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SEOの数値目標を設計する方法!具体的な手順や使用する指標など解説

SEOの数値目標を設計する方法!具体的な手順や使用する指標など解説SEOの数値目標とは、検索エンジン最適化の効果を測定するための数値です。例えば、月に20本のコンテンツ記事を執筆する、検索エンジンの平均順位を10以内にするなどが挙げられます。

 

こういった数値目標を適切に設定することで、SEO担当者がどこに重点をおいて仕事を進めれば良いのかが明確になり実際に、検索エンジンでの上位表示やコンバージョン数増加などにつなげることができます。

 

SEOコンサルタント逆に、数値目標の設定が甘いと、自社のWEBサイトが集客ツールとして機能しなくなることもあるので注意してください。そこで今回は、SEOの数値目標を設計する方法や、設定したい指標などをお伝えします。

 

SEOコンサルティング

SEOで数値目標の設計が重要な理由

SEOの世界では、数値目標の設計は非常に重要です。目標を明確化することで進捗の測定が可能となり、担当者のモチベーションが向上し、軌道修正なども可能になるからです。そこで、ここでは数値目標の設計が重要な理由について解説します。

 

目指す方向性が明確になる

数値目標の設計が重要な理由は、目指す方向性が明確になるからです。何を目標にするかによって、SEO担当者の日々の業務内容は大きく変わります。例えば、コンバージョンを最優先するのであればCTAの調整やUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善などに力を注ぐことになります。

 

一方、ユニークユーザー数を増やすことが重要なら、コンテンツ記事を増やしたり、SNSの投稿数を増やすなどのことに重点をおくかも知れません。このように、数値目標によって施策が変わってきます。

 

進捗状況を測定できる

進捗状況を測定できる点も、SEOで数値目標を設計する理由の1つです。具体的な数値目標を設定することによって、SEOの取り組みが計画どおりに進んでいるか、それとも遅れているのかといったことを客観的な数字で確認することができます。こういった進捗を測定することで、とっている対策が有効かどうかを確認でき、必要に応じて修正や最適化をおこなえます。

 

担当者のモチベーション向上

担当者のモチベーションが向上するという点も重要です。具体的な数値目標を設定すれば、担当者は自分の達成度を実感することができます。この実感できることが、行動の原動力につながります。また、目標達成できたときには、成功体験を積むことができるので、SEO担当者の自信になります。

 

数値目標を設計するための準備

SEOの数値目標を設計する際、事前に準備しておきたいことがいくつかあります。このリサーチや調整をしておくことで、現実的な数値目標を設定でき、対策をスムーズに進めることができます。そこでここでは、その項目をとりあげ解説します。

 

競合リサーチ

数値目標を決定する前に検討しておきたい事柄の1つは、競合です。競合他社がどの程度トラフィックを集めているか、どのようなキーワードで上位にランキングしているかなどの情報を収集します。このように競合の状況を知っておくことで、自身の数値目標を設定するときも、現実的なものを決めることができます。

 

例えば、競合が月に1万のトラフィックを達成しているとすれば、自社の目標を決める際も、それを目安に決めることができます。業界によってSEOで集められるトラフィック量にはある程度レンジ(幅)があるため、現実的で達成可能な数値目標を設定するには、競合の状況を知ることが大切です。

 

参考ページ:競合分析とは?フレームワークやテンプレートを使ったやり方を解説

 

社内での意思疎通

SEOの数値目標を立て、施策を行動に移すには事前に社内で意思疎通を図る必要があります。例えば、上司が短期間で高いトラフィック増加を期待している場合、現場の担当者はそれが現実的かどうかを評価し、必要な予算や時間、技術的な課題などを説明する必要があります。このような意思疎通を通じて、適切な予算や人員が配分され、SEOの取り組みが効果的に進められます。

 

YS法でSEOの数値目標を設計する方法

YS法とはコンサルタントの矢矧晴一郎氏が開発した目標達成法で、SEO対策を進めるのにも非常に相性の良い手法です。そこでここではYS法を活用し、数値目標の設計をステップバイステップで解説します。実際のYS法は8ステップで進めていきますが、ここでは入門者向けに4ステップに簡略化してお伝えします。

 

  1. 目標を決める
  2. 対策を決める
  3. 重要度を算出
  4. スケジュール表を作る

では、順番にポイントを解説します。

 

Strep1.目標を決める

YS法の中でも、目標を決めることは非常に重要なプロセスです。目標が的外れであれば、対策をしても意味がありませんが、適切な目標を設定すればSEOの成功のみに留まらず、WEBマーケティング全体の成果にも大きくプラスの影響を及ぼします。目標例としては次のようなものがあります。

 

  • コンバージョン数を1ヶ月あたり100件達成する
  • 最重要キーワードで検索順位1位を獲得
  • PV数を現在より30%増加

また、目標を設定する際には期間を決めるようにしてください。2年で達成するのか、3年で達成するのかなどによって、とれる施策なども変わってくるからです。「できる限り早く」などの曖昧な期間設定は避けるようにしてください。

 

Step2.対策を決める

目標を達成するために、どのような対策をとるのかを決めます。YS法では、GoalMagicWand(目標を叶える魔法の杖)と呼んでいます。書き方としては一番左に目標。次の段に大項目、中項目、小項目と並べていきます。小項目は中項目を達成するのに役立ち、中項目は大項目を達成するのに役立ちます。このように大項目から小項目までが一貫して、目標達成に役立つものでなければいけません。
 
Step2.対策を決める
 

Step3.重要度を算出

「対策を決める」の項目で、とるべき対策を列挙しました。しかし、すべての項目がどれも等しく重要というわけではありません。自社の目標や社内体制などによって、各項目の重要度は変わります。そこで、それらの重要度を数値化します。

 

数値化する際には、同じ枝でつながる各項目の合計が「1」になるように設定します。例えば、大項目で「UU(訪問者数)の増加」と「CV率向上」を設定したのであれば、下記のように設定します。
 
Step3.重要度を算出
 

  • UU(訪問者数)の増加 → 0.6
  • CV率向上 → 0.4

 

0.6+0.4=1.0となっていることに注意してください。ここまでが完了したら、大項目から小項目までを一通りかけ算します。例えば下記のような計算式です。

 

  • UUの増加(6)×新規訪問者増加(0.7)×新規投稿(0.4)=0.168
  • UUの増加(6)×新規訪問者増加(0.7)×キーワード調査(0.5)=0.21

 

このようにしてYS法では、全体の中でこの対策がどれくらい重要かを事前に算出します。

 

3:Step4.スケジュールを立てる

目標や対策、そしてその重要度を計算しても実行しなければ意味がありません。そこで、最後の段階としてスケジュールを立てます。週や月単位で具体的に何をすれば良いのかを決め、各業務にかける大まかな時間を計算します。また、実際にこのようなスケジュール表を立てることによって見通しが立つため、予算や人材なども微調整することができます。スケジュールはガントチャートやカレンダーなど、使いやすいもので対応してください。

 
Step4.スケジュールを立てる
 

SEOの数値目標で使う指標

SEOの目標や対策を立てる際に、よく使用する指標を取りあげ解説します。すべての指標を使う必要はありません。自社の目標や環境に合わせて必要なものを選択してください。SEOコンサルティングを受ける場合やSEOコンサルティングをする場合、参考にしてください。

 

参考ページ:The 9 SEO Goals That Matter Most in 2024 – rockcontent

 

コンテンツ数

コンテンツ数とは、記事やホワイトペーパー、動画などの無料お役立ちコンテンツのことです。コンテンツ数という指標はコントロールしやすいため、数値目標として非常に役立ちます。例えば「今月は30記事を投稿する」などのように指標として設定すれば、仕事量などもそれに合わせて調整しやすいです。

 

インデックス数

インデックス数とは、検索エンジンがWEBサイトをクロールし、検索結果ページに表示されることができたページの総数です。インデックス数が増えれば、それだけ検索エンジンからの流入経路が増えたということなので、この数値を指標として追跡することは意味があります。

 

また、もしコンテンツを作成してもGoogleから「品質が低い」と判断されれば、インデックスされません。そのため、コンテンツ数さえ増やせば良いという訳ではなく、一定の品質を保ってコンテンツを公開する必要があります。

 

参考ページ:インデックスとは?用語の意味や仕組み、確認方法まで詳しく解説

 

キーワードごとの順位

SEOの数値目標で使われる重要な指標の1つに各キーワードの順位があります。コンテンツは、ただインデックスさえされれば良い訳ではなく、できる限り検索結果の上位に表示されることが望ましいです。上位表示されることで、見込み客が自社のWEBページを発見してくれる可能性が高いからです。例えば、キーワード「健康食品」で1位にランキングされている場合と、10位に表示されている場合では、検索結果ページからの流入数は大きく異なります。

 

参考ページ:Google検索におけるランキング順位の調べ方とは?

 

ユニークユーザー数

ユニークユーザー数とは、特定の期間内にWEBサイトを訪れた訪問者の総数のことです。同じユーザーが複数回訪問しても1回としてカウントされるため、WEBサイトにリーチしてくれる人の規模を把握するのに適した指標です。また、この総数が多いほど人気のあるWEBサイトと判断できるため、欠かせない指標の1つです。

 

参考ページ:ユニークユーザー(UU)とは?重要性や調べ方、増やす方法から分析方法までを徹底解説

 

コンバージョン数

コンバージョン数とは、WEBサイトの訪問者が特定の目標アクション(例えば、商品の購入や問い合わせフォームの送信、ニュースレターの登録など)を達成した回数を指します。仮にユニークユーザー数が多くても、コンバージョン数が少なければ売上につながらないため、この指標は非常に重要です。逆にユニークユーザー数が少なくても、コンバージョン率が高ければ、自社の売上げ達成が可能な場合もあります。

 

参考ページ:コンバージョン(CV)とは?マーケティングにおける定義や種類など詳しく解説

 

滞在時間

滞在時間とは、ユーザーがWEBサイト上で過ごす平均時間のことです。この指標は、エンゲージメントやコンテンツの質を評価するのに重要です。基本的には滞在時間が長いほど、ユーザーがWEBサイトのコンテンツに興味を持っているといえます。

 

参考ページ:平均ページ滞在時間とは? 目安や計算式、GA4で確認できるのかを解説

 

SNSのシェア数

SEOの目標がブランディングであれば、SNSのシェア数も重要です。これは、WEBサイトのコンテンツがソーシャルメディアで、どの程度共有されているかを示す数値です。例えば、Facebook、X(Twitter)などのプラットフォームでシェアされている数などを計測します。そして、そのシェア数が多く、かつ肯定的なコメントがあるほど、多くの人々が自社のコンテンツに価値を見出してくれていると判断でき、ブランド向上の目安になります。

 

SEOの数値目標を見直すタイミング

一度、数値目標を設定したとしても、定期的にそれを見直す必要があります。しかし、それをどのタイミングで見直せば良いのか迷うのではないでしょうか。そこで、ここでは数値目標を見直すべき3つのタイミングと、そのポイントをお伝えします。

 

1日単位

SEOの数値目標を見直すタイミングの1つとして、1日単位が挙げられます。毎日の業務の中で、SEOの検索順位やトラフィック数などは、頻繁に変わるため毎日その推移に注意を払う必要があります。また、毎日パフォーマンスの変化を確認することで、問題が発生した場合には早期に対応できるなどのメリットもあります。

 

月単位

数値目標や結果を毎日見直すことも重要ですが、それだけでは大きな視点で変化を捉えることができません。そのため、月単位の見直しも重要です。例えば、1日単位で数値を見たときトラフィック数が減少していたとしても、月単位で見れば上昇しているということは度々あります。また、コンバージョン率なども、ある程度まとまった期間で確認した方が、施策の正しさを測定しやすいです。

 

検索エンジンのコアアップデート終了後

検索エンジンのコアアップデート後のタイミングも見直しが必要です。コアアップデートとは、検索エンジンがアルゴリズムに大きな変更を加えたということです。検索順位の決め方に変更が生じているため、今後の施策をその変化に合わせて修正する必要が出てきます。また、これまで追跡していた数値にも変化が見られることが多いため、対策の調整をおこなう必要があります。

 

数値目標の設計でよくある質問

実際にSEO担当者が数値目標の設計をおこなうとき、よく疑問に思う点がいくつかあります。そこでここでは、その代表的なものをとりあげ解説します。関連ページもお伝えするので、さらに詳しく知りたい箇所があれば確認してください。
 

Q:数値目標を達成するための重要ポイントは?

Answer)数値目標を達成するのに重要なのは、目標管理が後手に回らないことです。悪い数値が出そろってから対策を立てるより、できれば前兆を掴み、先手の対応をすることが大切です。そうすることで、数値目標は達成しやすくなります。

 

Q:ブランディングが目標の場合、適切な指標は?

Answer)ブランディングが目標の場合、ソーシャルメディアでのシェア数などを指標にするのが妥当です。ブランド名や関連キーワードがどの程度、認知されているかを知ることができるからです。具体的には、投稿数や「いいね」の数、コメント数などを計測してください。

 

参考ページ:ブランディングってどんな意味?正しい進め方を徹底解説!

 

Q:SEOの数値を計測するのに役立つツールは?

Answer)SEOの数値計測に役立つ基本ツールを紹介します。

 

Google Analytics
WEBサイトに訪問した人の行動や流入経路を把握できます。SEOの成果を計測する基本的なツールの1つといえます。詳細は下記のページを確認してください。

 

参考ページ:Googleアナリティクス4とは?導入方法や初期設定・基本的な機能の使い方を解説

Google Search Console
WEBサイトがGoogleの検索結果でどのように表示されているかを確認できるツールです。検索順位、クリック数、表示回数など、SEOのパフォーマンスを測定できます。

 

参考ページ:Google Search Consoleとは?グーグルサーチコンソールの導入方法と使い方を解説

 

Q:コンバージョンの指標を改善するには?

Answer)コンバージョンを高める施策の1つは、CTA(Call to Action)の調整です。CTAとは、WEBサイト訪問者に特定のアクションを促すメッセージやボタンのことです。よくあるのは「今すぐ購入」や「無料で試す」などの文言がはいったボタンです。効果的なCTAは、訪問者の注意を引きコンバージョン率を向上につながります。

 

参考ページ:CTA(Call To Action)の作成と活用におけるポイントを解説

 

 

まとめ

SEOコンサルタントSEOの数値目標が正しく設計できれば、進捗の測定や担当者のモチベーション向上につながります。重要な指標には、コンテンツ作成数やキーワードの順位、インデックス数、ユニークユーザー数、コンバージョン数などがあります。これらの指標を定期的に見直し、SEO対策の効果・効率を向上させてください。おすすめの見直しタイミングとしては、1日単位と月単位、そして検索エンジンのコアアップデート後あります。それぞれのタイミングで注目すべき指標は変わってきますが、繰り返し見直しをすることで、PDCAサイクルが軌道にのるようになります。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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