パーマリンクとは?設定のメリットやポイント、変更時の注意点など解説
パーマリンクは、WordPressやECサイト、ニュースサイトなどを運営するうえで、ユーザーエクスペリエンスやクリック率などに影響を与える重要な要素です。特に、次の2つのタイミングでは、パーマリンクについて十分に注意を払ってください。
1つ目は、これからWEBサイトを運用開始するタイミングです。このタイミングでパーマリンクを決定しますが、一度決めたパーマリンクは基本的に、その後も使用し続けることになります。そのため、先々のことを想定して適切なものを選ぶことが必要です。
2つ目は、既存のWEBサイトでパーマリンクを変更する場合です。やむをえず変更する場合、リンク切れなどのトラブルが発生すれば、ユーザーが目的のページにアクセスできず、検索エンジンのランキング低下などにつながります。
パーマリンクとは?
パーマリンクとは「永久(Permanent)」と「リンク(Link)」を組み合わせた言葉で、時間の経過とともに変化しない永続的なリンクという意味です。 ブログ記事などにつけられたパーマリンクは、そのページにアクセスするための永続的なアドレスとして機能しており、ユーザーがコンテンツを共有したり、あとで参照する際に役立ちます。パーマリンクは、WEBサイトのドメイン名と、投稿名、日付、カテゴリなどの情報を示すスラッグと呼ばれる2つの要素で構成されています。
参考ページ:What is a permalink? – yoast
パーマリンクのメリット
パーマリンクは、WEBサイトの信頼性や使いやすさを高めます。そこでパーマリンクのメリットについて整理し、1つずつ詳しく解説します。
クリック率の向上
パーマリンクは、ユーザーのクリック率に影響します。例えば、パーマリンクに「how-to-choose-bicycle」 のような具体的なキーワードが含まれている場合、ユーザーは自転車の選び方に関するページであることをクリック前に理解できるので、クリック率が向上します。
一方、「index.php?id_tag=xxx364f417」 のようなランダムな文字列では、ユーザーは何の情報が予想できないため、クリックするのをためらう可能性があります。このように、パーマリンクを適切に設定することによって、ユーザーに安心感を与え、クリック率向上に役立ちます。
参考ページ:SEOにおけるクリック率(CTR)とは? 順位別クリック率(CTR)を紹介
リンク切れ防止に役立つ
WEBサイトは、時間の経過とともにページを移動することがあります。そのため、従来のURLではリンク切れが発生しやすくなりますが、パーマリンクであればWEBサイトの構造やコンテンツが移動しても、そのURLが変更されずに残ります。
このように、パーマリンクを設定しておけば、将来的にWEBサイトに変更が加えられたとしても、ユーザーがそのURLにアクセスさえすれば目的のコンテンツを閲覧することができます。また、検索エンジンがWEBサイトの評価を下げる要因となるリンク切れを回避するいう点でも、大きなメリットといえます。
参考ページ:リンク切れとは?SEOへの影響やリンク切れチェックツールを解説
バージョン違いのコンテンツにアクセスしやすい
パーマリンクを設定しておければ、コンテンツの特定バージョンへ永続的にアクセスすることができます。実際、Wikipediaでは、コンテンツが更新されるたびに新しいバージョンが作成されますが、各バージョンには固有のパーマリンクが割りあてられています。結果として、ユーザーは特定の古いバージョンのコンテンツを参照することができます。
パーマリンク設定のポイント
ここでは、自社WEBサイトでパーマリンク設定をおこなう際、具体的にどのようなポイントを守れば良いのか詳しくお伝えします。ベストプラクティスを踏まえて、自社のWEBサイト構築をおこなってください。
短くする
パーマリンクは、短くするようにしてください。そうすることで、ユーザーが共有しやすくなります。例えば、ソーシャルメディアで共有する際や、他のWEBサイトからのリンクを張る際に、短いパーマリンクの方がミスがなく設置しやすくなります。
主要なキーワードを含める
主要キーワードをパーマリンクに含めるようにしてください。例えば、「sweets-guide」のようなパーマリンクは、ユーザーが「スィーツのガイド」に関するページだと認識しやすいです。このように、主要なキーワードをパーマリンクに含めることで、リンクをクリックする前にページの内容を把握できるので、ユーザーエクスペリエンス向上に役立ちます。
単語はハイフンで区切る
パーマリンクで複数のキーワードを入れる場合、単語をハイフンで区切るようにしてください。例えば、「/howtocreatepermalink」よりも「/how-to-create-permalink」の方が、ユーザーが読みやすく、クリック率向上にも役立ちます。簡潔で、主要キーワードを含み、単語をハイフンで適切に区切るようにしてください。
小文字で設定する
一部のWEBサーバーは大文字と小文字を区別するため、パーマリンクに大文字が含まれている場合、意図したページにアクセスできない可能性があります。例えば、ユーザーがURLに大文字を入力した場合、サーバーがそれを認識できず、404エラーが発生する可能性があります。パーマリンクで使用する文字を小文字にすることで、このようなエラーを防ぎ、スムーズに目的のページにアクセスできます。
一貫性を保つ
パーマリンクを設定する際には一貫性を保つようにしてください。一貫性を保つとは、WEBサイト全体で同じルールに従ってパーマリンクを作成するということです。例えば、すべてのブログ記事のパーマリンクに日付を含める、あるいはすべての製品ページのパーマリンクにカテゴリ名を含めるなどが該当します。
一貫性のある構造は、ユーザーが情報を見つけやすく、WEBサイトへの信頼にもつながります。逆に、一貫性のないパーマリンクは、WEBサイトが整理されていない印象を与え、ユーザーの混乱を招く可能性が高まります。
パーマリンク変更時の注意点
通常、パーマリンクの変更は避けなければいけません。しかし、何かの理由で変更する必要がある際には、適切な対応をして作業を進めるようにしてください。ここでは、パーマリンクを変更する場合の注意点についてお伝えします。
301リダイレクトの設定
パーマリンクを変更する場合、必ず301リダイレクトを設定してください。301リダイレクトとは、古いURLにアクセスがあった際に、自動的に新しいURLに転送する仕組みです。301リダイレクトを設定すれば、ユーザーはリンク切れに遭遇することなく、目的のページにアクセスできます。
また、検索エンジンに対しては、ページが新しいURLに移動したことを伝える役割を果たします。 301リダイレクトを設定しないと、検索エンジンは古いURLと新しいURLを別々のページとして認識してしまうため、SEOの観点からは非常に不利といえます。
参考ページ:あなたが知るべきSEOのための301リダイレクトの全て
変更のタイミング
変更タイミングにも気をつけてください。パーマリンクを変更するのは、WEBサイトへのアクセスが少ない時間帯におこなうようにします。アクセスが多い時間帯に変更すると、サーバーに負荷がかかり、WEBサイトが表示されなくなるなどの問題が発生する可能性があるためです。 また、変更後は必ず動作確認を行い、問題がないことを確認してから公開するようにしてください。
SearchConsoleにサイトマップを送信
パーマリンクを変更したときは、Search Consoleにサイトマップを送信してください。検索エンジンにWEBサイトの構造が変更されたことを通知し、新しいパーマリンクを正しくクロール・インデックスできるようにするためです。このようにサイトマップを送信することで、Googleなどの検索エンジンは、変更されたパーマリンクを認識し、検索結果に反映させることができます。
参考ページ:サイトマップとは?作成方法やSEO効果について解説
大規模な変更は専門家に相談
すでに多くのコンテンツがあるWEBサイトで、大規模なパーマリンク構造の変更をおこなう場合、SEOに精通した専門家に相談することをおすすめします。 誤った方法で変更すると、WEBサイト全体のSEOに悪影響を及ぼす可能性があるため、専門家のアドバイスを受けながら慎重に進めてください。
参考ページ:コンサルタント紹介 – 東京SEOメーカー
よくある質問(Q&A)
ここでは、パーマリンクのよくある質問についてお答えします。特にこれからWEBサイトを運用開始する際などは、パーマリンクに対して細かな知識を含めて理解してください。
Q:パーマリンクはブログの普及で登場したのですか?
Answer)パーマリンクはブログの普及とともに登場しました。 ブログ記事は、WEBサイトのフロントページに短期間しか表示されず、ユーザーがURLを保存してもあとで見ると新しいコンテンツに置き換えられ、閲覧できないという問題があったのです。そこで、ページをいつでも閲覧できるようパーマリンクが考案されたという経緯があります。
Q:WordPressでパーマリンクを設定するには?
Answer)WordPress でパーマリンクを設定するには、ダッシュボードにログインし、「設定」>「パーマリンク」に移動します。そこで、日付と投稿名、月と投稿名、数字、投稿名など、さまざまなオプションから、自社の目的に合ったものを選択します。
また、個々のパーマリンクを編集するには、「投稿」画面の「パーマリンク」設定でスラッグを編集します。変更を保存する前に、パーマリンクが短く、主要キーワードが含まれている点を確認してください。
参考ページ:WordPressとは?入門者向けに基本事項や導入メリットなど解説
Q:ECサイトでは、どのようなパーマリンクを使いますか?
Answer)ECサイトで使用するパーマリンクは、商品名とIDを組み合わせたり、カテゴリ名を含める方法が一般的です。
例えば、「example.com」というドメイン名を持つECサイトで、iPhone 18を販売しているとします。この商品ページの場合、カテゴリがスマートフォンで、商品名がiPhoneのため「example.com/smartphones/iphone-18」といったパーマリンクが考えられます。
参考ページ:ECサイトで効果のあるSEO対策は?重要性やポイントなど解説!
Q:SEOへの影響は?
Answer)以前は、パーマリンクにキーワードを含めることがSEOにとって重要でした。しかし、現在では、検索エンジンがWEBサイト全体のコンテンツ品質やユーザーエクスペリエンスなどを総合的に評価しており、パーマリンクがSEOに与える影響は限定的です。
もちろん、ユーザーがページの内容を予測しやすいよう「短く・分かりやすく・キーワードを含む」ものにするべきですが、SEOへの影響は以前ほど大きくはありません。
参考ページ:[2024年最新]SEOとは?SEO対策完全ガイド
まとめ