。ほかのSEOツールと比較すると金額感もやや安く、英語圏を中心に利用されています。
サイト内部対策
サイト規模が大きくなった場合にはすべてのページを目視確認することはむずかしくなります。WordPressを使っている場合にはExport All URLs というプラグインを使うことで全URLをエクスポートできますが、必ずしも効率的とはいえません。
そのような場合には、次のようなツールを利用してサイトデータを吸い出すことで確認が可能です。
- Screaming Frog SEO Spider
- Website Explorer
Screaming Frog SEO Spider
Screaming Frog SEO Spider は、タイトル、ディスクリプション、リンクなどを要素ごとにリスト化することができるツールです。大規模サイトでの問題特定の際に役立ちます。有料ツールではありますが、無料版でも十分に役立ちます。
Website Explorer
Website Explorer は公式サイトはなくなりましたが、ベクターからダウンロードして利用できるツールです。Screaming Frog SEO Spiderのようにリスト化することができますが、Screaming Frog SEO Spiderは英語ですので敷居が高いという場合に役立ちます。
コピーチェックツール
コピーチェックツールは複数ありますが、Copy Content Detectorが無料で利用でき、非常に高性能です。1回4000文字までであれば、何度でも無料で利用可能です。
まとめ
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