ホテルサイトがSEO対策をすべき理由とは?効果的な7つの方法
ホテル業界のホームページを運営している場合「自社の力のみで集客をしたいけど、具体的な方法が分からない」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
予約サイトを活用した集客が一般的なホテル業界では、検索エンジンを活用したSEO対策に取り組んでいるホームページは少ないといえます。
ホテル業界のSEO対策とは
ホテル業界はインターネット上で取引を成立させる予約サイトが主流のため、宿泊施設ごとのホームページでは集客に力を注いでいない傾向があります。
しかし現在のインターネット社会ではさまざまな方法で集客できるため、ホテルや旅館のホームページであっても、十分にアクセスを集め問い合わせにつなげることが可能です。
なかでもホテル業界が重要視すべき集客方法は、SEO対策とMEO対策になります。
ここでは、ホテル業界におけるSEO対策とMEO対策について詳しく解説していきます。
SEO対策の目的
SEO対策は検索エンジン最適化を意味し、検索エンジンからホームページへのアクセス数を増加させることが目的になります。
ユーザーが検索するキーワードに向けて対策を行うため、ホテルに関連性のあるキーワードからのアクセスを見込めます。
例えば以下のようなキーワードです。
地域名+観光スポット
例:広島 厳島神社
地域名+お土産
例:京都 八ツ橋
観光スポットやお土産について検索しているユーザーは、その地域に訪れようとしていることが読み取れます。そのため周辺の宿泊施設であれば、潜在層として効果的にアプローチすることが可能です。
MEO対策の目的
MEO対策はマップエンジン最適化を意味し、Googleマップ上での検索順位を高め、Googleマイビジネスやホームページへのアクセス数を増加させることが目的になります。
またGoogleマップはキーワードの関連性だけでなく、検索した位置情報にも影響して、検索結果が表示される仕組みです。
そのため地域を含めて検索されることや、検索位置から近場の宿泊施設を探されることが多いホテル業界では、非常に集客力を高められる対策といえるでしょう。
特にホテル業界ではMEO対策があまり浸透していないため、比較的成果を出しやすい点も特徴になります。
ホテル業界におけるSEO対策の必要性
ホテルのホームページではSEO対策を重要視しないことが多いですが、手数料などの広告費用を削減するためにも、SEO対策によって直接予約を獲得することが重要といえます。
また、SEO対策によって表示できるリッチリザルトは、競合との差別化を図るためにも効果的な対策です。
ここでは、ホテル業界におけるSEO対策の必要性について詳しく解説していきます。
PVを見込めるキーワードが多い
ホテルのホームページで集客するためには、宿泊施設名で検索される必要があると思われやすいですが、実際はアクセス数が見込めるキーワードが多く存在します。
前述した「地域名+観光スポット」や「地域名+お土産」も効果的ですが、地域名を省いた観光スポットやお土産など、固有名詞のキーワードも潜在層として考えられるでしょう。
特に固有名詞は検索ボリュームが多い傾向にあるため、ユーザーのニーズに当てはまるコンテンツや、ホテルへ上手につなげられるコンテンツを制作できれば集客力を高められます。
どのホテルにおいても関連性のあるキーワードは必ず存在するため、今までは考えていなかった潜在層へアプローチできる点が強みです。
直接予約を獲得できる
ホテルのホームページがSEO対策を行うべき最大の理由が、直接予約を獲得できることです。
一般的な宿泊施設の予約サイトを活用する場合、手数料として5%〜15%を支払う必要があります。
多くの宿泊客を確保できれば売上を高められますが、それでも手数料の割合はとても大きく、将来的にはかなりの金額を手数料として支払うことになります。
しかしSEO対策によって検索上位化ができれば、手数料は一切発生しません。なかには予約サイト以上に集客できる可能性もあるでしょう。
いままでかけていた広告費用の削減にもつながるため、長期目線で考えれば自社のホームページで集客できる力は非常に重要だといえます。
口コミを活かせる
ホテル業界で重要な口コミも、SEO対策では効果的にアピールできます。
実際ホテルの宿泊は安くない費用のため「本当に良いホテルなのか」や「ホテル選びで失敗したくない」と考えるユーザーは多いといえるでしょう。そのためホテルをはじめ宿泊施設を探しているユーザーは、実際に泊まる施設の口コミを確認することが大半です。
予約サイトなどでも口コミの閲覧はできますが、掲載内容が決められているため、競合施設との差別化は図りづらいといえます。しかしSEO対策であれば、リッチリザルトによって検索結果上でホテルのレビューや評価を自由に表示できます。
競合との差別化も図りやすい対策のため、ユーザーの求めている情報を効果的に伝えられる点が強みです。
ホテル業界に効果的なSEO対策
ホテル業界のホームページでSEOを強化するためには、SEO対策とMEO対策を同時に行うことが効果的です。SEO対策では明確なペルソナ設定や、競合が少ないキーワード選定が重要になります。
MEO対策ではホテルに特化したGoogleマイビジネスの特徴を活かし、多くの情報を掲載することが大切です。
ここでは、ホテル業界に効果的なSEO対策について詳しく解説していきます。
明確なペルソナ設定
SEO対策で最初に行うべきことは、ホームページのコンテンツをどのようなユーザーに向けて発信するのかを決める、明確なペルソナ設定です。
ペルソナ設定を行うか行わないかによって、問い合わせや予約につながる数は大きく差が生まれると考えましょう。
具体的には、
- 年齢・性別・職業
- 普段旅行する季節
- 宿泊の費用
- 旅行の目的や理由
- 好きなホテル・旅館の部屋や料理
など、特定の人間に見立てて考える必要があります。
なぜならユーザーの立場に近く共感が得られるコンテンツであれば、結果的に多くのユーザーを宿泊の予約へつなげられるからです。
そのため大衆に向けて考えるのではなく、具体性を持たせて制作することがSEO対策では重要になります。
競合の少ないキーワード選定
ホテルのホームページでSEO対策を行う際、キーワード選定ではニーズがしっかりと理解し、競合の少なさを確認することが大切です。
多くのホームページが一つの記事コンテンツからアクセスを集めようと、検索ボリュームの多いビックキーワードを対策する傾向があります。
しかし過去に多くのコンテンツを発信してきたホームページや、運営歴の長くドメインパワーが強いホームページで無い限りは、ビックキーワードでの上位表示は厳しいのが現実です。
そのため最初は、検索ボリュームが少なくても競合の少ないスモールキーワードやミドルキーワードから対策するようにしましょう。
検索上位のキーワードが増え始めホームページの基盤が作れてから、ビックキーワードに取り組んでいくことをおすすめします。
関連記事: SEOキーワード難易度とは?分野で大きく変わるSEOの難しさ
多言語に対応する
ホテルのホームページでは複数の外国語で表示できるように、多言語化の対応をおすすめします。
多言語対応のメリットは、以下のとおりです。
- SEOに効果的である
- 客層を開拓できる
- 競合との差別化
SEO対策になることに加えて、いままでは閲覧しても理解ができなかった外国人ユーザーでも、新しい客層として窓口を広げられることが強みです。
近年は外国人の観光も多く、ホテルや旅館を目当てとする場合も珍しくありません。また外国人ユーザーの口コミや拡散によって一気にアクセス数が増える可能性も考えられます。
日本人においてもグローバル的な観点から企業のブランディング要素もあるため、多言語対応は重要視すべき対策といえるでしょう。
ユーザーの求める情報を掲載する
SEOで重要となる、ユーザーにとって価値のあるコンテンツの提供を行うためには、ユーザーの求める情報に絞って情報を掲載しましょう。
ユーザーが求める情報とは、以下になります。
- 施設紹介(画像・動画)
- ホテルの魅力や強み
- 宿泊施設周辺の観光スポット
- 宿泊施設を活用したデートコースなど
コンテンツの量が多いに越したことはありませんが、求められていない情報を発信しても効果はありません。
むしろ無意味なコンテンツの量産はSEOにとって逆効果となるため、注意が必要です。
そのためコンテンツを制作するタイミングでは、ユーザーが求めているコンテンツ内容であるかを改めて確認し、確実に必要であると考えられる場合のみ公開していきましょう。
MEOを対策する
ホテルのGoogleマイビジネスは、検索結果に上位4位までが表示されるなど、他業種と仕様が異なります。基本的な設定項目は同じ内容なものの、よりホテルを見つけやすくユーザーの利便性が考えられた設計だといえるでしょう。
またホテルのMEO対策では編集できる項目が限られているため、更新できる情報はすべて対策することが重要です。
特に以下のポイントはMEOに大きく影響を与える要素となるため、忘れずに対策しましょう。
- 定期的に更新する
- 口コミを管理する
- サイテーションを増やす
各々、解説していきます。
定期的に更新する
ホテル以外の業種にはGoogleマイビジネスに投稿機能がついていますが、ホテルにはありません。
そのため必要情報をすべて埋めるだけでなく、情報に変更点がある場合は定期的に更新することが大切です。
ホテルで設定できる情報は、以下になります。
- インターネットの有無
- 支払い方法
- アクティビティ
- サービスについて
- 用意されている食事
- プールの有無
- 駐車場やアクセスについて
- イベント情報
- ペットについて
- 客室の設備について(調理設備)
項目ごとに詳細な情報を設定できるため、Googleマイビジネスを設定する際はすべての項目に目を通しましょう。
また設定した情報の中からランダムで、Googleマイビジネスのトップページにハイライトとして表示されます。
設定した項目が必ず表示されるわけではない点は注意が必要です。
口コミを管理する
Googleマイビジネスで重要なのが、口コミの管理です。
閲覧ユーザーが注目する箇所になるため、記載された口コミに関してはすべてに返信するなど、口コミ欄を活用してホテルの良い印象を与えることが大切です。
ただし口コミはお客さんが自由に投稿できる仕様になっているため、管理者側から口コミの削除や編集を行うことはできない点は注意をしましょう。
またホテルのGoogleマイビジネス専用機能が、ホテルクラスの評価です。
Googleが各ホテルを4段階で評価する項目になります。
- 2つ星・ベーシック
- 3つ星・質が良く快適
- 4つ星・贅沢感がある
- 5つ星・最高級のサービス
口コミもホテルクラスに影響を与える要素のため、日頃からしっかり管理し上位のホテルクラスを目指していきましょう。
サイテーションを増やす
Googleマイビジネスの評価要素はさまざまですが、ホテルの認知度や信頼性を図る基準として考えられることがサイテーションの獲得です。
サイテーションとは、インターネット上でどの程度ホテルの情報が言及されているのかを表す言葉になります。
具体的には、以下の項目がサイテーションで確認されます。
- ホテル名
- ホテルの電話番号
- ホテルの所在地
- ホテルの感想や評価など
サイテーションが多ければ多くの人に活用される認知度の高いホテルであるとGoogleが認識し、Googleマイビジネスの評価を高めると考えられます。
そのためGoogleマイビジネス上の口コミだけでなく、他のWebサイトや媒体などでも評価を受けるような運営を行うことが大切です。
関連記事: SEOとMEOの違い|重視すべきはどちらか?
ホテル業界がSEO対策をする注意点
ホテル業界でSEO対策をする際に注意しなければいけないことが、ユーザーがスムーズに予約をできるような導線設計です。どんなのアクセス数があったとしても、導線が整っていなければ、最終的な予約につなげることはできないと考えましょう。
ここでは、ホテル業界がSEO対策をする際の注意点について詳しく解説していきます。
予約までの導線を整える
ホテルのホームページでは予約までの導線をしっかり整えていない場合、ユーザーは簡単にホームページから離脱してしまうことを覚えておきましょう。
飲食店の予約であれば簡単な入力で完了できますが、ホテルでは入力項目が多く、多くのユーザーが面倒に感じてしまうポイントです。
そのため各ページと予約ページへの導線だけでなく、予約ページ内の最適化も踏まえたSEO対策が重要になります。
予約ページで多くのユーザーが離脱してしまうことは非常にもったいない要素のため、予約までの導線設計には注意をしましょう。
オリジナル性を意識する
ホテル業界がコンテンツを発信する際、SEO対策に沿ったとしても、観光スポットや地域の紹介などインターネット上にあるコンテンツと似てしまいやすい点に注意をしましょう。
すでにインターネット上にあるコンテンツと同じ内容であれば、SEOとして良い評価を得られることはありません。
そのためホテルならではの観点や情報を掲載し、オリジナル性を意識することが重要です。
オリジナル性の高いコンテンツであれば多くのファン獲得にもつながるため、長期的な売上の向上にもつながります。
口コミを偽装しない
SEO対策をするうえでは当たり前のことですが、自作自演で口コミを記載するなど、偽造することが無いように注意をしましょう。
良い口コミが欲しいからといって偽造をしてしまえば、Googleからアカウント停止などの重いペナルティを受ける恐れがあります。
一度の過ちで培ってきた信頼を失くす行為になるため、不正な方法を利用するのではなく正当な対策によって評価を積み重ねることが重要です。