noindexとnofollowの違いとは?記述方法や設定の注意点を徹底解説
SEO対策としてnoindexやnofollowの設置を検討することがあると思います。しかし、具体的な設定方法が分からなかったり、どのような違いがあるのか不明瞭なことも多いのではないでしょうか。
noindexをステップバイステップで解説
ここではnoindexについて基礎から簡単に解説します。ステップバイステップでお伝えしますので、上から順番にお読みください。
参考ページ:noindex を使用してコンテンツをインデックスから除外する – Google
Step1.検索エンジンがWEBサイトを登録する仕組み
検索エンジンは、クローラー(インターネット上を巡回するプログラム)によってWEBサイトの情報を収集しています。クローラーはWEBサイトを訪問し、各ページに記載されている内容を読み取り、検索エンジンが保有するデータベースに登録します。専門的には、このプロセスをクローリングと呼びます。
参考ページ:Searching the Internet: Types of Search Engines – Arkansas State University
Step2.検索結果にWEBページを表示する仕組み
Googleなどの検索エンジンを利用し、ユーザーが検索キーワードを入力すると、そのキーワードに関連したWEBページが表示されます。これは、Step1で解説した検索エンジンのデータベースから、ユーザーが入力したキーワードに関連した情報をランキング形式で表示するものです。
Step3.検索結果に表示させない
Step1と2でお伝えしたようにWEBページを作成すると、自動的にクローラーが自社のWEBページの情報をデータベースに登録します。そして、ユーザーが特定のキーワードを入力すれば、自社のWEBページが表示されます。
しかし、作成したWEBページの情報をすべてユーザーに公開したいとは限りません。例えば、ECサイトの決済完了後に表示する「お買い上げありがとうございます」と表示されたサンクスページなどは、検索結果に表示されると困ります。
そこで、登場するのかnoindexです。これを設定することによって、特定のページやWEBサイト全体が検索エンジンのデータベースに保存されない状態にできます。
noindexの利用シーン
ここでは、実際にどのような場面でnoindexタグを使用するのかをお伝えします。主には次の2つのシーンで活用することが多いです。
ユーザーに見せたくないページを設定
自社で作成したページの中で、ユーザーに見せたくないページがあります。例えば、作成途中のページであったり、ECサイトで使用するサンクスページなどが挙げられます。
こういったページにnoindexを設定しておけば、URLを知られない限りユーザーはそのページを見ることができません。このように、ユーザーに閲覧してほしくないページがあるのなら、noindexが役立ちます。
検索エンジンに見せたくないページを設定
情報が古いなどの理由で、検索エンジンに見せたくないページというものがあります。こういったページを検索エンジンが読み取ってしまうと、品質が低いと評価されSEOにも悪影響するからです。そこで、noindex設定をすればクローリングされないようにし、品質の低いページだと評価されることを防ぎます。
【CMS別】noindexの設定方法
ここでは、noindexの設定方法について解説します。しかし、WordPressなどのCMSを利用している場合は独自の方法で設定するため、自社が使用しているCMSの箇所を確認してください。
例えば、Wixを使用しているのであれば、下記の該当箇所のみ確認してもらえればかまいません。
参考ページ:CMSとは?CMSの種類とSEO的に使うと良いメリットを解説
一般的なWEBサイト
CMSを利用していない場合や、タグを直接入力してnoindex設定をする場合はこちらをご確認ください。
まず、検索結果に表示させたくないページを特定します。その後、ページHTMLにあるhead内に下記のnoindexのタグを記述してください。
<meta name=”robots” content=”noindex”>
検索エンジンはGoogleだけでなく、Yahoo!やbingなどさまざまな種類があります。もしGoogleだけにインデックスさせない設定をしたいなら、次のタグを記述します。
<meta name=”googlebot” content=”noindex”>
WordPress
WordPressでも、直接HTMLに記述してnoindex設定が可能です。しかし、通常はプラグインを利用した方が簡単です。
プラグインとはWordPressの拡張機能のことで、だれでも利用できます。noindexを設定できる代表的なプラグインとしては「All in One SEO Pack」があります。All in One SEO Packをインストール後、noindex設定をしたいページの編集画面を開きます。各編集画面の下部にプラグインの設定項目が表示されるので「Advance」タブを開いてください。
そして「ロボット」という項目に「インデックスなし」という箇所があるので、そこにレ点をチェックします。これだけで完了です。
参考ページ:WordPressのSEOの基本とSEO対策しやすいテーマを解説
Wix
Wixでnoindex設定するのは非常に簡単です。まずは、noindexしたいページの編集画面を表示します。サイトメニューの「テクノロジー」を開くと「SEO(Google)」というものが表示されます。その新たに表示された画面最下部にある「このページをGoogle検索に表示」という箇所を確認してください。そこを「オフ」にすれば、設定完了です。
参考ページ:Wix(ウィックス)はSEOに弱いのか!? SEO対策のポイントを紹介
Jimdo
Jimdoを利用して、noindex設定をするにはビジネスプラン以上を契約する必要があります。設定方法は管理画面からおこないます。管理画面のメニューにある「パフォーマンス」を選択してください。その後「基本設定>SEO」と進み、「高度な設定」を確認します。すると、項目にnoiindexがありますので、こちらを選択してください。
noindexを設定する際の注意点
SEO対策に適したnoindexですが、使い方を間違えると逆効果になることも多いです。noindexの効果を最大限に高めるために押さえておくべき注意点は、次のとおりです。
- 反映されるまでの時間差
- 設定しすぎによる評価の低下
- リライトの検討
反映されるまでの時間差
noindexを使うと、WEBページを検索結果に表示させないようにできます。しかし、この設定をしたからといって、すぐにページが検索結果から消えるわけではありません。検索エンジンのクローラー(WEBサイトを巡回して情報を集めるロボット)がページを訪れて、noindexの設定を確認する必要があります。そのため、設置後、noindexが反映されるまでしばらく時間が必要です。
設定しすぎによる評価の低下
あまりにもnoindexを使いすぎると、WEBサイト全体が質の低いコンテンツとみなされることがあります。そうすると、SEOの点から不利になり、検索結果に上位表示させたいページまでもが悪影響を受ける可能性があります。
リライトの検討
SEOを考えた場合、noindexにするよりも、内容を見直して書き直す(リライト)方が適切なことがあります。noindexにしてしまう前に、新しい見出しをつけたり、信頼できる情報を追加したり、目を引くタイトルに変えたりして、ページを改善することも検討してください。
参考ページ:記事のリライトとSEOの関係性は?正しいリライト手順を解説
nofollowを基本から解説
noindexと類似したタグに、nofollowというものがあります。ここでは、nofollowについて、基本からステップバイステップで解説します。上から順番にお読みください。
参考ページ:What Is a Nofollow Link? Here’s A Simple Plain English Answer – Backlinko
Step1.リンクを貼れば評価向上
通常、WEBページにリンクを貼れば、その元ページからリンク先にプラスの影響を与えます。このことを専門的にリンクジュースと呼んでいます。リンク元のページの権威や信頼性が、リンク先のページに一部引き継がれるという考え方です。
参考ページ:What is Link Juice? – Woorank
Step2.意図しないリンク
自社のWEBサイトに設定するリンクは、必ずしも意図したものでないことがあります。例えば、自社が「車」についてのWEBサイトを運営していたと仮定します。そして、誰でも投稿できるフォーラムをWEBサイトに設置。その後、「コピー機」に関するWEBサイトを運営するユーザーが、自社のWEBサイトにコメントを残し、かつコピー機のWEBサイトのURLを記載したとします。そうすると、自社と関係のないWEBサイトにリンクすることになります。
これは結果として、自社のWEBサイトが別ジャンルのWEBサイトにリンクを貼ったことになり、SEO的に評価が下がる可能性があります。
Step3.リンク先をたどらないようにする
Step1と2でお伝えしたように、自社のWEBサイトに関連性のないリンクを貼るとき、SEO的にマイナスとなることがあります。そこで活用したい方法がnofollowです。これを設定をすればクローラーがリンク先をたどらなくなるため、自社の権威や信頼性をリンク先のWEBサイトに引き継がせないようにできます。
nofollowの利用シーン
ここでは、nofollowをどのような場面で使用するのかについて解説します。
スパム防止
自社WEBサイトで、ユーザーが自由に書き込めるコメント欄やフォーラムなどを設置している場合、スパム防止としてnofollowを利用できます。こういったコメント欄では、被リンクを獲得するために、スパム的に特定のURLを書き込まれることがあります。こういったスパムを放置すると自社WEBサイトの信頼性や評価が下がることになるため、対策としてnofollow属性を用います。
参考ページ:スパムリンクとは?確認方法と対処法、SEOへの影響について解説
有料広告を掲載する
有料広告を自社のWEBサイトに掲載する場合、nofollowを利用するのが一般的です。nofollowを設定すれば、検索エンジンに対して「このリンクは有料広告です」ということを伝えることができ、リンクジュースをリンク先に渡さないようにできます。
また、有料広告に対しては、nofollowを設定することがガイドラインとして決まっています。そのため、広告を販売する側も、買う側もnofollowを設定することで、安全な有料広告の運用が可能です。
nofollowの設定方法をCMS別に解説
ここでは、nofollowをどのように設定するのか、その具体的方法を解説します。ただ、自社で使用しているCMSによって設定方法は異なりますので、該当箇所を確認してください。
一般的なWEBサイト
nofollowの設定方法は目的によって次の2通りがあります。1つ目はページ内にあるすべてのリンクをnofollow設定したい時です。この場合は、HTMLの<head>タグ内に次のメタタグを設定します。
<meta name=”robots” content=”nofollow”>
2つ目は、特定のリンクだけにnofollowを設定したい時です。この場合は、リンクのタグにrel=”nofollow”を追加します。実際のタグは下記の通りです。
<a rel=”nofollow” href=”https://〇〇〇”></a>
このように目的に応じて、どちらの方法が適切かを検討し設定してください。
WordPressで設定
自社のWEBサイトがWordPressの場合、プラグインをインストールすることによって設定できます。nofollowを設定できるプラグインは複数ありますが、ここでは「WP Custom Noindex Nofollow」を例に解説します。
このプラグインは非常に簡単で、一度インストールすれば他の設定は不要です。インストール後は、nofollowしたい記事の編集画面で、右サイドにある「Nofollow」を選択します。このレ点をマークするだけで完了です。
また、noindexの箇所でお伝えした「All in One SEO」を利用してnofollowを設定することも可能です。
Wixで設定
Wixではリンク先を設定すると「高度なSEO設定」という画面が表示されます。その項目の1つにnofollowがあるため、こちらを選択してください。
まだ、noindexのところで解説したように、管理画面のメニューにある「パフォーマンス」を選択してnofollowの設定をすることもできます。
Jimdoで設定
Jimdoでnofollowを設定する方法は、基本的にnoindexを設定するときと同じ要領です。管理画面から「パフォーマンス」を選択。その後、基本設定の箇所で「SEO」を選択してください。「高度な設定」の箇所まで移動して、最後はnofollowのレ点をマークして完了です。
nofollowの注意点
nofollowタグの使い方を間違えると、思った効果が得られず、時には逆効果になることがあります。nofollowタグを使うときは、下記の点に注意してください。
- WEBページ全体と特定リンク
- 自社と関連性のあるWEBサイトには通常リンク
- 内部リンクに設定しない
ページ全体か?特定リンクか?
多くのCMSでは、nofollowをWEBページ全体に適用するものと、特定のリンクだけに適用する方法があります。ページ全体に適用すると、SEO(検索エンジン最適化)の効果が減ってしまうこともあるので注意してください。迷った場合は、SEOコンサルタントなどに事前に相談した方が無難です。
自社と関連性のあるWEBサイトには通常リンク
すべての外部リンクに、nofollowタグを使用することは、SEOの点からいってもおすすめしません。なぜなら、Googleはどこにリンクを貼っているのかを評価の基準としている可能性があるからです。つまり、自社のWEBサイトと関連性があり、リンクする必然性があるのなら、通常のリンクを設定した方がSEOの効果を見込めるということです。
内部リンクに設定しない
リンクには、WEBサイト内のページをつなぐ内部リンクと、他のWEBサイトへの外部リンクがあります。nofollowタグは主に外部リンクに設置します。内部リンクにnofollowを使うことはできますが、特別な理由がない限り使わない方が妥当です。
参考ページ:内部リンクとは?SEO強化のための内部リンクのポイント
noindexやnofollowのよくある質問
ここでは、noindexやnofollowについて、当社に寄せられる質問の中から代表的なものを取りあげ解説します。非常に専門用語が多いため、できる限り分かりやすく解説しました。早速下記の内容をご確認ください。
Q:クローラーとは何ですか?
Answer)クローラーという言葉をよく聞くことがあるのではないでしょうか。クローラーは、Googleなどの検索エンジン側が使用しているもので四六時中、世界中のWEBページを巡回し情報を集めているものです。その後、集めたデータをデータベースに格納します。
参考ページ:クローラーとは?仕組みや検索結果にSEO上位表示させる方法を解説
Q:noindex設定を外注することは可能ですか?
Answer)noindex設定の外注は可能です。WEBサイトのSEO対策の一環として、専門的な知識を持つSEO会社やフリーランスなどにこの作業を依頼してください。外注することで、正確にnoindex設定をおこなえます。また、noindexやnofollowの設定が自社に必要なのかどうか迷ったら、SEOコンサルティングをしてくれるSEOコンサルタントなどに相談するのが妥当です。
参考ページ:SEOコンサルティングとは?仕事内容やSEO会社の選び方を解説
Q:ECサイトでnoindexを使用する場面は?
Answer)ECサイトでは、同一商品のページで使用することが多いです。商品ページ以外であれば、決済完了後のサンクスページなどで使用します。目的は通常のWEBサイトと同じで、検索エンジンによる不適切なページのインデックスを防ぎ、WEBサイトのSEOを最適化することです。
参考ページ:EC物販とは?基本概念からメリット、始め方などについて詳しく解説
Q:ユーザーにnoindexは認識されますか?
Answer)noindexは、検索エンジンに対する通知です。そのため、通常のユーザーがWEBページをみただけでは、noindexになっているかどうかは判別できません。例外的に、ユーザーがソースコードを開いた場合は、noindexであることを知ることができます。
まとめ