隠しリンクの探し方、見つけ方とは?SEOに与える影響も解説
隠しリンクとは、ブラウザ上の表示でユーザーから見えにくいように設置されたリンクのことを指します。隠しリンクはゲームページ作成や、デザイン性向上などの目的で使用されることがありますが、サイトのSEO評価に悪影響を及ぼすケースがあるのも事実です。
隠しリンクとは
隠しリンクとは、ページを閲覧するユーザーから見えづらい仕様で表示されているリンクを指します。ゲームページ作成など、隠しリンクを設置する目的が明確なケースもありますが、ユーザーの利便性を欠く場合はGoogleからペナルティを受けることがあるので注意が必要です。
ここでは隠しリンクが設置される理由と、隠しリンクがもたらすSEO評価への影響を詳しく解説します。まずは隠しリンクの全容について押さえていきましょう。
隠しリンクはなぜ用いられるのか?
隠しリンクはサイト運営側によって意図的に設置される場合があります。その具体的な例としては、以下の3つです。
- 不正なランキング操作
- ゲームページ作成
- デザインレイアウトの調整
ここでは上記3つのケースについて見ていきましょう。隠しリンクを用いる目的を把握しておくことで、修正の対象になるかどうかを判断できます。
不正なランキング操作
不正にランキングを操作する目的(ブラックハットSEO)での隠しリンク設置は、Googleからペナルティを受けるリスクがあります。なぜならユーザーにとって不必要な隠しリンクでクローラーを騙す行為は、Googleの検索品質ガイドラインにて禁止されているからです。
適正なリンクの設置はユーザーのさらなる情報収集を手助けするために行われます。対して不正にSEO評価を得るための隠しリンク設置は、ユーザーのメリットにはなりません。
近年、クローラーの精度が非常に高くなってきており、ブラックハットSEOを目的とした隠しリンクは容易に見抜かれます。自サイトのSEO評価を著しく下げる原因になりかねないため、絶対にやってはいけません。
検索順位を上げるにはユーザーやクローラーを欺くのではなく、コンテンツの質を向上させるのが最も有効な方法です。リンク設置によるSEO評価向上を図る場合は、ユーザーがスムーズに情報を得られるよう、利便性を念頭に置いて適切に設置してください。
参考:SEO への影響: 隠しテキストと隠しリンク | Google 検索セントラル | Google Developers
「宝探し」などのゲームページの作成
「宝探し」などのゲームページに設置されている隠しリンクは、ページの目的に合っている適切なものです。なぜなら隠しリンクを使ったゲームページは、そもそもユーザーがページに隠れているリンクを探し出して楽しむことを目的としているからです。
またブログなどの通常サイトでも「ここをクリックしてみてね」とユーザーを誘導し、おまけページの隠しリンクを設置してみるのもおすすめです。ちょっとした遊び心で、ユーザー満足度の向上が期待できるかもしれません。
デザインレイアウトの調整
ページのデザインレイアウトを調整したい場合も、隠しリンクを設置する目的として適切です。具体的な例としてモバイルやPCなどのデバイス別に、ページのレイアウトを変えたいケースが挙げられます。
近年のSEOは対象サイトがモバイルファースト(モバイルで見やすいサイト)であるかが重要視されるようになってきています。そのため同一のページをデバイスごとに見やすく表示する方法として、デザインレイアウトを調整する隠しリンクの設置は一般的に行われるようになりました(レスポンシブデザインなど)。
しかしこういった適切な目的で隠しリンクを設置していた場合でも、SEO評価に影響が出るケースが存在します。具体例は以下の2つです。
- 隠しリンクの設置にミスがある
- デフォルトのページコンテンツに隠しリンクを設置している
隠しリンク設置にミスがあると、デバイスが異なっていてもリンクがユーザーに表示されない場合があります。意図的でなかったとしても、クローラーから不正なランキング操作とみなされる可能性があるため注意が必要です。デバイス別でリンクの表示がきちんと切り替わるかどうか、入念にチェックしておきましょう。
またデフォルトのページで重要なリンク先を隠している場合、その隠しリンク先から得られるSEO評価が低くなるリスクがあります。ペナルティほどの悪影響はありませんが、デフォルトのページではリンクを隠さずに表示させるのがおすすめです。
隠しリンクがSEOに与える影響
隠しリンクは適切な目的で設置すべきものですが、誤って使用するとSEO評価に悪影響を及ぼす可能性があります。ここでは隠しリンクがSEOに与える影響と、使用する際の注意点を解説します。
ペナルティを受ける可能性がある
SEOによる上位表示でアクセス数を集めるサイトでは、隠しリンクの使用はGoogleからのペナルティを受けるリスクを念頭に置きましょう。特にブラックハットSEOを図る目的が明確だと、クローラーによってほぼ確実にSEOスパム(過剰なSEO)が検出されます。加えて隠しリンク設置のミスがある無意識のケースでも、クローラーからSEOスパムと判断される可能性は十分にあります。
ペナルティを受けるとインデックスを削除されたり、大幅に検索順位が下落したりなど、サイト制裁を受けることになりかねません。SEOに取り組むサイトでは集客力低下が懸念されるため、隠しリンク設置は避けた方が無難といえます。
隠しリンクを使用する際の注意点
適切な目的で隠しリンクを使用する際は、ケースバイケースで注意すべき点があります。それではゲームページ作成、デザインレイアウト調整、2つのケースにおける注意点をチェックしていきましょう。
まずゲームページ作成では、ユーザーが最終的に隠しリンクを見つけられるように設置するのが鉄則です。詳しくは後述しますが、極端なフォントサイズを設定したり、画像の背後に設置したりなど、ユーザーが隠しリンクを見つけられない仕様は避けましょう。あくまでユーザーが隠しリンク探しを楽しめるページに仕上げるのが大切です。
また隠しリンクをデザインレイアウトの調整で使用する場合は、CSSコードに「visibility hidden」を使用してください。「visibility hidden」は単純にリンク部分を見えないように表示させるコードであるため、ブラウザ上では空白として表示されます。
ブラウザでリンク非表示を指示するCSSコードには「display none」もありますが、こちらはリンク部分を消すために用いるものです。そのため「visibility hidden」とは異なり、空白ではなく、存在しないものとして詰めて表示されます。つまり「display none」の有無では、ブラウザ画面の表示は変わらないのです。
したがってデザインレイアウトの調整では「display none」による隠しリンク設置は意味を持ちません。デザイン調整の目的に適した「visibility hidden」を使用しましょう。
隠しリンクの手法一覧
隠しリンクの手法には主に以下の5つが挙げられます。
- 背景色とテキストの色を同一にする
- フォントサイズを限りなく小さくする
- 小さい文字にリンクを貼る
- テキストを画像の背後に配置する
- テキストを画面表示から消す
上記5つの隠しリンク設置方法はケースバイケースで適切に使用できるものと、使用すればほぼ確実にSEOスパムと判定されるものがあります。サイトを運営する目的を明確化し、自社サイトの隠しリンクがSEOスパムに該当するかをチェックしてみてください。
背景色とテキストの色を同一にする
隠しリンクのテキストを背景色と同じ色にする手法です。ゲームページ作成といった適切な目的であれば、使用しても問題ありません。背景色が青紫「#1e90ff」の場合、ソースコードの記述例は以下の通りです。
- <a href=”hidelink.html” style=”color: #1e90ff; text-decoration: none;”>隠しリンク</a>
上記の記述はテキストの色を背景色と同じ青紫にして、カーソルがリンクに触れた際に下線を表示しないように指定したものです。
フォントサイズを限りなく小さくする
隠しリンクテキストのフォントサイズを極端に小さくする手法です。ユーザーがリンクを発見できないため、悪質スパムの対象になるので使用は避けましょう。設置したリンクのソースコードに以下のような記述があるかを確認してください。
- font-size: 0px
- font-siza: 1px
上記のコードは限りなく小さなフォントサイズでの表示を指示するもので、ユーザーはリンクを発見できません。ペナルティを受けるリスクがあるため、確認した際はコードを修正しましょう。
小さい文字にリンクを貼る
「.(ピリオド)」「-(ハイフン)」などの小さい文字にリンクを貼る方法です。高難度のゲームページ作成であれば適切かもしれませんが、他の目的であれば使用を避けた方が賢明と言えます。
テキストを画像の背後に配置する
リンクテキストを画像の背後に配置して隠す手法です。こちらもユーザーがリンクを発見できないため、悪質なスパムに該当します。リンクや画像のソースコードに以下の記述がある場合は、ブラウザ上の表示を必ず確認してください。
- position
- z-index
上記のコードは画像やリンクの位置を指定するものです。もし見つかった際は画像とリンクの位置が重なっていないかをチェックしましょう。
テキストを画面表示から消す
「text-indent」の指定数値を極端に設定することで、リンクテキストを画面外に飛ばす手法です。「text-indent」とは字下げを指定するコードで、テキストの位置をずらすものです。
画面外にリンクテキストが表示されてしまうため、こちらもユーザーがリンクを発見できません。リンクのソースコードに以下の記述が見つかった場合はスピーディーに修正してください。
- text-indent: -9999px
- text-indent: 9999px
上記のような極端な数値設定による字下げ指定も悪質なスパムの対象になるため、使用は避けましょう。
隠しリンクのHTMLソース、CSSの探し方、見つけ方
隠しリンクが設置される仕組みを理解できたら、悪質な隠しリンクがないかを実際に探してみましょう。ここでは隠しリンクが簡単に見つかる方法を4つご紹介します。
ページ全体を範囲選択する
ページ全体を範囲選択すると、背景色と同じ色のリンクテキストを可視化できます。カーソルでページ全体をドラッグしても全選択は可能ですが、ショートカットキーを使う方が効率的です。ページのテキストを小範囲だけ選択したのち、以下のショートカットキーをキーボードで同時に入力してみてください。
- 「Ctrl」+「A」(Windowsの場合)
- 「Command」+「A」(Macの場合)
上記のショートカットキーを入力してページを全選択し、見えない場所からリンクテキストが出てこないかをチェックしましょう。
TABキーでページ内のリンクをたどる
キーボードのTABキーを入力して、ページ内に存在するリンクをすべてたどっていく方法です。
ブラウザでページを表示し、TABキーでひとつひとつ確認していきます。手間はかかりますが上から順にリンクをたどれるため、見落としのリスクが少ないのがメリットです。意図的でない場所にリンクが設置されていないか、丁寧に確認してみてください。
ページのHTMLソースを確認する
ページのHTMLソースを表示して、リンク部分に意図しないコードが記載されていないか確認する方法です。ブラウザでページを表示し、何もない場所にマウスを右クリックすると、以下画像のように「ページのソースを表示」の欄が出てきます。
この手順で、ページのソースを確認できます。膨大な量のソースコードをすべて確認するのは至難の業ですが、以下のショートカットキーでページ内検索をすると効率的に隠しリンクコードをチェックできます。
- 「Ctrl」+「F」(Windowsの場合)
- 「Command」+「F」(Macの場合)
上記のショートカットキーを使うと、テキスト検索窓が右上に表示されます。前項の「隠しリンクの手法」でご紹介したコードを入力して、ページ内に隠しリンクがないかを確認してください。
ページ内リンクを一覧表示するアドオンを活用する
アドオンとはGoogleが提供しているブラウザ拡張機能を指します。その中でもアドオンのひとつ「Link Grabber」は、ページ内に存在するリンクのみをフィルタリングして一覧表示できるものです。「Link Grabber」の機能は下記のリンクからGoogle Chromeに追加できるので、ぜひ活用してください。
「Link Grabber」を追加したら、Google Chromeでページを表示します。次にページの何もない場所を右クリックすると、下記画像のように「Link Grabber」のアイコンが出てきます。
「Link Grabber」のアイコンをクリックすると、ページ内のリンクが一覧表示されます。上部の検索窓やフィルタリング機能を使用して不審なリンクを抽出しましょう。
まとめ
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