キーワードマップの作り方!SEOに効果的な活用方法と無料マッピングツールもご紹介
キーワードマップとは、あるキーワードに関連するキーワードを1枚図にしたものです。構造としてはマインドマップに似ていて、一目でキーワードとの関係を把握できます。キーワードマップは専用ツールで作成でき、SEO対策に役立ちます。
キーワードマップを活用して関連キーワードを選定して、良質なページを増やすことでWEBサイトの専門性を高めることができます。これによって検索エンジンからの評価も得られるようになり、上位表示や露出増加が期待できます。
キーワードマップとは
キーワードマップとは、特定のキーワードと関連したキーワードを1枚図にして見やすくしたものを指します。
関連キーワードやサジェストキーワードを調べるツールを使用すると、結果がリストで表示されます。これをマインドマップのように図にすることで、元となるキーワードとの関連度の高さを一目で把握できます。
そのため、サイトのテーマに沿ったコンテンツを作成したり、検索上位を狙うための戦略を立てたりするのに役立ちます。
キーワードマップ作成の必要性
キーワードマップを作成する理由は、主に3つ挙げられます。
- キーワード選定
- コンテンツ作成
- サイトの網羅性を高める
キーワード選定
特定のキーワードで検索上位表示を狙いたいとき、そのキーワードにまつわる情報のみを羅列しただけでは結果は得られません。特に検索ボリュームが多いビッグキーワードは既存のコンテンツが上位を占めているため、より難しくなります。
ですから、そのキーワードにまつわる詳細やニッチな情報を盛り込んで、コンテンツに厚みを持たせなければなりません。これは関連するページやコンテンツを内部リンクでつなげることでも実現できます。
キーワードマップは特定のキーワードと関連キーワードの距離を測ることも可能です。以下に示すのは、元となるキーワードを魚として作成したキーワードマップです。
キーワード「魚」と関連性の高いキーワードは、薄い黄色でマークアップされています。そのマークアップされたキーワードに関連するキーワードが枝分かれして、灰色で表示されています。
このようにキーワードとの関連の高さを把握できるため、コンテンツの重要度もわかります。
コンテンツ作成
キーワードマップはコンテンツ作成のヒントにすることもできます。特に需要の低いキーワードに関する情報でコンテンツを作成すると、複数のキーワードを1度にまとめて扱えます。
また、検索需要の高いキーワードに関しては1つずつコンテンツを作り、内部リンクで関連付けていくこともSEO対策として有効です。
サイトの網羅性を高める
キーワードマップを作成することで、自サイトに不足しているコンテンツがわかります。すでにコンテンツを多く作成して網羅できているつもりでも、取りこぼしたキーワードが出てくるはずです。
自サイトに不足している情報を知ることで、今後のコンテンツ作成におけるヒントを得ることができます。
キーワードマップの作り方
キーワードマップは以下のポイントを押さえて作成してください。
- サイトの方向性を決める
- ペルソナの設定
- メインキーワード選定
- 関連キーワード選定
- 抽出したキーワードを整理する
サイトの方向性を決める
はじめに、サイトやメディアの方向性を決定してください。ここが定まっていないと、作成するキーワードマップのキーワードを選定することができず、一貫性のないコンテンツになってしまいます。
次に挙げる3つの観点から考えて、方向性を明確に定めてください。
サイトやメディアで提供するサービスや価値 |
ユーザーに提供する情報 |
ユーザーとのコミュニケーションの取り方 |
こうすることで、ユーザーに伝えるべきことを伝えられる芯の通ったサイト、コンテンツを作成できます。サイトに複数人がかかわっているときは、必ず決定した方向性について共有しておくと、コンセプトに対する認識を統一させられます。
ペルソナの設定
サイトを利用するユーザーを想定して、架空の人物像を設定することをペルソナ設定といいます。ペルソナ設定では、年代や生活圏、収入や職種など細かく設定して、利用者を具体的にイメージします。
ペルソナ設定をおこなうことで提供できる情報や検索意図をイメージしやすくなり、有益なコンテンツを作成するのに役立ちます。
メインキーワード選定
メインキーワードを選定するときは、次の2つの観点から考えます。
- サービスを適切に表すキーワード
- ユーザーが共通して検索するキーワード
例えば、犬の飼育をテーマにしたサイトであれば首輪やエサ、散歩などがメインキーワードに上がります。このように、サイトの方向性がしっかり定まっていればメインキーワードは自然とコンセプトに基づいたものになっているはずです。
関連キーワード選定
関連キーワードの選定はGoogleで検索したり、関連キーワードを抽出するツールを使ったりします。また、競合サイトのコンテンツから探すことも可能です。このとき、検索ボリュームや競合性についても確認する必要があります。
検索ボリュームが多いキーワードはそれだけ需要のあるキーワードということですから、検索結果の上位表示は厳しいものの実現できれば高い集客効果が見込めます。
反対に検索ボリュームの少ないキーワードは需要が低く、検索結果で上位を狙いやすいのですが実現できたとしても集客効果は高くありません。
ただし、検索ボリュームの多いキーワードだとしても既存の上位コンテンツよりも高品質なコンテンツを作成できれば上位表示が見込めます。実際にコンテンツを作成するときは、関連キーワードの競合性や検索ボリュームから優先順位をつけていきます。
抽出したキーワードを整理する
抽出したキーワードは、検索意図や目的ごとにカテゴライズしてください。検索するキーワードは異なっても、ユーザーが求める情報は同じであるため、制作したコンテンツの内容が重複するケースがあります。
こうした状況を回避するために、抽出したキーワードのカテゴライズが必要です。
キーワードのカテゴライズのあとは、メインキーワードを中心にしてカテゴリの名称となるキーワードをつなげます。さらにカテゴリ名ごとに派生するキーワードをつなげていくことでキーワードマップが完成します。
キーワードマップの使い方
キーワードマップは作成したあと、活用しなければ意味がありません。マップの活用方法は4つあります。
- コンテンツ作成
- ライティングの構成
- キーワードの関連性
- コンテンツタイトル
コンテンツ作成
キーワードマップ上のキーワードから、ユーザーの検索意図を考えてください。そこから提供する情報を整理して、コンテンツのテーマを決めていきます。
キーワードマップから3〜5つほどのワードを抜き出せば、提供すべきコンテンツや内容がみえてきます。これより多すぎると、かえってコンテンツの内容が散漫になり適切な情報を伝えられません。
反対にキーワードが少なすぎると、偏った内容になったり情報の薄いコンテンツになったりするため注意が必要です。
ライティングの構成
提供する情報とキーワードが決まったら、記事の構成を考えます。このとき、すでに上位表示されているコンテンツを参考にすることをおすすめします。記事中で使用されているキーワードから、ユーザーの検索意図をつかむこともできます。
このとき、既存のコンテンツとそっくりな内容にすることは避けてください。盗作と見なされ訴訟リスクがあるほか、重複コンテンツと検索エンジンが判断して検索結果に表示されなくなる恐れがあります。
このリスクを回避するために、コンテンツを作成するときは必ずオリジナルの要素を入れてください。
キーワードの関連性
検索ボリュームのあるキーワードは需要が高いものの、すでに上位表示されているコンテンツを上回ることは難しい面があります。
こうした状態から上位表示を狙うときは、そのキーワードの関連キーワードでコンテンツを作り、内部リンクでつなげていく施策を採ってください。現在のSEOでは、この傾向が強くなっています。
この方法でコンテンツを作成すると、サイト全体の専門性や網羅性を高めることもでき、その点からも検索エンジンから評価を受けやすくなります。
コンテンツタイトル
コンテンツとは本文だけではなく、タイトルも含めて考えてください。検索エンジンはコンテンツ内で扱っている情報を判断するとき、タイトルの内容をみています。
ドイツ語を知るためにドイツ語辞書を購入したにもかかわらず、中身が海洋生物図鑑だったなら、混乱や怒りを覚えるはずです。同時に、そんな本を置いているお店への不信感も募ります。
このように、コンテンツタイトルは内容とマッチしている、中身を簡潔に伝えられるものにすべきです。
そして、検索結果に表示されるタイトル文字数は、最大35文字程度です。これはモバイル端末で閲覧したときの数字で、パソコンなら30文字程度です。そのため、31〜32文字程度におさまるタイトルを考える必要があります。
キーワードマップを作成できるツール
キーワードマップを作成できるツールを5つ挙げました。
- keysearch Beta
- OMUSUBI(おむすび)
- keywordmap
- キーワードファインダーのキーワードマップ
- キーワードリサーチャー
いずれのツールも、手間をかけずに簡単にキーワードマップを作成できます。
keysearch Beta
keysearch Beta (キーサーチ ベータ)はサジェストキーワードでマップを作成できるツールです。会員登録をしなくても利用でき、同一キーワードで海外のサジェストキーワードを調査することも可能です。
作成したキーワードマップはCSVやSVG形式でダウンロードして保存できます。
OMUSUBI(おむすび)
OMUSUBI (おむすび)は、サジェストキーワードでキーワードマップを作成できるツールです。元となるキーワードを入力して検索ボタンを押すことで、マップが作成されます。利用にあたって、会員登録や料金は不要です。
Google以外にも、BingやYouTubeのサジェストキーワードも取得できます。また、作成したマップのノードやエッジをダブルクリックして、WEB検索の結果を見ることも可能です。
keywordmap
keywordmap はキーワードマップ作成のほか競合調査や運用結果など、サイトの運営やSEO全般に活用できるツールです。利用にあたっては3つのプランがありますが、費用に関してはお問い合わせフォームから問い合わせる必要があります。
7日間の使用期間があるため、実際の使い勝手を確かめてみてください。
キーワードファインダーのキーワードマップ
キーワードファインダーは有料のツールです。作成したキーワードマップは、検索ボリュームを一目で把握できるうえ、Google Search ConsoleやGoogleアナリティクスと連携できます。
さらに、キーワードマップをpdf出力することも可能なため、他者と共有しやすくなります。料金は3つのプランによって異なり、スタンダードプランは月額5万円でサイトを3つまで登録でき、管理キーワードは2000件となっています。
専用フォームから申し込むと、一部機能が制限された無料のデモ体験を7日間利用できます。
キーワードリサーチャー
キーワードリサーチャー は無料で使える、関連キーワードマップ作成ツールです。検索フォームにキーワードを入力して検索ボタンを押すと、そのキーワードの関連キーワードがリストアップされ、マップが作られます。
Google以外にYouTubeでの関連キーワードを調べられ、作成したマップはCSV形式でダウンロードしたり、テキスト形式でコピーしたりできます。
また、取得した関連キーワードをGoogleやYouTube、Twitterで検索した結果を確認することも可能です。
まとめ
キーワードマップとは、特定のキーワードに関連するキーワードを1枚図にしたものです。これによって元となるキーワードとの関連性を視覚的に把握しやすくなるうえ、コンテンツ作成においてヒントを得られます。検索上位を狙うコンテンツを作り、サイトを発展させていくためにはキーワードマップの存在が欠かせません。