SEOはオワコン?オワコンとは言えない理由と今後必要なSEO対策を解説
Twitterやブログで「SEOはオワコン」という言葉を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
「SEOはオワコン」という考え方は、見方によって正しくもあり間違ってもいます。
SEOがオワコンと言われる理由
SEOがオワコンと言われる理由は実に多くあります。Twitterやブログなどでよく言われている、SEOがオワコンの理由を解説します。理由を7つ挙げて見ました。
- 競合サイトが多い
- 公式が評価され個人ブログが評価されにくくなった
- 小手先のテクニックが通用しなくなった
- 年々増加するアルゴリズムの更新への対応が難しい
- 費用対効果が落ちている
- YoutubeやSNSの利用者が増えた
- 継続が難しい
競合サイトが多い
SEOがオワコンといわれる理由の1つが、競合サイトの多さです。
現在は1,000円台からドメインを取得したりサーバーをレンタルでき、無料のWordPressを使えば誰でも低コストで自分のブログやサイトを持てる環境が整っているため競合サイトが増えている状況です。
一例として、「SEO」というキーワードで競合サイトの多さを見てみましょう。
Googleで「SEO」と検索すると、6億2000万ものページがヒットします。
つまり「SEO」で1位を取るためには、Googleに6億2000万ページの中で最もユーザーの役に立つページであると評価されなければいけません。
なお、収益性が高く競合の多いキーワードはどれも同じような状況です。そして、厳しい競争に敗れたサイト運営者やブロガーがSEOはオワコンと発信するのです。
公式が評価され個人ブログが評価されにくくなった
Googleのアルゴリズム変更により企業の公式サイトが評価され個人で運営するブログやサイトが評価されにくくなったのも、SEOがオワコンと言われるようになった大きな原因です。
以前は競合の多いビッグキーワードでも個人ブログが上位に表示されていることがよくありましたが2019年頃から徐々に消えていき、その位置に企業の公式サイトが来るようになりました。
現在のGoogle検索結果を見れば、Googleは情報の出所が不確かなことが多く被リンクも少ないためドメインが弱い個人サイトよりも、一次情報を発信し多くのサイトからリンクをもらっている企業サイトの方が信頼できると判断していることが明白です。
なお、現在も競合が少ないキーワードであれば個人ブログでも上位表示は可能ですが、収益性が低いことが多いため大きな利益を上げるには徹底的なリサーチが不可欠です。
このような状況を見て、SEOはオワコンと言う人が増えていると思われます。
小手先のテクニックが通用しなくなった
SEOがオワコンと言われるようになった原因として、小手先のテクニックが通用しなくなった点も挙げられます。小手先のテクニックとしてよく知られているのが、低品質なサテライトサイトです。
以前は、自分のメインサイトにリンクを送るためのサイト(サテライトサイト)を低品質で量産していれば、個人でもビッグキーワードで上位表示され大きな利益を得ることが可能でした。
ですが、現在はGoogleのアルゴリズムの進化により、低品質なサイトからリンクを送ってもメインサイトの順位が上がることはほぼありません。
ここで注意してほしいのは、サテライトサイト自体がSEOに効果がないわけではないということです。高品質なサテライトサイトを自作できるのであれば、現在でもSEOの効果は十分にあります。
ただ、高品質なサテライトサイトは片手間で作れるものではなく、すでに小手先のテクニックではありません。
低品質なサテライトサイトで上位表示していたサイト運営者が以前のように上位表示できなくなったことから、SEOはオワコンと発言していると思われます。
年々増加するアルゴリズムの更新への対応が難しい
Googleは毎年多くのアルゴリズム更新を行いますが、更新の回数は年々増えています。
Googleのアルゴリズムアップデートの回数
年度 | 回数 |
2018年 | 3234回 |
2017年 | 2453回 |
2016年 | 1653回 |
2013年 | 890回 |
2012年 | 665回 |
2011年 | 538回 |
2010年 | 516回 |
2009年 | 350 ~ 400回 |
参考:How Often Does Google Update Its Algorithm?
上記の通り、2018年には2009年の10倍近くに達する3,234回ものアルゴリズム更新が行われています。
すべてのアルゴリズム更新がGoogle検索結果に大きな影響を与えているわけではありませんが、アルゴリズムが変更された際に何らかの対応を迫られる回数が増えているのは間違いありません。
数少ないサイトを大人数で管理できる企業であれば、アルゴリズムの更新にも迅速に対応できます。
逆に個人で運営しているサイトは、アルゴリズム更新で順位が入れ替わるたびに検索結果の動向から傾向を分析し、その分析結果をサイトに反映するまでの作業を全て1人でこなさなければいけません。
その負担は大きく、度重なるアルゴリズム更新への対応で疲弊しサイト運営をやめてしまう個人ブロガーやアフィリエイターは多いです。このような状況も、SEOはオワコンと言われる理由の1つになっているのは間違いないでしょう。
費用対効果が落ちている
SEOがオワコンと言われるのは、現状のSEO対策が以前より費用対効果が落ちている点も理由として挙げられます。
現在は競合が多い状況なので、その中で上位表示するには以前よりもさらにSEO対策に注力しなければいけません。
また、現在のSEO対策は小手先のテクニックが通用せず、サテライトサイトも高品質なコンテンツ求められます。さらにアルゴリズムの更新回数も増えているため、その都度SEO対策の見直しも必要です。
これをすべてやり遂げようとすれば以前に比べれば費用対効果が下がるのは当然で、SEO対策は割に合わずオワコンだと感じるサイト運営者も多いでしょう。
>>【SEO担当者必見】 SEO対策のメリットやデメリットとは!?
YoutubeやSNSの利用者が増えた
YouTubeやSNSの利用者が増えたのも、SEOがオワコンと言われるようになった大きな要因です。
現在はGoogle検索だけでなくYouTubeやSNSで検索するユーザーが増えていて、特に10代はGoogleよりもTwitterで情報を得ている割合が多くなっています。
以前のような「検索=Google」という構図は崩れ、サービスの多様化とともに検索方法も分散している中で、あえてGoogleを利用する必要はなくSEO対策の意義も薄れているという意味で、SEOはオワコンと言われているきらいはあるでしょう。
継続が難しい
これまでの内容を総合すると、SEOがオワコンと言われるのは「継続が難しい」という点に集約されます。
現在のSEO対策は、以前よりも高いレベルが求められるため費用対効果が小さくなっているのは間違いありません。
それに加えて、SNSの浸透によりGoogleを利用するユーザーが減っており、SEO対策を継続する資金とモチベーションを保つのが難しいことが、SEOがオワコンとされる根本的な原因と考えられます。
SEOがオワコンとは言えない理由
7つものオワコンの理由を挙げて見ると一般的には、SEOはオワコンだと感じずにはいられません。
ですが、少し見方を変えればSEOで利益を生み出せる可能性はまだまだあり、それは企業だけでなく個人にも当てはまります。
個人でもブランディングできる環境がある
現在は、SNSで誰でも気軽に自分のことを発信できる環境が整っています。
そのため、意識的にSNSを使えば個人でも自分自身をブランディングすることが可能です。SNSとブログやサイトを連携し、SNS経由で自サイトへのアクセスを獲得することで自分の分身であるサイトもブランディングすることができます。
Googleが求めるコンテンツなら正当に評価される
Googleがサイト運営者に求めるコンテンツのレベルは非常に高くなっており、対応できずに退場するサイト運営者が増えています。逆に言えば、他のどのサイトよりも高品質なGoogleが求めるコンテンツを根気よく作成し続けていればGoogleに正当に評価され、上位表示することも不可能ではありません。
SEOをオワコンにせず攻略するための重要なポイント
最後に、SEOオワコンにせず攻略するための重要なポイントについて解説します。様々な方法を活用して、自サイトの順位アップを目指しましょう。
- 自分の専門性を発揮できるテーマを選ぶ
- ジャンルやキーワードを絞る
- ユーザーのニーズを満たすコンテンツを作成する
- サイト内の関連コンテンツ同士を内部リンクでつなげる
- SNSを活用する
自分の専門性を発揮できるテーマを選ぶ
今後SEO対策で成果をあげるには、自分の専門性を発揮できるテーマを選ぶことが大前提です。Googleが有益なページの定義として専門性を挙げているためです。
Googleは、検索品質評価ガイドラインでコンテンツに「E-A-T」を求めています。
E-A-Tとは、以下の3つの評価基準の頭文字をつなげた造語です。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
作成するコンテンツがこれら3つの評価基準を満たすことで、はじめてGoogleから高い評価を得ることができます。
専門性があるのはもちろん権威性と信頼性も兼ね備えておく必要があるため、これからコンテンツを作成してSEO対策を始める、もしくは現在行っているSEO対策を方針転換をするなら、自分の専門外のジャンルに参入するべきではありません。
自分が専門家として発信でき、今後権威性と信頼性を獲得できる可能性が高いコンテンツのジャンルを選ぶようにしましょう。
専門的な知識を持ち合わせていない場合や、費用をかけてでもできるだけ早くE-A-Tを満たすコンテンツを作成したい場合は、専門知識を持つ人物やすでに権威があり信頼性の高い人物などの専門家にコンテンツ作成を依頼する(外注する)方法がおすすめです。
今後は内容の薄いコンテンツはもちろん、内容が濃くても権威と信頼がなければGoogleから高い評価を得ることはできず、検索結果の上位に表示することもできません。
競合サイトを徹底的に分析し、それらのサイトの中でも自サイトが最もE-A-Tを満たすコンテンツをユーザーに提供できるジャンルやキーワードを選択することが、SEOをオワコンにせず成果を出し続けるための重要なポイントです。
ジャンルやキーワードを絞る
SEOをオワコンにしないためには、ジャンルやキーワードを絞ることも重要です。
これはE-A-Tにも関係するところで、サイトのジャンルとキーワードは分散させず、一点集中で深堀りしていった方が専門性と権威性、信頼性を満たすサイトになる可能性が高くなります。
Googleで検索するユーザーは問題の解決を求めています。自分自身に置き換えてみれば実感できると思いますが、何かを解決したい時には一般人ではなくその道の専門家に相談したくなるはずです。
その心理状態でアクセスしたサイトが様々なジャンルを扱っていたら、「本当にこのサイトの情報は信頼できるのだろうか?」といった疑問を抱かれても何ら不思議ではありません。
また、1つのサイトで様々なジャンルを扱うとなると各ジャンルにコンテンツが分散してしまうことで深堀りができず、全体的に内容の薄いサイトになるためユーザーは高い満足度を得られません。
このような状況を避けてGoogleに評価されるコンテンツやサイトを実現するためにも、サイトのジャンルやキーワードはできるだけ絞るようにしましょう。
ユーザーのニーズを満たすコンテンツを作成する
SEO対策をオワコンにしないためには、ユーザーニーズを満たすコンテンツの作成を常に心がけておく必要があります。
どれだけE-A-Tを満たしているコンテンツでも、ユーザーが知りたい答えを適切に用意していなければユーザーには満足してもらえません。
コンテンツは、ユーザーがどのような目的でそのキーワードを入力して検索したのか(ユーザーニーズ)をしっかりと調査した上で作成に取りかかりましょう。
おおよそのユーザーのニーズは、狙うキーワードで上位表示されているサイトを見れば分かります。
そして上位サイトの情報は網羅しつつ、知識検索サイトやSNSを利用して細かいユーザーニーズを拾い集めて競合サイトにはない情報をコンテンツに追加すれば、現在の上位サイトよりも上位に表示される可能性が高くなるでしょう。
サイト内の関連コンテンツ同士を内部リンクでつなげる
コンテンツの一部トピックに関してさらに詳しく解説したページがすでにあり、そちらを読んでもらった方がユーザーの役に立つと判断した場合は、そのページへのリンクを貼ってユーザーを誘導するのがおすすめです。
コンテンツを読み進めていると、あるキーワードについてさらに詳しく知りたくなることがよくあると思いますが、その度に再度検索しなおすのは面倒です。
深堀りしたコンテンツがサイト内にある場合は、そのコンテンツへのリンクを貼ってユーザーの検索にかける時間と手間を省くようにしましょう。
これはSEOというよりもユーザビリティを重視した施策ですが、サイトの回遊率が上がればGoogleに評価されやすくなり検索順位の改善につながる可能性もあるため、ぜひ意識して取り組んでみてください。
SNSを活用する
SEO対策をオワコンにせず結果を出すために、SNSの活用は必須です。SNSは、E-A-Tを満たせるツールだからです。
SNSで自分の専門分野について発信し続けることでその内容が多くのユーザーの目に止まり、信頼できると判断されてシェアされれば権威性が上がります。
そして、SNSのプロフィール欄に自サイトへのリンクを貼っておき、信頼してくれたユーザーがプロフィールからサイトにアクセスして知識を深めたり問題を解決できれば、さらに信頼性と権威性が高まります。
また副次的な効果として、SNS経由で訪問してくれたサイト運営者が自サイトへのリンクを貼ってくれる(被リンクを獲得できる)かもしれません。
このように現状のSEO対策とSNSの相性は抜群なので、SNSは必ず活用しましょう。
まとめ