外壁塗装の市場は、リフォーム産業全体のなかでもニーズが高く、好調に推移しています。そして、不況に強い業界ともいわれています。

また、外壁塗装の開業に際して、条件を満たすことで特別な資格や許可は不要となります。このように、業界に対する参入障壁が低いことも手伝って、新規の事業参入が増加傾向にあります。となると、既存の外壁塗装の事業者としては、集客して顧客を確保することが重要になってきます。とりわけ、SEO対策を中心としたWEB集客が費用対効果の面から適切といえます。とくに、ローカルSEO対策やMEO対策を実施することで集客効果を期待できます。

外壁塗装のSEO対策について解説します。効果的なSEO対策のほか、WEB集客のテクニックをご紹介しています。外壁塗装の事業者で、今後、集客を強化することを検討している方は参考にどうぞ。

外壁塗装がSEO対策すべき理由

外壁塗装は、居住者にとって定期的に必要なメンテナンスであることから不況に強く、安定した市場だといわれています。こうした要因から、近年では、大手企業やリフォーム関連事業者の新規参入が相次いでいて、顧客の奪い合いが激化しています。

一方、居住者が住宅のリフォームを検討する際には、全体の3割以上がインターネットを利用して事業者を探しているとのことです。つまり、外壁塗装の事業者としては、SEO対策などでWEB集客することが大切になってくるということです。

外壁塗装の市場は、リフォーム業界のなかでも好調

リフォーム専門メディアのリフォーム経済新聞は、2020年のリフォーム市場のなかでも、もっとも大きな割合を占めたのが「塗装等・その他」だった旨を公表しています。同メディアでは、この理由として、外壁塗装が建物の機能を高め、快適に暮らすうえで必要であることから、景気に左右されない点を挙げています。

一方、外壁塗装専用のポータルサイト「外壁塗装の窓口」を運用する株式会社ポートの調べでは、2018年度内でリフォームした部位に関するアンケートで、「外壁リフォーム工事」がトップだったとのことです（情報源は国土交通省）。同社は、この理由として、外壁メンテナンスは定期的におこなわれ、流行性が低い旨を指摘しています。

いずれにしても、外壁塗装の業界内では、不況に左右されにくく、定期的なニーズがあることから、安定した市場であると認識されていることがわかります。

大手企業や関連事業者の参入が目立ち、競争が激化している

リフォーム経済新聞の調査によると、近年では、外壁塗装の事業に対する新規参入が増えているとのことです。とりわけ、大手企業やリフォーム関連の事業者が目立つといいます。

この背景としては、外壁塗装の工事には、国土交通省から建設業の許可をえる必要があるものの、軽微な工事では不要となる点が挙げられます。つまり、外壁塗装の事業では、特定の条件を満たすことで、資格や免許がなくても参入が可能だということです。

こうしたことから、外壁塗装の市場では競合する企業が増加している傾向にあり、競争が激しくなっています。

リフォーム市場では、インターネットで事業者が選ばれる傾向に

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が2024年に発表した、2023年度 住宅リフォームに関する消費者（検討者・実施者）実態調査では、住宅のリフォームを検討するときに、全体の26%がインターネットで事業者の情報をえているというアンケート結果が出ています。

このうち、20代から40代にかけては、30%以上がインターネットを利用していると回答しています。若年層に近づくにつれて、インターネットの利用率が多いことから、今後もこの傾向が続くとみられます。

外壁塗装向けのSEOキーワードの例

外壁塗装の事業者がWEB集客するとなると、施策の軸となるホームページを制作することになります。その際に、設定すべきSEOキーワードをピックアップするとともに、検索ボリュームなどをご紹介します。

関連記事：SEOキーワードの選び方とは

※本項目で記載する検索ボリュームは、原則として2024年9月単体のもの

外壁塗装の類義語

そもそも、外壁塗装とは、建物の外壁を塗装する作業のことです。リフォームの一環に位置付けられる作業で、外観の見栄えがよくなるほか、外部の劣化を防いだり防水する効果が生まれます。また、同様のサービスとして、建物の屋根を塗装する屋根塗装があります。このほか、外壁工事といった類似する用語があります。外壁塗装はあくまでも壁の表面を塗料で補修する作業を指しますが、外壁工事には壁の張り替え作業なども含まれます。

このように、外壁塗装に類似するキーワードは多数あります。検索ユーザーは、用語の違いがわからずに検索するケースがあります。

検索結果（SERPs）では、外壁塗装などの事業者サイトの上位表示が目立ちました。とくに、用語を解説する記事も散見されましたが、それぞれの業者サイトのコラム記事が大半を占めています。この結果からは、外壁塗装業者としては、検索ユーザーに自社が担当するサービス情報を正確に伝える必要があるとわかります。また、それぞれのサービスを詳しく解説するコラム記事を用意すると、SEO対策につながりやすくなります。

建築物の種類や部位

検索ユーザーは、自宅の外壁を補修したいときに、居住する建物をキーワードにするケースがあります。たとえば、下記の要領で検索されます。

検索結果では、キーワードに対する解説記事の上位表示が目立ちました。ただし、単体キーワードと比較して、ポータルサイトが露出する割合が増えています。外壁塗装の事業者としては、自社サイトのなかでコラム記事を充実させると、上位表示を狙えると推察されます。

このほか、修繕したい外壁の種類をキーワードに検索するケースも見受けられます。

結果としては、建物名と同様に、解説記事が目立ちました。そして、壁の種類というキーワードという性質上、外壁塗装以外の住宅メーカーなど、建築業界全般の企業サイトの上位表示がみられました。

外壁塗装の手法やタイミング

一口に外壁塗装といっても、その手法はさまざまです。検索ユーザーは、自宅の外壁塗装を検討するなかで、具体的な専門用語を調べることがあります。たとえば、塗装に利用する塗料、作業工程など、自宅の外壁に適切な手法をキーワード検索していきます。

検索結果では、それぞれキーワードの解説記事が上位表示しています。このうち、「外壁 塗装 おすすめ 塗料」では、おすすめの塗料を紹介するランキングサイトが上位を占めました。このほか、外壁塗装に利用するための工具を販売するECサイトも露出しています。

一方、外壁塗装をすべき時期やサービスのコストもキーワードになりえます。

このケースでも、外壁塗装の手法のキーワードと同じく、外壁塗装の事業者サイトやポータルサイトの解説記事がランキングを占めています。国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインでは、分譲マンションにおける外壁塗装等の修繕周期の例として、12〜15年を提示しています。検索ユーザーとしては、このように「何年ごとに自宅の外壁をメンテナンスすべきか」といった情報を知りたがっている様子です。そのため、国交省が提示する修繕周期の前後にあたる「10年」や「20年」が1つの目安になり、検索キーワードとなっている様子です。

地域キーワード

生活者が外壁塗装を業者に依頼すると、作業者に自宅へ訪問してもらう必要があります。そのため、自宅近隣の業者を探すことになります。そこで、「外壁塗装 ○○市」といった要領で、地域キーワードで検索するケースがあります。

検索結果では、外壁塗装業者のホームページのトップページが上位表示しています。このほかでは、ポータルサイトの「外壁塗装おすすめ○○選！」といったまとめ記事が露出しています。この結果からは、「外壁塗装の事業者を探したい」という検索ユーザーの明確な検索意図がうかがえます。地域キーワードは、検索ユーザーの顧客化に直結しやすいため、優先的に対策すべきとわかります。

外壁塗装で効果的なWEB集客の手法

外壁塗装の事業者がWEB集客するためには、下記のような手法が挙げられます。

なお、外壁塗装を含む、建設業界の全体のSEO対策については、下記記事で解説しています。SEO対策の理解を深めたい方はチェックしてください。

関連記事：建設業のSEO対策とは

ピラーページを用いて地域名を網羅する

ピラーページとは、サイト内で作ったトピックに関するページをまとめたページのことです。1つのトピックを網羅的に作り内部リンクで関係性を持たせることで、SEO面で有利に働きます。別名では、まとめページやハブページなどとも呼ばれます。

東京SEOメーカー（本サイト）では、外壁塗装の事業者にSEO対策の相談を受け、このピラーページの施策でクライアントを支援した実績があります。

関連記事：静岡県の外壁塗装のSEOでエリア複合ワード戦略でWEB集客成功の事例｜市川塗装株式会社様

その事業者は、外装リフォーム専門店として、静岡県の沼津市近郊で活動する市川塗装株式会社様です。そして、同社は、活動エリアの地域名で検索ランキングを奪取することを要望していました。そこで、クライアントのサイト内にて、地域名をキーワードにしたページを設置しました。このとき、クライアントのサイトのトップページがピラーページの役割を担うことになります。

施策実施後の7ヶ月ほどした時点で、各々地域キーワードでクライアントのサイトが1ページ目に表示されるようになりました。そして、施策当時から数年経過した2024年10月現在でも、下記のようなキーワードで上位表示を続けています。

※表内の月間検索件数は、2024年9月単体（10月調べ）のデータ

一見すると、それぞれの検索ボリューム自体が少ないので、「効果が薄いのでは」と思う方もいるかもしれません。しかし、地域に根差す企業にとって、活動エリアの地域キーワードで上位表示をとることで、受注の機会創出につながります。そのため、受注数を増やすためには、こうしたキーワードを設定することが大切になります。

外壁塗装関連のコラム記事を作成してSEO対策する

外壁塗装に関連するコラム記事を作成すると、SEO効果が生まれて自社サイトの検索順位が上がりやすくなります。

外壁塗装関連の検索キーワードでは、外壁塗装をテーマとしたコラム記事が上位表示されることがたびたびあります。この理由としては、一般の居住者にとって、建物の外壁塗装作業を必要とするのが10年に1度ほどの頻度しかないことと深い関わりがあります。要するに、一般の居住者は、外壁塗装に馴染みがなく、業界知識を持っていないケースが多々あるということです。

そのため、住宅の修繕の必要性に迫られた検索ユーザーは、外壁塗装に関する情報を求める傾向にあると推察されます。こうした検索ニーズを満たすためにも、サイト内に外壁塗装やリフォームに関する解説記事を作成してください。

自社情報をポータルサイトに掲載してもらう

外壁塗装に関するキーワードの検索結果には、ポータルサイトの解説記事が上位表示されるケースがあります。そのため、外壁塗装会社を紹介するポータルサイトなどに自社サイトを登録すると、一定のアクセス流入が見込めます。

まずは、自社サイトを用意する、または広報活動などを通じて、ポータルサイト側にアピールしてください。すると、ポータルサイト側から能動的に自社情報を掲載してくれるケースがあります。なお、外壁塗装の事業者情報を扱うポータルサイトには、下記のようなものがあります。

また、リフォーム業界全般に向けた、下記のようなサイトも存在します。外壁塗装の事業者も扱っていますので、WEB集客に力を入れたい方はアプローチしてみてください。

外壁塗装の店舗サイトをGoogleビジネスプロフィールに登録する

Googleビジネスプロフィールは、店舗や施設情報をGoogleマップなどに表示できる、Google社が提供する検索サービスの1つです。そして、このGoogleビジネスプロフィールに対する施策のことをMEO対策といいます。Googleビジネスプロフィールの登録方法は、下記記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

関連記事：Googleビジネスプロフィールとは？

よくある質問（Q＆A）

外壁塗装とSEO対策に関する、よくある質問をまとめています。
 

まとめ

外壁塗装は、リフォーム業界のなかでも不況に強く、ニーズが高い市場として知られています。また、外壁塗装の事業に対する参入障壁が低いことから、昨今では大手企業や関連事業者の新規参入が目立っています。そのため、外壁塗装を専門で手がける事業者としては、集客活動に力を入れて、顧客を確保することが重要になってきます。外壁塗装の場合は、ローカルSEO対策やMEO対策をはじめとするSEO対策と相性がよい業界です。WEB集客に本気で取り組みたい方は、一度、SEO専門会社に相談してみてください。

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