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SEA(検索エンジン広告)とは?実施のメリットと成功のポイント

SEA(検索エンジン広告)とは?実施のメリットと成功のポイントSEA(検索エンジン広告)とは、検索エンジンを利用して行うクリック課金型広告のことで、検索結果に有料広告を表示する手法です。Google、Bing、Yahooなどの検索エンジンを中心に、特定のキーワードに対して広告を表示し、ユーザーがクリックするごとに広告主に料金が発生します。

 

SEAは、即効性のあるWEBマーケティング手法として、SEO(検索エンジン最適化)と組み合わせて利用されることが多く、特にSEOの効果が出る前の段階で効果的です。ターゲットを絞った広告表示が可能であり、広告の費用対効果を正確に計測できるため、多くの企業が活用しています。

 

amano_portrait本記事では、SEAの基本的な仕組みやメリット、SEOとの違い、成功するためのポイントについて詳しく解説します。

 

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SEA(検索エンジン広告)とは

SEA(検索エンジン広告、Search Engine Advertising)とは、検索エンジンを利用したクリック課金型広告のことであり、SERPs(検索結果)に有料広告を載せることを意味します。広告の出稿には入札のための複雑なシステムが動いており、特定のキーワードで検索された際のクリック価値を算出しています。単純なWEB広告としてSEAを行うこともあれば、自然流入でのアクセスを確保できていないメディアがユーザーを誘導するために使われることもあります。

 

SEAの表示は通常の検索結果と似ています

 

SEAの表示は通常の検索結果と似ていますが、オーガニック検索結果とは異なり、通常は検索結果の上部にスポンサー表記がされて出てきます(検索エンジンによっては検索結果の上部以外にも横、下部に表示されます)。Google、Bing、Yahooなどの検索エンジンを中心に、コストを掛けることで幅広いユーザーにリーチできる点でSEOと異なります。

 

広告主は1クリックあたりいくらという広告料を支払うことになるため、設定次第では高額な広告料がかかりますが、検索上部に表示されることからクリック率が高く、検索結果の上位を取ることが難しいクエリに対しても表示できることから長期的な成果で見ても価値が出てきます。特にSEOで成果が出ていない段階ではSEAを活用してブランド力を高めたり、顧客基盤を構築することでSEOとの相乗効果が見込めます。

 

デジタルマーケティングにおけるSEAの重要性

SEAは検索エンジン広告としてデジタルマーケティングの重要なプロモーション活動の中で高い重要性を持っています。CCI、電通、電通デジタル、セプテーニの4社による調査によるとインターネット広告媒体費用は2019年以降、高い成長率を維持しており、中でもビデオ(動画)広告と検索連動型広告の割合は増えていることがわかります。

 

特に広告媒体費に注目すると、2022年に9766億円だった検索連動型広告は1兆729億円へと非常に高い比率を占めています。これだけの費用が検索連動型広告に投資されているのは売り上げを始めとするコンバージョンを得やすいこと、比較的簡単に開始できるWEB集客であることなどが関係しています。

 

SEAの仕組み

SEAは検索エンジンにターゲット広告を載せることで集客する手法ですが、その手法にはテキスト広告、画像広告、動画広告のように種類があります。それぞれに長所と短所がありますが、SEAを使う大きなメリットの1つにはターゲットを絞ることができることが挙げられます。

 

検索エンジン連動型広告はオークション型のシステムを使っており、広告主は自社製品やサービスに関連するキーワードに対して入札をすることになります。ただし、特定のキーワードに対して1クリック1,000円で入札したとしても、実際に1クリックあたり1,000円が請求されるというわけではありません。特定のキーワードに対して最も高い金額で入札した広告から順に入札が行われるため、1,000円で設定していたとしても競合が500円で設定していた場合には500円前後で入札されることがあります。

 

そのため、どのキーワードを選択するかで広告が表示されるかどうか、表示されやすいかどうかが決まってくることになるので、キーワードと入札額の最適化を行わなければターゲットユーザーを見逃すことにもつながります。

 

また、SEAには品質スコアという指標も非常に重要な役割を果たします。品質スコアは広告がターゲットユーザーのニーズをどの程度満たしているのかを示したものです。検索エンジン側からすると表示した広告をクリックしてもらうことで初めて課金されるため、ユーザー満足度を高めるためにもユーザーニーズに合致した広告を優先的に表示することになります。

 

例えば、次の表はSEAでの入札の仕組みを簡易的に表示したものです。

 

広告主 入札額 品質スコア 最終的な評価
A社 1,000円 4 4,000
B社 1,000円 6 6,000
C社 650円 10 6,500

 

A社、B社、C社の3社がそれぞれ1,000円、1,000円、650円で同じキーワードに対して設定していたとします。単純に入札額だけをいえば、A社かB社が優先的に広告が表示されることになりますが、実際には、高い品質スコア(ユーザーニーズとの合致度合)を出しているC社の広告が優先的に表示されます。

 

なお、品質スコアは次の3つの要素から評価されるといわれております。いずれもユーザーファーストの観点で考えれば妥当な項目ですので、安く広告を出すためにもユーザーニーズを把握して出稿すべきといえます。

 

  • ランディングページの品質
  • 検索クエリと広告の関連性
  • クリック率

 

このように、ターゲットユーザーに対して、自社製品やサービスに関連するキーワードを厳選し、ニーズに合った広告を出すことで効率的に広告を出すことができるのがSEAの大きな特徴です。

 

SEAの効率性

WEBマーケティングに限らず、広告全般において、人は本能的に何かを説得しようとするメッセージを避ける傾向にあります。露骨な広告はクリックされにくく、Googleのクリック率を調査しても、ユーザーの7割は検索結果に表示される検索エンジン連動型広告(SEA)よりも自然検索結果(SEO)をクリックするとデータが示しています。しかし、それでも日本だけで年間1兆円以上の検索エンジン連動型広告が投資されており、非常に大きい市場規模があることは間違いありません。

 

SEAの強みは管理画面から投資収益率を正確に集計し、クリック数や売上などを計測することでどれだけ効率的に集客が出来ているのかがわかりやすい点です。また、ターゲティングオプションが多彩であり、場所、年齢、性別、興味関心などの要素に基づき、限定されたターゲットユーザーに対して広告を発信することも可能です。

 

この観点でみると、広告に適したジャンルであれば非常に効果的であるといえます。特にtoCの領域ではSEAは非常に高い効果を発揮することが多いため、SEOと併用することで集客を最大化することが目指せます。

 

SEO、SEMとの違い

SEAに似た用語としてSEMとSEOがあります。いずれも検索エンジンを使ったWEBマーケティングという意味では同じですが、それぞれ次のような略称であり、明確な違いがあります。

 

  • SEM(Search Engine Marketing):検索エンジンマーケティング
  • SEA(Search Engine Advertising):検索エンジン広告
  • SEO(Search Engine Optimization):検索エンジン最適化

 

SEMはSEAとSEOを組み合わせたWEBマーケティングの総称のことです。検索エンジンの検索結果におけるWEBサイト(LPや広告含む)の可視性を高めるための設計すべてを網羅します。ただし、日本ではSEMのことを検索エンジン連動型広告(リスティング)と呼ぶことが多く、日本に限っていえばSEMとSEAは同じものを指すことがあります。

 

SEAはCPC(クリック単価)とキーワードを調整することで検索結果に広告を表示させ、クリック率を高めることで集客するというWEBマーケティング手法のことです。費用をかけることで検索の最上部に表示することができるため、SEOで効果が出る前の間の集客手段として用いられたり、特定のクリック率が高いキーワードに対して決め打ちで利用したりします。

 

SEOはオンページ対策(ページ内の最適化やコンテンツ強化)とオフページ対策(外部リンクやサイテーション強化)によってサイト評価を高め、検索エンジンの検索結果の上位を取り、集客する手法です。サイトの最適化やコンテンツの強化、継続したコンテンツ配信などにより被リンクを集め、徐々にサイト評価を高めていく手法ですが、一般的にはSEOを初めても効果が出るまでには最低でも6か月以上の時間を要するため、SEAの併用により集客するという手法が取られます。

 

SEOとSEAはコストと時間という観点で比較されることが多いものの、どちらが良いというよりもターゲットに合った手法をうまく使うことで集客を最大化するというSEMの考え方を持つことが重要です。

 

SEO、SEMとの違い

 

SEAがSEOに与える影響

SEAとSEOは全く別の施策ですので、両者が直接的に関わることはありません。しかし、SEAを行うことで間接的にSEOに影響する可能性はあります。SEAを行うことでサイトの認知度を高めることができ、ブランドの認知が進めば検索順位が多少下であってもクリックされる可能性が高まるため、広告施策がはまれば自然検索を介して多くのトラフィックを確保することができるようになります。

 

検索結果からのクリック率や滞在時間、直帰率などもSEOに影響するといわれているため、ブランド価値を高めることができれば結果的にサイト評価が進みます。サイト認知が進むことで被リンクやサイテーションの確保にもつながりますので、SEAを推進することは間接的にはSEO対策になる可能性があります。

 

ただし、検索エンジンに広告を出していることや出稿額が検索結果に影響する可能性は極めて低く、ブランド認知を進めるための活動としてSEAを行うことは費用対効果が合うとは言い難く、SEAを最適化することは結果的にはSEOにつながることがある、程度に考えるべきです。

 

※SEAがSEOに影響するかどうかは検索エンジンの仕様によって非常に大きく影響しますが、各検索エンジンは仕様を公開しておりません。日本で普及している検索エンジンとしてGoogle、Yahoo!JAPAN、Bingが挙げられますが、中国ではBaidu、ロシアではYandexというように国によって主要検索エンジンは異なります。日本に限定すれば広告出稿がSEOに影響することはないとほぼ断定できます。

 

SEAのメリット

SEAにはSEOと異なり、次のようなメリットがあります。

 

  • 導入の早さ
  • 視認性の高さ
  • 分析の容易さ
  • 詳細なターゲットオプション

 

導入の早さ

SEAは検索エンジンに表示させる手法としては非常に早く、アカウント作成も容易です。Googleをはじめ、Yahoo!Japan、Bingのような主要検索エンジンに広告を掲載することができ、広告の承認の早さにもよりますがSEOで検索上位を取るよりも迅速に表示させることが可能です。

 

一般的にはSEOを始めて効果が出るまでに4か月以上といわれていますが、SEAでは広告はオークション形式の入札ですので、高い費用を許容できれば即日検索上位を取ることが可能です。

 

ターゲットユーザーが明確であり、予算が決まっている場合であってもキーワードを絞ることで効果的に集客ができるため、SEO集客で効果が出るまではSEA集客も重要な集客チャネルです。

 

視認性の高さ

検索エンジンによって表示形式は変わりますが、一般に検索エンジン連動型広告はオーガニック検索結果の上部に表示されます。単純に目立つ場所にクリックされやすい形で表示されるため、広告の予算が取れる場合には非常に効果的な広告枠です。繰り返し表示することでブランド力も向上するため、広告ランクの上昇が期待でき、時間経過とともにユーザーの目に入ることが多くなることで信頼できる企業だと認識されます。

 

分析の容易さ

検索エンジン広告は検索エンジンの重要な収益源であり、企業サイドが効率的に出稿できるようにプラットフォームを充実させています。管理画面では次のような情報を簡単に知ることができるため、不確定要素の多いSEOと比較すると非常に簡単に分析ができます。

 

  • 表示回数
  • クリック率
  • クリック単価
  • 掲載位置
  • コンバージョン率
  • コンバージョン単価
  • 投資対効果
  • デバイス状況
  • 滞在時間
  • ユーザーのエリア情報

 

詳細なターゲットオプション

SEAではキーワードを通して広告を出稿しますが、広告を提供する際に、既にサービスに関心を持っているユーザーに限定して配信することが可能です。ターゲットユーザーの興味関心を考慮して広告を掲載できるため、一般的なディスプレイ広告よりも非常に高い精度で出稿することができます。

 

最適なキーワードやフレーズを見つけるためには繰り返し調査をする必要がありますが、興味関心を持っているユーザーに絞った広告配信ができるということは高い精度でクリックが確保でき、通常の広告よりもコンバージョン率が高いことを意味しています。

 

SEAで成功するために

SEAで成功するためにはユーザーニーズを捉え、品質スコアを高める必要があります。広告予算が潤沢であれば集客をすることはできますが、限られた予算を効率的に回すためには次のことを意識してください。

 

  • 目標を明確にする
  • 適したキーワードを選択する
  • 広告キャンペーンをパーソナライズする
  • ジオターゲティングを最適化する

 

目標を明確にする

SEAの目標はサイトのトラフィックを増やし、リードを獲得したり、売上を増やすことにあります。目標を設定するためには市場とコンテンツの種類を考慮し、ニーズに合った広告を打ち出す必要があります。広告キャンペーンを成功させるためには、KGIとKPIを明確に設定し、投資対効果を定期的に見直すようにしてください。

 

適したキーワードを選択する

SEAはキーワードを軸にした広告です。ユーザーがどのようなキーワードで検索するかを調査し、キーワードを最適化することでSEAの効果を最大化することができます。キーワードは定期的に見直す必要がありますが、最初は軸となるビッグワードを入れることで実際に検索されたキーワードを調査し、徐々にロングテールキーワードに寄せていくことで予算内での最適化が可能になります。

 

また、キーワード調査ツールをうまく活用することで競合が取得しているキーワードやニーズに合ったキーワードを見つけることができるようになります。

 

広告キャンペーンをパーソナライズする

SEAの強みは広告をパーソナライズできることです。ディスプレイ広告のようにクリック単価を落として表示回数を増やすことでクリック数を担保する手法とは異なり、高いクリック単価を支払う代わりに質の高いユーザーを確保することがSEAの狙いです。

 

そのため、キーワード以外にも地域情報やユーザーが過去に訪問したサイトをターゲットにするなどの手法により個別対応した広告を出すことで高い投資対効果を得ることができるようになります。

 

ジオターゲティングを最適化する

ジオターゲティングとは、特定の地域に対してリーチする試みのことです。広告を打つ際に店舗から遠いエリアに出稿しても効果はありません。関東の店舗であれば関東に、関西の店舗であれば関西に広告を出す必要があります。実店舗のないWEBサービスであっても国や都市を絞ることで効果的な集客ができることがありますので、地域情報は必ずチェックすべき項目です。

 

まとめ

amano_portraitSEA(検索エンジン広告)は、検索エンジンを活用したクリック課金型広告で、迅速に集客できる効果的なマーケティング手法です。即効性があり、特定のキーワードに対して広告を表示することで、短期間での効果を狙うことができるため、SEOと併用することで自然検索でのトラフィックが少ない段階でも効率的に集客が可能です。広告主はターゲットを絞って広告を表示でき、広告の費用対効果を正確に把握することができますが、SEAで成功するためには明確な目標設定、適切なキーワード選択、パーソナライズされた広告キャンペーン、ジオターゲティングの最適化を繰り返し行うことが重要です。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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