被リンクのSEO効果抜群のスカイスクレイパーテクニックとは?
SEOではテクニカル面とコンテンツ面は自分で対応できますが、自分で管理できないものに外部リンクがあります。
外部リンクはサイトパワーに影響しますので、どうやって外部リンクを獲得するかはメディアの大きな課題になることが多いのですが、実質的な対応をしていないというメディアがほとんどです。
スカイスクレイパーテクニックとは
スカイスクレイパーテクニックとは、端的に説明すると被リンクが集まっている記事を探し、それを上回るコンテンツを作り、自身でリンクを張ってもらうよう宣言をする一連の流れをいいます。
スカイスクレイパーとは超高層ビル(摩天楼)を意味する英語です。つまり、現在リンクが集まっているビル(コンテンツ)よりも高いビル(高品質なコンテンツ)を作ることで、さまざまなメディアに注目してもらおうというのが趣旨です。
例えば、「日本で一番高い山は?」と聞かれれば誰でも「富士山」と答えられますが、「日本で二番目に高い山は?」と聞かれて「北岳」と答えられる人はほとんどいません。
一番になるということは、それだけ注目されるということです。この例えと同じで、現在の高品質なコンテンツよりもさらに優れたコンテンツを作ることでリンクをもらうという手法がスカイスクレイパーテクニックです。
スカイスクレイパーテクニックの手法
前述したように、スカイスクレイパーテクニックは3つの段階があります。
- 被リンクを集めているコンテンツを探す
- より優れたコンテンツを作る
- 各メディアに連絡しリンクを張ってもらう
海外では2016年ころから使われている手法ですが、日本ではほとんど行われていません。しかし、実際にやってみると効果的であることがわかります。
被リンクを集めているコンテンツを探す
最初に行うべきことは大量の被リンクを集めているコンテンツを探すことです。自社の競合サイトをSEOツールで分析することで、どのようなページが、どのようなアンカーテキストでバックリンクをもらっているのかがわかります。
調査方法は使っているツールによって変わりますが、被リンクを集めているコンテンツを調査する際によく使われる手法は以下の4つです。
- Ahrefs
- SEMrush
- Link Explorer
- Google検索
Ahrefs(エイチレフス)
Ahrefs は日本ではもっとも使われている被リンク調査ツールの1つです。利用数が多いということはツールの使い方を調べることが容易であり、参考サイトが多いということを意味します。
バックリンクの調査が簡単にできること、それ以外のSEO分析にも汎用性が高いことからお勧めツールの1つです。
SEMrush(セムラッシュ)
SEMrush は2018年から日本で販売が開始されたSEOツールです。非常に多くの機能を持ち、バックリンクの調査以外にも使い勝手がよいツールといえます。
月額費用もSEOツールの中では比較的安く、SEOツールを導入したことがないという場合には一度検討すべきツールです。
Link Explorer
Moz社が提供するLink Explorer も非常に強力なツールです。日本ではあまり使っている企業を見かけませんが、海外では非常に有名なツールでドメインパワーや被リンクの調査をする際には利用されます。
Google検索
SEOツールにお金をかけられないという場合であっても、Google検索を使うことである程度の予想は可能です。
検索上位に来るということは必然的に多数の被リンクを集めていることが多く、Mozバーなどのフリーツール(Chromeアドオン)などと組み合わせることで被リンクをどの程度集めているかを調査可能です。
見つけたコンテンツよりも優れたコンテンツを作る
スカイスクレイパーの名前の通り、現在のビルよりも高いビルを建てる必要があります。
リンクを集めているということは参照にされるだけの内容が盛り込まれた高品質なコンテンツであることが想定されますが、検索意図を満たす上位化のためのコンテンツではなく、リンクを獲得するためのコンテンツであることを意識してコンテンツを作ることで対応可能です。
【余談】上位化用のコンテンツと被リンク用コンテンツ
WEBコンテンツにはさまざまな種類がありますが、SEOを考えたときには上位化するために検索意図を満たしたコンテンツとリンクを獲得するためのコンテンツを分けて考える必要があります。通常のコンテンツは検索ユーザーの目的を解決するために検索意図を十分に考慮してコンテンツを作る必要がありますが、SEOではサイトそのものの力を強めるために外部リンクを取るためのコンテンツを作ることがあります。もちろん、100%検索意図を満たしたうえで外部リンクも集められるコンテンツがあれば最高ですが、必ずしもうまくいきません。外部リンクがサイトパワーに影響する限りは、どのように外部リンクを獲得できるのかを常に考え続ける必要があります。 |
コンテンツの要素を増やす
優れたコンテンツ作りの際に最初に考えるべきはコンテンツの要素を増やすことです。
例えば既存コンテンツが「〇〇をするための10の方法」であれば自社は15の方法はできないか、20の方法はできないかを考えます。「〇〇する手法10選」のようなものも同様です。
単純にリンクを取っている記事に追記できる要素があれば書き加えますし、多少遠くても関連するものがあれば追記することで、より厚みのあるコンテンツが作れることもあります。
本来はコンテンツを増やしすぎると検索意図が見えづらくなり上位化できるかわからなくなりますが、今回の趣旨はリンク獲得ですのでリンクを張ってくれるメディアに対してどのような要望を満たす必要があるのかを考えてください。
情報の誤りを修正する
意外に多いのがコンテンツの情報が誤っていることです。
普通、メディアは情報が正しいかどうかを確認してから公開しますが、必ずしも正しい情報が載っているとは限りません。
大手サイトや有名サイトが書いている内容なので正しいに違いないと思うかもしれません。しかし、大手サイトほどコンテンツ作成は外注していることが多く、書いている内容にお粗末な内容が含まれることも多々あります。
上場企業がこんなこと書いてはダメだろう、特化サイトが誤ったことを書いていると見つけたときはリンク獲得のチャンスといえます。
古い情報を更新する
大手サイトでありがちなのがリライトしていないコンテンツの存在です。
公開当初は最新の情報だった場合でも、時代の流れとともに古い情報になったり、追加できる情報が増えたりということはよくあります。
2年も3年も前に公開し、その後に更新されていないコンテンツが見つかれば、それだけ古い情報になっている可能性が高いはずです。
古い情報を最新に書き換えるだけでリンク元のメディアに喜ばれることもあるので有効です。
わかりやすく書き直す
情報は最新であり、正しい情報を載せている場合であっても、その内容が読みやすいかどうか、ユーザーに分かりやすいかどうかは別問題です。
特に法律や制度、医療関係の内容では公式サイトや専門家が難しい言葉を使って説明していることが多く、一般ユーザーを置いてけぼりにしているケースが散見されます。
YMYLのジャンルでは専門家や公式サイトでなければ上位化はしづらいですが、上位化しているものがわかりやすいとは限らない一例です。
リンクしているサイトからすれば公式なのか、大手なのかではなく、自分の抱えているユーザーに取って有益かどうかで判断することも多いので、一般ユーザー向けに書き直す方法が使えます。
UI/UXを向上させる
記事そのものがわかりやすくてもユーザーにとって使いづらいサイトであれば、リンク元のメディアも紹介しづらくなります。
逆をいえば、UI/UXを向上させた使いやすいサイトであればメディアも紹介しやすくなります。記事をわかりやすく、内容を詳しくし、さらに使いやすいサイトであれば、それだけリンク獲得できる確率が高まります。
見つけたリンク元に連絡して被リンクを獲得する
ここまでで、リンク獲得用の優れたコンテンツが作れたはずです。そうなれば、最初に調べた現時点でリンクをしているサイトに対してアプローチするのが最終ステップです。
可能であれば既存リンクを張り替えてもらいたいですが、難しい場合にはリンクを追加してもらうことでも構いません。
重要なことは、メディア側にリンクをする十分なメリットがあることを伝えることです。
単に「素晴らしい記事を書いたのでリンクしてください」とメールを送ってもリンクしてくれません。リンクする理由がないからです。しかし、「〇〇が××なので、このような記事を作りました。ぜひ参照してください」といえば、しっかりしたメディア運営者であれば気になるはずです。
全てのメディア運営者が記事を見てくれるとは限りませんし、外部リンクの獲得割合も高いとはいえません。しかし、このような細かい対応をすることで徐々にリンクを獲得できるという手法がスカイスクレイパーテクニックです。
スカイスクレイパーテクニックの注意点
前章で説明したようにスカイスクレイパーテクニックは簡単ではありません。そもそも自分で制御できないメディアを動かすということは、メディア側に動くだけのメリットがなければいけないからです。
多くのSEO会社が指摘する「優れたコンテンツを作ればリンクが獲得できる」ということは現実的には難しく、検索上位を狙うためには自ら積極的に動く必要があります。
しかし、スカイスクレイパーテクニックは、その手法の特性から気を付けるべき点もありますので、合わせて解説いたします。
コピーコンテンツになってはいけない
絶対にやってはいけないことはコピーコンテンツになってしまうことです。
既存記事がなぜリンクされているのかを考えて、逆算してコンテンツを作るということは必然的に既存コンテンツに似ているものが出来上がる可能性が高いということです。
冷静に考えれば、既存コンテンツに張っているリンクを張り替えてもらうことを最終目標にしているのであれば似ているコンテンツでは不十分ですが、コンテンツ制作の難易度の高さからコピーになってしまいがちです。
類似コンテンツが存在することそのものが望ましくないのですが、そうでなくてもコピーコンテンツは自社サイトの評価を下げてしまうことがありますので要注意です。
リンクが集中している記事を見つけるのが難しい
ツールを使えばバックリンクの調査ができるとはいえ、リンクが集中しているコンテンツを見つけることが難しいということはよくあります。
これは当然といえば当然で、SEOツールをインハウスの担当者が使いこなしているケースが稀だからです。
インハウス担当者はコンテンツ企画、制作進行、投稿指示、公開確認、公開後のアクセス分析などサイト運営以前にコンテンツに対しての作業が多すぎるため、目下の目標であるアクセスを追うとなると、リンクされている記事を見つける時間の確保ができないということがあります。
長い目で見れば外部リンクは効果のある手法ですので、必要があれば東京SEOメーカーをはじめ、外部の力を頼ることも必要です。
優れたコンテンツを作るのが難しい
既存の優れたコンテンツを見つけたことができたとして、それを上回るコンテンツを作るというのは容易ではありません。
優れているかどうか以前にコンテンツを作る体制が整っていないということもあります。高品質なコンテンツというのはさまざまな視点から作られることが多く、WEB担当以外にも営業現場、管理部など他の部署の意見も参考にしなければならないこともあります。
被リンクを獲得するのが難しい
被リンクが集中しているコンテンツの特定ができ、高品質なコンテンツを作ることができたとしても、被リンク獲得が壁になることがあります。
突然送られてきた「リンクを張ってほしい」というメールを素直に受け取ってくれるメディアが少ないことから、メディア側の意向やメリットを考えた営業をしなければならないからです。
特に外部リンクの営業メールは日本ではほとんど浸透していません。海外であれば外部リンク獲得代行(外部リンク獲得営業)がありますが、日本では非常に珍しいサービスですので怪しまれることが多いためです。
被リンクを獲得する営業メールにはノウハウが必要ですが、多くの企業にはノウハウがないことが難しさに拍車をかけています。
スカイスクレイパーテクニック以外の被リンク獲得方法
ここまではスカイスクレイパーテクニックそのものの説明ですが、目的は被リンクの獲得ですので、競合サイトの分析や高品質なコンテンツを作らなくても対応できるものがあります。
自社にとってどの手法がもっとも費用対効果が優れているかを考えて実践すべきです。
サテライトサイト作成
サテライトサイトとは、自社サイトとは別に商品紹介ページやサービス紹介ページを作ることです。
自社サイトとは別サーバー、別ドメインで運営する手間はありますが、検索されるキーワードを増やすことができ、ユーザーの軸をずらしつつ、外部リンクとして活用することができます。
インフォグラフィックスの作成
インフォグラフィックスとは数字や文字だけでは伝わりにくい内容をうまくまとめてイラスト、グラフ、表などにしたもののことです。
インフォグラフィックスを作ることそのものに時間がかかり、難しいことから作成は敬遠されがちですが、場合によっては非常に効果ある手法です。
定期的に「〇〇業界カオスマップ2021」のような配信がありますが、あれは典型的な手法といえます。
一次情報の公開
当たり前といえば当たり前ですが、情報には根拠が必要です。しかし、根拠となる情報が見つからないことも多く、ライティング会社やメディアは苦労することがあります。
根拠がまったくない記事は読者に信頼されづらく、根拠がない場合には他社の記事と似通ってしまうことが多いからです。
しかし、自社サービスやアンケート情報などの一次情報を公開することで同じ業界内で参照されやすくなり、リンクを確保できるきっかけになります。
WEBマーケティング会社でも検索1位のクリック率、2位のクリック率・・・のような自社の調査データを公開することがありますが、これも一次情報の公開によるリンク獲得手段です。
被リンク獲得代行サービス
日本ではあまり浸透していませんが、2021年の時点で少数ながら被リンク獲得代行サービスが存在します。
依頼するとそのサイトに関連のあるメディアにアプローチしてリンクを張ってくれるように交渉してくれるサービスですので、自社で動かなくても被リンクが獲得できるメリットがあります。
料金も成果報酬であることが多く、費用面ではそこまで高くならないはずですが、代行サービスを依頼するということは自社の名前でどのような交渉をするのかを把握しづらいというリスクがあります。
東京SEOメーカーへの相談
手前みそではありますが、東京SEOメーカーはSEOコンサル、コンテンツ制作以外にもクライアントの被リンク獲得サービスを行っています。外部対策では、スカイスクレーパーによる自然リンク獲得やオウンドメディア構築、様々な種類のキュレーションサイトからの被リンクなどいろいろな方法でペナルティにならない被リンク獲得が可能です。
まとめ