SEOツール「GRC」とは?GRCのメリット、機能、選ばれる理由を解説
SEOツールは、Webサイトや競合他社のデータを収集し、分析するための効果的な手段です。人力では時間の要する作業を即座にこなし、効果的なSEO戦略の策定や最適化へ迅速に導いてくれます
特に自社や競合サイトのキーワードに対する検索順位を活用性の高いデータとして把握することは重要です。例えば、自社や他者の検索キーワードに対する順位変動がグラフとして可視化できれば、その原因を突き止めやすくなります。課題の選定を誤ることなく、投じるコストも無駄なくリターンを得られるようになります。
SEOツール「GRC」とは
SEOツール「GRC」とは、検索キーワードの順位を調査するツールです。Googleの検索順位だけでなく、Yahoo!とBingの検索順位も取得することができます。自社サイトだけでなく、競合サイトの検索順位の調査も可能です。
ツールの歴史は古く、2004年の配布開始から現在まで国内で愛用されているSEOツールです。ツールの開発は、静岡県にある有限会社シェルウェアが行っている、純国産のSEOツールです。
参考:SEOとキーワード数の関係性は?適切な設置場所や調整ポイントを解説
SEOツール「GRC」が選ばれる理由
数多く存在する検索順位チェックツールの中で、GRCが配布当初から絶大な支持を得続けている理由は主に5つあります。
- ルーティンワークに組み込みやすい利便性
- ストレスレスで直観的な操作性
- 分かりやすい視覚的な解析データ
- ハイコストパフォーマンス
- 顧客への説得性
以下、説明します。
ルーティンワークに組み込みやすい利便性
GRCは、一度設定すれば、キーワードに対する検索順位を出力する際に、ボタンを1度押すだけで良いため、多様なマーケティング分野に携わるビジネスパーソンでも、ルーティンワークにかなり組み込みやすい特徴を持ちます。
また、起動時に順位チェックを開始する機能があり、ボタンを押す必要もありません。軽量で高速に動作するため、データの出力も素早く、忙しいマーケターが日々、検索順位をチェックするには、とても利便性が高い津^るです。
ストレスレスで直観的な操作性
シンプルなUIで利用開始直後からストレスで使える点もGRCが選ばれる理由と言えます。古くから日本国内にあるソフトやアプリケーションのようなインターフェースになっており、幅広い世代のユーザーに使いやすい画面設計になっています。
参考:SEOとUI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)との関係性とは?SEO対策におけるUIやUX設計のポイントを解説
分かりやすい視覚的な解析データ
検索順位の変化の上下が分かるアイコンや、グラフなどの視覚的データにより、現在の検索結果だけでなく、過去からの検索順位の変動が一目で分かります。
1キーワードに対する検索順位の順位変動に関しては、Google Search Consoleよりも1画面で得られる情報量が分かりやすいとも言えます。
そのため、分析データを咀嚼しやすくなり、本当の課題や最適な施策を見つけやすくなります。
参考:データドリブンとは?概要やメリット、実践プロセスなど解説
ハイコストパフォーマンス
GRCはチェックしたいサイトのURL数、検索語数、上位追跡数によって価格が異なりますが、一番安いもので月額495円、最も高いプランでも月額2,475円で利用可能。かなり安価な価格設定となっています。
安くて良いものを長きに渡って提供しているツールだからこそ、GRCは選ばれているのです。
顧客への説得性
GRCのユーザーをキャッチアップしていくと、顧客への提案やサポート時に非常に有効活用できるという声が非常に見受けられます。
これは、先程述べた「分かりやすい視覚的な解析データ」が出力されるため、顧客自身がWebマーケティングの知識がなくても、その結果を理解しやすいからです。
そのため、オウンドメディア運用代行やSEO代行を行う企業は、自分たちの成果をGRCで示すなどして、顧客折衝のユースケースとしても選ばれているツールとなっています。
参考:SEOコンサルタントに転職するには?求められるスキルを解説!
GRCの機能、できること
細かく見ると多機能なGRCですが、その機能は大きく分けると主に5つあります。
- 検索キーワードに対する検索順位の一括調査
- 競合サイトの検索順位の一括調査
- 広告内の表示順位調査
- 検索結果の順位変化の動向調査
- 検索順位管理機能
以下、説明します。
検索キーワードに対する検索順位の一括調査
複数のURL、検索キーワードを簡単に登録でき、調査したいキーワードを一括で調査することができる機能です。 数千件の検索キーワードを登録しても、高速に調査し、データ閲覧も軽快です。一度登録すれば、あとは自動化することができます。
また、CRCを立ち上げたタイミングや、指定した時間に、自動で順位チェック実行させることも可能です。
Google、Yahoo、Bing の三大検索エンジンに対応しています。日本では、まだまだYahooが使われていたり、Internet Explorerからの継承で、Edgeを使ってBingで検索を掛けていたりするユーザーの割合も一定孫竿します。より的確なSEO検索順位チェックができる点は非常に魅力的です。
参考:Googleキーワードプランナーの使い方をわかりやすく解説
競合サイトの検索順位の一括調査
自社サイトだけでなく、競合サイトの検索順位も追跡することができます。例えば、検索結果上位100サイト全ての、日々の順位履歴の記録も可能な機能が備わっています。
広告内の表示順位調査
オーガニックなインデックスページだけでなく、Google、Yahooで表示される広告の数、さらに広告内の表示順位も調査することができます。リスティング広告などで上位されているサイトの順位履歴を記録することができます。
検索結果の順位変化の動向調査
調査したタイミングの検索順位だけでなく、過去の検索順位の動向を調査することができます。現在の順位が過去からどのように変遷しているのかを可視的なデータとして返してくれます
例えば、直近の順位変化をカラー矢印で表示したり、索キーワードの順位履歴グラフを瞬時に表示したりすることができます。データのソートも、「順位変動の大きさ」といったカテゴリーで並び替えるなど、順位変動を多様な可視的な観点からキャッチアップすることができます。
検索順位管理機能
GRCには、検索順位に対して、様々な管理をする機能が備わっています。メモ機能では、出力された検索順位に対して、メモを残すことができます。その時に感じたアイデアや感覚をストックすることで、検索順位に対する適切なアプローチに繋がります。
登録したキーワードをまとめるグループ機能や、特定のキーワードを目立たせるマーク機能などがあり、大量のキーワードを効率よく管理できます。
また、検索順位が変動した時にアラートさせる機能で変化を管理することもできます。過去の順位履歴データに保存期限はなく、全てストックし、管理することができます。
自動バックアップ機能やCSVエクスポート機能も備わっており、単に調査結果を取得するだけでなく、調査結果をうまく可視化し、管理し、有効活用できる総合的機能を備えたSEOチェックツールとなっています。
GRCの種類
GRCには、主に3つの種類が存在します。
- GRC
- GRCモバイル
- GRC-W
以下、説明します。
GRC
GRCは、検索キーワードに対する順位を調査ツールで、先程説明した機能性をすべて備えています。GRCの他の種類とは、このGRCを派生させたものになります。
GRCモバイル
GRCモバイルは、マートフォンにおけるGoogleの検索順位を調査するツールになります
スタンダードのGRCの機能はそのまま引き継がれているため、GRCでのデータと比較することができます。
GRC-W
GRC-Wは、海外の検索順位をチェックするツールです。対象の検索エンジンは、世界の検索順位をチェックするため、Googleになっています。アラブ首長国連邦、アルゼンチン、オーストリアから、ベネズエラ、ベトナム、南アフリカなど様々な国の検索順位をチェックすることができます。
GRCの使い方
GRCの使い方は、いたってシンプルで、インストール後は3つの作業を行うだけです。
- GRCの起動
- 項目追加
- 順位チェック実行
以下、説明します。
GRCの起動
GRCを公式ダウンロードページよりダウンロードし、インストールを行います。GRCインストール完了後は、GRCを起動させます。一度インストールすれば、起動だけを行うことになります。
項目追加
[編集]-[項目新規追加]より、チェックしたいサイトの名前、URL、検索ワードを登録します。検索ワードは複数が登録可能で、1行に1つずつ入力していきます。複数の単語を含む検索をする場合は、単語と単語の間にスペースを入力します。
順位チェック実行
ツールバーの「GRC」ボタンをクリックすれば、チェックが始まります。順位のチェックが終わると、各検索エンジンの、現在の検索順位が表示されます。その他、調査した過去の順位履歴がグラフ化され、直感的、視覚的に、順位変化を把握することができます
GRCの料金
GRCはプランや内容によって、主に6つの料金体系が存在します。
- フリー
- ベーシック
- スタンダード
- エキスパート
- プロ
- アルティメット
以下、説明します
フリー
GRCは無償での利用も可能です。ただし、無償版は、利用できる機能の項目に制限が掛けられています。登録できるサイトが3つ、検索ワードが20個となっています。まずは、GRCに触れてみたいというかたは、無料でGRCを体験することができます。
ベーシック
料金は月額495円、年払いの場合4,950円。登録可能なサイトURLが5、検索語数5000、上位追跡50となっています。
スタンダード
料金は月額990円、年払いの場合9,900円。登録可能なサイトURLが50、検索語数5,000、上位追跡500となっています。
エキスパート
料金は月額1,485円、年払いの場合14,850円。登録可能なサイトURLが500、検索語数50,000、上位追跡50となっています。
プロ
料金は月額1,980円、年払いの場合19,800円。登録可能なサイトURLが5,000、検索語数500,000、上位追跡50となっています。
アルティメット
料金は月額2,475円、年払いの場合24,750円。登録可能なサイトURL、検索語数、上位追跡すべてが無制限となっています。
実際にどの程度のURL数が必要になるのかは、自社の運用サイトと競合サイトの数で決まると思います。ただし、検索結果上位100サイト全ての、日々の順位履歴の記録も可能なので、運営サイトの数で必要なURL数をオーバーしたら、プランを高いものへ移行させると良いでしょう。
GRCのよくある質問
Q:GRC SEOとは何ですか?
Answer)GRC SEOとは指定したサイトと検索キーワードの検索順位をチェックするツールです。GRCとは、システムの分野で、ガバナンスを管理するための組織の戦略、リスク管理、および業界や政府の規制への準拠のことを指します。このことから、SEOに関するGRCのリサーチを行うユーザーが「GRC SEO」といった検索や表記を行っています。
Q:GRCの無料版にはどんな制限がありますか?
Answer)無料版の場合は、登録できるサイトが3つ、検索ワードが20個までという制限となっています。運営サイトが少なく、特定のキーワードのみの順位だけをチェックしたい場合は、無料版でも有効活用できます。
Q:GRCを使うメリットは?
Answer)提供している機能に対して、非常にコストパフォーマンスが高い点にメリットがあります。また、現在のWebツールというのはデザイン性が高く、複雑なデータを返すようなものも多い中、GRCは非常にシンプルな構成で、データをグラフやアイコンで可視化させている点にメリットがあります。誰にでも使いやすく、誰にでも結果が把握しやすいため、Webマーケティングの専門企業が、クライアントへのプレゼンテーションとしてそのまま活用するなど、非常に優れたツールとなっています。
まとめ