1ページでいくつのキーワードがランクインするか(ahrefsの研究)
この記事は、ahrefs blog(ahrefs.com)に掲載された以下の記事を、ahrefsの許諾を得て日本語化したものです。
How many keywords can you rank for with one page? (Ahrefs’ study of 3M searches)
Googleからのトラフィックを監視している人にとって、1つのページが何百(あるいは何千)もの関連キーワードでランク付けされることは、さほど驚くべきことではありません。
しかし、平均的なページは一体いくつのキーワードで上位表示されるのでしょうか?
そこで、300万件のランダムな検索クエリを選び、上位にランクインしているページとそのページがランクインしているキーワードの数を調べてみました。
それでは、さっそく見ていきましょう。
キーワード調査が初めての人:初心者向けキーワード調査ガイド
ランキング上位20位までのページが「ランクイン」しているキーワードはいくつなのか?
ここでは、上位20ページが「ランクイン」していると見られるキーワードの平均値と中央値を示しています(300万件の検索クエリで調査)。
参考までに。”Also rank for” と言うのは、実際には “Also rank for in top10” という意味です。もしあなたがあるキーワードの検索結果TOP10に入っていなければ、そのキーワードからのトラフィックはほとんど得られないからです。
平均的なランキング1位のページは、他の関連キーワードでも1,000近くトップ10にランクインするようです(一方、中央値は2倍以上小さい約400キーワード)。
そして、ランキング下位のページは、より少ないキーワードでランクインする傾向があります。
また、3つのキーワードグループを別々に調査しています。
- サンプルに含まれる全キーワード
- 月間1,000回以上の検索ボリュームがあるキーワード
- 月間10,000回以上の検索ボリュームがあるキーワード
私たちは、より人気のあるキーワードでランキングされることで、より多くの関連キーワードでランキングされるかどうかを知りたかったのです。これはまさにその通りであったようです。
外れ値
外れ値を見るのはいつでも楽しいものですね。
参考までに。平均値と中央値を別々に研究する理由は、実は「外れ値」にあるのです。かなりの数のページが膨大な数のキーワードでランクインしており、それが「平均」の数字を押し上げているのです。前回の実験では、データをより代表的にするために最大の外れ値を取り除きましたが、それでも平均値と中央値の差はかなり大きいものでした。
では、どのページが膨大な数のキーワードでGoogleにランクインしているのかを見てみましょう。
「上位100位以内にもランクインしている」キーワードの数で上位10ページ(全ての国において)。
- (192184) nsfw
- (139245) http://www.vidtomp3.com/
- (131597) http://www.listentoyoutube.com/
- (118070) http://www.youtube-mp3.org/
- (113957) http://convert2mp3.net/en/
- (113927) http://www.clipconverter.cc/
- (108972) https://www.google.com/
- (104940) http://www.pcmag.com/article2/0,2817,2476563,00.asp
- (100558) http://keepvid.com/
- (91594) https://www.pizzahut.com/
「1位にもランクインしている」キーワードの数による上位10ページ(すべての国において)。
- (49804) https://www.google.com/
- (34930) https://www.google.com/gmail/
- (30420) https://www.facebook.com/
- (27851) https://www.youtube.com/
- (25639) http://www.youtube-mp3.org/es
- (24769) nsfw
- (22078) nsfw
- (21588) https://translate.google.com/?hl=es
- (21584) http://www.youtube-mp3.org/
- (20613) https://translate.google.com/
これらのURLをAhrefsのサイトエクスプローラー ツールに入れ、「Organic keywords」レポートに移動すると、それらのキーワードのランキングをすべて見ることができます。
そして、これらの異常値URLに基づき、YouTubeからのコンテンツのダウンロードは、最近の人類を悩ませる主要な問題の1つであるように見えます。
高ボリュームのキーワードをいくつ「も」ランクインさせることができるのか?
1つのページで何千ものロングテールキーワードにランクインすることは、何も驚くことではありません。
しかし、ハイボリュームキーワードはどうでしょうか?1つのページで何個ランクインできるのでしょうか?
そこで、1万以上のキーワードで1位を獲得したすべてのページをサンプルとして、これらのページが他の1万以上のキーワードでも1位を獲得しているかどうかを調べました。
次に、1000以上のキーワードで1位を獲得したページについても同様の実験を行いました。
その結果、以下のようなことがわかりました。
当然のことながら、大半のURLは単一の高ボリュームキーワードで1位を獲得しています。
しかし、上記のグラフの生の数値は、同じ尺度に置くことが難しいため、少し誤解を招くように思えるかもしれません。
そこで、1つのキーワード、2つのキーワード、3つのキーワードで上位にランクインしたページの割合を計算しました。
そして、このようなクールな円グラフを作成しました。
月間1,000回以上検索される2-3キーワードでの順位付けは、ごく一般的であることがわかりました。一方、1つのページで1万以上のキーワードでランクインすることは非常に稀です。
どうすれば、あなたのページでより多くのキーワードで上位表示されるのか?
上記の異常値を見ればわかると思いますが、より多くのキーワードでランクインするための最良の方法は、適切なトピックを選択することです。
ある種のトピックは検索需要が大きく、関連する検索クエリが大量にある傾向がありますが、他のトピックは単に様々なキーワード検索を提供するほど人気がないのです。
このことは、ロングテールキーワードのガイド で説明しましたが、再度触れても問題ないでしょう。
トラフィックの可能性を調査する
コンテンツを計画する際、ターゲットとする主要なキーワードの検索ボリュームだけを見るのではありません。そのキーワードで上位にランクインしているページを引っ張り出して、他のキーワードでもランクインしているか、それがどれだけの検索トラフィックをもたらしているかを確認する必要があります。
私はよく「I’m sorry flowers」というキーワードで説明します。
このキーワードの月間検索ボリュームはわずか250回で、狙う価値がないと思われるかもしれません。
しかし、そのキーワードで上位のページを見ると(AhrefsのKeywords Explorer で可能)、こんなことがわかります。
また、「I’m sorry flowers」というキーワードで上位5位にランクインしているページは、その他にも50以上の関連キーワードでランクインしており、それぞれ月間約100人の高度なターゲットユーザーを獲得しています。
注記:Ahrefsでは非常に大きなキーワードのデータベースを持っていますが、そこに既存のすべての検索クエリを含めることは不可能です。そのため、Ahrefsは常にあるページがランキングされているキーワードの量とそれがもたらすトラフィックの量を過小評価しています。つまり、あるページへの実際の検索トラフィックは常に私たちが推定しているものよりも大きくなるということです。
ですから、キーワード調査に対する古いアプローチにこだわれば、”I’m sorry flowers “というキーワードでトップ5にランクインする価値はないと判断することになるでしょう。
そして、この新しい戦略 を採用すれば、このキーワードでトップ5のどこにでもランクインすることで、月に100人程度の高度にターゲット化された訪問者を獲得することができるようになります。
しかし、高いトラフィックが見込めるトピックを見つけること以外に、あなたのページがランクインするキーワードの量を最大化するためにできることはあるでしょうか?
コンテンツの長さは有効か?
この質問に対する答えを出すために、私たちはサンプルサイズ内のすべてのページをコンテンツの長さによって5つに分配し、それらが「上位10位にもランクインしている」キーワードの平均数を調べました。
長い形式のコンテンツは、より多くのキーワードでランクインする傾向があるように見えますが、これは何ら驚くべきことではありません。
しかし、もう少し細かく見てみると、それぞれで1位になったキーワードの量が多いことがわかります。
そして、やはり長い形式のコンテンツの方がパフォーマンスが高い。
バックリンクは役に立つのか?
ページのバックリンク要因とGoogleランキングの間にかなり高い相関関係があることを示す研究がかなりありました(私たちの研究も含めて )。
しかし、バックリンクの要素とページがランクインするキーワードの数にどのような相関関係があるかという研究は見たことがないように思います。
そこで、URL Rating (あるURLのバックリンクプロファイルの強さを示す)別に5つに分類し、それぞれについて、「上位10位以内にもランクインする」キーワードの平均数を調べました。
上のグラフは、ページのURLレーティングと、そのページが10位以内にランクインしているキーワードの数に、かなり強い相関関係があることを示しています。
また、もう少し細かく、1位でランクインしているキーワードを調べてみました。
そしてやはり、バックリンクプロファイルが強いページの方がパフォーマンスが高かった。
参考。これは相関関係が因果関係を意味するものではない ことを、ちょっと思い出してみてください。つまり、上記の調査では、バックリンクがより多くのキーワードでランクインするのに役立つと言うことはできません。言えることは、より多くのバックリンクを持つページが、より多くのキーワードでランクインする傾向があるということです。
ランクインしているキーワードはどれくらいユニークか?
この実験で最終的に調べたいのは、あるページがランクインしている検索クエリがいくつあるかということです。
- 1つの共通語
- 2つの共通語
- 3つの共通語
- 4つの共通語 など
私たちの目標は、あるページがランクインしたキーワードのうち、他のグループと共通するキーワードが1つもないほどユニークなキーワードがいくつあるかを見ることでした。
この実験は、調査や視覚化するのが少し難しいのですが、しばらくデータで遊んでいるうちに、このような結果が得られました。
上のグラフからわかるように、「ユニーク」なキーワード(他のキーワードと共通する単語を1つも持たないキーワード)の数は極めて少ないのです。
これは、膨大な数のキーワードでのランキングは、人々が同じ単語で検索しても異なる検索クエリで検索するような、人気のあるトピックを選ぶことがすべてであり、1つのページで複数の異なるトピックを狙うこととは対照的であるという事実をさらに裏付けています。
まとめ
(かなり短い)研究だった “also rank for”キーワードでした。私はあなたがここから何かを学んだことを願っています。
さらなる調査により私たちに示してほしいようなものがあれば、コメントから教えてください。
この記事は、ahrefs blog(ahrefs.com)に掲載された以下の記事を、ahrefsの許諾を得て日本語化したものです。
この記事の筆者:Tim Soulo