SEOで1位を取る意味はあるのか?検索順位を上げるSEO対策を解説
SEOで検索順位1位を取る必要はあるのか、疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
SEOで検索順位1位を取る意味はある場合とない場合がある
SEOで検索順位の1位を取ることはもちろん重要ですが、1位を取る意味がある場合とない場合があります。
まずは、自サイトが本当に1位を目指す必要があるのかを理解しておきましょう。
1位を取る意味がある場合
SEOで1位を取る意味があるのは、1位を取ることでコンバージョンの増加を見込める場合です。
コンバージョンに結びつきやすいかどうかは、Google広告(旧 Google Adwords)でCPC(1クリックあたりの単価)をチェックすることで把握できます。
CPCが高いキーワードは、それだけ広告費をかけても利益を出せるキーワードのため狙っていきたいところです。
またコンバージョンに直接結びつかなくても、LPなどにアクセスを流して最終的にコンバージョンにつなげられるキーワードであれば1位を取る意味は十分にあります。
1位を取る意味がない場合
SEOで1位を取る意味がないパターンは、主に2つあります。
まず1位を取ってもコンバージョンが見込めないキーワードは、人員と時間の無駄になるため狙わない方がいいです。
また、コンバージョンが増えすぎて全てのユーザーへの対応が難しくなり、かえってユーザーの満足度を下げてしまう可能性がある場合も、あえて1位を取る必要はありません。
SEOで検索順位1位を取るメリット
SEOで検索順位1位を取るメリットは非常に大きく、利益にも直結します。SEOで検索順位1位を取ることで次の3つのメリットを得られます。
- 流入数が増える
- 広告費を削減できる
- ブランディング効果が見込める
それぞれのメリットについて解説していきます。
流入数が増える
SEOの検索順位が高いとクリック率は大幅に増加します。
2020年7月に、アメリカのSISTRIX社が8千万以上のキーワードと数十億の検索結果を分析して公開した、Googleの検索順位別クリック率は次の通りです。
◆ 検索順位とクリック率の関係性(SISTRIX社)
検索順位 | クリック率 |
1位 | 28.5% |
2位 | 15.7% |
3位 | 11.0% |
4位 | 8.0% |
5位 | 7.2% |
2位~5位までの差はそこまで大きくないのに対し、1位は2位より約13%もクリック率が高くなっています。クリック率が上がればアクセス数が増えます。アクセス数が増えれば、必然的にコンバージョンも増えることになります。
広告費を削減できる
SEOで検索順位1位を取ると、広告費を削減できるのもメリットです。
Google検索で確実に上位に表示させるためにGoogle広告を利用する場合、1クリックごとに料金が発生するためクリックが増えるほど広告費もかさみます。
対して、SEOで検索順位の1位を取ればどれだけクリックされても料金はかからないため、Google広告を利用するよりも広告費を削減できます。
ブランディング効果が見込める
検索順位1位を取ることで、該当キーワード領において高い権威性を示すことができます。人気のある商品やサービスに関するキーワードであれば一層効果が高いと言えます。
SEOで検索順位1位を取る上での注意点
SEOで検索順位1位を取るメリットは大きいですが、1位を目指す上で注意しておくべき点もあります。場合によっては、SEOではなくGoogle広告で上位表示した方がいい場合もあります。次に紹介する注意点を参考に、本当にSEO対策をすべきかを確認してみてください。
必ず1位を取れるとは限らない
SEOで検索順位1位を狙う場合に意識しておく必要があるのが、必ず1位を取れるとは限らない点です。
多くの企業がSEO対策を施し1位を目指している中で、自サイトが1位を取ることは決して簡単なことではありません。
またSEO対策は広告出稿の費用はかかりませんが、サイト設計やコンテンツの作成、ユーザー体験の最適化などにある程度のコストがかかります。
仮に1位を取れなかった場合、想定していたコンバージョン数に届かずマイナス収益になる可能性もあります。特に、コンバージョンが見込めるキーワードは競合が多く上位表示のためのコストも高くなるため、上位表示の難易度を見極めてキーワードを選定しましょう。
成果が出るまでに時間がかかる
SEOで検索順位1位を目指すと、成果が出るまでに時間がかかる点も注意しなければいけません。
コンバージョンが期待でき競合も多いキーワードで上位表示を目指す場合、1位にたどり着くまでの期間を数ヶ月~数年単位で見ておく必要があります。
短期間で見込み客の獲得やコンバージョンを目指すなら、SEOは適していません。相応の費用をかけて1位に表示されればすぐに成果が出るGoogle広告がおすすめです。
検索順位を上げるSEO対策
検索順位を上げて1位を取るためには、適切なSEO対策が欠かせません。ここでは、サイトの立ち上げからコンテンツ公開後までに必要なSEO対策を解説します。
- サイト設計
- コンテンツ作成
- UX最適化
- インデックス最適化
- クローリング最適化
- 被リンクの獲得
サイト設計
サイト設計は最初にやるべきSEO対策です。
サイト設計がしっかりできていれば、ユーザーにもGoogleにも優しいサイトに仕上げることができます。
Googleの理念を理解する
SEO対策の第一歩であるサイト設計を行うにあたり、Googleの理念を理解しておくことは非常に大切です。1位を目指す検索エンジンはGoogleで、SEO対策はGoogle対策であるためです。
Googleは「Googleが掲げる10の事実」で自社の理念を提示していますが、その中でも特にSEOに直結する重要な理念は「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」でしょう。
この理念が最初に掲載されていることからも、最優先すべきはユーザーを重視したコンテンツの作成であることが分かります。
Googleという検索エンジンを対策するのではなく、ユーザーが求めるものを追求すればその結果として検索順位で1位を取ることが可能です。
サイトのテーマを決める
Googleの理念を理解したら、サイトのテーマを決めます。
現在のGoogleでは専門性を持ったサイトが評価されやすい傾向にあるため、1つのサイトに異なるテーマを複数持たせると順位が上がりにくいです。
テーマは1つに絞り、ユーザーがサイトを訪れた時に何について書かれているサイトなのかが明確に分かるようにしておきましょう。
サイトのテーマに関連するキーワードを抽出する
テーマを決めたら、そのテーマに関連するキーワードを抽出していきます。
Googleのキーワードプランナーでは、メインキーワードを入力すると、関連するキーワードと各キーワードの検索ボリュームを一覧で取得できます。
参考記事: Googleキーワードプランナーの使い方
サイトを構造化する
キーワードを取得したら、サイトの構造化作業に移ります。サイトの構造化にあたり、まずは重要なキーワードをリストアップします。
重要なキーワードの判断基準は以下の通りです。
- 検索ボリュームが多い
- コンバージョンにつながる
重要なキーワードを洗い出したら、以下のようにサイトを構造化していきます。
- トップページ:サイトのメインキーワード
- カテゴリページ:重要なキーワード
- 記事ページ:重要なキーワードに関連するキーワード(サジェストキーワードなど)
内容の漏れや重複がないように注意して、構造化作業を進めましょう。
コンテンツ作成
サイトの構造化が完了したら、いよいよコンテンツを作成していきます。ユーザー満足度を高めるためのコンテンツ作成方法について解説していきます。
ユーザーの検索意図を満たす網羅性のある内容にする
Googleの理念の「ユーザーに焦点を絞る」コンテンツを作成するには、ユーザーの検索意図を把握することが重要です。
キーワードを入力したユーザーが何を求めているかを知るには、検索結果1位のサイトを見ましょう。
1位のサイトのコンテンツは、Googleが「最もユーザーの検索意図を満たしている」と評価している内容です。
1位のサイトの内容はおさえつつ、2位~10位のサイトの内容や関連キーワードなどを参考にして1位のサイトにはない情報まで網羅したコンテンツにすれば、Googleに評価される可能性が高くなります。
信頼できる内容にする
作成するコンテンツは、信頼できる内容になるよう心がける必要があります。
いくらユーザーの検索意図やニーズを満たしたコンテンツでも、その内容を信頼できなければユーザーは満足してくれません。
以下を意識して、ユーザーに信頼してもらえるコンテンツを作成しましょう。
- 権威のあるサイトや論文、書籍など、信頼できるソースを根拠にする
- 検証や取材などの一次情報を利用する
- 専門的な知識を持った人物が執筆する
独自の価値を付加する
SEOで検索順位1位を目指すには、競合サイトにはない独自の価値を付加する必要があります。競合サイトと同じような内容では、ユーザーの満足度は低くGoogleにも評価されません。
以下を参考に競合サイトに足りない要素を分析し、自サイトに独自の価値をユーザーに提供することを目指します。
- 図解
- グラフ化
- 集計や比較
- 手順化
文章でなくても問題ない、もしくは文章でない方がユーザーに優しい場合は、文章以外の手段を積極的に活用して独自の価値を付加するのがおすすめです。
UX(ユーザー体験)最適化
UX(ユーザー体験)はユーザー満足度を高めるために必要な施策で、UXを最適化することはSEO対策にもつながります。具体的なUX最適化について解説していきます。
スマートフォンに対応する
現在は、パソコンよりもスマートフォンで検索するユーザーが多いため、モバイルフレンドリーにしておくことは必須です。Googleは、レスポンシブデザインでモバイルフレンドリーなサイトにすることを推奨しています。
運営するサイトがワードプレスであれば、レスポンシブデザインが実装されたテーマを適用することで手軽にモバイル対応を実現可能です。
ページ表示を高速化する
ページ表示を高速化することも、ユーザー体験向上に必要な施策です。
ユーザーは限られた時間の中で検索して必要な情報を探し求めているため、ページ表示に時間がかかっているとすぐに離脱してしまいます。
また、Googleが2018年に実施したSpeed Updateでは、モバイル検索でページ速度をランキング決定の要素に含めました。ページ表示速度はユーザー体験とSEOの両方に影響するため、常に意識しておきましょう。
インデックス最適化
インデックスの最適化も、コンテンツをGoogleに正しく評価してもらうために重要です。ここでは、Googleがコンテンツを適切に評価できるよう促す最適化のコツを解説します。
タイトルとmetaタグを最適化する
タイトルタグは、インデックス最適化の中でも特に重要です。コンテンツの内容を的確、かつ簡潔に表すタイトルをつけることで、Googleに適切に評価される可能性が高くなります。
また、タイトルはユーザーがそのサイトにアクセスするかどうかを決定する重要な要素です。ユーザーがクリックしたくなる、魅力的なタイトルになるよう工夫しましょう。
metaタグの最適化は、具体的にはGoogle検索結果に表示されるmeta descriptionの最適化です。コンテンツの内容を120文字程度で要約するのがポイントです。
見出しを最適化する
見出しの最適化は、ユーザビリティの向上に加えてGoogleにコンテンツの構成を正しく理解してもらうために重要な施策です。
余計な表現を省き、ひと目でコンテンツの内容が分かるようにすることで見出しを最適化します。見出しタグ(hタグ)は、h1→h2→h3のように順番を守って使うのがルールとなっています。
画像を最適化する
画像を最適化しておくと、ユーザーにもGoogleにもメリットがあります。
画像の最適化には様々な方法が用いられますが、特に重要なのは代替テキスト(alt属性)を適切に設定することです。代替テキストは、視覚障害者の方がスクリーンリーダーを利用する時に読み上げることで、何の画像なのかを知ることができます。
また、Googleも代替テキストで画像の内容を理解するため、画像には代替テキストを設定するようにしましょう。
クローリング最適化
ユーザーのニーズを満たすコンテンツが完成したら、Googleのクローラーに見つけてもらいやすくするためにクローリングの最適化が必要です。ここでは、主なクローリング最適化方法を解説します。
Googleにインデックス登録を促す
Googleにインデックス登録を促すために、以下の設定を済ませます。
- XMLサイトマップを送信する
- URL検査ツールでインデックス登録をリクエストする
XMLサイトマップを作成すると、サイト内のページを一覧化してGoogleに伝えることができます。
ワードプレスの場合は、Google XML SitemapsでXMLサイトマップを作成し、Google Search ConsoleでXMLサイトマップを送信するだけでGoogleにインデックス登録を促すことが可能です。
少ないクリックで全ページにアクセスできるサイト構造にする
少ないクリック、具体的には3クリック以内で全ページにアクセスできるサイト構造にすることも、重要なクローリング最適化施策です。
サイト設計の構造化部分でトップページとカテゴリページ、記事ページの構造を守ってサイトを構築していれば、この施策は達成できます。
被リンクを獲得する
記事を公開してGoogleのクローラーに見つけてもらっても、すぐに上位表示されるわけではないためアクセスは集まりません。そこで重要になるのが被リンクの獲得です。
主な被リンク獲得方法は、以下の2つが挙げられます。
- SNSで更新情報を発信する
- 自社の関連サイトにリンクを掲載する
特にSNSを使った更新情報の発信は有効で、シェアされることで新しいユーザーの獲得にもつながるためぜひ活用したいところです。