SEO戦略とは!? 効果的な戦略策定のポイントを解説
「効果的なSEOを行う方法が分からない」このような悩みを持つWEB担当者の方々は多いのではないでしょうか。
ただ単にSEO対策だけを行っても、目に見える効果は表れにくいです。効果的なSEO対策を行うためには、緻密な戦略を練っていく必要があります。
SEO戦略はそもそも何なのか!?
SEO戦略の前に、SEOについておさらいします。
SEOとは、「検索エンジン最適化」の意味で、Googleやyahooなどの検索エンジンを使ったWEBマーケティングの一つです。
SEO戦略では、SEOを戦略的に取り入れて、該当コンテンツを検索上位に引き上げていきます。SEO戦略を意識すると検索結果で上位に表示されて集客が集まりやすくなり、検索したユーザーに企業や商品のPRをしやすく、ビジネス面で非常に有利になります。
逆に、検索結果が低いと集客が減ってしまい、WEBコンテンツの意味がなくなってしまうでしょう。
それを阻止するためにも、SEO戦略が大切になってくるのです。
SEO戦略が求められる背景
SEO戦略が求められるようになった背景として、SEO対策が著しく進化して、小手先のSEO対策では通用しにくくなっていることが挙げられます。
Googleのアルゴリズムが、定期的にアップデートを繰り返しており、品質の低いコンテンツが淘汰されています。SEOで生き残るためには、ユーザーの検索意図を汲み取り、適切な答えを出している品質の高いコンテンツを作り続けなければいけません。
そのためには、SEO戦略を正しく行い、品質の高いコンテンツの土台を固める必要があるのです。
SEO戦略のメリット
SEO戦略を策定することにより、SEOがもつコスト面、集客面のさまざまなメリットを享受できます。SEO戦略のメリットとしては、主に以下の3つが挙げられます。
- 長期的な集客効果が見込める
- 費用対効果が高い
- コンテンツが蓄積されるほどSEOに有利になる
長期的な集客効果が期待できる
SEO戦略によって良質なコンテンツを作成し、Googleから高評価を受けた記事は検索上位に表示されやすくなります。一度でも検索上位に表示された記事は、Googleの大幅なアップデートがない限り、検索上位を維持しやすくなります。
検索上位に表示される期間が長いと、それだけ記事に訪問者が集まりやすくなるので、企業活動の結果も長期的に維持しやすくなるでしょう。SEO戦略は、長期的な集客効果を期待でき、かつ長期的な企業活動の後押しにもなるのです。
費用対効果が高い
SEOでの集客では運用型広告に比べ、コストがほとんどかかりません。
以前であれば、多額の広告費をかけて手間と労力を使っていた集客や商品PRですが、SEOを行えばコストをかけずに集客や商品PRができます。
一度、SEO戦略を施して上位表示された記事は、その後に手をあまり加えなくても検索上位に表示されやすくなります。もちろん、SEOの初期段階では、記事を外注したり外部ツールを使ったりするのでコストがかかってしまいます。
しかし、完成さえすれば記事を外注する必要などなくなるので、追加での人件費はかかりません。このように、SEO戦略は広告費や人件費を削減できるので、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。
コンテンツが蓄積されるほどSEOに有利になる
SEO戦略は、長期的なビジネスを目指して行っています。ユーザーにとって良質なコンテンツを長期的に蓄積していけば、SEOに優位になるでしょう。
確かに、コンテンツが蓄積される前のサイトの初期段階では、検索エンジンに評価されにくいです。
しかし、ユーザーにとって良質な記事を作成し続ければ、徐々にサイトの評価も上がっていくでしょう。
また、SEO戦略を実施した記事は、長期的に企業に価値を生み出してくれるので、貴重な企業資産ともなります。ユーザーにとって良質なコンテンツが多く蓄積されるほどSEOに優位になり、貴重な企業資産ともなるのです。
SEO戦略のデメリット
SEO戦略にはメリットだけではなく、デメリットが存在することも認識すべきです。SEOのデメリットには反映までの時間と記事制作体制の2軸が存在します。
- 効果が出るまでに時間がかかる
- コンテンツ作成の体制構築が大変
効果が出るまでに時間がかかる
SEO戦略を実施する上で一番のデメリットは、効果が出るまでに時間がかかることです。
前述した通り、SEO戦略は長期的なビジネスを目指して行っています。記事を作成したばかりですぐに結果が出るものでもありません。また、コンテンツ量もある程度は蓄積しておく必要があります。そのため、初期段階では作業量の割に結果が出ず、SEO戦略を途中で挫折してしまう人も多いです。
効果が出るまである程度の時間がかかることは想定した上で、SEO戦略を実施していきましょう。
コンテンツ作成の体制構築が大変
コンテンツ作成の体制構築が大変なことも、SEO戦略のデメリットになります。まず、一般企業がいきなりSEO戦略を意識したコンテンツ作成を行おうと思ってもほぼ不可能です。なぜなら、SEO戦略のノウハウがないため、記事の作り方やキーワード選定、被リンク獲得など良質なコンテンツ作成ができないからです。
>>SEOに強いコンテンツ作成方法【キーワード選定~ライティングまで】
そこで、コンテンツ作成の体制を構築するために、コンテンツ作成を外部に委託したり、企業内部にSEO戦略の専門の部署を作ったりする必要があります。それに伴って、コストや人事異動が発生したり、イレギュラーな問題が起こったりするため、体制構築が大変になるのです。
しかし、体制さえ作ってしまえば後は運用してくだけなので、SEO戦略の最初の壁だと思ってコンテンツ作成の体制構築を行っていきましょう。
SEO戦略の立て方
ここからは、実際のSEO戦略の立て方についてご紹介します。SEO戦略を立てる際には、4つのポイントを意識する必要があります。
- 自社サービスの価値の明確化
- ターゲット(ペルソナ)の明確化
- カスタマージャーニーの設定
- 評価されるコンテンツのポイントを抑える
自社サービスの価値の明確化
まず、自社サービスの価値を明確化していきましょう。その際は、自社で提供するサービスが、ユーザーにどのような価値を提供できるのかを考えていきます。
自社のサービスの価値を分かっていなければ、良質コンテンツは作れません。自社サービスの価値こそが、SEO戦略の基盤と言っていいでしょう。自社サービスの価値を明確にできたら、次にコンテンツマップを作成していきます。
コンテンツマップによるサイト構造最適化
コンテンツマップとは、コンテンツをマッピング(体形的に可視化)したものです。コンテンツ同士の関係性や内容を確認できるので、サイト構造最適化に役立ちます。
コンテンツマップを作る際は、マインドマップツールを利用するようにしましょう。特に、ツリー状になっているマインドマップツールは、コンテンツの流れを可視化しやすいのでおすすめです。
マインドマップを使って、大きいキーワードは細分化したり、似通ったキーワードはグループ化したりしてコンテンツの重複を防いでいきます。その際は、ユーザーが見やすいようなサイト構造を作っていくことも大切です。
コンテンツマップで情報を漏れなく書き出して、コンテンツ同士の関係性も良くなれば、検索エンジンからの評価も高くなり、検索上位に表示されやすくなるでしょう。
ターゲット(ペルソナ)の明確化
次はターゲットを明確にしていきます。ターゲット設定を間違えると、意味のないコンテンツになってしまうので、注意しながら行っていきましょう。
ユーザーセグメントの見極め
SEO戦略では、ターゲットを2つにセグメントして、狙うターゲットを明確にしていきます。
セグメントする対象は、ニーズが顕在しており、すぐに購入にいたりそうなユーザー(顕在層)と、ニーズが顕在していないが、将来的に顧客になり得るユーザー(潜在層)です。
顕在層は、自らの抱える問題点や悩みを解決する方法を探しているユーザーを指します。すぐにでも問題点や悩みを解決したがっているので、目先の売上に直結しやすいです。
一方、潜在層はサービス導入には消極的ですが、その関連のジャンルに興味や問題意識を持つユーザーを指します。今すぐ収益化をすることは難しいですが、長期的に見たときに潜在層は取り込んでおくことが大切です。ユーザー属性や持っているニーズに応じて、ターゲットをセグメントしていきましょう。
ペルソナの設定
ターゲットを顕在層と潜在層にセグメントしたら、ペルソナ(ユーザー像)を作って、よりリアリティーのあるターゲットに変えていきます。
ペルソナでは、年齢や性別、職業、家族構成など「顧客」になる人物像を細かく設定していきます。
ターゲットを細分化することで、ユーザーのニーズがより鮮明になり、コンテンツで訴求する内容がより伝わりやすくなるでしょう。
つまり、自社コンテンツと顧客のニーズがマッチしやすくなるので、検索エンジンに評価してもらえやすくなります。SEO戦略的に、ペルソナ設定はしっかり行っておくことが大切になるのです。
カスタマージャーニーの設定
ペルソナを作ってユーザーのニーズを鮮明にしても、すべてのユーザーが「自社のサービスを利用したい」と思うわけではありません。
コンテンツへ来訪したユーザーが、自社サービスのことを知り、自社サービスを利用したいと思ってもらえる仕掛けが必要になってきます。
ユーザーが自社サービスを知って購入や申し込みを検討するまでの道のりを、マーケティングでは「カスタマージャーニー」と呼びます。
流入からCVまでの導線設計
カスタマージャーニーでは、主に4つのフェーズを設定します。
- 認知
- 興味・関心
- 比較検討
- 購入
この4つは、顧客が認知してから購入にいたるまでの心理移動を表したものです。どのようにユーザーが流入して、CVに至るのか見ていきましょう。
認知
認知は、自社サービスを知ってもらう段階です。この時点でユーザーは自社のことを知らず、解決したい問題点や悩みを抱えながら、自分に合ったコンテンツを探しています。
認知のフェーズでは、自社のコンテンツで問題点や悩みに対する解決策を提示しながら、自社サービスのアピールもすることで、次のステップ「興味・関心」に移りやすくなります。
興味・関心
興味・関心は、自社のコンテンツに来訪したユーザーに向けて自社サービスの紹介し、理解してもらう段階です。自社サービスが顧客の問題点や悩みをどのように解決するのか、導入事例などを用いて解決した未来をイメージしてもらうことが重要です。
比較・検討
比較・検討は、自社サービスの良さを知ったユーザーが、「他にもいい選択肢はないのか?」と他社のサービスと比べる段階です。コンテンツ内で他社サービスとの比較検討ができれば、ユーザーの離脱を防ぐことができます。前述の「自社サービスの価値」を活かしながら、他社サービスとの比較をしていきましょう。
購入
最後の購入では、比較・検討が終わったユーザーが、申し込みや購入のためブランド名で検索する段階です。ユーザーのCV(コンバージョン)を高めるためにも、LPOやEFOのような施策を実施するようにしましょう。また、ECなら割引やクーポンなどを提供しておくと、CVにつながりやすくなります。
カスタマージャー二-で設定した4つのフェーズを可視化して、対応するコンテンツなどを整理・記述していきます。ユーザーの心理状態を理解した上で、次のフェーズに誘導できるようにしてきましょう。
評価されるコンテンツのポイントを抑える
各フェーズに応じて設定するコンテンツが決まれば、次は自社サイトに反映していきましょう。
サイトへ反映する際は、評価されるコンテンツかどうか確認することが重要です。具体的には、次の3つのポイントがあります。
- EATの担保される高品質のページ
- 検索意図を満たす記事である
- 基本的なSEO対策を行う
それぞれについて解説していきます。
EATの担保される高品質のページ
自社コンテンツのEATが担保されているかを確認しておきましょう。EATとは、専門性・権威性・信頼性を表しており、Googleが定める「品質評価ガイドライン」に指標として書かれています。
品質評価ガイドラインは、Googleがサイトを評価する際に基準としています。
そのため、EATが担保されているかは、検索上位に表示するための必須条件と言えるでしょう。
検索意図を満たす記事である
SEO戦略で大切なのは、「ターゲットの検索ニーズを満たす情報を提供する」ことです。
どれだけ自社サービスの価値やターゲットが明確でも、検索ニーズを満たしたコンテンツでなければ、ユーザーはサイトから離脱してしまいます。
また、サイトからの離脱が多ければ検索エンジンから「品質の低いページ」と判断され、検索順位が下がってしまう原因になります。検索意図を満たすことは、SEO戦略では特に重要になってくるのです。
基本的なSEO対策を行う
コンテンツ向上はもちろんですが、基本的なSEO対策も実施していきましょう。
例えば、以下のような対策があります。
- タイトルタグや見出しにキーワードを含める
- 共起後の活用
- 関連コンテンツへのリンク、関連コンテンツからのリンク
初歩的な対策ですが、検索エンジンからの認知度を上げるためにも確実に実施してください
SEO対策は著しく進化しており、小手先のSEO対策では通用しにくくなっています。だからこそ、戦略的にSEOを行っていき確実に企業活動につなげることが重要なのです。
また、SEO戦略を立てる際は自社サービスの見直しや、ターゲットの再設定など企業の進む方向を再確認することにもつながります。
まとめ