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ページランクとは? Google PageRankとページオーソリティの違いを解説

ページランクとは? Google PageRankとページオーソリティの違いページランク(Google PageRank)とは、かつて、Google社が公式情報として提供していたWEBページの評価指標のことです。ページランクは、直感的にわかりやすいSEO評価の指標として、非常に注目を集めました。

 

そして、Google検索セントラルなどでも再三警告されるほど、被リンクの売買や無価値なリンク集の量産といったことが横行しました。こうした経緯もあって、ページランクは非公開されることになります。その後、Moz社のページオーソリティ(PA)、ドメインオーソリティ(DA)といった指標がページランクの代わりに利用されるようになりました。

 

SEOコンサルタントページランクについて解説します。SEO初心者でもわかりやすく、ページランクの仕組みや廃止されるまでの経緯について解説していきます。ページランクの代用として使われる指標についてもまとめています。

 

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ページランク(Google PageRank)とは

ページランク(Google PageRank)とは、Google検索エンジンがWEBページを評価するための1つの指標のことです。かつては、ページランクのスコアが公開されていて、誰でも閲覧できました。しかし、2013年を境にページランクは非公開となっています。

 

そして、ページランクが非公開となったことで、その代用として、下記のような指標が知れ渡っていきます。

 

  • ページオーソリティ(PA)
  • URLレーティング(UR)
  • トラストフロー(TR) / サイテーションフロー(CR)

 

ページランクの仕組み

ページランクの仕組み
 
ページランクは、GoogleがWEBページに対して、0〜10の11段階の数値を割り振りスコアリングした指標です。そして、このスコアが大きいほど、WEBサイトが多数の良質な被リンクを集めていることを意味します。

 

ページランクの計算方法

ページランクのスコアは、被リンク量と質をもとに計算されます。

 

関連記事:被リンクとは

 

Google社の共同経営者である、ラリー・ペイジ氏とセルゲイ・プリン氏によるスタンフォード大学の学術論文中で、ページランクは次のように計算されると述べています。

ページ A には、それを指す (つまり引用である) ページ T1…Tn があると仮定します。パラメータ d は 0 ~ 1 の間で設定できる減衰係数です。通常は d を 0.85 に設定します。d については次のセクションで詳しく説明します。また、C(A) はページ A から出るリンクの数として定義されます。ページ A の PageRank は次のように与えられます。

PR(A) = (1-d) + d (PR(T1)/C(T1) + … + PR(Tn)/C(Tn))

 

引用:The Anatomy of a Search Engine

 

簡単に説明すると、WEBページのページランクは、下記のように算出されるということです。

 

  • 被リンク数が増えるごとに、受け渡される評価が増減する
  • 被リンク元ページのページランクに応じて、受け渡される評価が変動する
  • 被リンク元ページの発リンク数に応じて、受け渡される評価が分散する

 

これは、Googleが「被リンクされる=引用される」と捉えていることに起因します。Googleは、被リンクされたWEBページを「引用される価値があるコンテンツ」と認識しています。そして、被リンク元サイトの評価が高いほど、被リンクの質が高いと判断されます。そのため、高評価のWEBサイトに被リンクされると、その評価の一部が受け渡されるという仕組みになっています。

 
高PRから被リンクされてページ評価が上がる様子のイメージ図
 

ページランクが廃止された背景

ページランクは1998年に登場し、Google検索エンジンのアルゴリズムに組み込まれました。そして、その約15年後の2013年から2016年にかけて、段階的にページランクが廃止されていくことになります。

 

ただし、ここでいう廃止とは、ページランクの公開を停止するということです。ページランクが検索アルゴリズムから削除されたわけではありませんので、混同しないように注意してください。

 

過剰なページランクや被リンク対策が横行した

ページランクは、被リンクを基にした指標として、WEBサイトの運用者に注目を浴びていました。こうしたことから、SEO業界では、2005年前後にリンクジュースという考え方が流行します。

 

関連記事:リンクジュースとは

 

さらに、「被リンクはSEO対策として重要」という言葉が一人歩きしていき、一部ではビジネスとして扱われるようになります。具体的には、下記のようなことが横行しました。

 

  • 被リンクを金銭で売買する
  • コンテンツとしては価値が低いリンク集サイトが増える

 

ページランクやリンクジュースに捉われたSEO対策は、検索エンジン自体の利用価値を低下させます。このことを問題視したGoogleは、低品質の被リンクを大量に集めるWEBサイトにペナルティを与えるなどの施策を進めました。そして、ページランクが非公開とされることになりました。

 

現在でもページランクが注目される理由

ページランクは、被リンクの量と質を基にスコア化した指標です。2013年を境に、ページランクは非公開とされていきましたが、依然として被リンクが検索アルゴリズムの1つの要素であることに変わりはありません。

 

こうしたことから、現在でもSEO外部施策として、自然で良質な被リンクを集める施策がたびたびおこなわれます。

 

関連記事:SEOの外部対策とは

 

たとえば、自社が冷凍食品のレビュー記事を配信するメディアを運営していたとします。記事の企画として、大手食品メーカーにインタビュー対談記事の提案をしました。そして、実際に食品メーカーにインタビューして対談記事を載せました。このとき、食品メーカーの企業サイトからインタビュー記事に対して、被リンクをもらうように打診します。

 
効果的な被リンクをえるため
 

効果的な被リンクをえるためには、次のような条件があります。

 

  • テーマに関連性がある
  • 被リンク元のサイトに権威性がある
  • 自然発生的にリンクされる

 

食品のレビューサイトにとって、食品メーカーの企業サイトは、テーマとして強い関連性を持ちます。さらに、食品メーカーは、食品そのものの提供者ですので、当該ジャンルにおいて高い権威性を有しています。そのため、この事例では、被リンク対策としての効果を見込めます。

 

ページランクに代わる指標

ページランクを確認できなくなったことから、下記のような世界的にも有名なSEOを評価する指標が注目されました。

 

 

調査企業 指標名称 計測対象
Moz  ページオーソリティ(PA) ・被リンク数と質

・ランクインするキーワード数

Ahref URLレーティング(UR) ・被リンク数と質
Majestic トラストフロー(TR) ・被リンクの質
Majestic サイテーションフロー(CR) ・被リンク数

 

それぞれの指標は、詳細な計算方法こそ異なるものの、被リンクを基準としてWEBページをスコアリングしています。そして、SEO評価の1つの目安として広く利用されています。

 

関連記事:SEO評価とは

 

ページオーソリティ(PA)

ページオーソリティ(Page Authority / PA)は、ページの権威性を示すSEO評価の指標です。アメリカの大手SEO会社のMOZ社が提唱する概念で、次のような要素で計算されます。

 

  • 被リンク数と質
  • Google検索順位でランクイン(上位100位)しているキーワード数

 

このほか、WEBサイト全体を評価する、ドメインオーソリティ(Domain Authority / DA)という指標があります。

 

Moz

引用:Moz

 

DAとPAは、Moz(モズ)社が提供するSEOツールにて、無料でチェックできます。画像の例では、それぞれ、次のようにスコアリングされています。

 

  • DA:91
  • PA:65

 

このように、ページランクは、0から100までの数値で表されます。そして、数値が100に近づくほど、高く評価されています。DAやPAとページランクでは計算方法が異なるものの、1つの目安として世界中で活用されています。

 

関連記事:MozのSEOツールとは?Mozで効果的なSEO対策をする方法を解説

 

URLレーティング(UR)

URLレーティング(URL Rating / UR)は、ページの価値や注目度を示す指標で、Ahref社が調査しています。URLレーティングは、被リンク数と質から算出されています。

 

また、サイト全体の指標として、ドメインレーティング(Domain Rating / DR) というものがあります。Ahrefs社は、この計算方法について、次のように回答しています。

 

 

ドメインレーティングはどのように計算されますか?

PageRankの計算方法と似た方法でDRを計算します。

 

引用:Aherfsのドメインレーティングとは?この指標の概要を解説 | Ahrefsブログ- 使えるSEO情報をお届け | SEOの被リンク分析・競合調査ツール

 

つまり、DRやURは、もっともページランクに似ている指標であることがわかります。

 

Ahrefs

引用:Ahrefs

 

DRとURは、Ahrefs(エイチレフス)の有料ツールで調査できます。画像の例では、それぞれの数値は次のとおりです。

 

  • DR:62
  • UR:40

 

関連記事:Ahrefs(エイチレフス)とは?使い方から注意点まで徹底解説

 

トラストフロー(TR) / サイテーションフロー(CR)

トラストフロー(Trust Flow / TR)とサイテーションフロー(Citation Flow / CR)は、Majestic社が提唱するSEO評価の指標です。前者は被リンクの質を、後者は被リンクの量によってスコアリングされています。

 

トラストフローとサイテーションフローは対となる指標です。2つの指標を合わせてチェックして、バランスがとれているかが重視されます。

 

ページランクのよくある質問

ページランクに関する、よくある質問をFAQ形式でまとめています。
 

Q:ページランクの歴史や起源は?

Answer)ページランクが最初に登場した時期は1998年です。

 

1998年9月1日にページランクの特許が提出されました。その後、Google検索エンジンのアルゴリズムに組み込まれることになります。そして、2000年前後にページランクを一般公開しました。

 

しかし、のちにページランクの仕組みを逆手にとる、ブラックハットSEOと呼ばれる手法が横行しました。この問題を重大と判断したGoogleは2013年ごろからページランクの公開を停止して、2018年にはページランクの特許を更新せずに失効しています。

 

Q:ページランクを作った人は?

Answer)ページランクを考案して開発した人物は、Google共同経営者のラリー・ペイジ氏とセルゲイ・プリン氏です。

 

両氏による、スタンフォード大学の学術論文The Anatomy of a Search Engineでページランクの概念が発表されています。

 

Q:ページランクは廃止されましたか?

Answer)ページランクは、2013年にGoogleが廃止したと発表されました。ただし、厳密には、ページランクを非公開にしたということです。

 

ページランクは、被リンク量や質から算出されるものです。2024年現在でも、以前ほどではないにせよ、被リンクには一定のSEO効果があります。Google検索エンジンのアルゴリズムから被リンク要素が撤去されたわけではなく、あくまでページランクという指標が廃止されたということです。

 

Q:ページランクの調べ方は?

Answer)2024年現在では、ページランクを調べる方法はありません。

 

ただし、ページランクと同様の計算でWEBページをスコアリングする指標があります。現在では、下記のようなものがSEO評価の指標の1つとして用いられています。

 

  • ドメインオーソリティ(DA) / ページオーソリティ(PA)
  • ドメインレーティング(DR) / URLレーティング(UR)
  • トラストフロー(TR) / サイテーションフロー(CR)

 

Q:ページランクを上げる方法は?

Answer)2024年現在では、ページランクという指標が廃止されています。そのため、ページランクを上げる方法はありません。

 

現在では、ドメインオーソリティ(DA)やページオーソリティ(PA)がSEO評価の指標として注目されています。そして、DAやPAを向上させるためには、次のような条件が必要です。

 

  • Google検索エンジン上でランクインするキーワード数を増やす
  • 高品質の被リンクを自然発生的に増やす

 

こうした条件は、一朝一夕で達成することは困難です。そのため、日々、高品質でニーズが高いコンテンツを作り続けることが大切です。

 

また、昨今では常識とされているので言及するまでもありませんが、下記のようなSEO対策は避けてください。

 

  • 低品質リンク集め
  • 隠しリンク
  • コメントスパム

 

Q:TBPRとは何のことですか?

Answer)TBPR(Toolbar PageRank)とは、かつてGoogleが提供していたページランクを閲覧するためのツールバーのことです。このツールバーを利用することで、以前はページランクを確認できました。

 

また、TBPRと差別化を図る目的で、検索アルゴリズムに導入されているページランクのことをリアルページランク(Real PageRank)と呼ぶことがあります。

 

まとめ

SEOコンサルタントページランクは、被リンクを基にWEBページを数値化する指標です。現在では、ページランクという概念は廃止されています。ただし、被リンク数や量は、WEBサイトを評価するうえで重要な要素の1つであることに変わりありません。そのため、MOZやAhrefsといった世界的に有名なSEO会社がページランクに代わる指標を提案しています。2024年現在でも、ドメインオーソリティ(DA)やページオーソリティ(PA)といった指標は、効果的なSEO対策するうえで重宝されています。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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