Google検索結果でタイトルが変わる理由と対応策
Google検索結果でのタイトルが意図せず書き換えられることがありますが、これはGoogleがユーザーフレンドリーを追求した結果に起こっています。タイトルの書き換えによりユーザーの検索体験が向上することが多いため、基本的には問題はありませんが、時には想定外の動きをすることがあります。
Google検索結果とタイトルの関係
Googleで「東京SEOメーカー」と検索すると、上記画像のようにタイトルが表示されます。これはタイトル設定を「東京SEOメーカー|国内海外のデジタルマーケ専門コンサル」と設定しているためです。Googleは入力されたキーワードに関連性の高いコンテンツを検索結果に表示し、ユーザーニーズに沿ったコンテンツを提供する検索エンジンです。
そのため、タイトル設定をうまく行うことでユーザーに対し簡潔にサイトの概要を伝えることができ、クリックを促進することができます。また、タイトル設定はSEO対策の最重要項目の1つであり、タイトルにキーワードを入れることで狙ったキーワードでの検索順位を改善することにつながります。
Googleにタイトルが書き換えられる理由
一般的に、Googleに限らず検索エンジンの検索結果にはインデックスされたページのHTMLで設定されたタイトルがそのまま利用されます。Google によるウェブページ検索結果のタイトル生成方法の詳細によると、HTMLタグで設定されたタイトルの87%は利用されているとありますので(2021年9月時点)、タイトルタグの使用率は非常に高いことがわかります。
しかし、実際のGoogle検索ではタイトルタグをそのまま検索結果に使わないケースは存在しています。これは設定されたタイトルがユーザーにとってわかりづらいとGoogleが判断した場合に起こります。Googleは基本的にはタイトルタグを利用して検索結果に表示しますが、場合によってはmetaタグやhタグなどの要素から代替となるタイトルを自動生成して書き換えるということは覚えておいてください。
例えば、上記は国税庁を検索した結果ですが、検索結果には「国税庁ホームページ」と表示されているものの、実際のソースコードを確認すると「国税庁」としか表記がありません。これはGoogle側で国税庁サイトのどこに該当するのかがわかりづらく、「国税庁ホームページ」と表記することで最上部であることを示すことができると考えていると推測できます。
※同じページであっても検索クエリによって検索結果への表示内容は異なります。検索エンジンは日々更新されているため、同じ結果にならないことはあります。
Googleの検索結果をタイトルタグに合わせる方法
Googleはユーザーファーストを念頭に置いて検索エンジンを進化させていますので、ユーザーへの検索体験を考慮してサイト制作をしていれば、基本的にはGoogleの検索結果はタイトルタグと同じ内容が表示されるはずです。
しかし、十分な思慮を持ってタイトルを設定していたとしても、Googleの考え方と合うとは限りません。公開したコンテンツがどのように表示されるかはインデックスされた後の検索結果を目視確認するしかありませんので、SEOによるオーガニック流入を考えている場合には都度検索結果を確認し、改善を繰り返す必要があります。
原則的にはクエリとタイトル、ページ内容に齟齬がなければタイトルが書き換えられることはありませんが、タイトルの書き換えは次のような原因で起こりますので、これらを避けることで意図したタイトルを表示させることができます。
- タイトルの重複がある
- タイトルが長すぎる
- キーワードが多すぎる
- タイトルが空になっている
- タイトルの情報が古すぎる
- タイトルが不正確
- タイトルに使いまわしがある:マイクロボイラープレートタイトル
- タイトルと言語が一致していない
- 検索エンジンを無効化している
タイトルの重複がある
タイトルタグを設定する基本は全ページに固有のタイトルを設定することです。Googleはタイトルタグを重要視してしており、このタイトルタグとページ内容が一致しているかどうかは検索結果を変動させる要因の1つになっています。同じサイト内で全く同じタイトルが存在したり、類似したタイトルが複数存在する場合には明確な線引きを決めて変更する必要があります。
タイトルが長すぎる
検索結果に表示されるタイトルの長さはパソコンでは32文字、モバイルでは40文字が最大です。タイトルが長いことは必ずしも悪いことではありませんが、ページの内容を端的に伝えるという意味では短い方がよく、長すぎるタイトルはパソコンでもモバイルでも全文が表示されるわけではありません。
また、タイトルが長すぎるということは表現として冗長であったり、不要な情報が含まれていたりする可能性が高いため、タイトルが書き換えられる要因になります。ページ内容を考慮し、30文字前後で設定する必要があります。
キーワードが多すぎる
タイトルにキーワードを入れることはSEO対策としては必須要件ですが、キーワードが多すぎることは望ましくありません。1つのページで複数のキーワードを対策するという観点で複数のキーワードを設定することはありますが、キーワードが多すぎる場合にはタイトルとページ内容の隔たりが大きくなってしまうため、可能な限り端的にわかりやすいキーワード設定を心掛けてください。
また、キーワードを詰め込みすぎることをキーワードスタッフィングと呼びますが、キーワードスタッフィングは検索エンジンに対する不自然な最適化と判断されやすく、特にGoogleからの評価を下げる要因となります。ユーザーの検索体験を阻害することにもつながりますのでキーワードの詰込みは避けてください。
タイトルが空になっている
タイトルタグはWEBサイトの設計としての必須要件ではありませんので、設定しなくてもWEBページとしては公開できます。しかし、タイトルはSEOの観点では非常に重要度が高く、事実上、設定は必須な項目といえます。
WordPressのようなCMSでサイトを構築している場合にはタイトル設定は必須となっているため、情報として空になることは通常ありませんが、CMSや管理画面の仕様によってはタイトルを設定せずに公開できてしまうため注意が必要です。
特にテンプレとして「〇〇〇〇|サイト名」のようなテンプレをしている場合、〇〇〇〇を設定し忘れてしまうことでサイト名しか表示されないことになるとタイトルとページ内容の一致率が低くなり、SEOの評価を下げてしまうほか、タイトル書き換えの要因となります。原則として、すべてのページに固有のタイトルを設定する必要があるということは徹底するようにしてください。
タイトルの情報が古すぎる
毎年更新されて使いまわされているページの場合、タイトルの年度や日付が更新されずに情報が古くなるということがあります。例えば、採用関連のページで、26卒向け募集要項が掲載されているページのタイトルが更新されずに「25卒向け募集要項」となっている場合などが該当します。
このような場合、タイトルは古いものの、ページ内は新しく更新されているため、Googleは見出し情報を参照してタイトルを最新版に書き換えることがあります。このような更新忘れのページに対するGoogleのタイトル書き換えはプラスに作用しますが、古いページを古いタイトルのまま残したい場合であってもページ内容や見出しを書き換えや追記をする際にタイトルも書き換えられてしまうことがあるため、当初の意図とおりに表示されているのかは確認する必要があります。
タイトルが不正確
タイトルが不正確であったり、分かりづらくなっている場合にはタイトル書き換えの要因になります。ページを個別に設定している場合、不正確なタイトルにはなりづらいものの、データベースを利用した自動生成をしているサイトや大規模のECサイトなどでは定まったルールによってタイトルを生成することがあるため注意が必要です。
例えば、大規模ECサイトで次のように1つのページに複数のパンくずリストがある場合を考えてみてください。
- バスケットボールシューズ > NIKE > エア ジョーダン 1 MID
- NIKE > バスケットボールシューズ > エア ジョーダン 1 MID
- 売れ筋 > メンズ > エア ジョーダン 1 MID
最終的なページは1つですのでタイトルは「エア ジョーダン 1 MID|サイト名」または「エア ジョーダン 1 MID|NIKE|バスケットボールシューズ|サイト名」で良いはずですが、パンくずを利用した自動生成をする場合には次のようなものが作られる可能性があります。
エア ジョーダン 1 MID|NIKE|バスケットボールシューズ|エア ジョーダン 1 MID|バスケットボールシューズ|NIKE|エア ジョーダン 1 MID|メンズ|売れ筋|サイト名
タイトルとして長すぎること、同じ単語が何度も使われていること、単純にわかりづらく、ユーザーに伝える情報としては不正確であることからタイトルを書き換えられる可能性があります。人の目を介せば問題ないようなことであっても、自動生成をする場合にはこのようなことが起こりえることは把握しておいてください。
※1つのページに複数のパンくずリストを設置することは通常はありませんが、大規模サイトでカテゴリが複数にわたって存在する場合にはあり得ます。ユーザビリティの観点で複数付けた方が良い場合には複数のパンくずリストの設置は問題ありません。
タイトルに使いまわしがある
タイトルの使いまわしがある場合、複数のページを区別するためにタイトルが書き換わることがあります。例えば、テレビ番組に関わるページをまとめている場合、番組のシーズンごとにタイトルを設定する必要がありますが、タイトルを使いまわしている場合には同一のタイトルを設定するということがあります。
タイトルと言語が一致していない
日本国内のみをターゲットにしているページでは起こりにくいことですが、タイトルと言語は一致させる必要があります。例えば、ページ内はフランス語で書いているのにタイトルが英語の場合、Googleはタイトルをフランス語で書き直すことがあります。
日本語コンテンツではタイトルもページ本文もすべて日本語で書かれることが普通ですので問題ありませんが、海外SEOを実施する場合や特定の言語に書き換える場合などにタイトルの言語も一致させる必要があることは忘れないでください。
検索エンジンを無効化している
通常、公開しているすべてのページは検索エンジンに表示されるように努力するものですが、特定の目的で作られたページは検索エンジンに表示されないようにすることがあります。Googleの検索結果に表示されないようにするためにはnoindexを使うべきですが、クロールをブロックするrobots.txtの使い方を誤ると想定外のタイトルに書き換えられることがあります。
robots.txtは検索エンジンのクロールを制御することができますのでクロールさせないという命令を出すことができます。しかし、クロールされない場合であっても他サイトからのリンクを元にインデックスされ、ページにはアクセスできないため、他サイトのアンカーテキスト情報を参考にタイトルを付けることがあります。robots.txtは検索エンジンのクロールの制御、noindexはインデックス登録の制御であり、目的が異なります。使い方を誤ると想定外の動作をすることがありますので注意してください。
まとめ