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プロダクトレビューアップデートとは?レビューの質を上げる方法を解説

プロダクトアルゴリズムアップデートは2021年から段階的に実施されているGoogleによる検索アルゴリズムアップデートのことです。通常のコアアルゴリズムアップデートではなく、英語圏限定であり、商品レビューサイトにだけ限定しているという特徴があります。

英語圏のアフィリエイトサイトに大きな影響を及ぼしたアップデートですが、同時にGoogle公式で対策方法も公開しており、将来的には日本語を含む多言語展開の可能性の高いアップデートです。

 

SEOコンサルタント今回は、日本のSEOではまた影響がないプロダクトレビューアップデートについて解説します。

 

SEOコンサルティング

プロダクトレビューアップデートとは

プロダクトレビューアップデートとは、Googleの検索アルゴリズムアップデートのひとつです。主に商品(プロダクト)を紹介(レビュー)する記事を配信しているアフィリエイトサイトを対象にしたアップデートですが、商品を紹介しているサイトであれば、アフィリエイトサイトに限らず影響を及ぼす可能性があります。

2022年9月時点での影響範囲は英語圏のみであり、日本語圏は対象になっておりませんが、Googleの検索エンジンとしてのあり方がよく反映されたアップデートであり、将来的にも多言語展開する可能性があることから注視しておくべき内容です。

なお、今回のアップデートはプロダクトレビューアップデートとは呼ばれますが、いわゆるコアアルゴリズムアップデートではなく、次のような特徴を持ちます。

  • コアアルゴリズムアップデートではない
  • 英語圏限定のアップデート
  • 商品を紹介するWEBサイトに対するアップデート
  • Google Discover(Googleディスカバー)に影響する

 

英語圏限定であり、かつ、商品紹介サイト限定ですので、かなり範囲は絞られますが、アフィリエイトサイトは世の中に数多く存在しますので、対象となるサイトはかなりの数に上ります。

Googleの基本理念は徹底したユーザーファーストですので、今回のアップデートもユーザー体験を強化する目的であることは間違いありません。ただし、Googleエンジンとはいえ、精度は必ずしも完ぺきとはいえず、特定の検索クエリに対する検索結果はSEO対策されたアフィリエイトによる商品誘導とも取れるものとなっています。

まっとうに商品を紹介するサイトからすると、SEO対策を施された中身のないアフィリエイトサイトは迷惑であり、最終的にはユーザーエクスペリエンス(顧客体験)を損なうというのが大元の考えと推測されます。

また、Googleの裏の意図としては(特に英語圏で)台頭してきた大手商品紹介プラットフォームに検索ユーザーが流れないように、善後策として評価を変えたという見方もできます。

 

コアアルゴリズムアップデートではない

コアアルゴリズムアップデートは年に数回(2回~4回)実施されますが、今回のプロダクトレビューアップデートはコアアルゴリズムアップデートではありません。しかし、英語圏での運用データが集まり次第、多言語展開する可能性はあります。

 

英語圏限定のアップデート

プロダクトレビューアップデートは、2021年4月8日に1回目、同年12月1日に2回目、2022年3月23日に3回目、同年7月27日に4回目がおこなわれましたが、すべて英語圏限定のアップデートです。

現時点では英語以外の言語への波及は確認できておりませんが、BERTアップデートのように、当初は英語圏限定だった評価基準が多言語展開したケースがありますので、将来的には多言語展開することは十分に考えられます。

 

商品を紹介するWEBサイトに対するアップデート

プロダクトレビューとはありますが、自社商品のサービス紹介やECサイトのような購入者が商品レビューを投稿するサイトは今回のアップデートの対象外です。

プロダクトレビューアップデートの影響範囲は商品紹介サイトですので、複数の商品やサービスを比較して紹介するアフィリエイトサイトが主な対象です。ただし、商品紹介を扱っていればアフィリエイトをおこなっていなくても対象範囲に入ります。

なお、YMYL(Your Money or Your Life)領域である金融や仮想通貨に関する情報を扱っているサイトも対象範囲に入っていますので注意してください。

 

Google Discover(Googleディスカバー)に影響する

今回のアップデートの特徴として、Google検索だけではなく、Google Discover(Googleディスカバー)にも影響するというものがあります。通常のアップデートでは検索結果にのみ影響するものがほとんどでしたが、今回はやや特殊なアップデートです。

 

GoogleDiscover(グーグルディスカバー)にも影響する

プロダクトレビューアップデートは、Googleが提供するサービス「Google Discover」にも影響します。

Google Discoverとは、スマートフォンのGoogleアプリのトップページに、ユーザーのさまざまな情報(訪問場所、閲覧・検索履歴)にもとづいて、ユーザーが興味関心を持ちそうな情報を検索前に自動表示するサービスのことです。2018年9月にGoogle FeedからGoogle Discoverに名称変更されました。

Google Discoverは、ユーザーが検索を行う前に適切なタイミングで的確な情報を届けてくれるサービスです。しかしプロダクトレビューアップデートにより、Googleが「品質が低い」と判断した商品レビューサイトは、アップデートの影響を受ける可能性があります。

 

商品レビューの質を上げる方法

プロダクトレビューアップデートは商品レビューをしているサイトを落とすことが目的ではなく、質の低い商品レビューの検索結果を見直すアップデートです。そのため、ユーザーのためになる高品質な商品レビューをしているサイトであれば検索順位を大きく上げるチャンスです。

商品レビューの質を上げるためには、次のような方法があります。

  • 専門知識を公開する
  • 正しい比較をする
  •  独自調査を配信する
  • エビデンスを明確にする

 

専門知識を公開する

商品レビューに限りませんが、コンテンツには専門知識を有する人が執筆または監修したほうがSEO評価を上げることができます。一般的なSEO対策ではE-A-Tが重要といわれていますが、E-A-TとはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとったものですが、このなかのExpertise(専門性)が該当します。

単に公式サイトや他メディアの情報を読んだ程度では専門知識は手に入りません。どのような特性を持つ商品なのか、どのようなカテゴリや分野に属するサービスなのか、競合は何か、などを考えながら専門家視点での商品レビューが必要です。

この件に関して、Googleは2022年8月18日に次のように公開しています。

We know product reviews can play an important role in helping you make a decision on something to buy. Last year, we kicked off a series of updates to show more helpful, in-depth reviews based on first-hand expertise in search results.

引用:More content by people, for people in Search(Google The Keyword)

これを日本語に訳すと次のようになります。

製品レビューは、購入する商品を決定する際に重要な役割を果たすことがわかっています。昨年、私たちは一連の更新を開始し、検索結果における直接の専門知識に基づいて、より有用で詳細なレビューを表示しました。

 

正しい比較をする

ユーザーが商品を購入するのは必ずしも金額だけではありません。機能性、利便性、堅牢性、デザイン性など複数の要素が複雑に絡まって購入の意思決定をおこないます。

そのため、単に商品を紹介するだけではなく、競合サービスや競合商品と比較してどのように優れているのか、どこが劣っているのかを明確にし、ユーザーの意思決定を助けるレビューである必要があります。

特にアフィリエイトサイトの商品紹介では、報酬額の高いものを優先的に紹介するという手法が目立ちますが、これは完全に販売側の都合であり、ユーザー視点を無視していると言わざるを得ません。本当に役立つ商品レビューとは何かを考え、正しい比較をすることが重要です。

 

独自調査を配信する

商品レビューは企業の公式情報や他メディアの配信情報、SNS、Q&Aサイトなどから情報を集め記事を作ることができます。しかし、これではありきたりであり、汎用性のある記事にしかなりません。

Googleに評価されるためには独自情報を配信することが望ましいですが、可能であれば一次情報を配信したほうが良い結果を生みます。具体的にはインタビュー、ヒアリング、アンケートなど実際の使用者の声を聞いてみる方法や商品を実際に自分で使ってみて感想をレビューする方法も効果的です。

 

エビデンスを明確にする

コンテンツはどのようなものであっても正確性や信頼性が重要です。単に個人の感想であれば、ユーザーの役に立たない可能性が高いためです。

そのため、商品レビューをする場合には機能や効果の根拠となる情報が必要であり、書籍ではなくインターネットでの情報源がある場合には外部リンクを貼り、ユーザーが確認できるようにしてください。

公式サイトでは詳細なスペックが記載されていることが多く、効能に関しては研究者の論文や研究結果を開示しているサイトへの導線が必要です。

ただし、エビデンスを掲載する場合には必ず一次情報(そもそもの情報発信元)を参照してください。二次情報は参考にならないことがあります。

 

Google公式を参考にする

プロダクトレビューアップデートをすると同時に、Googleは公式でベストプラクティスやおすすめの手法を公開しています(以下4ページを参照)。商品レビューを書く際には必ず目を通して、何度でも読み返してください。

上記4ページは極めて重要度の高い情報が公開されておりますので、担当者は必ず目を通してほしいのですが、情報としてはやや長いため、特に重要度の高いポイントを下記に転記いたします。

 

Google 検索などの Google サービスで買い物客に商品レビューを見つけてもらいやすくするには、以下のおすすめの方法を参考にしてください。

  •  ユーザーの視点から商品を評価します。
  • レビューしている商品に関する知識が豊富であること、専門家であることを示します。
  • 画像、音声、または商品に関する自分自身の体験に基づく説明へのリンクなど、専門知識を示し、レビューの信頼性を裏付ける証拠を提供します。
  • 商品に求められる各種の性能がどの程度達成されているかについて、定量的測定を提供します
  •  競合商品との差別化要因について説明します。
  • 比較対象となる商品を示します。または、特定の用途や状況にどの商品が最適か説明します。
  • 独自の調査に基づいて、特定の商品のメリットやデメリットについて述べます。
  • 以前のモデルやリリースから商品がどのように改善され、問題点が解消されたかなど、ユーザーの購入決定に役立つ情報を提供します。
  • 商品が属するカテゴリの主な意思決定要因と、その分野での当該商品の性能を明らかにします(たとえば、自動車のレビューでは、燃費、安全性、運転のしやすさが主な意思決定要因であると判断し、そうした分野での性能を評価します)。
  • メーカーからの情報以外に、商品の設計と、それがユーザーに与える影響に基づいて、重要な選択肢を示します。
  • 読者の意思決定に役立つ、その他の有用なリソース(独自のリソース、または他のサイトのリソース)へのリンクを記載します。
  • 読者が任意の販売者から購入できるように、複数の販売者へのリンクを記載することを検討します。
  • ある商品を最も優れた商品として推奨する場合、その評価が全般的なものであれ、用途を限定したものであれ、そう評価する理由を自分自身の体験に基づいた裏付けを含めて説明してください。
  •  推奨する商品一つひとつに対して詳細な商品レビューを書く場合でも、評価順の商品のリストは、個別のレビューを参照しなくても十分に有用な内容になっていなければなりません。

引用:質の高い商品レビューを書く

コンテンツを作成する方のために、商品レビューの観点から考慮すべき点をいくつかご紹介します。レビューで以下のことを行っているかどうかご確認ください。

  • 必要に応じて、商品に関する専門知識を伝えているか。
  • メーカーが提供する情報以外の独自のコンテンツで、商品の見た目や使い方を紹介しているか
  • 商品に求められる各種の性能がどの程度達成されているかについて、定量的測定を提供しているか。
  • 競合商品との差別化要因について説明しているか。
  •  比較対象となる商品を示しているか。または、特定の用途や状況にどの商品が最適か説明しているか。
  • 調査に基づいて、特定の商品のメリットやデメリットについて述べているか。
  • 以前のモデルやリリースから商品がどのように改善され、問題点が解消されたかなど、ユーザーの購入決定に役立つ情報を提供しているか。
  •  商品が属するカテゴリの主な意思決定要因と、その分野での当該商品の性能を明らかにしているか。たとえば、自動車のレビューでは、燃費、安全性、運転のしやすさが主な意思決定要因であると判断し、そうした分野での性能を評価します。
  • メーカーからの情報以外に、商品の設計と、それがユーザーに与える影響に基づいて、重要な選択肢を示しているか。

引用:Google の商品レビューに関するアップデートについてクリエイターが知っておくべきこと

 

今後のアップデートで有効となる、商品レビューの 2 つの新しいベスト プラクティスをご紹介します。

  • 画像、音声、または商品に関する自分自身の体験に基づく説明へのリンクなど、専門知識を示し、レビューの信頼性を裏付ける証拠を提供します。
  • サイトに適している場合は、読者が任意の販売者から購入できるように、複数の販売者へのリンクを記載することを検討します。

引用:商品レビューに関するアップデートとサイト

商品レビューの初回の更新をリリースしてから、複数の商品に関するレビューについて多くの質問が寄せられました。この質問に関してご回答いたします。

 

  • 商品レビューの更新はランキング リストや比較レビューに影響しますか?はい。商品レビューの更新は、すべての形式のレビュー コンテンツに適用されます。先ほどお伝えしたベスト プラクティスも適用されます。しかしながら、ランキング リストは簡潔になりがちであるため、より厳密な方法で専門知識を証明し、信頼性を高めたいと考える方もいるでしょう。その場合は、商品テストの結果を簡潔に引用し、商品を実際にテストした際の独自の画像を含めるとよいでしょう。
  • 「最も優れた」商品をおすすめするレビューを作成する際のおすすめの方法はありますか? ある製品を特定の商品群において最も優れているとおすすめするとき、または特定の用途に最適であると商品をおすすめする場合は、その製品が最も優れていると考える理由を読者と共有してください。市場における他社商品との差別化要因は何でしょうか。その商品が特定の目的に最適である理由は何でしょうか。裏付けとなるような、実証に基づく根拠を必ず含めてください。
  • 複数の商品を対象とするレビューを作成する場合も、各商品のレビューを個別に作成する必要がありますか? 関連する商品の高品質なランキング リストを作成すると同時に、リスト内の各商品について詳細なレビューも作成し、その 2 つのコンテンツを組み合わせると効果的です。両方を作成する場合でも、ランキング リストに十分に有用なコンテンツがあり、各商品の詳細なレビューがなくてもコンテンツが成立するようにしてください。

引用:この 1 年間における商品レビューのランキングの改善

 

プロダクトレビューアップデートの今後

プロダクトレビューアップデートは英語圏に限定されたアップデートですが、英語圏の商品レビューサイトでは大手であっても大きな打撃を受けることがあるアップデートです。

何段階にも分けてアップデートされているところを鑑みると、Googleの本気度と重要性がわかります。かつて、パンダアップデートが数回にわたって更新されたのち、通常アルゴリズムに組み込まれたという経緯も考えると今後はプロダクトレビューアップデートの影響範囲も広がる可能性があります。

現時点では不明点が多いものの、特に関心が高いのは以下の3点です。

  • 更新はいつなのか
  • すべてのコンテンツが対象になるのか
  • 日本語は対象になるのか

 

更新はいつなのか

Googleは既に4回のプロダクトレビューアップデートをおこなっています。影響範囲を限定しているアップデートを繰り返すのはかなり異例であり、それだけGoogleが重視していることがわかります。

アフィリエイターのなかにはGoogle対策に傾倒し、ユーザーファーストを意識していない層も一定数存在しますので、Googleの検索結果にユーザーファーストのコンテンツが大多数を占めるまで更新が続く可能性も否定できません。

 

すべてのコンテンツが対象になるのか

現時点では影響範囲は限定的ですが、専門知識が必要な点、独自情報が必要な点、エビデンスを明確にする必要がある点など一般的なコンテンツにも拡充できる要素を含んでいるアップデートです。

現時点ではコアアップデートと完全に切り離されていますが、将来的には商品レビューに限らず、すべてのコンテンツが対象になる可能性もあります。

 

日本語は対象になるのか

現在は英語圏限定です。しかし、Twitterの発言を見ると将来的には多言語展開を視野に入れていることがわかります。

まとめ

プロダクトレビューアップデートは、商品レビューサイトを対象にしたGoogleのアップデートですが、次のような点で通常のアップデートとは大きく異なります。

  • 英語圏限定
  • 商品レビューサイト限定
  • Google公式で対策を公開

SEO上級コンサルタントGoogleが商品レビューに対してどれだけの熱を入れているのかがわかるアップデートです。既に英語圏では大きな打撃を被ったサイトもありますが、日本も対岸の火事とは見ていられません。将来的には多言語展開する可能性や全コンテンツに影響する可能性があり、常日頃からユーザーファーストを意識したコンテンツ配信を心がける必要があります。

 

 

この記事の監修者

上級SEOコンサルタント

上級SEOコンサルタント 坂口 直樹

新潟大学大学院を卒業後、事業会社で10年働く間にSEOに出会う。自身でサイトを多数立ち上げ、実験と検証を繰り返しながらSEOを研究。お金に変えることを目的とはせず、ユーザーに何が有益かを問い続け改良を繰り返すうち、「インターネット上の真実ではない情報を正してユーザーのためになる情報を発信する」という天啓を得る。現在は東京SEOメーカーの上級SEOアドバイザーとしてアサイン。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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