Google Read Aloudユーザーエージェントの概要【Google検索セントラルの解説】
Google社は、Google Read Aloudとユーザーエージェントに関するガイドをGoogle検索セントラル上で公開しています。
参考(外部):Google Read Aloudユーザーエージェント
本ガイドによると、Google Read Aloundを用いて、Google社のテキスト読み上げサービスを実現しているとのことです。サイト訪問者は、テキスト読み上げサービスに対してリクエストすることで、Google Read Aloundが起動してテキストを音声で読み上げる仕組みとなっています。そして、通常のWEBクローラーと同様に、WEBサイトの運用者は、Google Read Aloundによるアクセスをブロックすることが可能です。
関連記事:Googleクローラーの種類と対策、フェッチャーの利用方法【Google検索セントラルの解説】
Google Read Aloudサービスについて
Google Read Aloudとは、Google社が提供するテキスト読み上げ(text-to-speech / TTS)に利用されている技術を指します。Read Aloudが利用されているサービスとしては、下記のようなものがあります。
サービス名 | サービス概要 |
---|---|
Google Go | Android向けの検索アプリケーションです。Lens Go機能と呼ばれる機能により、画像内に写るテキストを読み上げることが可能です。 |
Read it | Android向けの語学学習アプリケーションです。ファイルのテキストを読み上げるほか、音声ファイルを生成して外部の音楽プレイヤーでも試聴できます。 |
Googleアプリ | Android、iOS向けの検索アプリケーションです。読み上げ機能を利用することで、WEBページ内のテキストを音声にて試聴できます。 |
Google Read Aloudのユーザーエージェント
そもそも、ユーザーエージェントとは、アクセスする端末情報を特殊な文字で表記したものです。
本ガイドの場合では、クローラー(を管理するコンピューターやソフトウェア)を表す文字列といった意味合いでユーザーエージェントという専門用語が用いられています。なお、Google Read Aloundのユーザーエージェントは、Google-Read-Aloudと表記されます。
ガイド「Google Read Aloudユーザーエージェント」の概要と読者
Google検索セントラルには、Google Read Aloudに関するガイドが用意されています。Google Read Aloudの概要、起動条件、WEBサイトに対するアクセスをブロックする方法が掲載されています。
参考(外部):Google Read Aloudユーザーエージェント
本ガイドを読むべき職種
本ガイドを読むことで、Google Read Aloudが自社サイトにアクセスすることをブロックする方法がわかります。そのため、主に自社サイトの企画や方向性を決定するWEBディレクター、自社サイトにクローラーのアクセスブロックを実装するエンジニアが読むべきガイドとなっています。
また、Google Read Aloudは、一般的なWEBクローラーと異なり、サイト訪問者がアクションすることで起動してページ内のテキストを読み上げるといったものです。こうした特徴から、Google Read Aloudをブロックしたいケースは稀です。そのため、たとえば、完全なクローズドなWEBサイトを運用するなど、特殊な環境下のサイト運用担当者にとって役立ちます。
ガイド「Google Read Aloudユーザーエージェント」の読み方
本ガイドは、下記の見出し(項目)で構成されています。
- クロール頻度と動作
- Google Read Aloudによるコンテンツへのアクセスを防ぐ
- google-speakrエージェントとは
ガイド項目「クロール頻度と動作」の解説
ガイド項目「クロール頻度と動作」では、Google Read Aloudの仕様と起動する条件が掲載されています。
本ガイド項目では、Google Read Aloudには、次のような特徴を持つことが説明されています。
- ユーザーのリクエスト時にアクティブになり、WEBページにアクセスする
- 最近、同一のWEBページで起動した場合、WEBページにアクセスしない
- WEBクローラーと異なり、リンクを経由しない
ガイド項目「Google Read Aloudによるコンテンツへのアクセスを防ぐ」の解説
ガイド項目「Google Read Aloudによるコンテンツへのアクセスを防ぐ」では、自社サイトのページに対するGoogle Read Aloudのアクセスをブロックする方法が載っています。
それによると、Google Read AloudはWEBクローラーではないため、robots.txtでは、クロールブロックを指定できないとのことです。そこで、クロールをブロックしたいWEBページに、下記のmetaタグを追加する必要があると説明されています。
<meta name="google" content="nopagereadaloud">
ガイド項目「google-speakrエージェントとは」の解説
ガイド項目「google-speakrエージェントとは」では、過去に利用されていたユーザーエージェントについて説明されています。このガイド項目では、下記点が注意事項として補足されています。
過去のユーザーエージェント | google-speakr |
---|---|
現在のユーザーエージェント | Google-Read-Aloud |
ガイド「Google Read Aloudユーザーエージェント」の活用方法
本ガイドを実務に利用するケースとして、下記のような活用方法があります。
- Google Read Aloudのクロールをブロックする必要性を検討する
- クロールをブロックしたいページにmetaタグを追加する
1.Google Read Aloudのクロールをブロックする必要性を検討する
自社サイトに対する、Google Read Aloudのクロールをブロックする必要があるか検討してください。
クロールを防ぎたい場面の例としては、社内専用のwikiを運用していて、部外者によるすべてのアクセスをブロックするといったケースが挙げられます。
2.クロールをブロックしたいページにmetaタグを追加する
一般的なWEBクローラーによるクロールをブロックするためには、robots.txtが用いられるケースが多々あります。ただし、robots.txtでは、Google Read Aloudのクロールをブロックできません。そこで、該当するWEBページのmetaタグに、下記コードを追加して、Google Read Aloudのクロールをブロックしてください。
<meta name="google" content="nopagereadaloud">
Google Read Aloudユーザーエージェントのよくある質問
Google Read Aloudユーザーエージェントに関する、よくある質問をまとめています。
Q:Google Read Aloudとはなんですか?
Answer)テキスト読み上げサービスに利用される機能です。WEBクローラーとは異なり、ユーザーのアクションに応じて起動しWEBページにアクセスします。Google検索セントラルの別ガイドでは、この仕組みのことをユーザートリガーフェッチャーと説明されています。
参考(外部):Googleクローラーとフェッチャーの概要(ユーザーエージェント)
Q:Google Read Aloudのユーザーエージェントは?
Answer)Google-Read-Aloudがユーザーエージェントに該当します。また、別ガイドでは、Google Read Aloudの完全なユーザーエージェント文字列として次のように紹介されています。
- デスクトップ エージェント:
Mozilla/5.0 (X11; Linux x86_64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/41.0.2272.118 Safari/537.36 (compatible; Google-Read-Aloud; +https://support.google.com/webmasters/answer/1061943)
- モバイル エージェント:
Mozilla/5.0 (Linux; Android 7.0; SM-G930V Build/NRD90M) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/59.0.3071.125 Mobile Safari/537.36 (compatible; Google-Read-Aloud; +https://support.google.com/webmasters/answer/1061943)
引用:Googleクローラーとフェッチャーの概要(ユーザー エージェント)
なお、過去には、google-speakrがユーザーエージェントとして利用されていました。ただし、このユーザーエージェントの使用は推奨されていません。
まとめ