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ナレッジパネルとは?ナレッジパネルを表示させる方法

ナレッジパネルとは?ナレッジパネルを表示させる方法
2014年頃まではインターネット検索をおこなえば、表示される情報はテキストリンクが中心でした。しかし、現在はユーザーの検索体験を向上させるため、さまざまな情報が表示されています。こうした情報の1つがナレッジパネルです。

 

ナレッジパネルは、企業や有名人、場所などに関する包括的な情報を検索結果の上部で表示する便利な機能です。PCでもスマートフォンでも、目立つ形で表示されるため、この場所に自社の情報が表示されれば、WEBサイトへの流入や認知向上に役立ちます。

 

amano_portraitそこで、ナレッジパネルの基本や表示させるためのポイントなどを詳しくお伝えします。

 

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ナレッジパネルの基本

ナレッジパネルとは、ユーザーがGoogle検索した際、検索結果に表示されるコンパクトな情報のことです。すべての検索結果で表示されるわけではなく、ユーザーが人物や場所、組織などの情報を求めていると想定される場合のみ表示されます。

 

例えば、ユーザーが「Amazon」と検索した際、Amazonに関する概要、本部所在地、創設者、株価、設立、CEO、子会社などの情報が一覧で表示されます。PCの場合は画面右側、スマートフォンの場合は、検索結果ページの途中で表示されます。

 
ナレッジパネルの基本
 

参考ページ:ナレッジパネルについて – Googleヘルプ

 

目的

Googleがナレッジパネルを表示する主な目的は、ユーザーが必要とする情報を検索結果ページで一覧表示させ、ユーザーエクスペリエンスを向上させることにあります。

 

仮に、ナレッジパネルが表示されない場合、ユーザーがAmazonの会社概要について知ろうと思えば「Amazon+部所在地」「Amazon+創設者」「Amazon+株価」などのキーワードを入れ、1つひとつ検索する必要があります。しかし、ナレッジパネルがあることで、ユーザーは一度の検索で、これらの情報を把握することができます。

 

情報源

ナレッジパネルの情報源は、Googleのナレッジグラフと呼ばれる巨大なデータベースです。このナレッジグラフには、人物や場所、物事に関する数十億ものデータが登録されており、下記のようなリソースを参考にしています。

 

リソース 概要
Wikipedia 誰でも編集できる無料のオンライン百科事典
Wikidata 誰でも編集できるデータベースで、ウィキペディアなどのために人物や場所、物事に関する情報などを格納
構造化データ WEBサイトのHTMLに追加されるタグを使って、ページ内の情報を検索エンジンに明確に伝えたもの
Googleが所有するサービス GoogleビジネスプロフィールやYouTube、SearchConsoleなど
政府機関や公的機関のWEBサイト 政府機関や公的機関で運用されるWEBサイトの情報
業界団体のWEBサイト 有力な業界団体が公開している情報
主要なニュースメディア 有力なメディアが発信するニュース記事。エンティティに関する最新情報などを収集
学術論文や書籍 専門家によって執筆された論文や書籍

 

Googleは上記のようなリソースをもとにナレッジパネルを作成しますが、2023年にはWix SEO Learning Hubなどを含め、その情報源を拡大させています。

 

Googleビジネスプロフィールとの違い

ナレッジパネルとGoogleビジネスプロフィールはどちらもGoogleの検索結果ページに表示される情報欄です。しかし、その目的や情報源などには、違いがあります。比較しやすいよう表にしましたので、ナレッジパネルの理解を深めるために確認してください。

 

  Googleビジネスプロフィール ナレッジパネル
目的 ユーザーがその店舗を利用する際に役立つ情報提供 ユーザーにエンティティに関する包括的な情報を提供。検索体験の向上。
対象 実店舗や営業拠点を持つローカルビジネスが対象 人物、場所、組織、物事など、あらゆるエンティティが対象
情報源 オーナーがGoogleビジネスプロフィールに登録した情報 Googleのナレッジグラフと呼ばれるデータベース
表示される項目 ビジネス名、住所、電話番号、営業時間、ウェブサイト、クチコミ、写真 名前、概要、ロゴ、WEBサイト、関連する画像、リンク、年齢、職業、国籍
修正 オーナーがログインして情報を直接編集できる 直接編集は不可。ただし、Googleに情報の修正を提案すること可

 

どちらも、ユーザーに役立つ情報を提供するという点では共通していますが、上記のように果たす役割が異なるため、情報源や表示される情報項目に違いが生じます。

 

参考ページ:Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)とは?集客ツールとしてのメリットや登録方法などを解説

 

ナレッジパネルがSEOで重要な理由

自社情報をナレッジパネルに表示させると、SEOにおいてさまざまな利点があります。そこで、代表的なものを取り上げ詳しく解説します。

 

検索結果での認知向上

検索結果ページの目立つ位置にナレッジパネルが表示されるため、ユーザーの目に留まりやすいです。特にPCで検索した場合、企業名や概要、ロゴなどが検索結果ページの右側に大きく表示されます。モバイルにおいても、検索結果の上部に表示されるため、ユーザーへの認知向上に役立ちます。

 

信頼性やブランドイメージ向上

ナレッジパネルが表示されれば、企業や人物などが実在するとユーザーが認識でき、信頼性が大きく向上します。ナレッジパネルには、ロゴや名前、企業面だけでなく、ソーシャルメディアのプロフィール、WEBサイト、受賞歴などの情報が包括的に表示されるため、ブランドイメージが肯定的に築かれます。

 

トラフィックやコンバージョンの増加

ナレッジパネルには、WEBサイトのリンクを含めることができるためトラフィックが向上します。また、ユーザーが自社WEBサイトへ訪問する前に、ナレッジパネルで一定の信頼をしているため、コンバージョン率向上にも大きなプラスとなります。

 

競合との差別化

ユーザーはインターネットで簡単に、自社と競合サイトを比較することができます。その際、自社がナレッジパネルで表示されていれば、それだけ競争優位なポジションを築くことができます。ユーザーは、より信頼できる企業と取引をする傾向があるため、他社と比較した際、自社を指名してもらう1つの材料となります。

 

ナレッジパネルで表示されるためのポイント

自社の情報がナレッジパネルで表示されるかどうかをコントロールすることはできません。しかし、いくつかのポイントを押さえることで、表示される可能性を高めることはできます。そこで、次の点に取り組んでください。

 

信頼できる情報源からの言及

Wikipediaやニュース記事など、複数の信頼性が高いメディアによって、自社のことを言及してもらうことが肝心です。なぜなら、Googleはこれらのメデイアからエンティティ(人や物、場所、出来事など明確にそれと認識できるもの)に関する情報を収集しているからです。こういった 信頼できる情報源で自社についての言及が多いほど、ナレッジパネルで表示される可能性が高まります。

 

一貫した情報

すべての情報源において、名前や住所、電話番号、設立日などの情報が一貫している必要があります。 情報に矛盾があると、Googleはエンティティを正確に理解できず、ナレッジパネルを作成しない可能性があります。

 

十分な情報量とエンティティ集約ページ

エンティティに関する十分な情報がオンラインで公開されている必要があります。例えば、会社のナレッジパネルを表示させたいなら、企業名やロゴ、電話番号、住所、設立日、代表者名、株価、SNS情報などを積極的に公開してください。

 

情報が少ない場合、Googleはナレッジパネルを作成しないか、非常に簡素なナレッジパネルしか作成してくれません。また、こういったナレッジパネル作成に必要な情報を集約したWEBサイトやページも用意してください。

 

参考ページ:エンティティとは?SEO効果やGoogle検索に認識させる方法を解説!

 

E-E-A-T

Googleは、WEBサイトの評価基準として「専門性、経験、権威性、信頼性(E-E-A-T)」を重視しています。 ナレッジパネルに表示されるためには、エンティティ自体、またはエンティティに関する情報を公開しているWEBサイトが、E-E-A-Tの基準を満たしている必要があります。

 

参考ページ:E-E-A-Tとは?経験・専門性・権威性・信頼性を高める対策など解説

 

構造化データ

エンティティを集約したWEBサイトで、構造化データマークアップを追加してください。こうすることで、Googleはエンティティに関する情報をより正確に理解できます。 構造化データマークアップとは、WEBサイトのコンテンツに意味づけをおこなうためのコードのことです。これを設置することで、Googleなどの検索エンジンがWEBサイトの内容を、より正確に認識できます。

 

参考ページ:構造化データとは?メリット・デメリットやマークアップ方法を解説

 

年単位で取り組む

Googleが自社のエンティティを理解し、確かな確信を持つまでには、年単位で時間がかかります。実際、WEBマーケティング会社kalicubeでの調査でも、Googleのアルゴリズムなどの影響を受けず、安定してナレッジパネルを表示させるには2年程度の時間がかかることを伝えています。

 

また、エンティティが一貫性を持っていなかったり、情報が不足している、会社設立から期間が経過していない場合などは、更に時間がかかります。

 

参考ページ:The Ultimate Online Investment: Maintaining Your Knowledge Panel for Long-Term Success – kalicube

 

よくある質問(Q&A)

ここでは、ナレッジパネルについてよくある質問を取りあげ解説します。検索結果で自社の存在感を高めるには、ナレッジパネルの活用は欠かせません。ぜひ細部まで含めてよく目を通し、理解を深めてください。
 

Q:ナレッジパネルの表示が異なることはありますか?

Answer)検索された場所によって表示が異なることがあります。これは、Googleが検索者の興味やニーズに最も関連性の高い情報を表示しようとするためです。しかし、どう表示されたとしても、その内容が正しいのであれば(誤情報でないなら)、WEB担当者が気にする必要はありません。

 

Q:Googleビジネスプロフィールの情報が使われることはありますか?

Answer)「ナレッジパネルとは? > 情報源」の項目でお伝えしたとおり、GoogleはGoogleのさまざまなサービスでえた情報をナレッジパネルに利用します。そのため、Googleビジネスプロフィールでえた情報がナレッジパネルで表示されることがあります。

 

Q:ナレッジグラフの情報リソース、Crunchbaseには日本企業の情報もありますか?

Answer)Crunchbase(クランチベース)とは、世界最大級のベンチャー企業データベースです。Googleナレッジグラフでは、このCrunchbaseを1つのリソースとして採用していると考えられます。そして、このデータベースを運用するのはCrunchbase, Inc.というのは米国企業です。

 

しかし、2019年7月16日以降、日本国内のベンチャー企業に関する10,000社以上の情報を保有するフォースタートアップス株式会社が提携し、情報の連携がおこなわれています。そのため、一部の日本企業の情報はCrunchbaseを通じて、参照されていると考えられます。

 

参考ページ:フォースタートアップス、米国Crunchbaseと業務提携 – 「STARTUP DB」と「Crunchbase」のデータ連携を開始

 

Q:情報を編集することはできますか?

Answer)基本的にはできません。ナレッジパネルは、ナレッジグラフの情報にもとづき自動生成されるためです。ただし、変更を提案することはできます。具体的には下記の項目について変更の提案がおこなえます。

 

  • タイトル
  • サブタイトル
  • 説明
  • ソーシャルメディアのプロフィールなど

 

変更する場合は、ナレッジパネルのフィードバックリンクから「変更箇所」「変更理由」「根拠となるURLなど」を送信します。

 

 

まとめ

amano_portraitナレッジパネルは、ユーザーが必要な情報を一目でえられる便利な機能である一方、企業にとっても自社をアピールする有効な手段になっています。しかし、ナレッジパネルに表示されるには、エンティティに関する情報の整理や、年単位でも地道な取り組みが欠かせません。時間のかかるマーケティング施策だけに、長期的な計画を立て今から取り組むことが肝心です。自社のナレッジパネルが表示されるようになれば、競合他社と信頼性などの点において、大きな差別化を図ることができます。

 

 

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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