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エンタープライズSEOとは?主な特徴や成功のコツもご紹介

エンタープライズSEOとは?主な特徴や成功のコツもご紹介一般的にSEOは、どの分野でも基本的な構成は同じです。「エンタープライズSEO」もその中のひとつではあるものの、他にはない独特な特徴をもっています。

 

またエンタープライズSEOには、現状さまざまな問題があります。確実な成果を出すためにはその課題を理解しつつ、適切なアプローチを行わなくてはなりません。

 

今回はエンタープライズSEOの概要や特徴を紹介すると同時に、現状の問題点をふまえ、成功に導くためのアプローチ方法などをご紹介します。

 

SEOコンサルタントこの記事を読むことで、エンタープライズSEOがどのようなものかがわかります。同時に現状の課題を理解することで、成功を確実なものにできます。ぜひご一読のうえ参考にしてください。

 

SEOコンサルティング

エンタープライズSEOとは?

エンタープライズ(Enterprise)は直訳すると、「企業」や「事業」という意味になります。つまりエンタープライズSEOは、一言でいうと「企業が行うSEO対策」と考えて差し支えありません。

 

エンタープライズSEOは主に大規模な組織や大手企業が、自社のWebサイトやコンテンツを最適化し、検索エンジンにおける検索上位を実現するためのアプローチといえます。

 

大規模な組織や大手企業を対象とすることが多いため、Webサイトやコンテンツには高額な資金がかかっていることが一般的です。

 

そのため多くのユーザーが検索する「ビッグキーワード」での上位表示を狙うためのSEO対策や調整、検索エンジンのアルゴリズム適合などを行います。

 

各事業者がより多くのトラフィックを獲得するために、日々熾烈な検索順位争いが繰り広げられているのです。

 

なおエンタープライズSEOは大企業ばかりを指すのではなく、中小企業および小規模事業者などの法人も対象になります。

 

大手企業はビッグキーワードのSEO対策を施すのに対し、中小企業は「ロングテールキーワード」という、検索ユーザー数は少ないものの長期的なニーズがあるキーワードを狙い、SEO対策に注力することが一般的です。

 

SEOやコンテンツSEOとの違い

SEOとコンテンツSEO、そしてエンタープライズSEOとの違いをまとめると、以下のようになります。

  • SEO=検索順位を向上させるための施策の総称
  • コンテンツSEO=コンテンツや商品の購入率アップが目的
  • エンタープライズSEO=企業・法人が行う高度なSEO対策

 

SEO(Search Engine Optimization)とは検索エンジンにおいて、「Webサイトやコンテンツの検索順位を向上させるための対策」の総称のことです。SEOという言葉の前に何らかの単語が付け加えられていても、「検索順位を上げる」という本質は変わりません。

 

「コンテンツSEO」もSEOの一種であり、主にコンテンツの品質や有用性に焦点を当てながら、それをWebサイトやオンラインプラットフォームで紹介する類のものを指します。Webサイトそのものよりも、コンテンツや商品の購入率アップをゴールに定め、検索順位を上げる施策を施しているのが特徴です。

 

エンタープライズSEOの主な特徴

エンタープライズSEOは、主に以下のような特徴をもっています

  • 企業ぐるみでの対策が行われる
  • 収益率の高いビッグキーワードが対象になる
  • 競争率が高いため定期的な更新が必須

 

企業ぐるみでの対策が行われる

エンタープライズSEOの特徴のひとつは、企業全体での統一されたSEO対策が展開されることです。エンタープライズSEOはその名のとおり、「企業が行うSEO対策」だからです。

 

部門が複数存在する大規模な組織では、より有意義なコンテンツを確立するため、

  • 情報技術
  • マーケティング
  • コンテンツ制作

などさまざまな部門の人材が緊密に連携のうえ、全体的なビジョンや戦略を策定しています。

 

こういった組織ぐるみのアプローチがあるからこそ、よりテクニカルなSEO最適化からコンテンツ運用が可能になり、結果として熾烈なSEO競争でも高い検索順位を維持できているわけです。

 

収益率の高いビッグキーワードが対象になる

戦略的に選択されたビッグキーワードに焦点が当たっていることも、エンタープライズSEOの大きな特徴のひとつとなっています。

 

ビッグキーワードとは、「たくさんの人が検索する収益率の高いキーワード」のことで、たとえば以下のようなものが挙げられます。

  • 「転職サイト おすすめ 20代」
  • 「プログラミングスクール おすすめ」
  • 「脱毛サロン おすすめ」
  • 「クレジットカード 還元率」

 

実際に上記のキーワードで検索してみると、検索順位トップ10サイトは法人によるコンテンツが独占しています。これらのキーワードは多くの人が検索することに加え、大きな収益につながる可能性が非常に高いためです。

 

こういったビッグキーワードでの検索順位の向上、また検索順位の維持を図るなら、緻密なキーワードリサーチや競合分析が不可欠となります。

 

ちなみに知名度がそれほど高くない中小企業の場合、上記のようなビッグキーワードで10位以内に入ることは極めて困難です。そのため、検索ユーザー数は少ないものの長期的な検索ニーズがある「ロングテールキーワード」で、高い検索順位を狙うことが一般的です。

 

競争率が高いため定期的な更新が必須

エンタープライズSEOは、競争率が非常に激しいこともひとつの特徴として挙げられます。エンタープライズSEO対策の対象となるコンテンツのほとんどは、需要の高いビッグキーワードやロングテールキーワードを狙っていることが一般的だからです。

 

収益率の高いキーワードにおいて、SEO検索順位の上位を獲得するということは、企業の知名度を効率的に獲得できると同時に、自動売上に直結するという大きなメリットが得られます。

 

つまりエンタープライズSEOの実態は「検索順位の上位争い」であり、各企業がしのぎを削っているのが現状です。こういった状況下で高い検索順位を長くキープし勝ち残っていくためには、定期的な更新が欠かせません。

 

検索エンジンのアルゴリズムやトレンドは、日々絶えず変化していきます。これらに即座に適応するため、迅速かつ柔軟にアクションを起こすことが、成功の鍵です。

 

エンタープライズSEOの現状の課題

エンタープライズSEOには現状、次のようなものが課題として挙がっています。

  • セールス感の強いコンテンツが多い
  • 制作・運用・維持にコストがかかる
  • SEOに不適切なCMSを用いている企業が多い
  • 個々の体験にまつわるコンテンツを制作しにくい
  • 企業のブランド力や認知度が大きく関わる

 

セールス感の強いコンテンツが多い

セールス色の強いコンテンツが多いことは、現状のエンタープライズSEOの課題のひとつといえます。

 

企業はオンラインでのビジネスを促進するため、自社のコンテンツや商品、サービスのアピールを重視しがちです。しかし、基本的にGoogleなどの検索エンジンは「ユーザーのニーズに応える有益な情報」を重視します。

 

セールス感の強い表現やキーワードの過度な使用は、ユーザーにとって情報としての価値を損なうことから、検索順位にも影響するので、制作の際は注意が必要です。

 

制作・運用・維持にコストがかかる

制作・運用・維持に高いコストがかかる点は、エンタープライズSEOの現状の大きな課題のひとつとなっています。

 

たとえばコンテンツの執筆や制作はもちろん、ユーザーファーストなコンテンツの運用にはWebサイトの通信速度が大切です。通信速度を快適にするには、優れたサーバーの用意にコストをかけなければなりません。

 

また競合コンテンツから検索順位を抜かれた場合や、さらに検索エンジン側のほうでアルゴリズムが変わった場合も、その都度コンテンツ内容の見直しに応じる必要があります。

 

その他にも運用・維持の面では、キーワードリサーチ、テクニカルSEOの最適化、データ分析など、多岐にわたるプロセスが必要です。

 

これには専門的なスキルをもつ人材の採用ツールの導入が欠かせないため、どうしても相応のコストがかかってしまいます。

 

SEOに不適切なCMSを用いている企業が多い

SEOに不適切なCMSを用いている企業が多いことも、現状のエンタープライズSEOの大きな課題のひとつです。

 

「SEOに不適切なCMS」とは、具体的には次のようなものを指します。

  • 数年更新していないWordPress
  • 数年アップデートしていない独自のCMS

 

たとえば現代のWordPressは「ブロックエディタ」を搭載しているバージョンが一般的です。しかし、いまだに従来のバージョンで用いられる「クラシックエディタ」を使い続けている企業は少なくありません。

 

またWordPressなどではなく、企業独自のCMSを制作して導入している企業もあります。しかしSEOに適していなかったり、古いモデルのまま数年使い続けているケースがほとんどです。

 

古いバージョンを使用し続けることでクローラビリティが低下し、検索エンジンでのランキング向上が妨げられる可能性があります。

 

CMSのアップデートはSEOの効果も考慮されているものです。「使い慣れている」という理由だけで従来のバージョンを使い続けるのはもったいないことともいえます。

 

個々の体験にまつわるコンテンツを制作しにくい

企業のコンテンツを扱っている性質上、コンテンツ内に「個々の体験」などの内容を盛り込むことが困難なのも、エンタープライズSEOの課題です。

 

Googleが公開している検索品質評価ガイドラインを参照すると、以下の要素の頭文字をとった「E-E-A-T」が推奨されています。

  • Experience(体験や経験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trust(信頼性)

 

このように「経験」や「体験談」は、いまやSEOにおいて重要な要素です。スタッフブログなどの類であれば個人の体験などを自由に書くことはできますが、ビッグキーワードを狙った記事では難しいのが現状です。

 

企業のブランド力や認知度が大きく関わる

エンタープライズSEOの現状の課題のひとつとして、企業の「ブランド力」や「認知度」が大きく関わることも挙げられます。ブランド力や認知度が高い企業のコンテンツは基本的にSEOに強く、権威性の観点からも上位表示されやすい傾向です。

 

つまり逆に認知度の低い中小企業は検索結果での順位が制限されやすく、トラフィック獲得が難しくなります。そのため中小企業はビッグキーワードではなく、ロングテールキーワードを狙うのが得策とされているのが現状です。

 

しかしながら近年では、「ロングテールキーワードの獲得も狙っている大手企業」は増えています。ロングテールキーワードとはいえ、中小企業や個人が、大企業の権威性や信頼性に勝つことは極めて困難です。

 

企業独自の専門性や、より尖った検索ニーズを突いたコンテンツ制作などに注力しなければ勝てない点は、エンタープライズSEOの問題点ともいえます。

 

エンタープライズSEOで成功するためのコツ

さまざまな課題を抱えるエンタープライズSEOにおいて成果を出すためには、以下のようなコツが挙げられます。

  • 集客記事と収益記事をうまく使い分ける
  • 比較・おすすめ・ランキングを盛り込む
  • 新規ユーザーの獲得に注力する
  • SEOに強いCMSの導入を検討する
  • 分析と更新を怠らない

 

集客記事と収益記事をうまく使い分ける

集客記事と収益記事を戦略的に使い分けることは、エンタープライズSEOで成功するための鍵のひとつです。

 

集客記事とは認知度や知名度、共感をユーザーに与えるような記事のことを指します。一方の収益記事は、「特定の商品やサービスを買ってもらうこと」に焦点を当てた記事のことです。

 

割合としては集客記事が7割、収益記事が3割くらいが理想となります。ロングテールキーワードへの対策として、集客記事でユーザーの興味を促し、内部リンクなどでビッグキーワードとなる収益記事へ誘導するのが効果的です。

 

2つの記事を戦略的に使い分けることにより、トップオブファネルからボトムオブファネルまでの段階に応じた戦略が展開できます。

 

比較・おすすめ・ランキングを盛り込む

「比較」「おすすめ」「ランキング」は、とくに収益性の高いキーワードに対するSEO対策として高い効果を発揮するため、エンタープライズSEOには欠かせない要素となります。ユーザーは商品やサービスを検討するとき、他の選択肢との比較やおすすめといった情報を求めることが一般的だからです。

 

コンテンツに一覧表や図解をふんだんに盛り込むことで、ユーザーの検索意図を捉えているとみなされて検索順位の向上につながります。また多様な段階の購買フローに応えることは、トラフィック増加と顧客獲得にも役立つものです。

 

「比較」「おすすめ」「ランキング」の挿入は比較的かんたんに取り入れることができるうえ、強力な結果をもたらすアプローチとなります。競合の多いエンタープライズSEOにおいては、よりユーザーが理解しやすい一覧表や図解を用いることが大切です。

 

新規ユーザーの獲得に注力する

新規ユーザー獲得への注力も、エンタープライズSEOで成功するための重要な要素です。

 

すでにその商品や企業を知っているユーザーは、わざわざコンテンツ内のリンクから購入してくれることはありません。つまりコンテンツや記事からの収益はほとんど期待できないため、エンタープライズSEO対策として既知のユーザーを狙うのは、効果は薄いといえます。

 

エンタープライズSEOで重要なのは、その商品やサービスをまだ知らないユーザーにアプローチすることです。そしてその商品やサービスを、「ひとつの選択肢として候補に入れてもらうこと」が鍵となります。

 

適切なエンタープライズSEOの対策を行うのであれば、既知のユーザーではなく、新規ユーザーへのアプローチに注力するのが基本です。

 

SEOに強いCMSの導入を検討する

SEOに強いCMSの導入を検討することも、エンタープライズSEOで成功するために重要です。検索エンジンに最適化されたCMSの選択は、SEO戦略の展開がスムーズに行えるうえ、容易に変更や修正を施すこともできます。

 

たとえばWordPressをお使いの場合、バージョンのこまめな更新はマストです。新しいバージョンであればあるほど最新のSEOに適応しているうえ、操作性が向上しているものが多いです。

 

「使い慣れているから更新したくない」という方は、競合の最新のSEO対策によって自社サイトの順位が下落している可能性もあります。また「バージョンの仕様に依存した使い方をしているため更新できない」という方は、最新のSEO対策が施されていないため上がる順位も上がらず、機会損失となっているかもしれません。

 

CMSはこまめにアップデートすること、またSEOに強い最新のCMSの導入は、現代のSEOにおいて必須です。

 

分析と更新を怠らない

エンタープライズSEOで確実な成果を出すなら、やはり継続的な「分析」と「更新」は欠かせません。

 

SEO上位を期待できる内容のコンテンツが完成しても、期待どおりの順位にならないこともあります。逆にそれほど期待できないコンテンツが、上位を獲得することも少なくないためです。

 

こういった背景から、

  • なぜ高い順位を獲得できているのか
  • ユーザーが自社のコンテンツに期待することは何か

といったことに着目し、トラフィックの変動やキーワードの効果を常にモニタリングしておくことが大切になります。

 

Googleをはじめとする検索エンジンでは、ユーザーファーストかつ有益な記事が評価されることは間違いないものの、SEOのアルゴリズム内容を正式には公開していません。

 

思うような成果が出なければ修正や更新を施し、それに対する結果を分析しつつ、また改善するといった地道なプロセスが成功の鍵となります。

 

まとめ

SEOコンサルタントエンタープライズSEOは、主に企業がチーム体制で行う戦略的なSEO対策のことです。ビッグキーワードを獲得するために大手企業が膨大なコストをかけて行う施策には、エンタープライズSEOならではの課題と適切な対策が存在します。企業の規模や認知度、ブランド力はエンタープライズSEOにおいて大きな要素となりますが、だからといって中小企業に勝ち目がないとは限りません。ビッグキーワードよりもロングテールキーワードを狙ったり、独自の強みや特性を全面に出して高い順位を獲得している中小企業や個人は多数存在します。もちろんそればかりをアピールするのではなく、ユーザーファーストで有益なコンテンツに仕上げることが大前提です。効果的な対策、そして継続的な分析と改善を地道に繰り返しながら、エンタープライズSEOを成功に導いてほしいと思います。

 

 

この記事の監修者

SEOコンサルタント

アドマノ株式会社 代表取締役 天野 剛志

日本大学法学部卒業、広告代理店で12年間働いている間、SEOと出会い、SEO草創期からSEO研究を始める。SEOを独学で研究し100以上のサイトで実験と検証を繰り返しました。そのノウハウを元に起業し現在、11期目。営業、SEOコンサル、WEB解析(Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持)コーディング、サイト制作となんでもこなす。会社としては今まで2000以上のサイトのSEO対策を手掛けてきました。

監修者:アドマノ株式会社 代表取締役 天野剛志
天野 剛志
マーケティングのエキスパート。Googleアナリティクス個人認定資格GAIQ保持。大学では経営法学を専攻。オーストラリア・イタリア・フランス・タイ・カンボジアなど世界各国を旅した後、イギリスで1年半生活し語学力と国際的視野を磨く。日本帰国後は広告代理店で営業を12年経験。SEOは草創期から独学で研究し、100以上のサイトで検証しつつノウハウを蓄積。2012年にSEO専門会社のアドマノを設立。
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